【南の風2016】発行リスト・3701号〜3750号
各号目次一覧・後記(ぶんじん日誌)


                                      
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【南の風2016】3701号〜3750号・目次一覧(進行中)

3701号【7月26日】年報編集/230回研究会、東京本校正会議A、基礎教育保障学会設立講演、暑さに負けず
3702号【7月28日】やんばる対談テープ起こし、川崎・富川図書館交流2、参議院議員・伊波洋一氏、沖縄の風
3703号【7月31日】飯舘村の母ちゃんたち上映会、『文部科学白書』に夜間中学、川崎・富川3、7月の終わり
3704号【8月 2日】『大都市・東京』最終校正、岡山大学へ、松戸公立夜間中学へ、『沖縄─アリは象に挑むU』
3705号【8月 4日】公民館と学習県信州、町田、やんばる対談原稿、川崎・富川4、続く「琉球処分」、雷と火事
3706号【8月 6日】全国集会「沖縄を囲む」企画、川崎・富川4ー2、おきなわ短信(1155)、この指・沖縄と東京
3707号【8月 8日】この指とまれ「東京社会教育史」、川崎富川交流5、ブラジル多民族国家、柔道チバナ選手
3708号【8月10日】『大都市・東京社会教育』発行目前、 戦争と向き合う、やんばる対談記録と写真、あと一息
3709号【8月13日】67韓国フォーラム、東京「この指とまれ」、エイサー祭り、高齢者の生活保護5割、少年B
3710号【8月15日】基礎教育保障学会設立、夜間中学スピーチ大会、 東京本まえがき1、朝日新聞・書評
3711号【8月18日】年報21号最終校正案内、琉球新報・金口木舌、東京本・まえがき2、最終作業終わる
3712号【8月20日】基礎教育保障学会参加数、全国この指とまれ、まえがき3,シールズ解散、民話の文化
3713号【8月22日】学会・設立大会、国際図書館連盟(IFLA)発表、高江、基礎教育記事一覧 新学会の誕生
3714号【8月24日】『大都市・東京の社会教育』特価、「沖縄を囲む」、維持会員送付冊数、設立大会の写真
3715号【8月26日】『中国残留日本人孤児の研究』出版、町田、やんばる対談最終稿、やんばる・蝶の風景
3716号【8月28日】年報21号校正終了、『大都市・東京の社会教育』、95歳沖縄戦、三多摩テーゼを運んだ人
3717号【8月30日】「沖縄を囲む」報告、地域の「カラハーイ」公民館、第21号校正作業終わる、ドイツ・ビール
3718号【8月31日】「東京・社会教育史を学ぶ」報告、集いに参加して、飯田日中友好・ハルピンへ、諸メール
3719号【9月 2日】21号印刷へ、学会ラウンドテーブルD韓国フォーラム、沖縄・高江、今年の夏もあくせくと
3720号【9月 3日】風へ参加、自治と協働のまちづくりを目指す研究集会、年報送付冊数、風を双方向に吹く
3721号【9月 5日】『大都市・東京の社会教育』、韓国研究会67回報告、障がい児の地域居場所、本の反響
3722号【9月 7日】東京本・若干の意見、「特価扱い」(エイデル)、北海道置戸町、年報、次は韓国本刊行へ
3723号【9月 9日】東京本(ハガキ)、「返済義務のない支援」案内、町田、9月30日研究会、ホームページ更新
3724号【9月11日】大都市東京の社会教育・出版祝賀会、二つの9・11(琉球新報)、農中本、9・11と9・18
3725号【9月13日】年報21号完成、夜間中学@〜文科省概算要求、高校入試外国人枠、21号ホームページ
3726号【9月16日】『月明かりの学舎』出版、飯田「主事会報」第194号、米軍工事に陸自ヘリ、仲秋に月餅
3727号【9月18日】基礎教育保障学会お誘い、TOAFAEC年報・学会販売、15年戦争の起点の日、百日余を
3728号【9月20日】年報21号執筆(松本)、韓国フォーラム@ラウンドテーブル、高裁判決、東アジアの拡がり
3729号【9月23日】年報販売(学会)で考えたこと、町田、大宜味村カジマヤー祝い、「東アジア」年報の歩み
3730号【9月26日】『大都市・東京の社会教育』出版祝い(再)、資料「東京10の提言」、高江・安波住民提訴
3731号【9月28日】東京社会教育の復権、やんばる宇嘉川と矛盾、『島の風は季節の名前』、出版おお祝い会
3732号【9月30日】東京本報告、資料3『大都市・東京の社会教育』おわりに、大阪沖縄県人会、秋の写真1葉
3733号【10月 2日】第68回韓国研究フォーラム、出版お祝いの会メッセージ、八重山の「下夏」、余韻ゆらゆら
3734号【10月 4日】出版祝賀会(231定例会)記録、青年教育のあゆみ執筆、阿麻和利プロジェク、台風18号
3735号【10月 7日】鹿嶋から報告、『大都市・東京の社会教育』(生活学校)、与那国島資料館、年報1500円
3736号【10月 9日】日本の「識字率」について、町田とびたつ会ニュース、運動会の秋、今年の夏・言語聴覚士
3737号【10月11日】北海道は初冬の気配、日本と世界の識字率について(続)、風配信もれ、韓国本の編集
3738号【10月13日】68回韓国フォーラム、夜間中学A、北部訓練場返還SACOの矛盾、公民館の風1000号
3739号【10月15日】第39回大都市研究つどい、日本平和学会@明星大学、那覇市民会館の休館、森実さん
3740号【10月17日】10月定例会、「大都市社会教育の未来を」、北部訓練場全面返還を、東アジアこの1年
3741号【10月19日】映画SAYAMA−夜間中学に行きたい、1983前橋市中央公民館、世代を超える宝、風
3742号【10月21日】仕次ぎ 町田、台湾の市民運動を学ぶ、沖縄の米軍基地反対運動と台湾、月刊やいま
3743号【10月23日】通信制中学ドキュメンタリー、世田谷区学芸員、沖縄タイムス)、八重山フィールドワーク
3744号【10月25日】年報合評会、10月〜11月スケジュール、韓国フォーラム(69回)、倉吉市の自治公民館
3745号【10月27日】内モンゴル赤峰、第21号・目次一覧、国境なき記者団声明、東アジアのなかの日本
3746号【10月29日】日本公民館学会第15回研究大会、ワカゲノイタリの未来,(琉球新報)、上海と八重山と
3747号【10月31日】第8回日韓学術研究大会、「風」参加、辺野古阻止・名護市民集会、日韓・近くて遠い?
3748号【11月 2日】年報21号合評会(232定例会)、風に参加、多様な支援交流等研修会、来年の編集体制
3749号【11月 4日】名護・蔓草庵、韓国・公州より、通信制中学(映画)『まなぶ』、上海・国際シンポの動き
3750号【11月 6日】第39回大都市つどい、JASBEL学会ホームページ、本屋に泊まる、ドイツ研究・11月定例会

*南の風3751号〜3800号

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南の風・各号後記(ぶんじん日誌)


