南の風・各号後記(ぶんじん日誌)
3200号【2013年11月28日】
■≪あれから1年≫
本号で風は3200号となりました。昨年12月の3000号ゴール達成、はれて15年の風の歴史を終わるご挨拶・・・の予定でしたが、伊藤長和さんはじめ皆様の継続要請、やめるな!コール、に圧倒されて「あと1年ぐらい頑張ろう」と思い直したのでした。それから200回の風が吹き、ほぼ1年が経過したことになります。
ところが「私の闘病生活」でご承知のように、思いもよらぬ伊藤さんの入院。いまなお療養中とあって、ここで風を止めるわけにもいかない、お留守中に遁走?するような失態は申しわけない、しばらくは続けようと。先日、恒例「アドレス帳整理」のお知らせ(風3195号)を書いた次第です。
この1年、TOAFAEC の活動は順調に継続してきました。研究会は数えて200回(11月29日)を迎え、年報づくりは今や上げ潮の勢い。嬉しいことです。また韓国、中国、東京社会教育史の各研究フォーラムも(もちろん波はありますが)それぞれ活発な展開。これらと結ぶ「南の風」の役割も期待されるところあり。そう簡単に止められそうにありません。
しかし他方で、発行人の衰えも相当に進んできました。視力、指力、知力、忍耐力、持続力など、すべて減退。(よく書くセリフですが)あるのは心意気だけ。現実の条件と内なる思いとのギャップにあえぐ昨今。うまくいかないときは、何かを飲んで、自らを諦め、ときに自らを鼓舞する智恵だけはまだ衰えないようです。あれから1年、まだ続いている「風」に励まされる一面もあり、複雑な心境をもてあましながら・・・。
明日は待望の200回研究会、皆様、お揃いでお出かけください。案内はこちら
→■ http://www004.upp.so-net.ne.jp/fumi-k/kenkyukai2013.htm
3199号【2013年11月26日】
■≪上海「小林館」≫
今年のTOAFAEC 年報『東アジア社会教育研究』(第18号)の巻頭座談会のなかで、ぶんじんは次のように発言しています。上海について…。
「…私たちと上海閘北区との中日合作学院づくりは、今にして思えば稀有の試みでした。当時「業余大学」から「社区大学」への転換のプロセス、大きく見れば「単位」社会から「社区」建設の時期に、新しい日中合作学院の構想を協議してきたのです。上海の都市改造期に遭遇し、それと連動して合作学校を具体化しようという意味を含んでいたことになります。」
1997年から2001年にかけての大きな夢。しかし、日中合作学院構想は、あと一歩のところで上海市当局の認可がおりず、実現しませんでした。使用する校舎まで決まっていたのに…。学院(現在・行健社区学院)側は、ぶんじんの思いを惜しんで、図書館の一角に「小林国際交流閲覧室」を設置(2001年)してくれました。その後、上海に行く度に文科省・教育白書や日本公民館学会の出版物、年報などを持参したものです。架け橋となったのは東京学芸大学に学んだ羅李争さんと袁允偉さん(同学院長)の二人。
先日、北京・上海に出張した上田孝典さん(筑波大学)が同学院を訪問。図書館の中日国際文化交流閲覧室の様子が伝わってきました(上掲)。現在は「小林館」となっているようです(写真)。嬉しいニュース。
合作構想が最後の段階で実現しなかっただけに、HPにその協議・意向書、契約、定款最終案や、「合作構想実らず」の記録(旧「公民館の風」に掲載)を載せています。夢そのものは実りませんでしたが、その軌跡の断片は歴史のどこかに残るものです。折をみて、ご覧いただければ幸い。
→■ http://www007.upp.so-net.ne.jp/bunjin-k/gassaku1997.htm
→■ http://www007.upp.so-net.ne.jp/bunjin-k/shanhai2001.htm
▼上海閘北区・行健社区学院図書館内−小林館(上田孝典さん撮影、20121125)
3198号【2013年11月25日】
■≪メールいろいろ≫
風3200号(あと3号)を区切りに100号おきアドレス帳整理、早速に返信を頂いています。また風・前号の記事について、その後の経過などメールを拝受、有り難うございます。本欄に抄録でご紹介しておきましょう。
杉並の丸浜江里子さんからのメール(Sun, 24 Nov 2013)。「…ぎりぎりの送信でご面倒をおかけしました。今日(24日)の豊ア博光さんの講演会はおかげさまで、充実したお話で、45人の方が来て下さいました。…
秘密保護法も今週衆院通過強行の心配が消えません。全国の声をマスコミに、国会に届けたいと思います。杉並アピールへの賛同署名を明日、国会へ届けます。
→■http://chn.ge/1dcESA6 」
前号本欄の「社全協通信」→『辞典』紹介の「自著」あつかいについて。上田幸夫さん(編集担当)からのご返信(Sun,
24 Nov 2013)。「心より、お詫びします。(辞典は)一年も前のもの、掲載できないままになっていたため、先生にお願いしてしまいました。その時は「自著」ではありませんで、…略…私が確認できずで、失礼いたしました。」早速のご返報、恐縮しています。
オケクラフト・白樺ワインクーラーについても、HP・写真についての感想(電話)あり、また久しぶりの方から私信として「先日の置戸のワインクーラーの記事。懐かしく拝見しました。…」など、いくつか反響がありました。11月29日(200号)研究会にも白樺ワインクーラーをご披露したいところですが、手にさげるには大きすぎる作品、いま迷っています。
3197号【2013年11月24日】
■≪白樺のワインクーラー≫
数日前に出た社全協通信(249)に「自著を語る」欄あり。李正連さん が私たちの新刊『日本の社会教育・生涯学習』(大学教育出版)を紹介しています。それとは別に1年前に出版した『社会教育・生涯学習辞典』朝倉書店、について載せましょう・・・という話あり。急ぎ一文を草し送稿しました。与えられた字数はわすか800
字ですが、掲載されたのは「自著」欄。『辞典』はもちろん「自著」ではなく、同辞典「編集委員会」編に成るもの。ぶんじんはその編集委員会の一員として参加してきた立場です。本欄を借りて、経過を記し釈明させていただきます。なおこの小文は、夏に出た日本社会教育学会29-2「図書紹介」文と並べて、HPに収録しています。
→■http://www004.upp.so-net.ne.jp/fumi-k/kenkyusi2012.htm
さて本題。11月22日夜は(誕生日の余韻を残しつつ)、東京社会教育史編纂・事務局会議でした(風の部屋)。相集うメンバーは6人。本にかけ
る思いを確かめ、課題の拡がりを論議してきたこの1年。いよいよ項目をしぼり、本づくりへの具体的な構成・執筆案を出し合う段階だ、渾身の力をこめて取り組もう(すこし酔って)そんな檄を飛ばした夜でした。
この席上、先月末に北海道・置戸からいただいたオケクラフト(風3185号・本欄)、白樺のワインクーラーをご披露することができました。待ちに待った夜。あらためてオケクラフトの講義をしたり、事務局会議の論議は寸断され申し訳ない。上平泰博さんが持参した奄美・黒糖酒の逸品(43度)がこれに加わり、この瓶を開けたとたんに黒糖酒の香り座に充ち酔いがまわって・・・直ちに事務局会議は終了。
20年前オホーツク研究会から頂いたエゾマツのワインクーラー(写真右)はロマンを秘めた豊満な趣き、白樺はむしろ知性をただよわす品格を感じ、これで飲むと本でも読むか?という気分に、ならないから不思議。
▼左・白樺ワインクーラー、右(20年前の)エゾマツ・ワインクーラー、左端の小瓶は奄美・黒糖酒
(風の部屋、20131122)
3196号【2013年11月22日】
■≪地域が元気になる脱温暖化社会を≫
11月21日の記録。風3193号に寄せられた堀尾正靱先生からの案内「地域が元気になる脱温暖化社会を!」(戦略提言シンポジウム−5年間の成果総まとめ−社会実装戦略を語りあいましょう−)を受けて、なんとか参加したいと思いました。しかし家事あり、とくに午後は手すりつけなど住宅改修の予定、ケアマネージャーなども来て頂く日程と重なり、残念至極。
プログラムを拝見すると、最初の基調報告から最後の「まとめ」まで堀尾先生(研究領域総括)大活躍。いつぞや天狗のお面を頂いた光栄を思い、風の部屋にも来て頂いた仲、また先日はお見舞いの電話をいただいたばかり。大規模な学際的研究プロジェクト総まとめの勇姿を(わずかの時間でも)拝見したいとの思いがつのりました。
幸い会場が地下鉄「外苑前」からすぐ近く。渋谷から至近の距離なので、午前の部の終わりのところだけ、座席に座って拝聴することができました。会場(250人)はほぼ満席。諸領域の研究者・専門家だけでなく、NPOや地元学や自治体関係者(桐生、飯田、ニセコ、佐那河内など各市長、町長、村長)も。午後のパネル討議「わたしたちが目指すべき環境・エネルギー社会つくりなおしシナリオとは−課題の根拠を確認する」はきっと面白い論議になったに違いありません。提言された課題は大きく二つ(略)。そのうち報告書などがまとめられる!と期待しています。
その時間は、自宅マンションの改修工事を見守っていました。居室・浴室・トイレなどに、しっかりと手すりが取りつけられ、シャワーチェアも加わって一段落。夜はお祝いの乾杯をしました。この日、ぶんじん誕生日。
3195号【2013年11月20日】
■≪風3200号と定例会200回≫
晩秋から初冬への季節。風は吹き続けて、あと5号で3200号を迎えます。恒例の100号(ほぼ半年)おきアドレス帳整理(早いものです)。この間、読むだけの方で、引き続き配信ご希望の方はご一報ください。あわせてそちらからの風をいただければ幸いです。風を双方向に吹かせていきたい。
風の歴史はすでに16年半。平均して毎年200号(1.8日に1号)を出してきたことになります。あと一つ、3200号に到達する頃、TOAFAEC
定例研究会は200回を迎えます(11月29日夜・上掲)。第1回研究会は1995年6月の開催、それから毎年11回(8月は全国集会で休み)の定例会を重ね、18年余の歳月を歩いてきました。ご参加の皆さん、運営を担ってきた事務局の皆さん、主宰した立場から、あらためて深い感謝!を申しあげます。
南の風も定例研究も、その歩みの概要をHPに載せています。記録をたどってみると、案外と面白い研究史。南の風は1998年2月の創刊ですから、定例研究会の1995年スタート時はまだ吹いていません。かわりに、B5版・10ページ前後の「ニュース」(第1号のみ「ひろば」)が発行されてきました。初代事務局長・内田純一さん(現・高知大学)の奮闘によるものです。
→研究会の歩み■ →南の風一覧■
この「ニュース」は、その後「南の風」が吹くようになって,次第に風に吸収されていきます。いま「ニュース」バックナンバーを見ると各号とも力の入った編集、いい記録が残りました。
→■http://www004.upp.so-net.ne.jp/fumi-k/Toafaec-Okinawa.htm
皆さん、29日の200 回記念研究会にお出かけください。風と定例会の歩みに乾杯いたしましょう。当日出席予定の内田さん、200
回の回想をお願いします。編集長・上野景三さん(佐賀大学)、第18号の合評をよろしく。
3194号【2013年11月18日】
■≪霜月の満月の夜に≫
風(ぶ)欄に、変換ミスや脱・誤字が散見され、最近はその頻度が多くなったような…。申しわけありません。皆さんへの配信後、読み直すとよく発見します。しかし、こればかりは後の祭り。いちいち訂正お詫びも書かなくなり、横着を決めこんでいます。お許しを願います。
杉並から「秘密保護法案に反対するアピール」が寄せられました(上掲)。11月14日の日付、17日まで短期集中の賛同署名集めだそうです。丸浜江里子さんのメールが(風・前号を出した直後)16日午後着信。今日はすでに期限を過ぎていますが、大事なアピールなので掲載しました。ご了解を。
風に掲載していませんが、いろんなメールが飛び交っています。一つは伊藤長和さん「私の闘病生活」に関して。当方にもお見舞いを頂いているような気分。北九州の山下厚生さんからは電話をいただきました。有り難うございました。伊藤さんにお伝えします。
韓国研究フォーラムの関係では、韓国本・改訂版編集の日程さがし。みな忙しそうです。忙しいのは何よりのこと。それだけに忙中を縫ってのスケジュルづくりが大事なポイント。何より先に(早めに)決めるが勝です。
TOAFAEC も最近は事務局メンバーが忙しく、よく開いてきた事務局会議も開かれなくなりました。前進しているのか後退なのか。忙し過ぎはご用心、“忙中閑あり”と言うではないか。閑の中にこそ創造の契機あり。
11月18日・霜月の満月の夜。残念ながらこの夜の東京は曇り、お月さまは姿を見せてくれませんでした。
3193号【2013年11月16日】
■≪韓国フォーラム10年≫
11月15日(金)夜は、韓国生涯学習研究フォーラム(第46回)でした。2006年秋の『韓国の社会教育・生涯学習』刊行を契機としてスタートしましたが、本の編集に取り組んできた3年半の前史があり、それを合算すると、研究会としては今年でちょうど10年の歳月。この間に韓国で出版した『日本の社会教育・平生学習』(ハングル版)や、先月の新本(同書名、日本語版)を加えると、韓国フォーラムの活動が土台となって、すでに3冊の本が世に出たことになります。そして今、4冊目(韓国本・改訂版)の企画が進行中。こうして振り返ってみると、なかなか充実した10年。
韓国フォーラムの初期の事務局長は伊藤長和さん(当時、川崎市の勤務)。周知のように、伊藤さんは中国・烟台で仕事をされ、4年余の活躍を終えて帰国された途端、思いがけない入院。驚きました。この経過は「私の闘病生活」(上掲)でご承知の通り。研究会としては、伊藤さんの復帰で賑やかになる・・・と楽しみにしていただけに残念至極。ご快癒を祈ります。
実は15日・研究会は、欠席しようかと思ったほど、家を出にくい状況でした。伊藤さんと仲好しの妻・富美のこと。追っかけるように入院し、腹部の同じところ(胆管)の手術をしました。こちらは結石の除去。ご丁寧に2回(7月以降に計3回)も。一応の処置が終って退院できましたが、もともと足腰を痛めていたこともあり、ずいぶん気弱になってしまい、一人での留守が嫌なのです。しかし、18号合評の役割もあり、詫びて研究会へ。研究会あとの懇親会は(残念ながら)失礼して、皆さんと赤門で別れ、早めに帰宅した次第。韓国フォーラム、次回の日程は決まりましたか?
