南の風・各号後記(ぶんじん日誌)
3400号【2014年11月11日】
■≪13日・北京・韓民さんと≫
3400号となりました。恒例 100号おきアドレス帳整理に忙殺されています。長文のご無沙汰・挨拶を寄せてくださる方がある一方、“ナシのつぶて”ならぬ、継続意志“アリ”の数文字だけの返信あり、それでも有り難く拝受。危なさそうな方には、ご丁寧に「風・継続しますか?」の一文を送ったり、「風」終盤の老いの一徹。遺漏があってはならぬ、失礼があってもならじ、と妙に頑張った1週間。こちらはラブレターのつもり、片想い?でときに連日発信、これがMEIWAKU
メールと化している「風」は、なんとしても終わりに、と切なる思い。
ご協力の各位、ありがとうございました。また本号でお別れとなる少数の方々、これまでのご愛顧に感謝申しあげます。
突然、北京・韓民さんから早朝のメール。「小林先生:私は名古屋で開催するUNESCO
のESD 国際会議に参加するため日本に来ています。会議後の13,14日に東京にいくつもりです。13日の何時かお会いできればいいなと思います。お電話番号が手元にありませんので教えて下さい。平素ご無沙汰しており、突然ご連絡して失礼しました。よろしくお願いします。韓民」(Tue,
11 Nov)と。
韓民さんは、文化大革命後の最初の国費留学生、羅李争(上海)などと一緒に1980年代初頭、東京学芸大学にやってきました。我が家に横山宏・小川利夫のお二人に、はじめて「松花江上」を歌った夜など懐かしく想い出されます。
いまや政府要人(中国・教育部の領導)とも言うべき存在。「風」はほとんど最初からのメンバー、「東アジア社会教育研究」にも数本の力作があります。11月13日、どの時間帯・場所になるか分かりませんが、この機会にご一緒されたい方(北京に行ってもなかなか会えない)、ぶんじんのケイタイにご連絡ください。案・渋谷西口「ロゴスキー」あたりで夕食できれば何より。韓民さん、ご検討(時間調整)ください。確定したらホームページにも書き入れます。
→■ http://www004.upp.so-net.ne.jp/fumi-k/yotei1410.htm
3399号【2014年11月10日】
■≪“Fall of Wall”25周年≫
前号の11月定例研究会「案内」、原稿を石川敬史さんから送っていただきました。いつもご苦労さま。「東京社会教育史研究フォーラム」としてのお誘い文面でしたから、当方はTOAFAEC
定例研究会「案内」として、冒頭に5〜6行を加筆しました。事後ながらご了承を。上海・華東師範大学一行との約束時間に追われ、読み返す余裕なく急いで配信。脱字もあり、申しわけありません。
久しぶりに呉遵民さんたち華東師範大学の方々と賑やかな夕食会(8日夜)。呉さんは相変わらずの陽気さ、ご活躍で何よりです。副学長から華東師範大学(ブランド)名入りネクタイを頂戴しました。この夜は、懐かしい王智新さん(日中教育文化振興会、華東師範大学職業教育研究センター)と再会。呉さんと王さんは同年生まれとのこと、ともに文化大革命の厳しい時代(下放など)を経験した世代です。この世代がいま中国の各界を担っているのでしょう。
9日午後、基礎教育学会(仮)構想懇話会(第3回、東京早稲田)でした。論議はこうして一歩一歩と進んでいくのです。当日の記録や感想などお待ちしています。写真一葉(下掲)は、会が終わって二次会(高田馬場)へ移動するメンバー。会場入り口にて。
いま深夜(10日未明)のCNNが、ベルリン「壁の崩壊」(Fall of Wall)25周年・記念行事を実況しています。ブランデンブルク門に大ステージ、第九第4楽章が奏でられる中、かって東西を隔てていた壁の跡にそって、光のバルーンが並び連なり(Border
of Light、約8000個)、次々に夜の空に解き放たれていきます。壁の崩壊と解放を暗示して印象的。
▼会議を終えて。前列左端に見城慶和さん、後列左端に関本保孝さん、その右に庄司匠さんほかの皆さん(20141109)
3398号【2014年11月8日】
■≪慢性的な?遅れを克服したい≫
いま、時代はいろいろなことを求めてきて、皆さん、世代的な違いはあるけれど、それぞれに多忙です。仕事の合間に研究や編集をこなしていくのは、なかなか大変なこと。研究自体が職務とされる大学研究者は別として、社会教育の(いわゆる)現場での頑張りには、頭が下がります。こんなこと、ぶんじんは滅多に言わないこと。いや、お世辞ではありません。
TOAFAEC のまわりでの研究会・編集会議は、まずまず順調・活発に活動が継続してきました。やはり継続は力なり。それが本づくりにも結実していくこと疑いない。しかし、スケジュール通りには進まない。全体として慢性的な?遅れが重なって・・・11月も初旬を終わろうとしています。
新しい課題にチャレンジしているわけだから、若干の無理はお互い承知のこと。ここで、ひとふんばり。12月の節目に向けて頑張ろうではないか。そんな連帯感を感じ合ってきた今年10ヶ月の歩みだったような…。
11月・最終金曜日(28日)夜は、TOAFAECの 定例(第211回)研究会です。今月は東京社会教育史研究フォーラムと合同の会。東京社会教育史「通史」部分をどう書くか。政策・行政史だけでなく、実践・市民運動の視点を加えて論議していこう・・・と。同研究フォーラム事務局から当夜のプログラムご案内が届きました(上掲)。皆さん、ご予定ください。*詳細
→■http://www004.upp.so-net.ne.jp/fumi-k/kenkyukai2013.htm
いま(8日午後)、上海・華東師範大学の副学長・教育学院副院長一行が東京に来ています。呉遵民さん(同教授)も。呉さん執筆の「東アジア社会教育研究」第19号を数冊持って、会いにいきます。
3397号【2014年11月6日】
■≪11月のスケジュール・綱渡り?≫
11月のスケジュールを「風」や「ホームページ」に書き入れると、今年も早や終盤か・・・と驚いています。日程がいろいろ錯綜して、嬉しい?悲鳴。