3750号【2016年11月6日】
■≪サンキュー!の「集い」≫
 毎号の「風」配信、送信の前に読み直しているのに、どこかに誤字・脱字がひそんでいて、ほんとにイヤになります。指のもつれ、手の迷い、年々手先の力も頭の働きも衰えていくことを実感させられていく風の発行。そろそろ年貢の納めどき?を自覚しています。お名前や大きな間違いは別にして、一つ一つの誤字脱字・訂正を出していませんが、よろしくご判読をお願いいたします。何かお気づきのことあれば、ぜひご指摘いただくよう、お願いします。
 仙台の今川義博さんから来た「第39回大都市の社会教育・研究と交流のつどい」ご案内を再掲しました(11/12日(土)14:00〜16:30 国立市公民館・地下ホール)。私たちの『大都市・東京の社会教育−歴史と現在』を取り上げていただくとのこと。この「大都市(政令指定都市)研究と交流の集い」がスタートし、年に1回の「集い」が重ねられて今年で39年。故伊藤長和さんと一緒にこの企画を実現した当時の活気を思い出しています。
 東京研究フォーラム「東京社会教育史研究会」が発足したのは2012年秋。毎月(あるいは隔月)の研究会を通算すると、今度の国立市公民館での集いが奇しくも同じ第39回となることに気付きました。偶然の一致。それぞれ頑張ってきたのです。皆さんにお世話になってきました。サンキュー!
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https://secure02.red.shared-server.net/www.bunjin-k.net/tokyoforumu2012.htm
 TOAFAEC 11月の定例研究会(25日・金曜日予定)は、ドイツ研究者・谷和明さんにお出でいただくことになりまいた。ドイツの話を聞きながら、東アジア的なもの、公民館の日本的特性などを考えあってみたいという企画。ご予定ください。

3749号【2016年11月4日】
■≪上海・国際シンポの動き≫
 今年はじめ「南の風」に、上海の呉遵民さん(華東師範大学教授)から「中日韓三国シンボ開催(上海、北京)の提案」(風3608〜09号)が寄せられた経過があります。3月に華東師範大学の首脳部が来日した折、そのことで小林は李正連・上田孝典お二人も一緒に呉さんとお会いしたことも思い出しました。
 しかし申し訳ないことに、小林は東京を離れられない事情が続き(国内の学会等にも外泊は無理)、今年の上海シンポには参加できなくなりました。心のこもった招聘の企画にお応えできず、まことに残念。北京の韓民さん(中国教育部)を含め、上海の皆さんにお詫びするほかありません。
 そんな事情もあって、この間、南の風に上海シンポの動きを載せていませんが、9月末より日程調整(2016年12月12日〜13日)、プログラムづくり等の準備が進んでいます。日本側の連絡の中心は石井山竜平さん(東北大学)。企画の輪郭が具体化した段階で「風」に情報をお寄せください。招聘枠以外に自由参加が可能であれば、ぜひお誘いの一文をお願いします。
 この動きが、2009年6月にスタートした「東アジア研究交流委員会」再登場の機会となれば幸い。ただし、今回の「中日韓三国シンボ」企画は、以前に同じ上海で開催された「日中韓生涯学習国際フオーラム」(2010年10月)と同じ流れではありません。ご留意を。TOAFAEC としては、2009年以降の上記「東アジア」「三国間シンポ」について二つのサイトを開いてきましたので、書き添えます。関連資料としてご覧いただければ幸いです。https://secure02.red.shared-server.net/www.bunjin-k.net/higasiasia0905.htm→■
https://secure02.red.shared-server.net/www.bunjin-k.net/3kokusinpo2010.htm→■

3748号【2016年11月2日】
■≪来年度の年報編集体制≫
 先週の金曜日、10月定例会に「初めての参加・二人」と書きましたが(風3746号本欄)、正しくは3人でした。エイデル研究所『社会教育・生涯学習ハンドブック』編集にあたっている杉山拓也さん。本号に「南の風」へ参加の一文がとどきました。新『ハンドブック』編集も最終段階とか。初版(1979年)から版を重ねて、今回おそらく第9版。40年近くの歳月、重要資料を集積してきたことになります。『ハンドブック』も戦後社会教育史の大きな一つ。
 さて当夜、来年度年報(第22号)編集体制の話題となりました。江頭晃子さんが記録(上掲)に書いているように、「22号は小林編集長が復活することになりました。」 自分ながら驚いています。TOAFAECが「東アジア」をテーマに掲げ、類書のない年報をつくってきた歩み、海を越えて心ある人たちが注目していること、20年の年輪を刻んできた歴史、更にいいものにしていこう、などと勢い込んで話しているうちに、その流れで「小林編集長」ということになってしまった。自嘲しつつ、この機会に老骨を労わりつつ−昔を思い出し−若返る1年になれば、など自ら言い聞かせているところ。ご協力をお願いします。
 「ただし、集団編集体制を取ることが条件」(上掲・記録)です。中国、韓国、台湾、モンゴル、もちろん沖縄・東京・日本、そのネットワークの土台の上に、さらなる充実を、新たな歩みを刻むことができれば、と(案外?)張り切っているから不思議。来年1月27日(235定例研究会)に新編集委員会がスタートします。それまでに皆様各自で来年度「特集テーマ」等、お考えおきください。

3747号【2016年10月31日】
■≪日韓・近くて遠い?≫
 10月が終わります。日韓学術交流研究大会(第8回、2016年11月19日〜11月20日、北海学園大学)への参加申し込み、本日が締め切りとのこと(上掲)。いま当方は事情あり、外泊を控えていますので、参加がかないません。韓国研究フォーラムの一員として、また今回の『躍動する韓国・・』の本づくり作業に加わっている立場からも申し訳ない思いです。韓国より来日の友人の皆さんにどうぞよろしくお伝えください。
 日韓・両学会による研究交流を拡げていこうという話が韓国で出されたとき、ぶんじんも韓国滞在中で、その席にいました(2009年10月)。2年前の第6回日韓研究大会(東北大学)に参加した折、海を越えて二国間の学会間交流の試みが確実に軌道にのった印象がありました。ご同慶の至り。日本と韓国は「近くて遠い」と言われてきましたが、両学会・関係者の努力により、10年近くの歩みのなかで韓国「平生教育」・日本「社会教育」の研究交流は、これまでにない「近い」関係が生まれてました。TOAFAEC もいささかの役割を果たしてきたと言えましょう。
 しかし、研究者間の交流は確かに拡がってきたが、社会教育実践の相互交流はまだ遥かに「遠い」のかもしれません。来年の近刊『躍動する韓国の社会教育・生涯学習』の出版が、研究だけでなく実践・運動間の「近い」関係を創出することになれば幸い。

3746号【2016年10月29日】
■≪上海と八重山と≫
 昨夜(28日)の10月定例研究会は、古いメンバーだけでなく、新しい若者二人(上海と八重山)の参加があり、賑わいました。充実した内容で注目される年報第21号、その合評会とあって、韓国、台湾、上海、沖縄、そして東京、の話題がリンクして語られたひととき。こんなぜいたくな研究会は、そうざらにあるものではない、と思いました。
 研究会のあと、いつもそうですが、9時過ぎからの懇親交流のつどい(イーストビレッジ・写真)。遠くから参加してきた人には大迷惑。会が終わって、高井戸の駅ホームにたどりついたときは、時計の針は11時半をまわっていました。はるばる高知から駆け付けた編集長・内田純一さんは、湘南の自宅まで無事にたどりついたかな。「小田急で相模大野まで。それからタクシー」とつぶやく声が耳に入ってきて、たいへんな出費、まことにご苦労さまでした。
 当夜の内容は、別に報告が寄せられると期待しています。初参加の黒島安央さん(学びリンク、八重山毎日新聞)、楊映雪さん(東京大学研究生)のお二人、当夜の感想を含め、あらためて自己紹介の一文をお寄せください。「南の風」がお手もとにとどくようします。(楊さんには李正連先生からお伝えください。)
 この夜、来年に向けて数か月の研究会スケジュールがほぼ決まり。11月の定例研究会(最終金曜日・25日予定)については、ご希望があった谷和明さんに別便でお願いすることにいたします。
第232回定例研究会・懇親会(高井戸イーストビレッジ、20161028) *李正連さん自撮り棒