3192号【2013年11月14日】
■≪杉並研究の回想≫
前号に続く…。杉並の新刊『つながる−杉並の社会教育・市民活動』すぎなみ社会教育の会編(エイデル研究所刊)を送っていただきました。ありがとうございました。いまページをめくり始めたところです。
あの頃の思い出が懐かしく蘇ります。「杉並の社会教育を記録する会」活動が始まったのは2003年(2006年「市民活動」が名称に加わる)。当時「南の風」本欄には折々の記録を(かなり詳細に)載せています。
→■
市民主導の定例的活動が、記録『杉並の市民活動と社会教育のあゆみ』(全4冊)に結実します。発行:杉並区教育委員会(社会教育センター)と記されていますが、記録づくりの主体は市民たち、その取り組みに共感するところがありました。今回出版された『つながる』、そして編者「すぎなみ社会教育の会」も、市民主導の「記録する会」活動の延長線上にあるのでしょう。ただ本書には、杉並区教育委員会教育長「刊行に寄せて」が冒頭に載せられていて、おやおや?と思いました。
あと一つの杉並・記録活動は、前号に書いた「原水禁(安井家)資料研究会」(2005〜2009年)。和光大学・岩本陽児さんが積極的に参加、同大学・総合文化研究所・研究プロジェクトの一環として相応の経費援助をいただいたことを特記しておきたいと思います。
懐かしい写真を1枚。吉田嘉清さん(1955年・日本原水協結成に参加、同常任、事務局長等を歴任)のお話を伺ったときの記念写真。私たち研究会メンバーのほか、渡邊(旧姓・安井)侑子さんや、取材に見えた朝日新聞・本田雅和記者の顔も見えます。本田さん、その後お元気かしら。
▼後列左端・吉田嘉清さん、3人目・渡邊侑子さん、前列右端・本田雅和さん (第25回研究会−安井家応接室−20060625)
3191号【2013年11月12日】
■≪杉並の新刊≫
1週間前の新月が次第にふくらんで、今晩(11日)はちょうど半分の輝き、いま西に傾いています。しかし、すでに寒月の趣き。北国は雪らしい。東京も急に寒くなって、木枯らしが吹きました。
杉並の「社会教育と市民活動」についての本が出来上ったそうです。書名は『つながる』(すぎなみ社会教育の会編、エイデル研究所刊)。9日には出版祈念会が盛大に開かれたとのこと。同会の安井節子さん、エイデル研究所の山添路子さんから、本のご紹介をいただきました(上掲)。まだ拝読していませんが、まずは出版のお祝いを申しあげます。
私たちの研究室(東京学芸大学)が、杉並研究を始めたのは1980年、あれからすでに三十有余年が経過しています。いくつかの経過があり、とくに2005年から2009年にかけては、原水禁運動についての安井家所蔵資料の調査・研究に取り組みました。記録をたどると、60回ほど安井家に通った歳月がありました。ホームページに研究会の詳細
→■、いくつかの研究会報告・資料解題
→■ などを収録しています。もちろん不充分なノートの域を出ませんが、何かの機会にご覧いただければ幸いです。
しかし、今回『つながる 杉並の社会教育・市民活動』の執筆には参加しませんでした。安井節子さんも「不思議でならない」とのご感想。上記の安井資料研究会メンバーにも、まだ経緯など詳細をお話する機会がもてず、申しわけなく思っています。いずれ折をみて…。まずは杉並の新刊のお祝いまで。
3190号【2013年11月10日】
■≪日韓をつなぐ出版活動≫
3年前に韓国で出版した『日本の社会教育・生涯学習』(小林文人・伊藤長和・梁炳賛共編、ソウル・学志社刊、ハングル版)、その日本語原本をリライトした同書名『日本の社会教育・生涯学習』(小林・伊藤・李正連共編、大学教育出版刊)が刊行され、ほぼ1ヶ月が経過しました。前書の企画から今回の出版まで約7年を要し、これまでにない日韓をつなぐ出版活動となりました。
さきほど編集担当の安田愛さん(大学教育出版)から来たメールです。「 …
おかげさまで、好調な出足で、小社としてもたいへん嬉しく思っております。小林先生をはじめ編者・著者のみなさまが、広く広報してくださるおかげかと存じます。…今月末に、岡山で開催される日本公民館学会でも、関連分野の書籍とともに販売するつもりです。(「新刊」と目立つようにしたいと考えています。)今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。」(Fri,
08 Nov 2013 11:21)
理論的入門書として、また大学などの講義キストとして、案外と注目され始めているようです。ご同慶のいたり。日本語版が出るまでには、いくつもの経過がありました。ここで書くにはスペースが足りません。当方へ著者割引き本(2割引き)ご注文の方は、次回・200回定例研究会(11月29日)に持参します。さらにご希望の方があれば、ご一報ください。
包聯群さん(TOAFAEC年報・編集委員)が大分大学経済学部・准教授として赴任されました。おめでとうございます。慶事とはまさにこのこと。包さんのこれまでの苦労、努力、頑張り、が報われましたね、とお祝いのメールを差し上げました。こんどは、九州(博多)でお会いしましょう。
3189号【2013年11月8日】
■≪ケアマネージャーとの出会い≫
前号・11月(200回)研究会案内を書いていただいた山口真理子さんのお名前が間違っていました。変換ミスをうっかり見逃したのです。申しわけありません。
妻・富美について、いくつもお見舞いを頂戴(上掲)し、恐縮しています。山口真理子さんからは、上記の催促・報告(年報・維持会員費)に添えて、とくに(母上の介護の経験から)ケアマネージャーとの関係が大事との助言をいただきました。(Fri,
8 Nov 2013 10:01)
「… いいケアマネージャーさんに出会えてよかったです。 私は、母のことで、本当はとても恵まれてはいたのです。…家族が皆近くにおり、何かあればすぐ助けてもらえたこと。そして、一番長くお世話になることになった3番目のケアマネージャーさんが人間的にもケアマネとしての力量的にも、すぐれた方だったことです。
必ず定期的に関係者を集めて状況を確認し、問題があると判断するとすぐに対応をしてくれました。ネットワークもすごかったです。先生のところもそのような方のようなので、本当によかったです。後は、先生がいかに良い心身状態を保てるかですね。ご無理をなさいませんように…。」
有り難うございます。退院して今日で6日目、この間は、さすがに外出を控え(4日の東アジア委員会を除く)、付き添っています。“寄り添う”という言葉の意味をかみしめながら…。1週間すべて一緒に食事をともにしたことは、半世紀余りの結婚生活でも初めてのこと。「別人のぶんじんさん」が現れたというのが富美の感想。おかげさまで、身体能力も言葉も1日ごとに回復し、室内の車椅子利用は半減しました。自宅へ落ち着いたあとの回復力に驚いています。
3188号【2013年11月6日】
■≪老老介護≫
妻・富美の再入院騒ぎ(前々号)、お見舞いや励ましをいただき、有り難うございます。救急車が搬入したのは、中野駅近くの「東京警察病院」でした。ちょうど10日間“警察”にご厄介になったことになります。退院日は奇しくも本人の82歳・誕生日でした。この日、二つのお祝いが重なったことになりますが、実は、老老介護の新しい生活が始まる記念日でもありました。
病院側は「医学的な処置は終わった」とご託宣。しかし10日間に2度の手術(内視鏡、しかし麻酔の影響大きく)、もともと足腰を痛めていた本人はひどく弱ってしまいました。救いの神は、地域の介護スタッフの皆さん。この数日の経過を振りかえると、感謝の言葉が見当たりません。
退院の前日にケア・マネージャーは病院に駆けつけ、これからの生活をどう営むか、室内(いままでの室外用に加えて)車椅子、トイレの手すり、ベッドに取り付けるスタンドほか、心温ままる助言と手配。翌日の退院のその日には新しい(小さな)車椅子が届きました。今日(5日)も住宅改修の計画・見積りのため業者同伴で来訪あり、その素早さに驚嘆。暖かい気配り、個別の条件への対処、困難に立ち向かう敏速さ、病院側や行政と当事者をつなぐ役割など、教えられるところ多く、これまでにない経験。
ところで、昨日(4日)夜は、久しぶりの東アジア研究交流委員会(東京大学・李正連研究室)。やや大きな提案を小さなレジメに書いて出席しましたが、上記の混乱の中での書きっ放し、短い文章に3ヶ所もの誤記あり。申しわけありません。当方も介護される側にいるのではないかと思いました。留守が気になり、早めに退出して失礼しました。どなたか当夜の記録をお願いできませんか。
3187号【2013年11月4日】
■≪南の島の新しい本≫
日本最西端の島・与那国。歴史の中で独自の文化をはぐくみ、戦前は台湾(日本統治下にあった)の経済圏にあり、標準時も台湾と同じ「西部標準時」(1時間の時差)。戦後は国境の島となりました。
3日の沖縄タイムスは与那国島について二つの興味深いコラム・記事を載せています。一つは、司馬遼太郎「沖縄・先島への旅」にも登場する池間苗さん(93最、『与那国ことば辞典』編纂、地域の伝統文化の継承に貢
献したとして沖縄県功労者表彰)「おめでとうございます」コラム(上掲)。
あと一つは松田良孝・新著『与那国台湾往来記―「国境に暮らす人々」』(南山舎)の出版。松田良孝さんは八重山毎日新聞記者として、平久保の「ぶんじん歌碑」を取材された人でもあります。同書評によれば「…台湾の人々と連携しながら自らの手で生活再建や自治を模索した与那国人のあり方を理解するうえでも大変意義深い…」(小池康仁)と。
私たちは、かって「与那国の歴史と社会教育」フィールドノート記録を書いたことがります(年報:1998年・2002年)。HPにも収録しています。
→■http://www004.upp.so-net.ne.jp/fumi-k/yonaguni1.htm
那覇・おきなわ社会教育研究会(事務局長)の玉那覇正幸さんから、『コザから吹く風−中根章の奔流の軌跡』(徳田友子著、ボーダーインク)が送られてきました。玉那覇さんの墨痕あざやかな添え書きは次の通り。「中頭青年団OB会を中心に、中根章氏の「コザから吹く風」が出版されました。戦後沖縄の激動の変遷が熱く綴られております。どうぞ拝読されてください。」 昨年のTOAFAEC
年報17号では、中頭青年団OB会による「復帰40年」座談会を収録していますが、中根章さんはもちろん、徳田文子さん(和光大学卒)の夫君・徳田米藏さんも登場されています。