まず11月9日(日)午後予定「第3回・基礎教育学会(仮称)構想懇話会」。
→■
同世話人の添田祥史さん(福岡大学)から「お誘い」再送の依頼。学会づくりの新しいチャレンジが今後どう具体化していくか、いま正念場です。前回懇話会の出席者で決めた日程(11月9日予定)、会場は東京(上掲)、各地からの出席にはご無理もあるかと思いますが、関心ある方々のレスポンスを頂ければ幸いです。
順序が逆になりましたが、11月7日予定の「韓国生涯学習研究フォーラム」編集会議は、都合により延期となりました。この日までに新しい韓国本の「対談」骨子案を寄せていただくようお願いしていますが、編集会議としての吟味はできなくなりました。しかし「対談」(12月4日予定)準備は進めましょう。
11月末、最終金曜日の28日夜はTOAFAEC 定例(第211回)研究会、東京社会教育史研究フォーラムと合同開催の、大事な会議です。近く風に「案内」を載せる予定。ところが、翌29日は朝から仙台(東北大学)で「第6回日韓学術交流研究大会」が開かれます。行けるかどうか迷っていたところ、韓国から来日予定の崔一先さん(慶煕大学)は「歌の練習をされて来られるそうなので、先生には是非聴いていただきたい」など、涙の出るようなお誘い(李正連さん)。なんとしても仙台に行かなければならない! 幸いホテルは確保いただいたそうで、有り難うございました。綱渡りのスケジュール、しかし無理をしない範囲で参上するつもりです。
3396号【2014年11月5日】
■≪171年ぶりの奇跡の夜−11月5日≫
いつぞや八重山の子守歌「月ぬ美(かい)しゃ」について本欄に書いたことがあります(風3365号・9月8日)。今日11月5日の琉球新報コラム「金口木舌」が、今晩の十三夜は「171年ぶり軌跡の夜」という、興味深い一文を載せています。その一部、すこし長くなりますが、ご紹介します。
「…よそに比べて、八重山は十三夜の月を重んじる文化があるのだろう。名曲「とぅばらーま」にも「月ぬ美しゃ」とほぼ同じ歌詞がある。1947年から続く「とぅばらーま大会」は、旧暦8月の十三夜に催すのが長年の伝統だ。八重山出身の現代の歌い手も「十三夜」を持ち歌とする。新良幸人さんは〈十三夜、月に立ちゅる面影よ〉、池田卓さんは〈まん丸へと満ちていく今宵(こよい)素敵な十三夜〉〈少し欠けても美しい〉と歌う。
古来、名月といえば年に2回。中秋の名月の十五夜(旧暦8月15日)と、翌月の十三夜(旧暦9月13日)だ。だが、ことしはもう1回チャンスがある。今夜がそうだ。旧暦9月がユンヂチ(うるう月)のため「後(のち)の十三夜」なるものが171年ぶりに出現する。次回は22世紀というから奇跡の一夜だ。
完成されたものだけではなく、そこに至る過程にも真善美を見いだした先人たち。人生哲学にも通じる価値観に思いをはせながら今夜は月を眺めたい。」
(全文を読む:琉球新報
→■http://ryukyushimpo.jp/ →「金口木舌」)
八重山に敬意を表して、本号「おきなわ短信」(933)は「八重山毎日新聞」社説(沖縄県知事選、早くも中盤戦−上掲)を取り上げました。いま11月15日夜の7時。しかし東京の空は、太平洋上・台風20号の影響か、雲が重くたちこめて、月も星も見えず、残念至極。
3395号【2014年11月3日】
■≪3400号へ向けてアドレス帳整理≫
「南の風」は、あと5号で3400号となります。創刊以来これまで、1年200号余のリズムで吹いてきましたので、ほぼ17年の歳月。本来は3000号(つまり2年前)を期して休刊の心づもり、風・発行の苦業から解放される予定でしたが、故伊藤長和さん(当時・中国烟台で勤務中)等の強い継続要請にたじろいで「あとしばらくは…」と思い直した経過あり。あれから400
号を出したことになります。伊藤さん本人は、今年2月に姿を消してしまわれましたが、あの「大きな声」はまだ脳裡から離れず。いまなお、ときに天から響いてくる叱咤激励の幽かなメッセージ。当方は神妙に“はい、いましばらくは続けます”などと、天に向かって返事をしている気分です。
最近の風は、誤字脱字の類、変換ミスなど数知れず・・・しかし、恥をしのんで、少しは皆様のお役に立つこともあろうかと、気を取り直して恒例
100号おき配信アドレス帳整理をいたします。この100 号(ほぼ半年)の間に1通もご返報・ご来信のなかった皆様にはお引き取り願う慣わしです。その怖れ?をご自覚の各位には、3400号(1週間ほど先)までに「風・継続希望」の、そちらからの風をお寄せくださるようお願いいたします。
新しくご参加の方もいらっしゃいますので、あえて繰り返しますと、風は双方向に吹き合う原則、おたがいに顔が見える、共同のマウルのような風ネットを楽しく持続させていこうという思いからです。これまでのアドレス帳整理がみずみずしい新陳代謝の機会となってきました。ご協力、よろしくお願いします。なお「風」配信無用の方もご一報いただければ幸いです。
前号で忘れていた「第6回・日韓学術交流研究大会(11月29日〜12月1日、東北大学)」のポスター(金ボラムさん作成)と、全国夜間中学校研究会・須田登美雄さん(東京・足立四中)より送られた「読売新聞11.1夕刊トップで夜間中学拡充報道」の2点を添付しました。
3394号【2014年11月1日】
■≪沖縄県知事選−歴史的な分岐点を≫
これからの沖縄社会・基地問題の行方を「大きく左右する」「沖縄の将来像をも決定付ける歴史的な分岐点」(琉球新報社説、10月30日)…沖縄県知事選が告示されました(上掲・沖縄タイムス記事)。これまでも全国的に注目されてきた沖縄の知事選。今回はとくに、最大の争点である米軍普天間飛行場の辺野古移設問題をめぐって、どんな結果になるのか。固唾をのんで、沖縄の動きを見守っています。
沖縄に出かけて、名護・島袋正敏さんにでもくっついて、歩きまわってみたいところですが、いま介護など外泊がままならず、東京に座りこんで、いくつか沖縄に電話したり・・・、知事選をめぐる動きを聞きながら日を過ごしました。せめて電話で応援したい思い。新しい基地を絶対に許してはならない!