3745号【2016年10月27日】
■≪東アジアのなかの日本≫
 明日(10月28日)は、私たちの定例研究会(第232回、毎月最終金曜日開催)、9月に世に出た新年報21号の合評会です。まずは21年の歳月を重ねてきたお祝い会! 編集委員会の皆さん、ご苦労さまでした。東アジアという(社会教育では)類書のない大きなテーマに取り組んで、よくぞここまで歩いてきたものです。それぞれの微力を練り合わせ、紡ぎ出されてきた昨年までの20冊、そこに新しい蓄積が一つ加わりました。拍手!です。
 本号は、余白を見つけて、久しぶりにその「目次一覧」を収録してみました。大きな目玉は、やはり特集「東アジアにおける地域学習施設」。中国・韓国・台湾からの報告が並び、日本からは松本市の公民館を中心にした動きが収録されました。「東アジア」の拡がりの中で、日本はどんな特徴が見えるてくるか。
 あと一つの目玉は、東アジア各国・地域の「この1年の動き」。昨年までは、中国、韓国、台湾の3本でしたが、今年21号から日本が加わりました。これを横につないで読みあってみると、日本を含めて「東アジア」の動きが多元的に見えてくるところがある。またこれまでの記録を含めて、縦に読み継いでいくと、歴史のうねり・躍動が現れてきているのではないか。東アジアの大きな流れと、そのなかでの日本の位置や特徴は、などと興味深いものがあります。
 もちろん、この二つの目玉以外に、興味深い諸論文・力のこもった報告が並んでいます。沖縄からは名護からの「やんばる対談」。今年は2本、計9本目。
 多くの方はまだ読んでいない、実はぶんじんも目玉の一部しか読んでいませんが、心になにか確かに響いてくるものあり。力作の諸報告を前において、ご一緒に、ぜいたくに秋の一夜を楽しみましょう。皆さんのお出でをお待ちしす。→■https://secure02.red.shared-server.net/www.bunjin-k.net/kenkyukai2016.htm

3744号【2016年10月25日】
■≪倉吉市の自治公民館≫
 今回の鳥取大地震の激震地・倉吉市は、日本公民館史上、注目すべき自治体です。「自治公民館」の構想が積極的に提起されたところ(宇佐川満編『現代の公民館−住民自治にもとづく再編成の構想』生活科学調査会、1964年)。宇佐川満さん(大阪学芸大学・当時)が総論を書き、京都・久美浜について友松賢さんが、鳥取・倉吉市について朝倉秋富さんが、それぞれの自治体の取り組みをもとに、「自治公民館」論を世に問いかけた本です。
 朝倉さんは当時・倉吉市の社会教育課長。人口5万余の市域に部落・町内の数が162(市街地44)、これを自治公民館として位置づける構想。自治公民館規約(案)が提示され、集落の組織と運営を近代化させていこうと推進されます。宇佐川満さんの積極的な評価に対して、小川利夫さんが「どうも腑に落ちない」として異議を出され、自治公民館論争の舞台となりました。この論争については、その後に松田武雄さんや小林が公民館近代化論・自治公民館の可能性論として書いています(日本公民館学会編『公民館・コミュニティハンドブック』−「公民館理論の形成」の項(エイデル研究所、2006年)。
 大地震に揺れて、いま倉吉市ではそれぞれの集落(自治公民館)がどのような状況にあるのだろうと心配です。東北大震災で小さな集落公民館が大きな役割を果たした事例を思い浮かべながら、本ページを書いています。倉吉市から中国山地を越えれば、すぐに美若忠生さんのムラ(岡山県鏡野町羽出)。いちどご一緒に「小さな地域の公民館」研究グループとして倉吉市訪問を実現したいと話しあいながら、これも果たせぬ夢。大山・蒜山も揺れたのでしょうか。被害はありませんでしたか。

3743号【2016年10月23日】
■≪八重山のフィールドワーク≫
 前号で「八重山」とくに竹富島のことを書きましたので、この機会に私たちの八重山研究についてメモを記しておきます。☆印は論文・資料等にまとめられているもの−TOAFAEC ホームページお確かめ下さい。
 (1) 出発は、戦後(アメリカ占領下)沖縄社会教育史研究のなかで、八重山・宮古の稀少史料収集調査から始まりました。☆東京学芸大学『沖縄社会教育史料』第6集(宮古・八重山の社会教育1986年)。このとき私たちを迎えてくれたキーパースンは渡慶次賢康さん(県社会教育主事→石垣市中学校長)など。
 (2)新城知子・剛(博物館)夫妻、崎山信之(教育委員会)、平久保・米盛三千弘(歌碑づくり)など皆さんとの交流。友人たちと多くの出会いあり。
 (3)与那国研究(☆集落組織と公民館制度、1998〜2002年)。宮良純一郎、東浜安伸など教育委員会の皆さんにお世話になって、全集落を歩きました。
 (4)竹富島研究(☆竹富島憲章(1986)、竹富島訪問記録・レポート(2007〜)、対談(上勢頭芳徳・小林文人「竹富島憲章と竹富公民館」(2007年)など。上勢頭芳徳・前本多美子他の皆さんの歓迎を受け、10年ちかくのフィールドワーク。→■https://secure02.red.shared-server.net/www.bunjin-k.net/06okinawa.htm
 しかし南の島は遠く、経費(主に旅費)負担も大きく、課題はすべて未完に終わっています。島独特の集落の文化と変転する共同体的な古層の結びつきが、現代の社会教育・公民館とどう交わっていくのか。東アジアの視点をもって韓国の関心ある皆さんと一緒に竹富島フィールドワークを企画したいと思っていましたが、実現できず、いまとなっては見果てぬ夢。

3742号【2016年10月21日】
■≪月刊「やいま」≫
 琉球新報・コラム「世代を超える宝」(風・前号)に刺激されて、風の部屋の古酒カメ「仕次ぎ」を書くつもりでしたが、久しぶりに名護・島袋正敏さんに電話したくなって、直接に書いてほしいと依頼。早速「古酒の芳醇な香りで元気を!」とメールを頂戴しました(上掲)。最近の諸事多事(「風」にはあまり書いていない)に追われる身には、しみじみと伝わるところがあり、元気をいただきました。ありがとうございました。
 八重山・石垣市「南山舎」から『月刊やいま』という雑誌が出ています。すでに24年の歳月、この9月号で通巻271号。心くばりのきいた誌面づくり、色刷り90ページで450円。「やいま」とは「八重山」のことです。読み応えある特集、小さな記事もあふれています。南の島の月刊誌発行、まさに快挙。
 前本多美子さんから届けていただいた同8月号は、現在は闘病中の上勢頭芳徳さん(喜宝院蒐集館長、竹富島公民館長等を歴任)の特集でした。「竹富島の手作り卒業アルバム」の仕事が、子どもたちの写真とともに丹念に記録されています。若い頃の芳徳さん(ムラさん)の写真もあり、いま車椅子の芳徳さんが痛々しい。夜を寝ないで読みました。
 上勢頭芳徳さんは、いつも風の部屋に泊まって、私たちの研究会に出席したり、あの渋谷・ロゴスキーで歓迎会をしたことも。懐かしい。芳徳・ぶんじん対談「竹富島憲章と竹富公民館」(記録は前本多美子さん)をぜひご覧下さい。→■https://secure02.red.shared-server.net/www.bunjin-k.net/taketomitaidan07.htm
 本号の「おきなわ短信」(1186)は、八重山毎日新聞コラム「不連続線」(沖縄の米軍基地反対運動と台湾・松田良孝)を紹介させていただきました。