▼左・中根章さん(もと沖縄県議会副議長)−沖縄(旧コザ)市中の町・中根章事務所、2006年5月31日-
3186号(2013年11月1日)
■≪再び胆石の動き≫
森田はるみさんからのメール(上掲)、有り難うございました。久しぶりの置戸への旅、皆さんとの再会、そして新しい出会い、は印象深いものでした。たいへんお世話になりました。今西・社会教育課長はじめまわりの皆さん、また先輩各位にも、どうぞよろしくお伝え下さい。
北海道から帰って、東京はまさに秋天、いい季節です。29日夜は、早稲田大学に招聘されて来日中のボヤンバートルさん(内蒙古師範大学・教授)と再会。風3138号に書いた通り、小林研究室にやってきた最初のモンゴル人、忘れがたい好漢です。放心亭でビールを飲みながら、和光大学研究生時代の苦節、故黄宗建先生ともども初めて沖縄を旅した思い出など、話は尽きませんでした。11月定例・第200回記念・研究会(29日予定)は年報18号合評会のあと、交流会では“ボヤンバートル教授・歓迎”の乾杯をしましょう。1997年の夏に一緒にモンゴル草原を旅したメンバーにも声をかけたいもの。このことを含め、200回研究会・案内をどなたか書いて下さい。
妻・富美の胆石が再び動き、7月末(風3133号)に続いて、再度の救急車騒ぎとなりました(23日夜)。3ヶ月前の発症時には九州旅行中でしたが、今回は横にいて対応できました。入院そして再手術(2回の内視鏡治療)、なんとか乗り切りったところです。今日(31日)も終日、病院での付き添い、めったにない経験です。
【お詫び】前号に書いたインターネットへのトラブル、原因が分かり、さきほど復旧できました。一時あわよくば?休刊か、と思ったのですが、うまくいかず・・・いや、うまく回復できて、元通り自宅から配信しています。お騒がせして申し訳ありません。
3185号【2013年10月30日】
■≪白樺の詩−オケクラフト≫
今回の置戸への旅では、網走市、斜里町や訓子府町(町長・菊池一春さんも)など多くの方々にお会いできました。また、今まで知らなかった置戸の地域史・社会教育史にも出会いました。
そして森林工芸館オケクラフト店舗では思わぬ発見あり。白樺の詩(うた)と名付けられた新しいオケクラフトとの出会いです。まさに一目惚れ!
オケクラフトは、エゾマツなど白い木肌に木目が映えるデザイン(故秋岡芳夫氏の命名による)。風の部屋でもエゾマツのワインクーラー(20年前「オホーツク社会教育研究会」から頂いた)を大事に愛用してきたことは本欄でも書いたことがあります。HPのどこかに写真も収録済みです。
今回は白樺の原木をくり抜いたワインクーラー(佐々木寛之さん作品)、見事な出来映えです。東京に連れて帰ろうと購入したつもり、ところが誰かさんから記念に頂戴することに。今日(29日)朝、無事に包みが届きました。有り難う! 森林工芸館の皆様にもどうぞよろしくお伝え下さい。
北海道新聞の3回連載「オケクラフトのいま−誕生30年」は次のように書いています。「…エゾマツの資源量は、この50年で半減した。苗木づくりが難しいことから、人工林の造林もほとんど進んでいない。」つまり原木難なのです。「…ただエゾマツにこだわらず、…材料として目をつけたのが近くの林に立ち並ぶ白い樹皮のシラカバだった。…樹皮をそのまま生かし、中をくりぬいてワインクーラーなどに加工している。」(記事<中>)
九州・油山の庭で枯れた白樺への挽歌のかわりに、北の大地から「白樺の詩」を頂くことになりました。「風の部屋」での集い、次回にご披露することにいたしましょう。
【急告】突然にインターネットへの通路環境が悪くなってしまいました。まだ原因不明。「南の風」しばし休刊?かも。もちろん復旧に鋭意努力しますが、本号は近くの知人宅から送信しています。
3184号【2013年10月28日】
■≪北の宿≫
北海道・置戸の宿で書いています(27日朝)。20年ほど前に来た折も同じ宿(寿光苑)、その記憶がだんだんと蘇ってきました。いま北の大地は、晩秋の木々の彩りが鮮やか。昨日は台風の余波か、雨模様、そろそろ初冬の風情。
こんどの旅は懐かしのセンチメンタル・ジャーニー、というより新しい置戸の風景との出会いでした。もう線路が走っていない旧置戸駅は「ぽっぽ絵画館」(コミュニティセンター)となり、森田はるみさんたちが建て替えに奮闘した新図書館(生涯学習情報センター)にも初訪問。心なしか中央公民館も森林工芸館(オケクラフトセンター)も、この前と同じ建物のはずなのに、新しい装いに見えました。待望の「どま工房」(オケクラフトを提唱した故秋岡芳夫氏・蒐集品を収蔵)は、今回はじめて訪問できました。「どま」工房のことはまた別の機会に書くことにしましょう。
26日プログラム(オホーツク管内・社会教育委員パネルディスカッション、講演)が終わった夜の集いは楽しいひととき(写真)。札幌からの木村純さん(北大、当日のコーディネーター)とは30年を超える学会のお付き合い、ゆっくり飲み語ったのは初めてでした。杯を重ねながら聞いた北大・社会教育研究室史、旧知の名前も登場して、興味深い話でした。
当夜、同席いただいた置戸町教育委員会・教育長の平野毅さんは、驚いたことに和光大学出身、祖父江ゼミの卒業生でした。生徒たちに慕われた国語教師だったそうです。今西輝代教(きよのり)社会教育課長はじめ、皆さんに歓迎していただき、有り難うございました。急いで帰らなければならない事情あり、わずか2泊で北海道を離れるのは残念至極。
▼置戸町教育委員会の皆さんと。上段・左より喜多見健二(社会教育主事)、今西輝代教(社会教育課長)、佐藤毅(教育長)、
中段・木村純(北大)、佐久間光昭(中央公民館長)、下段に小林、森田はるみ(係長)の各氏=敬称略(置戸、20131026夜)
3183号【2013年10月26日】
■≪置戸にて≫
台風27号を心配していましたが、予想より速度が遅く、しかも南側の海上にずれて、25日の飛行機は順調に飛び、無事に北海道に入りました。女満別から置戸へ到着。同町のオケクラフトセンター森林工芸館のパソコンをお借りして配信中。本号は置戸からの「北の風」となりました。上に収録しきれなかった、やや私信的?なメールをご紹介します。各位ご了承を。
まず釧路より添田祥史さん(北海道教育大学)。「 … こちらは一気に寒くなってきました。台風が心配ですが、きっと大丈夫だと思います。ですが、それとは別に私の方に問題がでてきました。・・・まだ調整段階ですが、学生支援委員という学内業務を担っておりまして、ちょうど大学祭の期間中でして、委員として学内の見回り役を割り振られてしまいました。文人先生とぜひお会いしたいので、なんとか代役を探してみますが・・とりいそぎ用件のみにて。」(Wed,
23 Oct 2013 13:23)
千野陽一さんからのメール、小林・伊藤・李正連編著『日本の社会教育・生涯学習』について。「
… まえがきをお読みし、この本刊行までのご苦労に頭を下げております。また、編者の1人に伊藤長和さんが名を連ねていて、『南の風』で知った体調などを考えながら、この本の刊行が病気克服の力の一つになるのではないかとも・・…」(Thu,
24 Oct 2013 14:24)
斉藤真哉さん(東京社会教育史研究フォーラウム、板橋区)から。「この度は先日(18日研究会)の記録の作成が遅くなりましてご迷惑をおかけしております。頸椎を痛めておりまして、パソコンを使うと腕に痺れが出ています。申し訳ございませんが、もう少しお時間をください」(Fri, 25 Oct 2013 15:19)とのこと。
3182号【2013年10月23日】
■≪北海道・置戸の社会教育≫
前号・公州の風15、日韓両学会の研究交流について瀬川理恵さんより訂正記事が来ました。「早速に掲載いただき、ありがとうございました。開催された場所ですが、忠清北道・堤側市ではなく、堤川市です。お詫びして訂正いたします。」(Tue,
22 Oct 2013 00:16)。
置戸の社会教育について・前号の続き。注目されてきた歩み、一つは、小さな町の図書館活動。1965年に図書館の新館建設、移動図書館・やまびこ号の運行。1970年代後半から80年代に、5回にわたって(住民1人あたりの貸し出し冊数)全国一
(図書館問題研究会「まちの図書館」日本図書館協会、1981年)。日野市立図書館などにならぶ快挙でした。
二つは、地域課題に取り組む産業教育・生産教育の視点。社会教育施設として森林工芸館(1983年)設置、林業資源を活かした白い器「オケクラフト」登場。
→■
そして三つには、図書館・公民館活動の連携。社会教育5ヶ年計画を積み重ね「公民館と図書館がそれぞれの機能を生かしながら補完しあい、高め合ってきた」こと。
置戸の社会教育については、いろいろな研究・記録・資料が残されています。澤田正春さん(のち滋賀県立図書館長)の著作もあります。千田忠さん(酪農学園大学/当時)「地場産業、生産教育、生活課題に取り組む」(小林・佐藤共編『世界の社会教育施設と公民館』エイデル研究所、2001年)は、“置戸型社会教育”の歴史的特質を指摘して興味深い分析です。
2005年には、新図書館(生涯学習情報センター)への建て替え。これも全国的な注目を集め、いくつもの受賞。現在「社会教育5ヶ年計画」はすでに第9次(2010〜2014年)を数え、全53頁の力作です。
3181号【2013年10月21日】
■≪北の大地へ≫
18日の研究会で、包聯群さん(TOAFAEC 年報編集委員、首都大学東京講師)より編著『現代中国における言語政策と言語継承』(三元社)を拝受。博士論文出版に続く新著、おめでとうございます。いいことが続きますね。
ところで南方洋上に現れた次の大型台風、27号が気になっています。週の後半に北海道へ出かける予定があり、そのスケジュールにかぶさる恐れが出てきました。久しぶり置戸の訪問、オホーツク管内の集いへの参加なので、北に飛ぶフライトが順調であってほしい、と念じているところ。
南の風は、なかなか北の大地に接する機会がありませんので、北への旅を楽しみにしています。昨年もお誘いがありましたが、韓国・済州島スケジュールと重なり、実現せず。南・沖縄にも福岡へもご無沙汰していますが、今回はぜひ北に飛びたいのです。