先に「風」3389号で紹介された夜間中学に関するテレビ番組(NHK総合、関西版)「学びたい、変わりたい、夜間中学生はいま」DVD
録画を、大前哲彦さんから送って頂きました。ありがとうございました。25分の短い番組に丁寧な取材。場面がすすんで、見城慶和さんも登場され、なにか、映画「こんばんは」のテレビ版の趣きでした。
川崎の大下勝巳さんからは、今年7月に開かれた「おやじの会・いたか」30周年の集い・記録誌を頂きました。「いたかの会」プロフィールや30年の歩みなど拝見、興味深い。入院される直前の故伊藤長和さんのスピーチ「東アジアに拡がる可能性」そして写真も。昨年「七夕の会」の翌日の記録です。
李正連さんから、「10月31日になると韓国人の誰もが思い出す歌−『忘れられた季節』」(上掲)YouTube
を紹介頂きました。秋の夜、いい歌を聞きました。
→■https://www.youtube.com/watch?v=CbTW-5-G3UM
3393号【2014年10月29日】
■≪祝!岡山「公民館の風」200号≫
内田光俊さんの「公民館の風」200号(通算832号、10月28日)が発行されました。おめでとうございます。その後記には次の通り。小林のあと「…はぎわらちかこさんが
110号、佐藤進さんが97号、内田純一さんが30号を発行されたあとを引き継いで、2010年11月6日に第1号を発行して以来、4年かけてようやく200号を数えるに至りました。…略…
本当は、公民館-CLC国際会議を開催したことをお知らせする号で200号にしたいと思っていたのでしたが…。」
この4年、とくにここ1年、まことにご苦労さまでした。大きな国際会議と出会って、「公民館の風」は新しい相貌。大きな役割を果されて、これまでにないイメージの「風」となりましたね。これからがまた楽しみ。
小林「公民館の風」創刊(1999年9月)は、公民館制度創設50年の学会特別年報などが出た年。半世紀の蓄積を誇り、統計的に公民館数などトップ水準にあった時期です。しかしその後は、平成大合併や民間委託の動き等のなかで公民館は下降・退潮を強いられた15年。その危機感のなかで日本公民館学会も登場し、呼応して「公民館の風」がリレーのかたちで吹き続けてきたのでした。
→■http://www004.upp.so-net.ne.jp/fumi-k/kouminkankaze2.htm
今回の「ESD 推進・公民館-CLC国際会議」が成功した意義は大きいものがあると思います。それだけに岡山から吹く「公民館の風」への新しい期待。しかし無理をされずに、“持続的”に風が吹きつづけることを期待しています。
構想中の「基礎教育学会」(仮)新学会名称について、庄司匠さん(夜間中学校と教育を語る会)から意欲的な提案(上掲)。ご関心の皆様でご意見など寄せていただければ幸いです。11月9日(日)の集い(風3369号)に向けて,是非いい論議を重ねていきたいものです。
3392号【2014年10月28日】
■≪ハッピーバースデー!≫
岡山で開かれた「ESD 推進のための公民館.CLC 国際会議」(10月9日〜11日)、成果文書のまとめ責任者の大役を果たした末本誠さん(神戸大学)より、「岡山コミットメント2014」を送っていただきました(添付)。最終のとりまとめの日「10月11日は、私の65回目の誕生日。成果文書が採択された壇上にいた私を、会場の参加者の皆さんがハッピーバースデーの合唱で、祝ってくれました。これ以上の幸せはないと感じる一瞬でした。」(上掲)
最近の「南の風」には、訃報が続いていましたが、国際会議で誕生日のお祝い大合唱とは、まさに快事!というべき。故伊藤長和さんが存命であれば、今年「風の10大ニュース」の第1にカウントしたに違いありません。大役ご苦労さま。六十路の坂のド真ん中で、お目出度いことでした。
岡山・内田光俊さんからも、最近活発な「公民館の風」で「岡山コミットメント」2点を頂きました。送付の10月24日発行「風」は199号(通算831号)。とすれば、次号は
200号となりますね。これまで数人の方が「公民館の風」をリレーしてきたかたちですが、200
本を出し人はなく、次号が届いたらお祝いの一文を書くことにしましょう。これも慶事というべきこと。
ここ数日の沖縄の新聞では、名護・辺野古のキャンプ・シュワブ内の工事予定地に埋蔵文化財があり、「沖縄県教育庁、防衛局に勧告 名護教委と文化財で協議促す」(上掲)記事が目をひきました。集落遺跡など5ヵ所があるらしい。春の「やんばる対談」に出席した名護市教育委員会・文化財担当の皆さんの仕事が注目を集めることになりますね。
3391号【2014年10月26日】
■≪賑やかに合評を≫
南の風としては珍しく寄稿がなく、本号に余白ができましたので、久しぶりに年報(TOAFAEC)『東アジア社会教育研究』第19号(9月18日発行・B5版
280頁)の目次一覧を載せました。かって「風」は年報編集委員会の記事であふれていたものです。方針・投稿要領等だけでなく、特集をどう組むか、中国・韓国・台湾や沖縄からの投稿をどう求めるか、自由投稿の論議など、時期になると年報編集のための「風」のようなものでした。
いまは編集委員会として別のMLがあり、細かなことは編集事務局で対応していける? なによりこれまでの蓄積(1996年創刊)がある。「風」には編集委員会開催や刊行お祝いの会(研究会)「案内」記事を載せる程度。加えて維持会員関連もありましたね。まぁ、年報発行が落ち漬いてきたというべきか。
しかし落ち着き過ぎてはならない、世界で類書のない独自の出版企画!もっとわいわい論議しながら進めたい。せっかく完成した年報、注目論文や座談会など「風」誌上で話題にしていきたい。忌憚のないクリテイークも次のステップにつながります。執筆者からのコメントもいただいて・・・賑やかに合評を。
12月の定例研究会は、新19号の合評会(+忘年会)となる予定えす。ご予定ください。年報編集委員会の活動・記録についてHPに別サイトが開かれています。