3741号【2016年10月19日】
■≪風いろいろ≫
 最近の「南の風」の誌面をご覧になって、なにかお気づきではありませんか。かっての古いメンバーが(飽きもせず風を読んでいて)折にふれて投稿してくださる。たとえば「鹿嶋から報告」(森下松寿さん、3735号)、「北海道は初冬の気配」(千田忠さん、3737号)はじめ、いろいろ。本号では(いつもTOAFAEC事務局としてのメーラー)山口真理子さんが「映画「SAYAMA」を見て−夜間中学に行きたい」。それに谷和明さん「前橋市中央公民館・憲法を守る前橋市民の会」問題の記事(頂いたメールを掲載)など。
 他方でめっきり少なくなったのは、留学生からの記事。最近は中国やモンゴルなどの寄稿がほとんどなくなって、寂しい思い。韓国関連では「韓国生涯学習研究フォーラム」の活動、とくに新しい本づくりの作業(執筆・翻訳)が活発に動いて、これからが楽しみです。南の風はもともと研究マィノリティーとしての留学生を支援していこうという初心がありました。
 さて一昨日の琉球新報「金口木舌」(10月17日)は、名護「山原島酒之会」の古酒カメ「仕次ぎ」を書いています。島袋正敏さんが登場(上掲)。風にはこれまで泡盛・古酒(クースー)の話はいくつか取り上げてきましたが、「仕次ぎ」とは何か。あらためて正敏さんの話も聞きたいもの。最近は韓国研究フォーラムの白ワインの話題がちらほら出る程度。本号はもう予定の誌面が尽きましたので、次号に続きを書くことにしましょう。とりあえず、風の部屋での懐かしい「仕次ぎ」写真を1枚(2004年7月)掲げておきます。

島袋正敏さんによる古酒カメ「l仕次ぎ」(風の部屋、20040713)

3740号【2016年10月17日】
■≪東アジア・この1年の動き≫
 10月28日予定のTOAFAEC(第232回定例)研究会のご案内(上掲)が届きました。今年九・一八に発行できた年報21号・合評会の呼びかけ。特集テーマ「東アジアにおける地域学習施設」にそって、中国、韓国、台湾、それに日本(松本市)の報告が揃い、それぞれ躍動感あふれる力作が掲載されています。
 加えて、東アジアの各国・地域の生涯教育・社会教育をめぐる「この1年の動き」が注目されます。今年からは日本の「この1年」が収録され、いわば東アジアが出揃ったかたち。執筆者は、上田孝典(中国)、呉世蓮,金宝藍,松尾有美(韓国)、山口香苗(台湾)、そして石井山竜平(日本)の皆さん。新しい動きがそれぞれに報告されています。
 この企画が本年報に掲載されるようになって、韓国はすでに9年目、中国7年目、台湾3年目。これに日本が加わったのです。東アジアの「この1年」の動きが、それぞれ個別性をもちながら、全体的に俯瞰できる素地が出来ました。毎年のまとめが順次蓄積されていけば、貴重な記録になること疑いなし。
 また例年の「やんばる対談」が今年で9本目。他にも興味深い論文・資料が並んで、1夜だけの合評会では扱いきれないほど。28日が楽しみです。
 久しぶりに谷和明さんん(東京外国語大学)から(ドイツ・社会文化運動ではなく)群馬の「憲法を守る前橋市民の会」(1983年)についてのお尋ねがありました。当時、その集いに講師か助言者で参加していたらしい。少し覚えがないわけではありませんが、なにしろ30有余年前の話、ご期待に応える記憶としては定かでありません。すこし調べて別メールいたします。谷さんのお尋ねの一文、風に載せてよろしいですか?

3739号【2016年10月15日】
■≪森実さん・基礎教育保障学会≫
 前号本欄の終わりの行に「森実さん」のお名前を誤記しました。一部の方への配信後に気づき、あわてて訂正しましたが、風は吹けば戻らず後の祭り。森さんに失礼しました。
 森実さん(大阪教育大学)は、この間、基礎教育保障学会の設立に積極的に参加され、新学会の副会長。8月21日の東京・立川で開かれた学会設立総会の懇親交流パーティの席で、森さん夫妻に囲まれた嬉しい写真を送っていただきました。本欄(下掲)に紹介させていただきます。
 基礎教育保障学会には、準備段階から、美しいWeb サイトが開設され、当方(TOAFAEC )の手づくりページなどとは比べものにならない見事さ。しかし学会設立後は、公式ページの更新なく?(Facebookは新記事が出ているのに)、学会「現行役員」ページも古い呼びかけ人名簿のまま。森さん副会長を確かめたくて立ち寄って気付いたことでした。
 久しぶりに竹峰誠一郎さん(明星大学)からメール(上掲)。懐かしい。10月22〜23日、日本平和学会が明星大学で開かれるそうです。開催校企画として、ラウンドテーブル「多摩地域発 平和な社会づくりにむけた挑戦」(22日午後)。江頭晃子さんが登壇されるとのご案内。「市民活動資料センターの誕生」の報告予定。楽しみですね。1週間後のことなので、井口啓太郎さんメールなど次号にまわして先に掲載しました。
森実さん夫妻と。基礎教育保障学会設立・懇親交流パーティの席で (立川、20160821


3738号【2016年10月13日】
■≪「公民館の風」1000号≫
 いま岡山の内田光俊さんが出している「公民館の風」が通算1000号を迎えました。同最新号(368号、10月13日発行)編集後記を少し引用します。
 「今号で「公民館の風」は通算1000号を迎えました。この「公民館の風」は日本公民館学会の初代会長を務められた小林文人さんが発行を続けられている「南の風」(現時点で3737号)から誕生したものなのですが、その後、萩原周子氏、佐藤進氏、内田純一氏が発行人を引き継ぎ、現在は私が発行人を務めているものです。小林先生が1999年に創刊された時からの通算が1000号に到達したということなのです。私が発行人となってからの発行数は368号ですが、引き続き400号へ頑張りたいと思います。まずは1000号を個人的には祝いたいと思います。・・・」
 毎号の編集・配信、継続的な発行作業(たいへんな努力)、まことにご苦労さま。通算1000号をご一緒に祝いたいと思います。ともに盃を高くあげて美酒を飲みほしましょう。当方が南の風1000号に到達したとき、故伊藤長和さん等が「風の部屋」に集まって(2003年2月6日)、「公民館の風」(当時395号)を休止し「南の風」だけにしぼるべし!と強く迫ったこと思い出しています。当時の小林「公民館の風」395(最終)号の挨拶(抄)は次の通り。
 「・・・昨日、「南の風」が1000号を迎えましたので、この機会に二つの風の発行に一区切りをつけることとなりました。惰性・マンネリから脱して、次なる歩みの活路を拓いていくためです。皆様のこれまでのお付き合いに心からの御礼を申しあげます」と。そんな歴史もあったねと、ひとりごと。
 風は所詮は吹き流れていくもの。大事なことを記憶しておくために、ストックとしてのサイトがほしい!  内田「公民館の風」に期待しています。
 下掲の写真は、前号の続き、10月10日・韓国研究フォーラムの1枚(金ボラムさんカメラ)です。まだ載せたい森実さん夫妻の写真など滞留中。
「躍動する韓国の社会教育・生涯学習」編集会議(第68回韓国研究フォーラム、風の部屋、20161010)