この機会に、あらためて置戸町やオホーツクの社会教育について、手もとの文献・資料を読んでいます。置戸の社会教育史を見ると、おそらく北海道のなかでも、戦後いち早く公民館や図書館の設置に取り組み、澤田正春さん(図書館長、教育長など歴任)等の先人の努力があり、意欲的な社会教育計画を積み重ねてきた自治体、全国的な注目を集めてきました。
森田はるみさんは、1990年のオホーツク(社会教育研究)全国集会の参加をきっかけに置戸の社会教育に就職した人。私たちの本(小林編『これからの公民館』国土社、1999年)では、とくに三つの注目点をあげています(同書所収、森田「地域課題に挑戦する公民館・図書館」)。(次号へ)
付記:南の風は、3グループに分けて配信中。前号の添付ファイル(横浜市長・市会議長宛「お願い」文書)を一つのグループに添付忘れ。申しわけありません。1号遅れで思い出して、本号にくっつけました。
3180号【2013年10月20日】
■≪秋の夜に≫
秋の夜、さきほど全国夜間中学校研究会より、横浜市教育委員会の夜間中学校5校を1校に統廃合しようとする方針にたいする計画見直し、義務教育保障についての行政責務など「お願い」(横浜市長・市会議長あて)文書を送っていただきました(上掲)。また8月6日に衆議院第二議員会館で行われた、義務教育等充実に向けた超党派議員立法「院内シンポジウム」記録誌も別便で拝受しました。私はお誘いを受けながら(家人入院等の事情が重なり)当日は参加できませんでしたが、見城慶和先生や梅原利夫さん(和光大学副学長)の発言記録等を拝見しながら、この間の全国夜間中学校研究会に結集される先生方の取り組みに改めて敬服しています。
横浜市当局に向けての果敢な訴え、その背景にある超党派の拡がりを視野に入れた立法運動「資料集」「記録誌」は、現代教育運動の貴重な証言。
さて18日夜の研究会(TOAFAEC第199回)では、東京・社会教育史の証言づくりとも言うべき「出版構想」が本格的に提案されました。参加者はいつもの東京社会教育史研究フォーラム例会よりも少ないのが残念でしたが、活発な議論が交わされ、いいスタート。エイデル研究所(編集・山添路子さん)も出席、これから1年、企画・構成案の確定、執筆依頼など編集作業が具体的に進むことになります。関心ある方々の力を合わせて、いい本に結実させましょう。研究会後のイーストビレッジ交流会では、出版・前祝いの雰囲気。久しぶりにいくつか歌もうたいました。当夜の記録は別に「風」に送られてくる予定です。
→■
沖縄をテーマに修士論文作成中の杉山悦子さん(東京学芸大学・院)の参加があり(上掲)、これをはずみに沖縄研究に関心ある6〜7人で東京での「沖縄研究フォーラム」を開始してはどうか、などの話が出ました。
▼199回研究会・最後まで残った人たち(高井戸・イーストビレッジ、20131018)
3179号【2013年10月18日】
■≪ご声援を!≫
台風26号が過ぎ去り、一夜明けて、伊豆大島で大きな被害があったことを知りました。ベランダのゴムの鉢が倒れた(前号本欄)などと、のんきなことを書きましたが、大島では多数の犠牲者(17日正午現在、死者18人、不明者35人)が出たとのこと、心が痛みます。火山の島の激しい土石流の惨状、亡くなられた方には高齢者が多く、暗然となりました。
北に抜けた台風、北海道でもたいへんだったそうです。森田はるみさん(置戸町教育委員会)から届いたメール(抄)。「伯母の法事で上京していましたら、東京で台風に遭遇。いつもなら北上する間に温帯低気圧に変わり、北海道はほとんど台風の影響を受けずに済むのですが、今回、特に置戸は強風による各所の倒木と季節はずれの大雪とさらに停電とで大変な事態となりました。私が置戸へ来て以来のここ23年ほど、公民館が避難所になったことはなかったですが、今回ばかりは停電がなかなか復旧せず、地区公民館と中央公民館が避難場所となりました。」(17
Oct 2013 22:10)
天気図をみると、さらに南方洋上には、次の台風が発生(27号)、日本に向け北上中とか。26号と似たコースをたどる?予報もあり、ご用心を。
今日18日は、TOAFAEC第199回目の研究会です。東京社会教育史研究フォーラムと合同の開催。ちょうど1年前にスタートした東京社会教育の歩みを再発見する取り組み。いよいよ本づくりに向けての挌闘が本格的に始まります。古い世代の回想だけにとどめず、若い世代(事務局会議)を含めての準備作業がまずまず順調に進行してきました。皆さん、ご声援を!
3178号【2013年10月16日】
■≪日本ソバと中国黄酒≫
台風26号が南から関東に向かってやってきました。今回は大型で強い台風、東京もかなり吹きました。ベランダのゴムの鉢が横倒しになりましたが、皆さんのまわり、被害はありませんでしたか。
他方で北のフフホトからは,懐かしのボヤンバートル(内蒙古師範大学)が東京にやってきました。昨夜深更のメール。「先生にはご健勝のことと存じます。私は東京に到着しました。連絡が遅れて申し訳ございません。…近く電話で連絡を取りますので…」(Tue,
15 Oct 2013 00:25)とのこと。
和光大学時代に研究室に在籍、トクタホ君の旧師、当時はただ一人のモンゴル留学生でした。故・黄宗建先生の沖縄訪問の旅(1998年)にも同行したことがあります。積もる話が楽しみ。
一昨日(14日)は、久しぶりの中国生涯学習研究フォーラムでした。来月に上海へ帰られるという陸素菊さん(華東師範大学、東京大学客員研究生)から、南通(江蘇省)の黄酒を頂きました。会が終わって、茗荷谷駅前のソバ屋で懇親の会となった折、早速この瓶を開けました。「水明楼」の銘柄、いわゆる紹興酒ですが、味わい深い銘酒。日本の蕎麦とよく合って、久しぶりに“アジア”で飲んでいる実感、ご馳走さま!
お返しでもありませんが、新しく出た小林・伊藤・李共編『日本の社会教育・生涯学習』を進呈し、別の1冊を呉遵民さんあて託しました。
この日は伊藤長和さんが、大下勝巳さんや教え子「りう秋月」さん(首都大学東京・研究生)を誘ってお元気に登場。賑やかに伊藤節復活の気配でした。中国研究フォーラムの再生も嬉しく、冷えてしまった中国について、ともに語り論じあうことの大事さ、しみじみと感じるところがありました。どなたか当日の研究会記録を送っていただけるでしょうか。
▼久しぶりの中国研究フォーラム(第25回、20131014) *りう秋月さん(首都大学東京・研究生)撮影
3177号【2013年10月14日】
■≪「宣言」スキャン≫
前号・本欄の「かながわ識字宣言」等の一文を読んでいただいて、澤井先生から「励ましをありがとうございます」の返信をいただきました。
「…かながわ識字宣言の文章に触れて、自分たちの範囲だけで考えて一喜一憂していてはいけない、ということを教えられました。そして、励まされました。神奈川県に、横浜に、地下水脈のように、学びへのあつい思いと絶え間ない努力の積み重ねが縦横に流れていることに目を開かされる思いでした。その上に、今、私たちは立っているのだ、と思います。…お許しいただければ、会の仲間たちに、… この文章を読ませたいと思います。…いかがでしょうか?」(Fri,
12 Oct 2013 16:34:)
拙文を読んでいただくこと、もちろん光栄なことです。前号の「かながわ識字宣言」の引用は、ごく一部だけなので、この機会に手もとの「かながわ識字宣言」原文(B4版1枚)をスキャンして添付しました。ルビが読みにくいのですが、ご参考まで。
タイトルに(案)の文字が付されていますが、これをとり、次の3点を説明コメントとして追加してください。「一九九〇年一〇月、かながわ識字国際フォーラムにて採択、於・神奈川(日本)」(日本社会教育学会年報35集『国際識字10年と日本の識字問題』1991年、東洋館出版社、第六部・資料編
所収)−残念ながら絶版。
「宣言」の作成については、小沢有作さん(当時・東京都立大学)が亡くなられた今、笹川孝一さん(法政大学)などに聞けば詳しく分かると思います。しかし夜間中学については「宣言」は直接に言及していません。
3176号【2013年10月12日】
■≪かながわ識字宣言≫
多くの人が憂慮した横浜市の夜間中学統廃合方針、10月11日の教育委員会であっけなく決定だそうです。会議を傍聴した澤井留里先生は「…2013年10月11日は、私の人生の中でも忘れられない日となりました。」「…残念です、悔しいです」と思いを綴られました(上掲)。それを読みながら、いくつかのことを想い起こしていました。
1990年「国際識字年」。神奈川・横浜は全国的にみて当時の識字運動の拠点(の一つ)でした。この年、日本社会教育学会で『国際識字10年と日本の識字問題』(学会年報35集)を編集(委員長は小林)。神奈川からの報告・発言が重要でした。神奈川県国際交流協会の報告、「かながわ国際識字フォーラム」、その集約として「かながわ識字宣言」(1990年10月)が収録されています。同宣言の一節は次の通り。
「学校がいきわたっている日本ですが、現実に目を向けてみると、きびしい部落差別、民族差別、障害者差別や戦争の時の混乱などのために学校に行きたくとも行けなかった人、また学校は卒業したことになっているけれども十分な勉強ができず読み書きに不自由している人など、いま識字を必要としている人は、全国に三百万人もいると言われています。」(原文ルビつき)
国際化を反映して、この時期に外国籍住民も増えてきました。
さらに横浜については、寿識字学校の大沢敏郎さんのこと(『生きなおす、ことば―書くことのちから
横浜寿町から』2003年、太郎次郎社)。私たちは神奈川・横浜から刺激を受け、多くのことを教えられてきたのです。
「全国夜間中学校一覧」(全国夜間中学研究会)によると、横浜市立浦島丘中学校の開設は(東京よりも大阪よりも)もっとも古く1948年。他の4校も1950年の開設、いずれも60年をこえる歳月です。これに関わってきた先人・関係者の努力・労苦に思いを馳せながら、そう簡単に終止符を打っていいものか!と思いました。
3175号【2013年10月11日】
■≪横浜、夜間中学4校廃止の不当決定(速報)≫
横浜・夜間中学統廃合問題、「…本日(10月11日)午前の横浜市教育委員会で、横浜の5の夜間中学を1校に統廃合する不当な決定」の速報が届きました(上掲)。当方からも同教育委員会宛に“横浜の宝”を守り拡充させてほしいとFAXしたばかり。まことに残念なことです。神奈川・横浜の夜間中学を考える会に集う市民たちは、直ちに抗議声明!