→■ http://www004.upp.so-net.ne.jp/fumi-k/11gou.htm
ところで10月24日(金)夜は、TOAFAEC第210回の定例研究会でした。2年半にわたって韓国(公州大学)留学に挑んだ瀬川理恵さん(横浜市教育委員会)の帰国報告会、興味深いお話でした。当夜の記録、どなたか「風」に寄せてください。まず瀬川さんの写真のみ掲げました。ご了承を。
▼TOAFAEC第210回定例研究会・瀬川理恵さん(高井戸、20141024)
3390号【2014年10月23日】
■≪訃報あり≫
なぜか最近、ぶんじんとの関わりで訃報が続きます。南の風メンバーではありませんが、安藤延男さん(九州大学名誉教授、元福岡県立大学長、85才)が亡くなられました。10月20日未明とのこと。森山沾一さんからの報せ。西日本新聞(23日)記事では「老衰のため」とあり、あれほど闊達に活躍してきた人が「まさか?」と目を疑いました。追悼の思いをこめて、いくつか「二人史」を書くことにします。
大学では1年上の先輩、心理学専攻。当方とは研究室が違いましたが、お互いに気の合うところがありました。「第九」の感動を語る目の輝きを印象的に憶えています。大学卒業後、安藤さんの新婚ホームは、久留米の自宅からすぐ近く、よく遊びに行ったものです。豚肉のカレーライスがお得意の家庭料理でした。ぶんじんが久留米市教育研究所に勤務した時期(1954年、1年後に大学院に戻った)、ほとんど二人の発意で、「教育科学研究会」(本屋の2階で雑誌『教育』を読む会)をスタートさせた思い出。安藤さんはとくに「日本作文の会」「生活綴方運動」に熱心だった一時期もありました。この頃の熱気を伝える資料を探し出し、二人で当時を語り合う機会を楽しみにしていたところでした。
福岡女学院の教師生活が案外とながく、安藤さんが大学院に戻る経過いろいろ。その後は九大に職を得て「教育と医学の会」編集にも。1960年代の同誌に5〜6本のぶんじん論文が載っているのは、ずべて安藤さんの配慮によるもの。
話は一気に1990年代へ。安藤さんは九大教授を経て「福岡県社会保育短期大学」学長へ。ある日、短大から「四年制大学」へ移行させる「準備委員会」への参加要請。当時の福岡県知事・奥田八二さん(革新系知事、元九大教授)の辞令が出て、ぶんじんは新しい県立大学づくりに加わりました。東京学芸大学退職後は、油山に住んで、安藤さんと一緒に仕事をする予定でしたが・・・。
3389号【2014年10月21日】
■≪秋もたけなわ≫
「酣(たけなわ)」という言葉は、物事の一番の盛り、真っ最中、を意味するとありますが、同時に、少し盛りを過ぎたさま、そんなニュアンスも含んでいるようです。たとえば、ご存知の台詞「宴もたけなわ」など。当方は、いま「齢(よわい)たけなわ」か。
季節としては、まさに秋もたけなわ・・・。そして「南の風」には、学会や研究会等の案内・報告が引き続いて、ご同慶のいたり。こちらはまさに「物事の一番の盛り」の状況でしょうか。
本号には、六月集会の折に第1回を開いた「基礎教育学会」(仮)構想・懇話会の第3回「お誘い」が届きました。日時:11月9日(日)午後、前回ご報告のなかで、すでに日時は記した経過がありますが、ご関心ある方々、お誘い合わせの上、ご参集いただければ幸いです(場所:東京・早稲田、上掲)。
この間の経過や関連資料については、TOAFAEC ホームページにサイトを開いています。枯れ木も山のにぎわい・ぶんじんの涙ぐましい手づくり作品です。
→■http://www010.upp.so-net.ne.jp/mayu-k/basicedu.htm
そろそろ若い世代で、「基礎教育学会」(仮)構想・懇話会の新しいサイトを華々しくオープンしてほしい。当方すでに目はしょぼしょぼ、若い世代への強い期待です。
今週の金曜日は、久しぶりに高井戸でのTOAFAEC 定例研究会(第210回)。6月の定例会以降、7月は永福、8月は夏休み、9月は福井での企画でしたから、高井戸(とくに「イーストビレッジ」)にはご無沙汰が続きました。当夜のプログラムは、韓国・公州に留学していた瀬川理恵さん(横浜市教育委員会)の帰国お祝いの会。韓国研究フォーラムの皆さんも賑々しくご参集ください。
→■http://www004.upp.so-net.ne.jp/fumi-k/kenkyukai2013.htm
3388号【2014年10月19日】
■≪東京社会教育史・編さん2年の歩み≫
一昨日(17日・金)は、東京社会教育史研究フォーラム(第18回)研究会でした。2012年9月のTOAFAEC定例研究会で「東京の社会教育の歩み・再発見」をテーマに掲げてスタート。ちょうど丸2年が経過したことになります。この間、研究会(拡大編集会議)に加えて、14回の事務局会議が開かれてきましたから、合計32回の集い。まずまず着実・活発な研究・編集活動といえましょうか。事務局は30〜40代の若い?世代が中心、職場でも多忙な毎日の皆さんが頑張ってきました。
南の風でも折々に関連記事を掲載し、心ある方々から関心も寄せて頂き、有り難うございます。まだいくつかの峠を越えなければなりませんが、出版に向けて大きな見通しはついたように思います。予定・スケジュールからは少し遅れながらも、すでに原稿も集まりつつあり、これから1年ほどの苦しい編集・リライト作業、そして完成に向けての喜びへの道を楽しむことになります。
この種の歴史編纂作業は、ほんらい東京都教育委員会がしっかり体制を組んで取り組むべきこと。しかし現実にその実現性が見えない以上、歴史を綴る課題に気づいたものがやるほかありません。研究会では、言い知れぬ連帯感に結ばれて(疲労感とともに)充実感を味わうひととき。
今回の報告者はワーカーズコープ(協同総合研究所)の上平泰博さん。二次会を含めて、元気な「上平節」を久しぶりに聞きました。ご苦労さまでした。岩本陽児さんからは詳細な速記の記録。「昨晩のメモをお送りします。必要な皆さまに転送していただけないでしょうか?」(Sat,