3737号【2016年10月11日】
■≪韓国本の編集≫
 いろいろ取り紛れて、最近、南の風の(3グループに分けての)配信に一部遺漏があったようです。もし欠号があれば当方のミス、申し訳ありません。ご指摘(上掲)あり、そのグループに一括再送しました。あるいは重複の場合があるかも。その節はご容赦ください。皆様に欠号あれば、ご一報ください。
 既報のように今晩(10日)は、韓国研究フォーラム(第68回)でした。風の部屋が久しぶりに賑わいました。10年前『韓国の社会教育・生涯学習』出版を機に発足した研究会ですが、本の企画・編集の過程(約4年)に集まった回数までカウントすれば、おそらく100回前後の歩みか。当時の共編者、黄宗建先生・伊藤長和さんともにすでに亡く、お二人の温顔が懐かしい。
 あれから10年、韓国「平生教育」のその後の“躍動”を新しい本にしようと張り切って議論した夜。もしお二人が元気であれば・・・あと一度、一緒に語りあいたいもの・・・と願っても詮無いことです。いま一人残って、若い世代と新しい本づくりに取り組む幸せよ、など感傷にひたっています。
 たまたま2004年5月の編者3人の写真が出てきましたので下に掲げます。韓国での編集会議の帰路、金浦空港に黄先生が送りにみえたときのスナップ(同行の小田切督剛さん撮影)。あわせて今夜の風の部屋での新しい本づくり会議の様子も次号欄に。金ボラムさんのカメラから送っていただきました。いつものメンバーに加え、横浜から瀬川理恵さんが見えました。皆様、お疲れさま。
旧編者・左より伊藤長和さん、黄宗建先生、小林(金浦空港、20040508)


3736号【2016年10月9日】
■≪言語聴覚士≫
 秋冷と言ってもいい夜の風が吹くようになりました。本号「おきなわ短信」は息抜き?に「運動会の秋」(金口木舌−上掲)。この機会に琉球新報・沖縄タイムス・八重山毎日新聞等のコラム(ときに社説)にあらためて御礼を申しあげます。台風・雨の夏から秋へ、季節はめぐっていきます。
 実は今年は、ぶんじんの人生の中でも過酷な夏でした。南の風は(お騒がわせしたくないので)普段のように素知らぬ顔で吹いてきましたが、緊張・緊迫・混乱の事態が相次ぐ夏だったのです。この2年余り、老々介護に励んできたのでしたが、妻・富美は7月下旬、その日の昼食まで元気に済ませた後、夕刻に激しいい嘔吐・急変あり、脱水・貧血そして意識混濁が始まり、やむなく救急車で緊急入院。担当のドクターとは、まさかの事態もありうる、延命治療についての判断など話し合ったほど。7回ほどの輸血。食事は経口ではほとんど通らなくなりました。いくつか内視鏡やCT検査をお願いしつつ、8月下旬には少し落ち着き一進一退。ぶんじんは中国(上海シンポ)のお誘いなどもお断りし、一切の外泊を控えて、夏が過ぎていきました。そのなかで『大都市・東京の社会教育』刊行の仕事を続けることができたのは奇跡か夢のような話。
 7月に救急車で駆け込んだ病院で、白衣の医療スタッフの一人が、にこにこと当方に近づいてくる。驚いたことに和光大学(1995年プロゼミ)の卒業生でした。言語聴覚士(ST)としてその病院で勤務していたのです。理学療法士や作業療法士などと並ぶ医療専門職。和光大学での「識字」授業(ぶんじん担当)がきっかけでこの道を志したそうです。数日前、妻の病室で「言語聴覚士」の新しい仕事の話を聞くことができました。妻も同行した韓国訪問の旅に参加した人、あの旅のように「富美さん」と呼んでくれます。冥利につきるとはこのこと。

3735号【2016年10月7日】
■≪今年の年報1500円≫
 上掲のように、福岡・社会教育研究会の横山孝雄さんから私たちの TOAFAEC年報「東アジア社会教育研究」第21号の注文をいただきました。忘れずにありがとうございます。創刊1996年、毎年1冊(年報)の刊行、20年の歳月を通して「東アジア」のテーマひとすじに追っかけて歩いてきました。世界に類書なし!今年も充実した内容(もちろん課題も)です。一部1500円、ご注文は「南の風」あてにぜひ!風が賑やかになります。南の風はもともとこの年報の編集“通信”でした。
 もちろんTOAFAEC 事務局(担当・山口真理子さん=事務局長)宛でも歓迎。維持委員会や投稿要項、バックナンバー(すでに欠号あり)、今年の内容一覧など、すべて詳細は次のサイトをご覧ください。→■
https://secure02.red.shared-server.net/www.bunjin-k.net/1-10kenkyu.htm
 久しぶりに鹿嶋市の森下松寿さんから「鹿嶋からの報告」が届きました(上掲)。お元気でなにより。森下さんは年報「維持会員」でもあります。感謝!『大都市・東京の社会教育』(エイデル研究所)をご注文いただいたとのこと。有り難うございます。「南の風」あてにご連絡いただければ、直接にエイデル研究所につないで、いわば編著者扱いで、特別割引価格でお送りできます。ご宣伝をお願いします。「南の風」はこの20年ちかく、本(年報)つくりとその普及・販売(約15冊の本・辞典と年報21冊)の役割を担ってきたつもり、大いにご活用ください。

3734号【2016年10月4日】
■≪沖縄・東アジアを縦断する台風≫
 特別警報も出た台風18号。那覇・名護の皆さんに被害はなかったでしょうか。直撃を受けた久米島には「南の風」メンバーは誰もいませんが、台風はさらに北上して九州西方に進み、さきほどの予報では、なんと!済州島へ向かうらしい。それから東に転じて日本列島に沿って関東にも影響があるのでしょうか。TOAFAEC風に言えば「沖縄・東アジア」を縦断して、ぜいたくな台風です。お手柔らかに願います。
 本号も30日「出版祝い会」報告の続き。橋田慈子さん(筑波大学院)からは(2回にわたって)記録が届きました。有り難うございました。前号の編集が済んだところで橋田メールが届き、間に合わず残念でした。
 韓国研究フォーラムの小田切督剛さんからは写真も添えて、こんなメールも。「昨晩(30日)はありがとうございました。イーストビレッジにちょうど収まる人数で、良かったですね。異論を恐れない上平さんと、言うべきことは言う野々村さん、周りをよく見て抜群のコミュニケーション力の梶野さん、の3人のおかげで、今後の課題についてあちこちで話の花が咲くという雰囲気でした!」と。(Sat, 1 Oct 2016 10:11)
 当夜の写真、追加を一つ。10時過ぎ、遅れて参加した栗山究さん(「住民の学びあいがつくりだす博物館」執筆)を歓迎して何度目かの乾杯!