その最後は次のように結ばれています。「…新方針の公表からわずか3週間で、市の内外から「1校への統廃合反対、横浜の夜間中学を守れ」の声が多数市教委へ寄せられました。学習権は人権の核であり、すべての人に義務教育が完全に保障されるべきだと横浜市の夜間中学への熱いご支援
をいただいた皆さんに心から感謝いたします。
生徒さんの笑顔があふれる横浜の夜間中学の実現をめざし、とも歩んでいきましょう。ひきつづき、みなさんのご支援ご協力を心よりお願い申し上げます。神奈川・横浜の夜間中学を考える会代表 三階泰子」添付。
本号には去る10月5日の横浜集会で発言された李正連さん(東京大学)の意見書が寄せられました。関連して「義務教育未修了者を支援」についての沖縄・糸満NPOの動きの報道(琉球新報10月9日)上掲。
武田拡明さん(川崎)から、一連の『名護市誌』のご返却、確かに拝受。また新刊『日本の社会教育・生涯学習』の注文も承りました。10月18日の研究会(TOAFAEC第199回、10月定例)に持参いたします。
南の風3171号が届いていないとのご連絡あり、折り返し再送しましたが、他の皆様は如何でしょうか。もし欠号あれば、ご遠慮なくお申し出下さい。
3174号【2013年10月10日】
■≪横浜市夜間中学・統廃合問題についての訴え≫
この10日近く“日刊”「南の風」となっていましたが、ようやく一段落、隔日発行のリズムに戻ったようです。連日配信、やはり慌ただしい誌面づくりが続き、何か追われる感じ。
横浜の夜間中学統廃合問題について、関本先生はじめ東京そして全国の夜間中学校研究会の皆さんの懸命の訴えが続いています。昨深更に届いた緊急「お願い」(上掲)では、いまや「…夜間中学を愛する市民の方々に支えられ、大きな全国的動きに発展してきました。」とのこと。「10月11日の教育委員会での決定延期を」を求め、「すでにFAXを送付した方も、再度書いて10日(木)にお送りいただけると大きな力になります」との訴えです。風・本号も(重複を厭わず)用紙を添付いたします。
また去る10月4日「全国夜間中学校研究会」としての意見書「お願い」について、風への添付が抜けていたようです。頂いて数日が経過していますが一緒に添付させていただきます。
横浜市の教育長が「(中学校夜間学級)は法的根拠もない」と発言したことに対し、「『学校教育法施行令』25条二部授業」「公立義務教育諸学校学級編制及び教職員定数の標準に関する法律(標準法)」「義務教育費国庫負担法」「義務教育諸学校等施設費国庫負担法」等の法令との関連について、どのようにお考えでしょうか。」などの鋭い問いかけが印象的。
署名用紙のことで、那覇・鷲尾真由美さんからは協力の電話をいただきました。ありがとうございました。本号には町田・松田泰幸さんから送られてきた映画「アオギリにたくして」ビラも添付させていただきました。
3173号【2013年10月8日】
■≪日本の社会教育「テーゼ・宣言」10本≫
台風24号は、与論島を通り、やんばるも激しく吹いたそうです。奥では最大瞬間風速46メートル、名護市宮里(島袋正敏さん)は32メートルとの報道(沖縄タイムス・7日夕)。台風は、これから九州西方より日本列島に沿って本州北側を東上するらしい。温帯低気圧となるようですが、皆様のまわりに被害のないことを祈っています。
前号の続き。『日本の社会教育・生涯学習』韓国版から日本版への編集・リライトの過程で収録できなかったもの。韓国版には、社会教育実践・運動の拡がりのなかで全国的規模で共有され影響ももった「通牒・テーゼ・宣言」10本を収録していました。この場に記録しておくことにします。
1,公民館の設置運営について(次官通牒)、2,社会教育をすべての市民へ(枚方テーゼ)、3,公民館主事の性格と役割(下伊那テーゼ)、4,新しい公民館像をめざして(三多摩テーゼ)、5,町内公民館のてびき(松本市)、6,中小都市における公共図書館の運営(日本図書館協会)、7,第三世代の博物館論(博物館問題研究会・伊藤寿郎)、8,同和対策審議会答申(同審議会)、9,かながわ識字宣言(同プロジェクト実行委員会)、10,子どもの権利条例(川崎市)。(タイトルのみ、年代略)。
これらが韓国平生教育関係者にどのように読まれているか、興味あるところ。それぞれに短い解題を付してはいますが、すべて生の文書(多く抄録)。韓国側の理解・評価を聞きたいものだと思いつつ、、すでに4年が経過しました。日本版編集では割愛したのです。それにしても(前号にも書いた通り)これら日本語論文・文書・記録等を、すべてハングルに翻訳した韓国研究フォーラムの努力・力量はなみなみならぬものがありました。
3172号【2013年10月7日】
■≪韓国版から日本版へ≫
数日前、新『日本の社会教育・生涯学習』表紙を「スキャンしました」と李正連さんからの画像。早速ホームページに飾りました。
→■http://www010.upp.so-net.ne.jp/mayu-k/kankokusyuppan2010.htm
この本の底本となった韓国版(同書名)は赤い表紙、同じサイトに載せています。こちらは版型も大きく、しかもページ数は538
頁、ゆったりとした活字とレイアウト、写真もいろいろです。しかし日本版は274
頁に抑え、写真も入っていません。できるだけ廉価(2800円+税)にして教科書として広く普及したい思いから…。そのため各章の執筆者各位(17氏)には縮小・リライトをお願いしなければなりませんでした。
「あとがき」にも李さんが記していますが、次の各章は日本版では割愛しています。この機会に記録しておきましょう(カッコは執筆者、敬称略)。まず地域報告−川崎(伊藤長和・小田切督剛・金侖貞)、松本(手塚英男)、貝塚(松岡伸也)、名護(島袋正敏)。そして特別報告として収録した日韓研究交流史2本(笹川孝一、梁炳賛・金侖貞)。
加えて、付録・参考資料として、社会教育法(全文)をはじめ関連法7本(抄録)。さらに、戦後の社会教育実践・運動のなかで全国的な拡がりをもって共有化されてきた「通牒・テーゼ・宣言」10本も、残念ながら省略しています。いずれも小解題つき、抄録のかたちでしたが、その文書・記録の主要部分がすべてハングルに翻訳され収録されていたのです。詳細は上記サイト(韓国版・目次)をご覧下さい。
3171号【2013年10月6日】
■≪お祝い4つ≫
4日夜の泡盛古酒に続いて、5日夜はソウルから姜乃榮(カンネヨン)さんを迎えてビール、賑やかな両日が過ぎました。上平泰博さんも飛び入り参加、2日続けて語り飲みあったことになります。お疲れさま。今日は静かにして、風・本号をつくっているところ。
いま私たちは大都市・ソウルの新しい動きに注目しています。協同組合やマウル共同体づくりなど独自の支援事業が展開しはじめ、これまでにない市民活動や実践ネットが多様に胎動しています。カンネヨンさんはその真っ只中で活動している感じ。十指にあまる取り組みのなかから二つほど(屋上農園づくり=ソウル市長賞をもらった、「ごはんの会」など)の話を聞いたところで時間切れ、ビールの店へ。これから折をみて、具体的な活動を聞く機会をもちたいもの、楽しみです。
この日はいくつもお祝いすべきことがありました。一つは伊藤長和さんが無事退院されお元気に研究会に見えたこと、一つは(もちろん)カンネヨンとの東京での再会、それから「東アジア社会教育研究」第18号の刊行(韓国関連論文は力作!)、そして小林・伊藤・李共編『日本の社会教育・生涯学習』(大学教育出版)の完成!です。
第18号所収の韓国報告について読み合いたいという話も出ました。たとえば、ソウル市マウル共同体支援事業について興味深い記述あり、金侖貞報告では、2012年3月15日制定「ソウル特別市マウル共同体づくり支援等に関する条例」の全文(邦訳)が収録されています。
ところで『日本の社会教育・生涯学習』は、定価2800円+税、著者引きは2割、ご希望の方はご連絡ください。送料は各自負担願います。
▲左端・カンネヨンさん、手に新刊2冊(『日本の社会教育・生涯学習』、18号)、右端に伊藤長和さん(東京本郷、20131005)
3170号【2013年10月5日】
■≪古酒カメを開く≫
学会や国際シンポに関連して、また横浜夜間中学統廃合問題が急をつげる展開、この間、南の風は大忙しです。9月末(学会)4日休んだことから皆さんのメールが溜まり、10月に入って連日の配信を続けました。ようやく昨日(4日)休んで、隔日配信のリズムにもどったつもり・・しかし当方の受信箱にはさらに来信相次ぎ、次号の風がすでに満杯。風は1日に2度の配信は避けてきましたので、また明日へ。連日の風となります。
はじめての試み、次号予告を書いておきます。・東京社会教育史研究フォーラム(10月定例研究会)案内、・公州より梁炳賛先生の便り、・伊藤長和さんの闘病生活9、・風に新しく参加など。お楽しみに。
昨夜(4日)は東京社会教育史研究フォーラム・事務局会議。3階「風の部屋」が賑わいました。この夜、事務局会議に初めて参加のお二人(佐藤進さん、上平泰博さん)は、泡盛・古酒(クースー)の味が分かる人とお見受けして、久しぶりに古酒カメを開くことにしました。
やんばる島酒の会の会員として、仕次ぎの講釈などしながら、当夜の分だけ汲み出し、しっかり蓋をして・・・・、楽しみました。ちょうど10年前に「十年もの」を詰めましたので、いまや20年クースーの逸品。静かに酔いがまわって、強い酒(43度)独特の酔い心地。秋の夜のひととき、富美も珍しく5階から降りてきて、何やら上平さんのインタビューを受けていましたが、当方はもう酔いのなか…。皆さん、遅くまでお疲れさまでした。
今から(5日)韓国平生教育研究フオーラムへ。しばらく会わなかった姜乃栄さんを囲み、ソウルの新しい動きを聞きたいと思っています。
