JEITAテープストレージ専門委員会コラ
「ビッグデータは本当にビッグになるのか?
メディア業界4Kの次は8K?それとも? 」

 

1964年の東京オリンピックでは、新幹線開通、高速道路といった交通インフラの整備とともに、日本の技術力を海外メディアに知らしめる施策として、カラーテレビのショーケース化を積極的に行ったというイメージがある。それがのちに、良くも悪くも日本のテレビ産業を大成功に、導いた一つのきっかけになったことは間違いないだろう。

 

■8Kの行く末

前回のロンドンオリンピックでは4Kのデモが行われ、今現在では家庭用テレビも4Kが普及してきた感がある。当然2020年の東京オリンピックでは8Kへの期待がかかるが、果たして8Kは普及するのだろうか? 業界ご意見番K氏によると、4Kは普及のめどが立っているので各メーカーも積極的だが、8Kは帯域確保等のハードルもあり、普及の道筋が見えにくいとのこと。 そんな心配を払拭するかのように総務省は8月末に、8Kスーパーハイビジョン放送の開始を2018年と 2年前倒しすることを発表した。これはパブリック中心で家庭用は含まれないのかもしれないが、いずれにせよインフラの整備にもめどがついていると期待したい。

 

■家庭用は4Kで十分?

筆者のテレビも含め、現在普及している多くの家庭用テレビは2Kなのだが、個人的にはこれで十分なようにも思える。今後壁型テレビ、(というよりはディスプレイと呼ぶほうがこれからは正しいのか?)が普及して100インチクラスが当たり前になれば、4K、8Kの解像度も必要になってくるのだろうが、数年後にはまだそこまではいかなそうだ。

 

■将来のエンターテイメントの形

ブルーレイから映画配信サービスに移行をしてきている家庭でのビデオの楽しみ方、一方映画館でもカップル席、3D、最近ではよりリアリティを増すために、座席が動いたり、ミストや匂いを発生させる映画館も出てきているらしい。まさにアミューズメントパークのアトラクションだ。 このように、より「体験型」になっていく映画館、一方映画館という場所だからこそ体験しにくいこともある。 最近話題のオキュラスに代表されるヘッドマウントディスプレイ(HMD)では、360度のパノラマがかなり現実的に感じられる。映画館では横を見れば横の人、下を見れば単なる床が見えるので実現できないリアリティである。マッターホルンの頂上から足元を見たり、スペースシップから足元の地球は拝めないのである。

 

■やっぱり8Kは必要?

そう考えると今後はHMDが普及していき、映画館という形態は少なくなるのか? そうでもないかもしれない。そもそも現在のHMDは大きすぎて現実的に長時間の装着は難しいだろう。船酔いする筆者もとてもとてもたえられそうもない。グーグルグラスくらいになれば普及するのだろうがまだまだ時間はかかりそうだ。一方映画館も360度パノラマも可能になるかもしれない。そうすれば前席に座った人の座高が高くても、端の席しか取れなかったとしても、映画を見ている時間十分にその臨場感を楽しめそうだ。そうなるとやはり8K、もしくはそれ以上の解像度もほしくなる。

 

■360度パノラマのデータはまだまだ増える?

一般的なHMDは2つのディスプレイに異なる画面を表示させて360度ビューを実現するが、解像度も意外と高い。開発者ではすでに6Kのデータを使っているところもあるようだ。一見小さいから解像度低くて良いのかと思いきや、視点が近い分より高解像な画像が求められるのではないだろうか。 現在のオキュラスはフルHDだが、最近ではNVIDIAが、透過型ディスプレイパネルを2枚重ねて、解像度やリフレッシュ速度を大幅に増加させる手法 Cascaded Display を発表している。この技術を使うと従来のデバイスで簡単に2倍の解像度、2倍の見易さを実現できる。 明らかにHMDがターゲットだ。

このようなHMDデータを撮影するデバイスも出てきているが、今後は過去のデータから360度パノラマを生成することも可能になると筆者は予想する。足りない部分は過去のデータから持って来たり、インターネットから持って来たりして補完することが自動的に行われるようになるかもしれないからだ。うっかり過去の画像データは捨てられない。時間を巻き戻すことはできないからだ、タイムマシーンが発明されるまでは。

 

■お知らせ■当委員会はInterBEE2014に出展します。InterBEEにお越しの方は、ホール5の5408ブースまでぜひお立ち寄りください。

一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA) テープストレージ専門委員会
日本ヒューレットパッカード(株) 井上 陽治
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