3733号【2016年10月2日】
■≪余韻ゆらゆら〜≫
 10月・秋となりました。八重山には「秋」に相当する語がない、夏の先駆けとなる「うるずぃん」「若夏」に対応して、夏の終わりの「下夏」(すぃむなつ)というのだそうです。(上掲、八重山毎日新聞・コラム「不連続線」)。もちろん、彼岸が過ぎ、季節は確実に移ろっていくと。
 私たちの秋は、今年は嬉しいお祝いの会から始まりました。『大都市・東京の社会教育−歴史と現在』(エイデル)出版祝いの会(9月30日夜)。当日ご参加の皆様、ご苦労さまでした。自由闊達にいろんななコメント・発言があって、一つの本を世に出した喜びをあらためて実感。元気も共有できたひとときでした。みんな苦労しただけに、当夜いつまでも思いは残り、翌日も余韻ゆらゆら〜と揺れているような感じ。出版祝いでおしまいにならないで、次のステップへの動きにつながる予感も残っています。HPに当夜の写真1枚を掲げます。どなたか「風」に、いつものように記録を送っていただけるでしょうか。
 本号は、お祝いの会に「出席できません」「遅れて行くかも」などの連絡メール(の一部)をご紹介しました。前号の本欄写真(新しくご参加)田邉伸子さん(人形劇サークル「麦笛」OG)のお名前にミスアリ。訂正。失礼しました。東京本・出版お祝いの会、撮影・江頭晃子さん(イーストビレッジ、160930)


3732号【2016年9月30日】
■≪秋の午後・写真1葉≫

 エイデル研究所・山添路子さんより、東京本『大都市・東京の社会教育』に関する「ご報告」(上掲)。君塚仁彦さん(東京学芸大学)のメール「…丁寧に読んでいますが、どれも力のある論考ばかりで、大変貴重な本であることを改めて痛感しています」と。君塚さん自身も「戦後における東京の博物館政策〜1950年代から1980年代までの展開過程」を執筆されています。
 編集にあたってきた山添さん、いま“営業”に奔走中。あわせて次の依頼もいただきました。「東京本の刊行から約1ヵ月経ち、執筆者や関係者からの注文はほぼ一段落した印象です。現在までに、全国の大型書店、大学営業部、東京の公共図書館等への営業、DM送付、書評依頼の献本などを順次行っております。・・・マスコミ、月刊・季刊誌、学会関係に書評依頼の献本を行っておりますが、有力なメディアや学会等をご存じでしたら、ご一報いただけますと幸いです。この種の献本については、弊社負担にて行いますので、何卒ご協力のほどよろしくお願い申しあげます。…以下略」(Thu, 29 Sep 2016 16:36)
 29日午後、ご存知・木村雅俊さんなどの来訪あり。木村さんは1月のパソコン・クラッシュの際、消滅寸前の東京本・諸原稿を旧パソコンより救い出していただいた恩人。見事な本に結実したことを報告、家の前のレストラン(チェルシーガーデン)でお礼の乾杯をしました。早速に田邉伸子さん(東京学芸大学人形劇サークル・麦笛OG)と一緒の写真など数葉を送っていただきました。
東京本・乾杯! 左・田邉伸子さんと (木村雅俊さん撮影、西永福「チェルシーガーデン」20160929)


3731号【2016年9月28日】
■≪出版祝いの会へのお誘い≫
 『大都市・東京の社会教育―歴史と現在―』(エイデル研究所)の発行日は正式には9月30日。奇しくも私たちの出版祝賀の日程とピタリ合致。本はすでに8月末・全国集会や9月・社会教育学会の会場に登場していますが、アマゾンなどによる正式発売はこの日から。宣伝・普及について、風の皆さま、どうぞよろしくご協力ください。とくに公共図書館や社会教育機関へのリクエストなど、まわりに拡げてください。
 また沖縄からの出版として末本誠さんから『島の風は、季節の名前 旧暦と暮らす沖縄』(講談社)のご紹介も届きました。(上掲)。こちらもよろしく。
 本号には『大都市・東京の社会教育』のキーワード“社会教育の復権”に関して、「まえがき」「序章」から関連部を抜粋しました(前号に続く資料2)。
 30日(金)夜・出版お祝いの会の進め方について。当初は研究会例会のように「高井戸区民センター」の集いをして祝賀会へ、と考えていましたが、会場が確保できず、はじめから(レストラン)イーストビレッジ(19:00〜21:00〜、電話Tel 03-5346-2077)での開会となりました。お祝いの乾杯から始まるかたち。店の方では料理を出すタイミングなど気にしているようですが(上掲)、固苦しい会ではありませんので、いつものように、その場の流れで、自由なリズムで出していただく。みんなでお祝いをし談論風発的に今後のことなど語り合う会になれば楽しいですね。
 東京社会教育史研究フォーラム関係者だけでなく、関心をもたれれる方々のご参加・大歓迎。秋の一夜、高井戸・神田川のほとりで楽しみましょう。

3730号【2016年9月26日】
■≪2年半前の同じ病院から≫
 前号の続き・TOAFAEC 年報21号の注目点について書く予定のところ、変更して『大都市・東京の社会教育』お祝いの会お誘い(再)、とくに「展望・10の提言」について概要・抜粋を載せることにしました。
 この1週間、南の風・発行が間延びしていましたが、昨日まで新宿・東京医科大学病院に緊急入院(6日間)、点滴につながれていました。この間、自宅へ抜け出して前号を配信。今日は退院して晴れて本号を再編集しているという経過です。2年半前に入院していた同じ病院の記憶。
 あのときは3週間の入院。病院ではメールの送受信がままならず、山口真理子さんに永福・自宅のパソコンからメールを引き出すお手伝いをお願いしたのでした。入院中に8通ほどの風が出たように記憶しています。そしてあのとき、故伊藤長和さんの訃報が病院に飛び込んだのでした。悲しい思い出。
 あと一つ、2年半前の病院からは、東京社会教育史・本づくりの原稿依頼について、何人かの方に電話をかけまくっていた思い出も。歳月がめぐって、こちらは1冊の本が誕生! 今週金曜日(30日)夜は、出版お祝いの会です。
 『大都市・東京の社会教育』は、40人の執筆者が分担して書いていますが、1章だけ、編集委員会が論議をたたかわして、共同執筆したところがあります。最終のわずか10ページ「展望・10の提言」。末尾なので、まだそこまでページがめくられていない? 注目をお願いしたいと、あえて「資料」として上掲した次第です。

3729号【2016年9月23日】
■≪「東アジア」年報の歩み≫
 この機会にTOAFAEC 年報『東アジア社会教育研究』発刊について回想少し書きます(新しい風メンバーに向けて)。創刊は1996年9月でした。経費的な条件があったわけではなく、全くの自費出版。3号でも続けばいい!「石の上にも3年」と言うでなはないか。「類書のない」新しい試みだ、チャレンジしていこう!の心意気のみ。それから20年余(今年で21号)よく続いてきました。年報についての諸規定、編集委員会、維持会員などHPをご覧下さい。→■https://www.bunjin-k.net/1-10kenkyu.htm
 1990年代は国際的に面白い時代でした。いわゆる東西の冷戦構造が終結し東アジアでも相互の緊張が和らいでいく時期。中国は改革開放政策をとり、韓国は軍事政権が終わり民主改革の流れ、台湾も一党支配から野党・市民運動の躍動へという動き。自治体レベルでも海をこえる研究交流や親善活動が活発となります。研究室(当時・東京学芸大学)には中・韓・台・エジプトなどの留学生で賑やかでした。
 社会教育・生涯学習をテーマに東アジア各国・地域を旅する企画がいくつも動いていきます。留学生たちが“架け橋”となって「東アジア」とのつながりが拡がっていきました。このような時代が、私たちの年報が「東アジア」をタイトルに掲げて創刊・発行していく背景でした。 
*本号には年報21号販売にあたって「考える」一文(山口真理子さん)が寄せられました。関連写真1葉。
やまやまコンビ (左・山口真理子+右・山添路子のお二人、日本社会教育学会@弘前大學、160916、小田切督剛さん提供