3169号【2013年10月3日】
■≪1冊の本をかこんで≫
先週の日本社会教育学会・国際シンポ・歓迎レセプション(28日)の席上、1冊の本を中心に、まわりの7〜8人で撮った楽しい写真(下掲)があります。上野景三が本を持ち、山本健慈さんや藤田美佳さんや上田孝典さんなど。中央に韓国イ・ギュソンさんも。
この日、出版社(大学教育出版)からようやく届いた出来たてホヤホヤの1冊『日本の社会教育・生涯学習〜新しい時代に向けて〜』(小林文人、伊藤長和、李正連
共編、9月24日刊)。予想以上の発行遅れ、まさに難産の子、必ずやたくましく育つことでしょう。
思い起こせば、10年前に始まった「韓国」本の編集(2006年にエイデル研究所より刊行)、その後4年かけて実現した「日本」本の韓国への出版(2010年、ソウル学志社より刊行、ハングル版)。はじめて日本社会教育の全体像を紹介した「本格的な研究書・解説書」として好評、韓国関係者に良く読まれている本です。
「日本社会教育・生涯学習の歴史、制度、政策、実践、運動のほぼ全領域を網羅(全22章)、各領域を代表する専門研究者によって執筆」(まえがき)されたもの。元・前学会長を含む(またとない)執筆陣、これらはもともと日本語で執筆されたものでした。頁数の関係で字数を縮小、新たにリライトして上記・新本が出来上がりました。韓国出版の同名書が底本となって、日韓研究交流10年の流れから新しい本が誕生したのです。
しかし,間に2011・3・11をはさんだこともあり、縮小・リライトに難渋、完成まで予想以上の歳月を要したという経過です。まさに難産の子、皆さんのお力で育ててやって下さい。構想通り中国出版が実現するかどうか。
本の構成・執筆者一覧・まえがき・あとがき、などHPにアップしています。
→■http://www010.upp.so-net.ne.jp/mayu-k/kankokusyuppan2010.htm
定価と割引(著者引き、送料)など、分かり次第、お知らせします。
▼新刊 『日本の社会教育・生涯学習』 (大学教育出版)を祝って (東京学芸大学・懇親会場、20130928)
3168号【2013年10月2日】
■≪10月の穏やかな気分≫
最近とみに視力落ち、疲れると頭も混濁、指の動きはのろのろ。南の風記事の誤字を発見すると(たとえば風3166号本欄、「神保町」を神楽町と誤記)、イヤになってしまいます。他にもミスがあるに違いないと悲観。
夜間中学の関本先生から、横浜の夜間中学統廃合問題について緊急意見書を!とのメッセージ(上掲)。神奈川・横浜の夜間中学を考える会「夜間中学よこはま便り」第24号(臨時号)ではー添付ー、「カギをにぎる二週間の運動・あらゆる形で、“横浜の夜間中学を守れ”の声を集中してください!」。お一人でも多くの方のご協力をお願いします。
さて10月となりました。社会教育の分野では、8月の全国集会、9月の社教学会が過ぎると、なんとなく一段落した感じ。大学では夏休みが終わって講義・ゼミが佳境に入っている時期でしょうが、それから解放されている自由の身には、ここ数日、秋休みの気分です。秋の月を観て一杯(ただしいまは新月)、なんて楽しい企画も考えたいころ。
10月の予定スケジュールはHPをご覧ください。いつもより緩やかなリズムか。
→■
韓国研究フォーラム、東京社会教育史フォーラムと並んで、中国研究フォーラムも再開される動きあり、楽しみです。年報18号も活用して(この時期だからこそ!)私たちの中国研究の集いを再開させましょう。
昨年秋の話から1年、森田はるみさんの誘いを受けて、月末にオホーツクに出かけることになりました。TOAFAEC
定例(10月、199回)研究会は、1週間早めて、第3金曜日(10月18日)に開催することに。ご了承ください。ご予定いただければ幸い。
朗報!3年越しの新しい本が刊行されました。次号にご紹介します。
3167号【2013年10月1日】
■≪学会終わる≫
日本社会教育学会の2日目(28日)、60回大会「総会」、会長等の新しい体制が決まりました。南の風メンバーでは、野依智子さん(国立女性教育会館)が新事務局長。学会運営のかなめ。きっと心労も多いことでしょう、頑張って下さい。学会会長・末本誠さん(神戸大学)、副会長・手打明敏さん(筑波大学)、2年間の任期を全うされ、お疲れさまでした。60周年記念国際シンポジウムも成功裡に終わったようで、何よりでした。
学会会場でのTOAFAEC 年報販売に(毎年!)奮闘された山口真理子さん、今年の販売は、受付から離れたヘンピ?な場所、案内も充分でなく「散々でした!」とのこと(上掲)。まことにご苦労さまでした。
学会に関連して頂いたメールいろいろ。風は4日の間隔があいて、そのすべてを載せきれません。一部だけでもご紹介します。ます岩本陽児さん。「
… 結局(29日)日曜は、夜の10時までかかって大学で書類つくり。学会に行けなくて残念でした。いま羽田空港。これから九州に行ってきます。](上掲「レディングの風」12の添え書き。Mon,
30 Sep 2013 14:23)
北海道・置戸の森田はるみさん。「… 月末は学芸大での学会開催、先生は相変わらずご多忙だったことと思います。私は、気もちは惹かれながらも、今回も上京がかなわず残念でした。
…」(Mon, 30 Sep 2013 17:15) いえいえ、いまは“枯れ木も山の賑わい”参加、気楽な毎日でした。懇親レセプションで乾杯の音頭役にご指名いただき、光栄なことでした。
ついでに会場受付で会った院生からのメール。「…学会でご挨拶させて頂きました、東京学芸大学大学院の杉山悦子と申します。シンポジウムも含めますと3日間の大会となりましたが、先生はお疲れ等ございませんでしょうか。…」(30
Sep 2013 20:22) 研究テーマは沖縄とのこと、TOAFAEC研究会にお誘いしましょう。
▼国際シンポ終わり、神田・放心亭で別れの宴 (右から4人目イ・ギュソンさん、大安喜一さんは帰られたあと、130929)
3166号【2013年9月30日】
■≪9月研究会、4日ぶりの風≫
27日から29日までの日本社会教育学会。初日は私たちの定例研究会が重なり、連日とも楽しい時間を過ごして帰宅が遅くなりました。28日などは小金井駅前で二次会、午前零時の針がまわっていたほど。昨日の学会最終日「60周年国際シンポジウム」会場が神保町に近く、放心亭へ流れて、ゲストのイ・ギュソンさん(韓国)や大安喜一さん(ユネスコ・ダッカ事務所)はじめ、15名あまりがドヤドヤとビールを呑みはじめ、盛大な慰労会となりました。皆さん、お疲れさまでした。
南の風は(連日疲れて)リズムを崩し、配信できませんでした。本号は4日ぶり。しかし、こんな間隔がほんらいは正常?なのかも・・・など思いながら、本号を編集しています。
まず27日の記録。日本社会教育学会の会場は東京学芸大学、30年近く仕事をしていた場所。退職してすでに20年近くが経っていますから、当初から勘定するとすでに半世紀。久しぶりのキャンパスは懐かしい緑。事務局や図書館に行くと、まだ旧知の職員がいて、遠くから名を呼ばれ、懐かしい再会。思わず話し込んで、学会報告などほとんど聞きませんでした。当時の新任の若い職員が、いまや何人も課長の椅子に座り、張り切っている様子に嬉しくなります。
夜はTOAFAEC(198回)研究会@高井戸へ。ちょうど学会の理事会と時間帯が重なり、しかも遅くまで会議は続いたらしく、来会予定の面々もついに姿を見せず、残念でした。研究会は、上記ご報告のように熱のこもった対談。イ・ギュソンさん(平生教育実践協議会)と江頭晃子さん(アンティ多摩)の話は、記録をおこして、来年度年報19号に収録してはどうでしょうか。通訳は(翌日の学会発表を控えていた)金宝藍・郭珍栄のお二人(写真)。有り難うございました。
静養中の伊藤長和さんが退院後はじめて研究会出席、懇親会まで参加いただきました。お元気そう、無事な経過で何よりです。
▼左より郭珍栄、江頭晃子、李揆仙、金宝藍の皆さん(高井戸、20120927)
3165号【2013年9月26日】
■≪名護・やんばる対談−18号≫
上掲・琉球新報(コラム[金口木舌] 9月21日)、「アグーの里の誇り」と題して、名護の在来島豚アグー像・アグー保存運動に取り組んできた島袋正敏さん(現・保存会会長)のことを書いています。本欄でも3151号で市民会館前のアグー像建立ニュースを紹介し、実物アグー君の写真も掲げました。未見の方は、ぜひ!その威容をいちどご覧ください。本ページ下掲(3151号)。
島袋正敏さんは、私たちTOAFAEC の副代表。最近はあまり風への寄稿がありませんが、初期からの風メンバーです。10年ほど前には「山原島酒通信」シリーズを連載されたこともありました。おそらく島豚アグー騒動でご多忙?なのでしょう。生り島・底仁屋(名護・東海岸)の自分のハタケに「黙々100年塾・蔓草庵」を手作り落成。毎年恒例「やんばる対談」は、この蔓草庵で古酒をいただきながら“ゆんたく”を楽しむ慣わし。
昨日、待望の新18号が届いて、まずは「やんばる対談」(21ページ)を通読しました。中村誠司さんに手を入れてもらった語り、いい出来映えです。年報全体は
320ページの大作、これまででもっとも厚く、頒価2000円で大丈夫かしら。量だけでなく内容も見応えあるものが多く、あらためて18年の蓄積を想いました。
送り状として添えられた11月29日合評会案内。TOAFAEC 定例研究会として記念すべき「200回」(201回でなく)記念の集いです。これまでの歩みも振り返り、18号合評だけでなく、研究会200
回を祝い、これからの(第19号特集など)課題を語り合う会にしましょう。
明日は学会初日、夜はTOAFAEC 198回目のの研究会、お誘い合わせご参加を!
