JEITA磁気記録媒体標準化専門委員会からのお知らせPart 2

前回も書きましたが、2005年5月の経済産業省の「文書の電磁的保存等に関する検討委員会」の報告[1][2]には文書の電子化により「業務コストの削減」「企業競争力の強化」「リスク管理」「その他(環境問題への対応向上、テレワークの実現など)」の効果が期待されるとあります。今回は、磁気テープの利用が、これらの効果を高めるのにどのように役立つのかを考えてみたいと思います。

従来から紙などで保管を行うことが義務付けられていた文書は、e文書法によって電子化し、紙以外の様々な媒体に記録することが可能となりました。しかし、所定の期間、保管を行う必要があることは変わっていません。また、文書保存の法制化の進展によって、保管が必要とされる文書の種類、量は増加を続けると考えられます。その結果、日々記録され増大し続ける大量のデータを、長期に渡って保管・管理することが必要となります。

磁気テープは、この記録・保管(==アーカイブ)にまさにうってつけの媒体です。磁気テープの「大容量で廉価な媒体」「長期保存が可能な媒体」という特徴を生かして、保管・管理コストを低減させることができます。また、「リムーバブルな媒体」であるため、災害対策として遠隔地に保管することにより、リスク管理を行うことができます。さらに、保管時には電力を消費しないため、地球環境にやさしい媒体でもあるのです。

具体的な効果については、前述の報告や下記の資料に書かれています。参考にして頂ければ幸いです。

次回からは2回にわたって、10月2日 CEATEC Japanで講演しました「テープストレージの製品動向」について解説をおこなう予定です。

【JEITA 磁気記録媒体標準化専門委員会のURL】
http://home.jeita.or.jp/is/committee/tech-std/std/com02.html

本文中の[1][2] 下記資料(PDF)の最終ページにURLを記載してあります
http://home.jeita.or.jp/is/committee/tech-std/std/com02_2_200608final.pdf




 (社)電子情報技術産業協会(JEITA) 磁気記録媒体標準化専門委員会
日本アイ・ビー・エム(株) 白鳥 敏幸