3728号【2016年9月20日】
■≪東アジアの拡がりのなかで≫
 私たちのTOAFAC年報『東アジア社会教育研究』(第21号)が世に出て、すでに1週間。そろそろ反響やコメントが届くころかと期待しています。今回の特集テーマ“東アジアにおける地域学習施設”について、日本の典型的な自治体事例として松本市から寄稿いただきました。21号のいわば巻頭論文。その執筆者・高橋伸光さん(松本市中央公民館長)から、「このような機会を与えていただいたこと心より感謝」のメール拝受(上掲)。むしろ当方から「原稿料もないのに力作ご執筆」の御礼を差し上げるべきところでした。有り難うございました。
 東アジアの拡がりの中で、松本市の公民館制度の蓄積がどのような意味をもっているか。日本の公民館の歴史展開や最近の問題について東アジア・レベルの拡がりのなかで考えてみたい。松本にについては、かって手塚英男さん(元・松本市中央図書館長、同市南部公民館長)の「長野県松本市の公民館と地域福祉」をハングル訳にして、川崎・名護・貝塚の各自治体報告と並べて、韓国に紹介したことがあります(小林・伊藤長和・梁炳賛共編『日本の社会教育・生涯学習−草の根の住民自治と文化創造に向けて』韓国・学志社刊、2010年10月)。今回の高橋報告もハングル訳あるいは中国語訳にして掲載できればと思いますが・・・そこまで力は及びません。
 弘前大学での社会教育学会ラウンドテーブル「躍動する韓国」研究も充実した議論となった由、何よりでした。主な論点だけでも「風」誌上にご披露いただけませんか。小田切督剛さんから送っていただいた同ラウンドテーブルの写真を下に掲げます。
「躍動する韓国平生教育」についてのラウンド手エーブル(社会教育学会@弘前大学、160918 上田孝典さん撮影)


3727号【2016年9月18日】
■≪すでに百日余を残すのみ≫
 9月18日を迎えました。満州事変・十五年戦争が始まった「九一八」について、今年は琉球新報コラム「金口木舌」が書いています(9月17日、上掲)。1931年「九一八」から2ヶ月後にぶんじんは生まれました。少年時代は、そのまま「十五年戦争」の中で育ったことになります。今年で満85年。
 少年時代によく「光陰矢の如し、一寸の光陰軽んずべからず」と聞かされてきました。だが、老年になっても、歳月は驚く勢いで過ぎ去っていく。早や9ヶ月の光陰が矢のように飛ぶ去った感じ。今年はなぜか特に忙しい。1月からパソコン・クラッシュ、それを乗り切って?7月まで『大都市・東京の社会教育』の執筆・編集への取り組み。また家人の介護・看病の仕事あり、南の風を順調(隔日)に吹こうとすれば結構忙しい。あっという間に、残すところ百日余となりました。
 年甲斐なく余裕のない毎日。「こんなはずじぁなかったのに…」と、かって聞いてきた「余生を送る」とか、夢に描いた「老後の設計」等の言葉はどこへやら。一応は描いてきた自分なりの「生涯設計」、今は瓦解した感じです。だが、時間をもてあます毎日の暮らしよりマシ!なことは確か、と自らを慰めています。
 いま外泊が出来ず、弘前で開かれている日本社会教育学会にも参加できませんでした。学会は(ちょうどこの時間)三日目の午後、今頃は韓国研究フォーラムの皆さんたちのラウンドテーブル、楽しい議論がはずんでいることでしょう。山口真理子さん例年のTOAFAEC 年報販売(上掲)、まことにご苦労さま。

3726号【2016年9月16日】
■≪仲秋に月餅≫
 私たちの『東アジア社会教育研究』年報21号が、執筆者、維持会員など関係の方々に届き始めたらしく、いくつかメールを頂いています。そのなかの一つ、小林チヒロさん(写真家・夜間中学)から(9月16日の朝)。はるばる名護へ「やんばる対談」に参加されました。「おはようございます。立派な「東アジア社会教育研究」の冊子をありがとうございました。見城先生、関本先生、新崎康文さんと参加し楽しい思い出となりました。又、写真まで使用していただきまして感謝申し上げます。」(Fri, 16 Sep 2016 08:19)
 小林チヒロさんの写真は、いつぞや本欄(風3715号「やんばる・蝶の風景」)に書いたオオゴマダラのあでやかな舞い姿。いま当ホームページの表紙を飾り、また今回の21号「やんばる対談」記録のなかで、そして年報・裏表紙でも舞い続けています。あの日を思い出す印象的な1枚となりました。
 野川義秋さん(埼玉に夜間中学をつくる会・代表)から、川口自主夜間中学と設立運動三十年の歩み・記録『月明かりの学舎から』(東京シューレ刊)を送っていただきました(上掲)。ありがとうございました。
 頃は秋、収穫したばかりの新米を送ってくれた人あり。また昨日の仲秋に合わせて、銘菓・月餅を送ってくれた中国人あり。あいにくの空模様で月は見えませんでしたが、心の中で、いいお月見をさせていただきました。

3725号【2016年9月13日】
■≪「東アジア社会教育研究」21号・ホームページ≫
 9月18日を前にして、予定より早く年報21号が完成(上掲)。編集委員会の皆様、ご苦労さまでした。中国・韓国・台湾そして日本(今年から)の「この1年の歩み」をはじめとして、読みたい論文・報告がずらり。「やんばる対談」もGHの2本が並んでいます。前号にも書いたように、新年報が届くと時を忘れてページをめくる慣わし。いまのところ何ひとつミスは出てきません。
 新21号の販価は1500円です。ページ数が 250頁に収まり、重さも値段も頃合いの感じ。これまでの1800円あるいは2000円の価格レベルからすれば新年報1500円!で果たして大丈夫?と心配でもあります。
 先日、ホームページ「東アジア社会教育研究」サイトに新21号の目次を入力しておきました。加えてさきほど21号の頁数や価格なども書き入れ。その際、バックナンバー・セット販売価格は単純に1500円を合算した額にしていますが、会計・山口真理子さんの方で点検してください。訂正あればお知らせを。先日の「風の部屋」作業の際、第12号(2007年)などほとんど在庫なし?の記憶でした。ホームページ記述も修正しますか。→■https://secure02.red.shared-server.net/www.bunjin-k.net/1-10kenkyu.htm
 昨深更、上海の呉遵民さんより馬麗華さんを介して「中日韓生涯教育シンポジウム」(11月15日開催)の案内が来ました。いま小林は家庭的事情により国内の学会等を含めて、外泊を控えています。せっかくのお誘いですが、残念ながら上海・国際シンポへの参加はかないません。ご期待にそえず、申し訳ありません。