18 Oct 2014 11:50)。ます事務局メンバーにお送りました。通覧して発言者の名前など補正、「ぶ」の煩瑣な発言をすこし整理しました。岩本速記録、もしご希望の方あれば、ご一報ください。また当夜、上平さんからは年報「東アジア」第19号へのカンパを頂戴しました。有り難く・・・お預かりしています。
3387号【2014年10月17日】
■≪岡山コミットメント・2014≫
岡山で開かれた「ESD 推進のための公民館.CLC 国際会議 〜地域で学び、共につくる持続可能な社会〜」(10月9〜11日)。上掲・岩本さんメールには、会議初日の速記録が付されていました。「2014年10月9日公民館CLC国際会議初日@岡山市コンベンションセンター 岩本メモ」。通覧して、会議の概要・流れ、題がよく分かって、興味深いものでした。ご関心ある方は、岩本さんに直接ご連絡ください。
岩本メモ冒頭の一節。「司会:大安喜一さんありがとうございました。最後には、成果文書・岡山コミットメント2014、を公表します。そのとりまとめ責任者は末本先生。」「・・・神戸大学の末本と申します。この会議は、日本でいう社会教育の立場からまとめようという点で、唯一の集まりと言って良いと思います。公民館の役割をESD
から確認する。世界に向けて、積極的に主張していくための文書です。皆さんの意見がなるべく反映されるような工夫をしていきたい。一緒に文書作成に参加してください。」
2014年10月12日・朝日記事(西江拓矢)。「…国際会議は11日、岡山コンベンションセンターで成果文書:岡山コミットメント(約束)2014、を採択し閉会した。この文書は11月に名古屋市で開かれるESDユネスコ世界会議に提出される。会議には、アジアを中心に約30カ国の公民館やCLC関係者、市民団体、研究者ら約
700人が参加した。成果文書は参加者の約束として、効率的で機能的な公民館―CLCを作ること▽平和な社会構築に向けた紛争解決のスキルを身につけるための学びの機会を作ること▽課題解決に向けた公民館―CLCの活動の支援を政府や企業、国際機関へ働きかけること――などと記している。(以下・略)」
3386号【2014年10月15日】
■≪風の騒動、ウェッブサイトにみる夜間中学をめぐる動き≫
13日夜、嵐の前の静けさのなか、大前哲彦さんから福井の写真を送っていただきましたが、台風一過、14日朝も「台風が過ぎ去った後の静けさ」の挨拶つきで、再度どっさり写真が届けられました(上掲)。皆さん、いい表情、あらためて福井の夜の楽しさを思い起こしました。ありがとうございました。
前号(3385号)に、大前さんからの写真のうち1枚を添付しました。しかし、ここからいくつか騒動あり。まず、ふだん風はあまり添付をつけないので(一部の方に)うっかり写真添付忘れ。あわてて写真だけ追送。さらに別の方々には、なんと1号前3384号に誤って添付配信。しまった!「今のは誤送!」とお詫びの風を再送する始末。嵐のなか手酌で少し酔っていたのが騒ぎのもとか。すべての方に間違いなく添付つき3385号が配信できたのは深夜1時を大きくまわった頃。台風伴奏つき「風」騒動のひとこまでした。(洩れあればご一報を)
さて、地方教育行政(教育委員会制度)の改変や、社会教育・生涯学習政策の空白が憂慮される中、現政権下で「夜間中学」については積極的な動き(すべての都道府県に一校設置、夜間中学の法的基礎を用意する議員立法への動きなど)が注目されます。この間、数回にわたり、関本保孝さん(東京)は精力的に各ウェッブサイト情報を洗い出して「風」に送って頂いたことはご承知の通り。風への掲載(3381号・夜間中学等議員立法@、3384号・同A)と同時に「基礎教育学会(仮)懇話会」にも収録させていただきました。またあわせて手元にあった全国夜間中学校研究大会(2008年)全体会での関本さんの勇姿も。
→■ http://www010.upp.so-net.ne.jp/mayu-k/basicedu.htm
そろそろ次回・懇話会(第3回、11月9日予定)「ご案内」も風に送っていただきたいものです。
3385号【2014年10月14日】
■≪名護・蔓草庵の浸水≫
いま猛烈な台風・19号が日本列島を縦断中(13日夜)。南から北へ、列島を切り裂くような迫力。航空便の運行中止、地上では公共交通の軒並み運休、学校の休校騒ぎ、工場の操業中止を含めて、大きな影響が報じられています。沖縄本島、奄美、九州へ上陸して高知、和歌山、岐阜などなど、南の風メンバーを一人ずつ訪問するような丁寧な足取り。岡山の国際会議に集まった皆さんは無事に帰国・帰宅できたかしら。人騒がせな台風です。
沖縄・名護からは、島袋正敏さん「蔓草庵」(名護市底仁屋)「床上浸水」のニュース。「…強い風と雨。こちらはサトウキビやタンカンなど農作物の被害が心配です」。蔓草庵では「…サガリバナは3本が、そして島バナナ7本へし折られ…」(上掲)とのこと。横の小川(清流、季節にはホタルが舞う)があふれたのでしょうか。お見舞い申しあげます。琉球古酒、大きなカメたちは動かないでしょうが、秘蔵の泡盛ビンは大丈夫でしたか? カメ・ビンだけではなく、床上に面白い資料や「ものづくり」の作品もあったような…。庭の鶏たちは?など、思い出して心配しています。
夜間中学関係の新しい資料を「風」にたくさん送っていただく関本保孝さん(東京・えんぴつの会)、「埼玉・川口自主夜間中学29周年集会ご案内」を載せる時機を逸していました。あえて記録として本号に収録、お許し下さい。大前哲彦さんからは福井(日本社会教育学会)の夜の楽しい写真が届きました。そのなかの1枚を添付します。ヒューヒューと風が騒いでいます。この夜、被害のないことを祈りつつ。
3384号【2014年10月12日】
■≪沖縄研究から東アジアへ≫
猛烈な台風19号が沖縄本島を直撃、その後は北上、東に転じて日本列島を総なめにする勢い。皆さん、ご用心を。沖縄の被害は如何だったでしょうか。
今年の社会教育学会に前後して、数人の方が新しく「南の風」に参加されまましたので、あらためて「沖縄」からTOAFAEC の「東アジア」研究への流れを“自己紹介”します。全般的な経過については、私たちのWEB サイトをご覧下さい。