3164号【2013年9月24日】
■≪祝!年報18号≫
昨年末から初春にかけて、hotmail 関連のトラブルがありました。その後も「南の風」を迷惑メール扱いにするhotmail
との闘い?あり。前号も大規模なwarning(hotmail 関係だけ)。いま各号、とくにhotmail
関係の皆様を含めて、順調に風は届いているでしょうか。もし欠号あれば、ご一報を願います。追送します。また他に、一部の方に「風」が戻ってくる事例(受信ボックス満杯?の推測)があります。戻りの回数がもっとも多いのは、フフホトのボヤンバートルさん。南の風発行リスト(目次一覧)をみて、もし欠号・再送ご希望があれば、遠慮なくお知らせください。
伊藤長和さんが今月初めに退院されて、その後の経過は順調だろうかと気になっていました。声も聞きたくなって、昨日午後、電話してみました。お元気そうで安心。順調な恢復ぶりのようです。そして夜、「私の闘病生活7」(上掲)が届いたという経過。便りを催促したかたちになって恐縮しています。すでに外出・外泊もされたようで何よりのこと。27日の定例研究会にも見えるそうです。しかし、ご無理がないように祈っています。
→■ http://www007.upp.so-net.ne.jp/bunjin-k/itouentai2012.htm
本号配信の直前、待ちに待った新年報「18号できました!」の朗報が届きました(江頭晃子さん、上掲)。直ちに維持会員(編集委員・執筆者など)への発送作業。ご苦労さまです。九州・沖縄を除き明日(25日)にはお手もとに届く予定。これまでの年報の中で最も厚い1作、内容的にも新しい展開があり、手に取るのが楽しみです。祝賀・合評会は、11月の200回記念・定例研究会(29日)が予定されています。
3163号【2013年9月23日】
■≪27日はTOAFAEC・198回研究会≫
9月21日の横浜市夜間中学統廃合問題・集いについて、関本先生から相次いで報告をいただき(上掲)、有り難うございました。送っていただいた集会アピールや当局への要請FAX文書を添付いたします。「5校の中学校夜間学級は…横浜の宝」(同アピール)、その充実発展をこそ多くの人が求めている方向でしょう。「南の風」の皆様のご支援もよろしくお願いします。
さて、27日から日本社会教育学会・研究大会(第60回、会場・東京学芸大学)が始まります。プログラムを開くと発表者等に「南の風」関係のお名前も多く、いま寸刻を惜しんで準備にあたっておられることでしょう。
すでにご案内したように(風3155号)、初日27日夜にTOAFAEC(定例、198回)研究会を予定しています。日頃はなかなかご出席が難しい方々も、学会参加に合わせ(発表準備を1日早めに済ませて)、この機会にぜひお出かけ下さい。学会会場(JR小金井)から研究会場(京王線・高井戸)まで約30分ぐらいの移動時間、比較的に便利のいいところです。
この夜のプログラムは、韓国からのゲスト、イ・ギュソンさん(韓国平生教育実践協議会会長)を迎えて、江頭晃子さん(アンティ多摩)と、地域の実践・市民活動について「ともに学ぶ共同体を夢見る」異色の対談を予定しています。めったにない機会、ご期待ください。
→■
当夜・学会では、新旧理事会が予定されているそうです。理事の方々には研究会には遅れての到着となりましょうか。もちろん大歓迎、お待ちしています。いつものように懇親交流会は9時頃に始めて(イーストビレッジ)、おそらく11時過ぎまで(時間の許すまで)開いているはず。この夜は、今年度年報・第18号の発行お祝いの会でもあります。どなたも歓迎、お待ちします。
3162号【2013年9月21日】
■≪二人で月を仰ぐ≫
連日の風、申しわけありません。1日おいて出そうかとも思いましたが、夜間中学・関本先生から、明日の(いや日付では今日の…)横浜・集会案内が含まれていましたので、慌ただしく送信することにしました。しかも長文、申しわけありません。
上勢頭芳徳さんが「風の部屋」に泊まっていただいたこともあり、八重山毎日新聞(Web)「不連続線」サイトをのぞいていたら、上掲「フクギの実」(タイトル<ぶ>)の一文に出会いました。東京にはもちろんフクギの木はありませんし、マンション生活では「毎朝の掃除」などはるか遠い風景。思わぬ郷愁に誘われて、コラム一文をお借りした次第。それがまた本号を長文にしてしまいました。お許しを。
さきほど北海道・釧路から、添田祥史さん「基礎教育の概念について」コメントも舞い込みました。有り難う! しかしこれ以上の長文は皆様のご迷惑、次号にまわすことにします。
今年の仲秋の月(19日)は実に見事でした。思い立って、車椅子を押しながら、神田川近く、広場のある公園に二人で出かけました。缶ビール二つ、お団子はなし。ちょっとした秋の気分。半世紀あまりの二人の生活のなかでも、こんなこと初めて。今日(20日)の十六夜(いざよい)は自室の窓から楽しんでいます。
◇ 仲秋や月明らかに人老いし(高浜虚子)
◇ 虫すだく公園の野に二人して まぁるい大きな月を仰ぎぬ(ぶ)
3161号【2013年9月20日】
■≪「九一八」の夜≫
かっての南の風への寄稿ご三家、いま伊藤長和さんは静養中で静か、英国滞在中の岩本陽児さんが一人気を吐いています。文章がいつも長過ぎて、その筆力に困惑?いや敬服してきたのですが、本号所収「レディングの風7」はまことに頃合いの長さ、HP奥座敷までお連れしないで済みました。今回の前書きは次の通りです。「岩本です。李ジョンヨンさん、金ボラムさんによる見城先生の講演会のご様子を拝読しました(風3158号)。10月3日は公開授業とのこと。ぜひ参上したく、その夕刻はゼミ、学生と調整したいと思いました。…」(Tue,
17 Sep 2013 03:38:22)。
82年目の「九一八」、いわゆる満州事変勃発の日。昨年より尖閣列島問題を背景に、中国各都市のデモや反日行事など大規模な動きに揺れるようになりました。いま南の風・寄稿も、中国からの便りはほとんどなく、難しい状況を反映して、まわりの中国研究交流も停滞しています。
この夜、竹富・上勢頭芳徳さんがお元気に登場(渋谷ロゴスキー)。歓迎夕食会に7人の方が集まりました。自著に「九一八」の歌を取り上げたこともある鳥塚義和さん(高校教師)の久しぶりの顔。新しい教科書づくりに取り組んでいるとのこと。ひとしきり「九一八」の話題になりました。
桑原重美さん(元NHKカメラマン)は、「高齢化する在日韓国・朝鮮人一世たち〜故郷はいつも心の中に〜」(NHKおはようジャーナル放送、約35分)DVD記録を持参されました。韓国留学生の誰かと約束したのだそうです。ボラムさんかセヨンさんか?どなたでしょう。夕食会の参加は他に上平泰博、武田拡晴、山口真理子の皆さん。ご苦労様でした。散会したあと、残った人で(思い出したように)撮った写真1葉。
▼歓迎夕食会−左より桑原、山口、上勢頭芳徳、小林 (他に鳥塚、上平、武田) の皆さん (ロゴスキー、130918)
3160号【2013年9月18日】
■≪横浜・夜間中学の統廃合問題≫
本日(18日)未明、「横浜の夜間中学統廃合の危機」速報(澤井留里メール)を拝受しました。横浜市教委が同教育委員会・会議へ、現行「5校を1校へ」の案、専任の教員をわずか1〜2人配置する方向(確定ではない)など、審議されたそうです。
「…委員から口々に、来年度からの実施は、あまりにも拙速、という意見が出されたほか、義務教育未修了者の現状把握を全くしていないことや、広報周知活動も殆どなされていなかったことなどの問題点の指摘が続いたということです。その報告に励まされました。」(上掲)。
横浜では「専任の先生がほしい!夜間中学緊急集会inよこはま」集会が開かれるそうです。(9月21日(土)午後1時半〜、横浜市市民活動支援センター4階ワークショップひろば(横浜市中区桜木町1-1-56
045-223-2666)(ご案内・上掲)。盛り上がりを祈っています。
前号に続いて、庄司匠さん(夜間中学校と教育を語る会)「基礎教育の概念について」の貴重なコメント。長文なので2回に分けました。ご了承ください。このような概念論を今後みんなで深めていきたいもの。昨年来から話題の新刊『社会教育・生涯学習辞典』(朝倉、2012年)にも「基礎教育」項目が収録されていますが、どなたかコメントを頂けませんか。
英国滞在中の岩本陽児さんから「レディングの風」(その後は順調に)届いています。本号は長くなりましたので、次号へ。HPには先にアップしました。
→■ 連日・長文・配信、お許しください。
3159号【2013年9月17日】
■≪台風一過≫
敬老の日、台風18号が日本列島を駆け抜けていきました。東京は直撃を免れましたが、各地に大雨・突風の被害、お見舞い申しあげます。ちょうど連休でもあり、スケジュールに大きな打撃をもたらした鉄道運休・フライト欠航、影響を受けた方も少なからず。こちらは窓に吹きつける強風を案じつつ、いま旅行を控えている身、終日ゆっくり過ごしていました。
台風一過、夕方のベランダから、ことさら富士山が近く大きく見えました。いま16日深更、いや17日未明、十三夜のお月さまが西に傾いて、急に秋めいた夜気に澄んで見えます。やっと秋の気配。八重山民謡「とぅばらーま」が歌うように、「月ぬ美(かい)しゃ十日三日、みやらび(美童)美しゃ十七つ」「山見りば八重山想い出し、海見りば生り島想い出す、ンゾーシ我が島よ」と自己流「とぅばらーま」が口をついて出ます。
そうそう、八重山・竹富の上勢頭芳徳さんから「ペルー紀行」(八重山毎日新聞・随想・9月5〜8日掲載)を送っていただきました。70歳記念の旅とのこと。羨ましい。明日(18日)お会いできますね。渋谷「ロゴスキー」18:30〜から。ご案内は風3157号・既報の通り。
→■
同じ竹富島から「竹富小学校創立120 周年記念誌・うつぐみ」も送っていただきました(同事業期成会・阿佐井孫良会長)。見事な装丁。ミンサー織の模様が目にあざやか。100 周年記念誌の大作(1993年)と並べて皆さんの“生まり島”への想いに打たれています。有り難うございました。
3158号【2013年9月15日】
■≪夜間中学−秋の夜の語らい≫
14日午後から夜、夜間中学の講演会「自分を取り戻すための学校」(荒川区町屋)に出かけました。夜の交流会を含め、「夜間中学校と教育を語る会」の皆さんと久しぶりに、たっぷり“語りあう”ことができました。充足感とはこのこと。別れ際に、心地よく酔った見城慶和さんは即興のハーモニカ演奏。曲は♪アチミスル♪。この日はじめての出会いとなった李正連さん、金ボラムさんを歓迎してのことでしょう。レストランから制止サインも出るなか、最後まで聞けなかったのは心残りでしたが、忘れられない一日となりました。
早速、金ボラムさんから感動の長文感想が寄せられました(上掲)。この日「語る会」で進行役をつとめた庄司匠さんからは、話題となった「基礎教育」の概念について、かなり理論的なコメント。これも長文。追っかけるように李正連さんからも「お礼」メール。このように相次いで感想・コメントが届くということは、お互いの出会いの余韻さめやらず、いい会であった何よりの証左でしょう。皆さん、お疲れさまでした。
李正連さんのメール(Sun, 15 Sep 2013 00:44)、私信のようですが、一部をご紹介しておきます。「…今日は見城先生に直接お目にかかれ、あまりにも嬉しくて、韓流ドラマファンのお母さんたちみたいについ興奮してしまいました。お別れの駅のホームでは写真を何枚も撮らせていただきました。なぜか見城先生のお話を伺っていると、涙腺が緩くなってしまい、目がしょっちゅう潤んできます。今日も何回か涙が出そうで、我慢するのに必死でした。
… 先生と見城先生のすばらしいツーショットをお送りいたします。… 是非ホームページに載せていただければと思います。」
有り難うございました。残念ながら、当方の小さなHPには容量が重く、金ボラムさんが小生カメラで撮ってくれた軽い一枚を掲げることにします。ご了承ください。
▼夜間中学入門講座後の交流会、右・見城慶和先生(荒川・町屋駅前、20130914) 撮影・金ボラム *関連写真→■
3157号【2013年9月13日】
■≪お疲れさま!≫
12日朝、岩本陽児さん「レディングの風」が「…間が開きましたが、レディングの風をお届けします。伊藤長和さん、順調に体調を回復しておられることと推察します。学生のフィールドワークも、残すところ二日となりました。…」(11
Sep 2013 22:20) の前文つきで届きました。有り難うございました。タイトルは「8月25日
日曜」・・,オヤ?なにか見たような・・と「レディングの風」記録を繰ってみると、6日前の風3153号に載せたものと全く同じ文章。まだ時差ボケらしい。せっかく「奥座敷」も用意しているのに・・・ゆっくりと確めてご送稿ください。お疲れさま。
年報第18号、待望の印刷に入ったそうです(上掲・事務局コーナー107)。編集担当・江頭晃子さん「やっと肩の荷が下りました」と。まったく! お疲れさまでした。最後のページに、年報に関わった40人余のお名前が並んでいるはず(執筆・翻訳ほか)。すべての皆さんに感謝!