→■ http://www004.upp.so-net.ne.jp/fumi-k/toafaec.htm
9月に発行した年報『東アジア社会教育研究』第19号(B5版280頁)、皆さんのお手元に届いたでしょうか。このタイトルによる研究誌は、東アジア唯一のもの。もともと1980年代に刊行した『沖縄社会教育史料』(全7冊、東京学芸大学社会教育研究室)を前身として、その後、沖縄に東アジアの視点を加えて1996年に創刊されました。この19年間、よくぞ続いてきたものです。
有志のカンパによる出版活動。2003年からは「維持会員」制(25人前後+1団体)をとり、約300 部を印刷。上掲・事務局コーナー(山口)のように順調に経過、バックナンバーのセット販売もしています(創刊号と第3号は欠号)。
→■ http://www004.upp.so-net.ne.jp/fumi-k/1-10kenkyu.htm
編集委員会メンバーは、苦労してつくる1冊ですから愛着があり、販売活動にも力が入ります。しかし、この種の販売は、無理強いして売ることはしない。本の実質的な活用につながらないからです。むしろ関心ある方々を少しずつ拡げてきた歩み。利潤は出ませんが、「沖縄」から「東アジア」への視野とその輪は着実に拡がってきています。
毎号ともに、中国、韓国、台湾そして沖縄からの論文・報告・座談会等を必ず入れる編集に努めます。それらをつなげて「東アジア」研究ネッを創り出そうという試み。その夢は・・まだ現実のものになっていない?ようですが。
3383号【2014年10月10日】
■≪岡山の国際会議≫
久しぶりに上海・華東師範大学の呉遵民さんから便りあり(上掲)、11月初旬に来日の予定。しかし東京はわずか一夜だけ、都合をつけてお会いしたいと思います。昨年の新年会以来のこと、再会が楽しみです。
今日(9日)から岡山で「ESD推進のための公民館−CLC国際会議」が盛大に始まったそうです。岡山・内田光俊さん発行「公民館の風」にニュース満載のため、「南の風」では何も掲載しませんでしたが、初日の参加者が「29か国、550 名」とのこと。驚きました。日本の公民館史上でも画期的な国際会議。文科省・岡山市・実行委員会の主催、ユネスコ共催、ACCUや日本公民館学会・社会教育学会の協力など豪華版。
→■ http://kominkan-clc.jp
プログラムによれば、大安喜一さん(ユネスコ・ダッカ事務所、第19号への寄稿)「趣旨説明」、末本誠さん(神戸大学、TOAFAEC
代表)の基調講演、冒頭の事例報告に東京・板橋区のNPO 「市民活動学習センタ推進センターいたばし」、分科会では国立市公民館・井口啓太郎さんたちの「たまり場」報告など。TOAFAEC
や「南の風」に関わりある人が少なくありません。
ぶんじんも参加要請を受けましたが、先日の福井・学会の直後、老々介護の身としては、留守中の体制をとる必要もあって、失礼することになりました。
昨夜、岩本陽児さんから来たメール(8 Oct 2014 23:52)。「のぞみ号で夜10時過ぎに岡山入りしました。とうに皆既月食を終えたお月さまは中天高く白く輝いていましたが、駅西口のお宿の真正面のビルに不思議な色模様あり、ESDと読めました。こんなに大きなESDを見たのは初めて、写真を添付。山陽新聞も会議の予告記事。あすから4日間、よい会議になりますように。」
3382号【2014年10月8日】
■≪訃報あり、往復書簡≫
南の風は、毎号いくつかのグループに分けて送信していますが、めずらしく添付したファイル(福井大学・TOAFAEC
年報販売コーナー・写真)が一部の方々に漏れていたようです。ご請求があれば追送しますのでご一報を。
訃報あり。名古屋の高橋正教さんから。「小川利夫先生未亡人壽子様がご逝去なさいました。− 昨日壽子様が亡くなられたと長男の耕平さんから本日電話で連絡がありました。小川先生を支えられてご苦労が絶えなかったことと思いますが、心からご冥福をお祈りいたします。」(07
Oct 2014 21:23)
小川利夫さんの晩年、全国集会や学会などに、横に付き添って同道されていた在りし日のお姿を想い出します。高橋さんからは、8月の山中湖・全国集会の折などに心配気に「何か知りませんが?」と聞かれたことあり、やはりお具合が悪かったのですね。付き添われているときの静かな笑みが忘れられません。
この訃報メールを頂いたとき、たまたま『浪江虔・八重子往復書簡』(ポット出版、2014年)を読んでいました。浪江虔さんは戦時下、治安維持法で検挙され2度にわたり投獄された方。獄中からの夫妻往復書簡が本になったものです。浪江さんとは旧自治労(全国自治研)助言者などご一緒した仲。短い追悼も書いています(HP-追悼U21--2)。私たちの先達の苦節の時代、そのなかでの頑健な生き方をあらためて偲んだ夜となりました。
→■ http://www004.upp.so-net.ne.jp/fumi-k/archives.htm
日本・韓国の社会教育・平生教育両学会の共催「日韓学術交流研究大会」が今年(第6回)は仙台(11月29日〜12月1日)で開かれるとのこと。ご案内は李正連さんから早めに頂いていたのに、風への掲載が遅くなり失礼しました。学会員でなくても参加できる(と思います)ので、関心ある方ぜひご予定ください。
3381号【2014年10月6日】
■≪台風一過、南の風は吹く≫
大型で強い台風18号、一部に大荒れ、被害が報じられていますが、東京・杉並ではたいしたことなく、今日(6日)午前、足早に通り過ぎていきました。お騒がわせの暴力娘。午後は秋晴れ、まさに台風一過です。車椅子を押しながら、思わぬ買い物・散歩のひととき。皆さんのまわりに被害はありませんでしたか。
台風のなか届いた(普段は載せない内部の)メール、いくつかご紹介します。上平泰博さん(ワーカーズコープ)、17日予定の東京社会教育史研究会案内(風・前号)を受けて、「…台風が私の明日までの予定をキャンセルさせ、かろうじて時間をくれているよう、なんとか書く時間をもらっています。この明日までの時間がわたしの報告のためのラストチャンスです。」(5
Oct 2014 16:00)
山添路子さん(エイデル研究所)、「東京社会教育史編集委員の皆様へ『環境・自然・農のある地域づくり』の原稿が入稿されましたので転送させていただきます。郵送にてお送りいただいた図表(2点)についてもPDFにて一緒にお送りさせていただきます。…」(Mon,
6 Oct 2014 15:59)
小田切督剛さん(韓国研究フォーラム、川崎市)から。「福井での学会、おつかれさまでした。さて、既に各自担当する原稿の翻訳を開始していると思いますが、次回(11/7)は夜間で時間が短いため、各原稿を確認したうえで、討論に臨みたいと思います。1週間前の10/31までに翻訳を終えて、メンバーにメールでお送りいただければと思いますが…。」(Mon,
6 Oct 2014 12:26)
そして山口真理子さんの福井学会・年報19号販売コーナーの奮闘記(縮刷版、上掲)。皆さん、ご苦労さまです。19号発行にともない、HP記載を追加する必要があります。セット(バックナンバー)販売の価格についてご指示を。江頭晃子さん、19号「目次」データを送ってください。一覧に加えます。
▼日本社会教育学会(福井大学)研究大会・TOAFAEC年報第19号販売コーナー(山口真理子、20140926)
3380号【2014年10月5日】
■≪これこそ研究会!≫
山口真理子さんから届いた福井学会報告は、年報19号販売コーナーについて長文の記録。本号には、それに付された定例研究会(学会初日夜、第209
回)の報告をまず載せました(上掲)。年報販売状況−まずまずの成果!レポートは後日にまわします。お許しください。
維持会員はじめ皆さんのお手元に年報19号が届き、ようやくページをめくっておられる頃か。今号の特集テーマは「東アジアにおける大都市社会教育の躍動」。ソウルを中心に巻頭座談会。加えて上海、台北からの報告がならび、「特集への問題提起」は内田純一さんの担当、意欲作です。
このテーマを、日本の「大都市社会教育研究と交流の集い」(9月29日)に結びつけられなかったのが心残りです。慌ただしく発言もしたのですが、宙を切りました。日本「大都市」の皆さんには、むしろ突飛な発言に聞こえたようでした。実は内田さんには「大都市・集い」にソウルの動きを含め「問題提起」してほしいと期待したのですが、日程的に無理?とのこと。
そんな経過もあって、内田さんから研究会当夜「拙文をもとに19号の合評をしてみたい」意向が寄せられたのでしょう。しかし新年報が出たばかりの日、まだ読んでいない皆さんに「合評」は無理との判断。ひたすら刊行祝いの乾杯!となった次第です。当夜は心通わせての語りあい、お互いに元気を交流しあったひととき。これこそ研究会の原点というべき・…。定例会としてカウント!
ところで、風の前々号と前号は、yahoo にトラブルがあったらしく、6〜7本が戻ってきました。半日おいて再送しましたが、2本がやはり届かなかったようです。お手元の「風」にもし欠号があれば(とくにアドレス<yahoo>
関係)ご遠慮なく一報ください。折り返し再送します。
3379号【2014年10月3日】
■≪東京社会教育・史料センターへの夢≫
東京「社会教育史」編纂の作業が順調に(やや遅れながら)進行しています。すでに分担執筆の原稿が版元・エイデル研究所に続々?と届き始めました。これからが楽しみ。執筆に併行して編集会議(研究会)・事務局会議がさらにいちだんと盛り上がれば、きっといい本に結実していくことでしょう
最終的には40人をこえる執筆陣、それぞれの分担執筆のテーマにしたがって、多彩な史料渉猟・資料収集の努力が重ねられている・・・と推測されます。散逸・風化していく運命に悲しんでいた資料たちも、この機会に再び日の目をあび、心ある人の手に拾い出されて、記録し記憶される舞台に立つ、生き生きと復権する喜びを味わう、ことになるのです。それが歴史を綴ること、その資料たちが歴史のきらめきを再現してくれるはず、と思っています。
この機会に、あらためて首都・東京の社会教育史、文化運動史を含めた「史料センター」をどこかに造れないものか。今回の東京「あゆみ」本の製作の過程で集められた史資料を(散逸させないで)収蔵していく夢をえがけないものか。まずは書架1本、せまい部屋ひとつでもあればいい。そこから歴史を探り、未来を語る作業を持続させていきたいものだと・・・。
いつぞや本欄に書いたように、東京はいろんな資料があふれていた(そういう時代がありました)。そこで、小林所蔵の東京資料は福岡・油山の書庫に運び入れた経過があります。今年に入ってダンボール3箱分を逆送、いま「風の部屋」に置いています。油山では「大都市の社会教育」研究の集い(今年で37年)で収集されてきた各都市資料も棄てがたい蓄積。しかし、流れる瓢箪のように・・・「行く先ゃ知らねど」(越中おわら節)、気になるもんだよ♪
3378号【2014年10月1日】
■≪福井お礼、研究会記録・案内を≫
福井の学会ご参加の皆さん、お疲れさまでした。4日ほど家を離れて、ドスンとした疲労感、年令は争えません。今年はとくにTOAFAEC
定例研究会を初めて東京を離れて開くことになりました。会の後半には、学会理事会の皆さんも駆けつけていただき、楽しく賑やかな会。会場設営などご配慮いただいた福井の松井章江さん、井上満江さん、にあらためて御礼申しあげます。
東京側の調整役、そして学会々場では年報「第19号」販売コーナーに終始つめていただいた山口真理子さん(東京⇔福井・深夜バス)、ご苦労さまでした。
韓国・公州大学(いま和歌山大学)のヤンビョンチャンさんが、初日定例研究会から参加いただき、さらに学会終了後の「第37回・大都市社会教育研究と交流の集い」懇親会にも出席されました。山口さんからの連絡では、TOAFAEC
「維持会員」となるご意向も。感謝!です。しかし、ご負担をかけるのは恐縮です。ご持参の「安東焼酎」、福井の地酒をも凌駕する美酒、カンサハミダ!