既報・18日(水)夜の予定。竹富・上勢頭芳徳さん“囲む会”について、久しぶり鳥塚義和さん(千葉・高校教師)より便り。(12
Sep 2013 06:16)
「…ご無沙汰しています。上勢頭さんの歓迎会に加えていただけますか。竹富にはずっとご無沙汰してしまっていますが、久しぶりに島のお話を聞ければと思います。9月18日ですし。」 たしかに当日は九一八。鳥塚さんの「松花江上」の話も聞きたい、歌もうたいたいですね。当夜の歓迎夕食会の会場は渋谷「ロゴスキー」(上掲)を予定しています。
→■ http://www004.upp.so-net.ne.jp/fumi-k/2006sinnenkai.htm
3156号【2013年9月12日】
■≪竹富島から上勢頭芳徳さん≫
今年3月「やんばる対談」(名護)のあと、南に飛んで、竹富・平久保に立ち寄った数日がありました。オープン直後の石垣新空港より東京への直通便に乗って、いい気分。あれから早いもので半年が経過しています。
そのときお世話になった竹富島・上勢頭芳徳さんから電話を頂きました(9日朝)。今年の「全国町並みゼミ」参加の途次、東京へ寄るそうです。18日夜とのこと、「風の部屋」に泊まっていただくことにして、都合がつく方で“芳徳さんを囲む”夕食会を企画したいと思っています。
できればTOAFAEC 研究会としてお話を開きたいところ。しかし次の週27日に韓国からのゲストを迎えて、第198
回定例研究会が予定されていますので、有志による歓迎会といたしましょう。当夜18:30〜
前後から、場所は渋谷か永福あたり。ご都合がつく方は、ぶんじん宛ご一報を。会場など決まり次第ご連絡します。
HPに「竹富島憲章と竹富公民館」(上勢頭芳徳さんと小林の対談
→■)を収録していますが、想い出して、そのときの写真を下に再掲しました。
桑原重美さんからのメール。「是非参加させてください。先月、南風原町の綱引き見てきただけで、沖縄行きのきっかけがまだつかめていませんし、先生方のお話が聞けるのが楽しみです。」 上掲・上平泰博さんからは「…18日は既に予定が入っている状態なので、これから調整してみます。参加できるにしても7時は過ぎてしまいます。」 山口真理子さんは「上勢頭さん歓迎会、予定しておきます」と、賑やかになりそう。
▼左・上勢頭芳徳さん、(竹富島・上勢頭家、2007-418) 後ろに「うつぐみ」の掛け軸
3155号【2013年9月10日】
■≪定例研究会200回へ≫
TOAFAEC 諸活動のうち、毎年9月の年報発行と並んで、定例的・持続的に取り組んできたのは毎月の「定例研究会」、もうすぐ記念すべき200
回を迎えます。いまのところ11月予定。どんな内容にするか、まだ具体化していませんが、楽しみに検討が始まろうとしています。
毎年11回(8月は全国集会でお休み)平均で開いてきて、ちょうど18年の歳月。記録によると、第1回は1995年6月2日、会場:国立市公民館、報告:文孝淑さん(一橋大学大学院)、テーマ「韓国社会教育法をめぐる近年の動向」でした。ちょうど韓国「平生教育」の胎動・揺籃の前夜。*HP記録
→■
研究会の前身は「沖縄社会教育研究会」(東京学芸大学)。沖縄から“東アジア”へ視野を拡げ始めたころ。それから韓国、中国、台湾、モンゴルなどの諸報告が、ある連続性をもって、よくぞ続いてきたものです。2007年以降になると、韓国・中国の研究フォーラムがそれぞれ独自の集い、また昨年から東京社会教育史研究会が新しく誕生したことはご承知の通り。
200 回記念の研究会をどんなプログラムにするか。皆さんのアイデアをお寄せください。予定日は、いまのところ11月(最終金曜日の)29日夜か。その翌日はたまたま社全協60周年のお祝い日(ただし岡山で開かれる日本公民館学会2013年度大会日程と重なっている)。
ちなみに198回は9月27日(社会教育学会初日)夜、学会招聘ゲスト・韓国イ・ギュソンさんを迎えて開かれます。199
回は10月18日(金)東京社会教育史研究フォーラムと合同開催の方向で準備中。
3154号【2013年9月8日】
■≪夜間中学の記録≫
前号本欄・李正連さんのお話から、久しぶりに夜間中学・見城慶和さん(えんぴつの会)にご連絡。「夜間中学校と教育を語る会」−「自分を取り戻すための学校」講演会(14日午後−上掲)終了後、午後6時からお会いすることになりました。ぶんじんも当日参上しようと思っています。
見城先生との出会いは、多分1970年前後に荒川九中(当時の勤務校)を訪問して以来、もう40年余りになります。東京学芸大学「社会教育論」にほとんど毎年、夜間中学についての特別講義をお願いしてきました。和光大学時代にも何度もお出でいただきました。ながい歳月です。
和光大学・人間発達学科創設記念の見城講演(1995年)記録を書いたことがあります。「夜間中学の実践に学ぶ−識字と人権の視点から」(和光大学人間関係学部紀要1号、1997年)、同報告はTOAFAEC
ホームページにも収録、見城先生の細かな紹介もしていますので、ご覧下さい。
→■
http://www010.upp.so-net.ne.jp/mayu-k/literacy.htm
夜間中学の実践・記録については、古いビデオ・テープ録画のかなりのコレクションがあります(風の部屋)。しかし和光大学退職後は、これをまわす機会がなく、おそらくカビが生えている?のでは、と気になっているところ。この再生・再利用について先日話題になりました。風の部屋の整理課題の一つ。そういえば沖縄や社会教育関連の実践記録なども多数あり(書籍だけでなく)古い映像や音声記録をどう保存するか大きな課題。本号には3日前の韓国生涯学習研究フォーラム(5日)報告が寄せられました。郭珍榮さん、有り難うございました。
3153号【2013年9月7日】
■≪5日の韓国研究フォーラム≫
2日前にいただいた伊藤長和さん「退院が決まりました」メール(上述)。おめでとうございます。本号は、おそらく病院から自宅へ戻られて、ご覧になるのでしょう。入院ベッドから「闘病生活」記録をお送り頂き、いつも気丈な文面に敬服してきました。これからも通院が続く由、ご無理のないよう、ゆっくりと静養されるよう、祈っています。
私たちは10年前に『韓国の社会教育・生涯学習』を企画し、2006年に共編のかたちで刊行できました(エイデル研究所刊)。それが契機となって韓国生涯学習研究フォーラムが2007年2月に発足したのでした。呼びかけは、ほかでもない伊藤長和さん。あの頃の若い?情熱を想い出しています。
→■ http://www004.upp.so-net.ne.jp/fumi-k/kankokukenkyukai07.htm
いま同フォーラムでは『韓国の社会教育・生涯学習』新版の出版構想を進めています。9月5日夜の第44回研究会では、その骨格が論議・具体化されました。李正連さん(東大)より届いたメール(抄録)。
「…今日の韓国フォーラム、お疲れ様でした。やっと大枠が決まってよかったと思います。…金侖貞さんには大変ご負担をおかけすることになりますが、ヤン先生との調整をどうぞよろしくお願いします。
さて、別件で今日の二次会で出た話ですが、来週の14日(土)14:00〜18:00
に夜間中学に関する講演会があります。もしご興味・関心のある方は是非ご参加ください。私は参加する予定ですが、DVD
でしか拝見できなかった見城慶和先生に直接お会いできるので、とても楽しみです。…」
早速、李さんの DVD「こんばんは」上映のことなど、見城先生にメールしました。そのご返事を(14日・講演会の案内も添えて)いただきました。次号に掲載いたします。
3152号【2013年9月5日】
■≪9月の賑わい≫
3日の18号最終校正作業(風の部屋)は、5人揃いました。ぶんじん以外はみな妙齢の女性。入院中の伊藤長和さんに電話したり…。
一夜明けて江頭さんから来たメール。「目次等修正連絡をいただいた皆様、昨日の校正にご参加いただいた皆様、昨日(3日)はお疲れ様でした。校正とメール等でご連絡いただいた内容を反映させました目次を添付(略)しました。英訳・ハングル訳・中国語訳にも影響するかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。…」(Wed,
04 Sep 2013 09:53)
文字通りの最終作業、目次の翻訳担当の皆さん、あと一息どうぞよろしくお願いします。今年の18号は執筆者各位のエネルギーがあふれ、300ページを軽く超える(これまででもっと厚い)大作。終盤で削除・割愛の慌ただしい作業もお願いしました。来年度への反省として、ページ数の割り振り、相互のバランス配慮、依頼原稿についても予定の字(ページ数)を守る、自由投稿の位置づけなど考える必要があるように思いました。
昨晩(4日)は東京社会教育史研究フォーラム事務局会議(風の部屋)。この夏、研究会の開催が途切れていますが、事務局会議は活発に動き(みなさん多忙、なかなか集まれないなか)、今後の研究と出版−編集の進め方について、意欲的な論議が重ねられました。事務局・たたき台(ver.1)をもとに、今年中のスケジュール案も出来ました。いずれ「風」にご案内が載るものと期待しています。
そして本日夜は韓国研究フォーラム(44回、会場:秋葉原
→■)、初めての方も歓迎、関心ある方はぜひお出かけください。9月の賑わいにご参加を。
3151号【2013年9月3日】
■≪名護のアグー像≫
前号を皆さんに配信した直後、韓国生涯学習研究フォーラム(5日、上掲)、東京社会教育史研究フォーラム事務局会議(4日、掲載略)の案内が着信。追っかけて年報18号・最終校正作業の日程が今日3日と決まりました。騒々しくて申しわけありませんが、連日の風をお送りすることにしました。若干の余白あり、普段だと載せない内部メールもご参考までに。
その当日に「お誘い」とは・・・まことに非常識、お許し下さい。もしお一人でも馳せ参じて頂ける方があれば嬉しい限り、と思ってのこと。ぶんじんは生憎の通院予約日、午後1時過ぎには失礼しなければなりませんが、「風の部屋」は3時まで作業の予定(とのこと)。
あと一つ、急ぎ本号を出そうと思ったのは。名護市が「アグーの里」宣言をして、市民会館(中央公民館)前に大きなアグー(在来種の黒豚)記念像が建立されたニュース(上掲、琉球新報記事)。噂に聞いていましたが、聞きしにまさる立派なアグー像。その横に稲嶺進市長や島袋正敏さんが並んでいる写真も面白い。私たちの年報第16号では、「やんばる対談−在来資源・生きもの復活運動と社会教育」のなかで、正敏さんのアグー保存運動の証言を詳しく聞いています。名護博物館(正敏さんは初代館長)が果たした独自の役割も、歳月の経過とともにくっきりと見えてきて、いまアグー像建立に具体化したかたち。
年報16号掲載のために送っていただいた秘蔵の写真・アグー君の1枚を下に掲げました。堂々たる威風、このような風格こそ身につけたい。
▼琉球在来種・黒豚アグー(2011、島袋正敏さん提供)
*南の風・後記・3101〜3150号→■
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