山本健慈・和歌山大学長から励ましのメールをいただきました(上掲)。学会での発言でも紹介された毎日記事(9月23日)、添付させていただきます。
さて、いま「風」は、あまり催促をしない主義ですが・・・、関係・研究フォーラムの皆様へ、あえて一言。9月の各研究会からの「報告」を待っています。韓国研究フォーラム(13日)、東京社会教育史研究会(19日)、そして福井の定例研究会(26日、第209回)についても、どなたか記録をお願いします。
ついでに開店休業状態となっている中国研究フオーラム、そろそろ再生の時期!期待大!です。第19号所収の中国関連論文・資料を読み合うかたちで日程案など如何でしょうか。ご案内をお待ちしています。
3377号【2014年9月29日】
■≪福井への旅−夜の河あの日の顔が浮かび来る≫
前号の続き。学会2日目は懇親会でした。初めての出会いもあれば、40年ぶりの再会もあり、話題たくさんで書ききれません。ようやくホテルに戻って、ひとり夜の「片町」(繁華街)散歩へ。寿司をつまみたくなったのです。魚が美味しい福井のこと、きっといい寿司屋があるはずだと。
案外とカンがきいて、初めての街でも、いい寿司屋を見つける特技をもっていると褒める人がいるくらい。しかし片町は「寿司・割烹」の看板ばかり。いまひとつ、店に入る気になりません。副産物はカラオケから出たきたグループと鉢合わせ。当方、カラオケもお好みでなく、急ぐふりして早々に別れました。
いつの間にか、足羽川のほとりへ。夜の静かな川面はきれいに見えて、夜風さわやか。しばし休みながら、いくつかの回想にふけりました。1960年代後半、横山宏さんや朱膳寺春三さんたちと歩いた戦後初期公民館史料調査。たとえば旧殿下村公民館(いま福井市)のこと。1970年代に入って、新生活運動協会の関係で何度も訪れた越前大野のまち。1980年代には劇団「ふるさときゃらばん」に同行した旅、美山町では映画「同胞」(はらから)と同じような青年団の躍動を見ました。そう言えば、ふるきゃら・八朔友二くんは福井の出身だったとか。1990年代以降は、福井県や市の公民館関連の集いで、渡辺庸子さんや松井章江さんなど、たくさんの“公民館の群像”と出会ったのでした。
この夜は結局、いい寿司屋と出会えず、古い蕎麦屋のノレンをくぐりました。ふと川崎「うどんの会」のことが頭をよぎり、「うどん」を注文。これにニシンを載せてもらって・・・。カツオの出しが美味しく、これは大当り。腹ごなしに夜道をまた歩いて帰りました。
3376号【2014年9月27日】
■≪福井・繁華街の定例研究会≫
9月26日午後、予定通り福井に到着。福井大学(日本社会教育学)の会場では、山口真理子さんが発刊されたばかりの年報「第19号」を並べ、賑やかに開店。バックナンバーも揃えて、あらためて19年の歳月を想いました。
学会初日のプログラムを終わって夜の「第19号お祝い研究会(TOAFAEC、第209
回定例)」は、福井の夜の繁華街「片町」で盛大!に開かれました。福井市の公民館からー円山公民館・松井章江、順化公民館・井上満江のお二人が出席され(何よりの会場選定に感謝!)、韓国・公州大学(現在は和歌山大学)ヤンビョンチャンさんもお出で下さって、座はいちだんと盛り上がり・・・。
この夜は(昼の学会に続いて)大前哲彦さんの話がなめらか。副編集長・内田純一さん用意の「19号・合評」は次の機会に。ひたすら福井の肴でお酒を楽しむ研究会?となりました。ひとしきり「飲み放題」が終わったあと、頃よく学会理事会が終わったとの連絡が入り、理事・幹事の皆さんがドヤドヤとやってきて、いよいよ定例研究会の本格的な?進行。第19号編集長・上野景三さん、学会事務局長の石井山竜平さん、もちろん韓国・中国の両研究フォーラムのメンバーも揃って乾杯が続き、福井のお酒の酔いとともに歌もたくさん。終わりの方は、あまり憶えていません。当夜、何よりも学会・全国理事会のスムースな進行に感謝。写真を一枚(下掲)。古いカメラがそろそろ寿命なのか、今回もピントが甘く、申し訳ありません。
翌日(27日)の自由研究発表を控えているためか、若い世代はすくなく(例外あり)、他方で新しく参加の方より「南の風」配信の依頼を受け・・・久しぶりの福井の夜は楽しく更けていきました。