3724号【2016年9月11日】
■≪9・11と9・18≫
 15年前の9・11、同時多発テロの衝撃的なニュースを忘れません。当時はまだ和光大学にいたころ。和光の学生たちと何かの楽しい会をして、鼻歌まじりに帰宅、あのニュースを目にしたのでした。ニューヨークは快晴、抜けるような青空に二つのビルから黒い煙が流れていた奇妙な映像。そのビルが崩れ落ちる瞬間の火砕流の如き真っ黒の爆風。
 昨日の琉球新報「金口木舌」は「二つの9・11」を書いています。チリの軍事クーデターによって倒れたアジェンデ政権(1973年9・11)。米国が干渉してのクーデターだったのです。この日だけで犠牲者3千人以上。アジェンデ大統領は亡命を拒否し自殺。そして、「73年の9・11は米国が仕掛け、2001年は米国が攻撃された。・・・・沖縄は米国との因縁が長く深い。米国は何をしてきたのか、何をしようとしているのか。両事件の犠牲者を悼みながら考えてみたい。」(上掲・琉球新報)
 アジアの歴史では中国「9・18」。私たちは毎年「15年戦争が始まった日」を忘れないために、この日に合わせて『東アジア社会教育研究』を刊行してきました。今年で21号。(スケジュールの遅れにやや心配しましたが)あざやかなお手並み、9・11の前日に包みが届きました。編集委員会ご苦労さまでした。このなかには9・18を歌う「松花江上」物語(鳥塚義和さん・千葉県立高校教員)も収録されています。全体としていい出来映えだ!やんばるの蝶も舞っている表紙。食事もそっちのけで各ページを見入っています。

3723号【2016年9月9日】
■≪ホームページ更新≫
 南の風は3グループに分けて配信していますが、前号は、Aグループ(約60人)の方々に、ご丁寧にも2回・重複してお送りしていました。煩わしく失礼しました。他グループの配信もれはなかった?ようで一安心。送信記憶も虚ろになって、いまや末期症状です。もし前号の漏れがある場合、ご一報ください。
 風・送信にともなうホームページの定期更新(ほぼ2日おき)に加えて、いくつか新しいデータ・写真をHPに載せました。一つは『大都市・東京の社会教育』刊行にとななうページっづくり。送っていただいた本の表紙写真を飾り、目次・まえがき・序章などを収録。関連「東京社会教育史研究フォーラム」記録にも写真を加え、それらしくなりました。編著書一覧ページ(2016)も更新。→■
https://secure02.red.shared-server.net/www.bunjin-k.net/daitoshitokyo2016.htm
 あと一つは、まだ現物は出ていませんが、年報21『東アジア社会教育研究』(2016年版、9月18日刊行)の新目次をアップ。江頭晃子さんから確定データを送っていただいたのです。TOAFAEC も20歳をこえ、成人の域に達しましたが、こうして21冊(目次)を並べてみると、東アジア各国・地域に目配りし、蓄積も増えて、堂々たる?ジャーナル・記録誌の風格を感じさせます。果たしてその実質や如何? 乞うご期待!といったところか。→■https://secure02.red.shared-server.net/www.bunjin-k.net/1-10kenkyu.htm

3722号【2016年9月7日】
■≪次は韓国本刊行へ≫
 久しぶりに末本誠さん(神戸)、森田はるみさん(北海道・置戸)から来信あり(上掲)。なかば私信ですが、そのまま掲載させていただきました。お許しください。森田はるみさんのオケクラフト「白樺の器」については、「できました!」の便りを心待ちしていました。朗報!有り難うございます。送付先など委細は別便でご連絡します。
 末本さんからは東京本について、お褒めの言葉もあり、「これからの社会教育のあり方や方向を示す視点」についてのコメントもいただきました。佐藤一子さんなど数名の方より東京本についてのハガキも拝受。しかし入力しなければならないし、また文面に面映ゆいところもあり、風へのご紹介にまでいたりません。ご了承ください。厚い本なのに、皆さんページを開いてくださって、過分の評価もあり恐縮しています。
 エイデル研究所・山添路子さんからは(風・前号を受けて)「…予約期間に関わらず、「特価扱い」(4500→3500円、送料弊社負担)とさせていただきますので、山添(yamazoe@eidell.co.jp)までご連絡を」とのこと。
 そして、次の韓国本(『躍動する韓国の社会教育・生涯学習』)刊行への取り組みが始まります。韓国研究フォーラムの準備はすでに着々と進行中。前号・小田切報告の追伸(Sun, 4 Sep 2016 09:38)。「9月2日【韓国フォーラム】第67回フォーラム写真です。たびたびすみません、昨日の報告とあわせて写真を送るのを、うっかり忘れてしまいました!みなさんイイ表情ですね!正連さんが文人先生からいただいたお皿は、引越しのお祝い。ようこそ都民!」 4枚の写真の中から1枚を下に掲げます。この皿のいきさつを書く紙幅はなくなりました。
李正連さん(風の部屋、20160902)  小田切督剛・撮影


3721号【2016年9月5日】
■≪『大都市・東京の社会教育』本の反響≫
 新刊(エイデル研究所)『大都市・東京の社会教育−歴史と現在』が、一部ようやく皆様の手にとどいて、ページがめくられ始めている様子、その感想・コメントなどが「風」に寄せられるようになりました。今回は、松田武雄さん(名古屋大学)からの一文。「…こうして資料を丹念に集めて、多くの関係者の方々が執筆され、1冊の本として刊行されたことの意義は非常に大きい」と(上掲)。ありがとうございます。
 大学院のゼミや研究会等でとりあげようとの動き、名大だけでなく小林繁さん(明大、社全協委員長)からも伺いました。なによりのこと、エイデル山添路子さんによる「特価扱い」(定価4500円→3500円・税含)へぜひご連絡ください。(手渡しでない場合)送料もエイデルで負担していただけるでしょうか。
 そのうち「月刊社会教育」企画に取り上げるそうですし、学会等でも話題になるでしょう。風・誌上では、ざっくばらんなところで気楽にコメントをお願いします。お待ちしています。エイデル研究所にも礼状が届いているそうです。
 いつぞや風3710号にご紹介した農中茂徳さん新著『三池炭鉱 宮原社宅の少年』(石風社)が、朝日新聞・書評大きく取り上げられ(8月14日「読書」欄)、これが効いたのか、その後は再販(2刷)になったそうです。「福岡・筑後版の新聞でもとりあげられそうで、そうなれば、より一層多くの人たちに知ってもらえると思います」と(農中・書簡)。東京本もぜひ2刷を実現したいものですね。まわりの方々、図書館や研究室などへもどうぞよろしくお願いします。


■≪風を双方向に吹き合う≫
 南の風はいまメンバーを拡げることをしていません。また「返し風」のない方にお引き取り願うことも控えていますが・・・「南の風」自体がいつ吹き止むことになるか分からないからです。しかし風を双方向に吹き合いたい、折りにふれて、そちらからの風もお寄せいたくという初心に変わりはありません。
 本号には高井正さん(東京足立区社会教育主事→立教大学)から風・参加のご挨拶をいただきました。この間、東京研究フォーラムの本づくり作業に積極的に参加されてきた経過あり、風に興味もおありのようで、8月からお送りするようになりました。自己紹介を有り難うございました。早稲田大学の日高幸男ゼミや横山宏さんのことなど、懐かしく拝読しました。
 風には最近、ほとんどご返信のない方もありますが、もし読まずに棄てられているのであれば、まさに風は迷惑メール。ぜひご一報ください。すぐに「風」送信を控えるようにします。お互いに顔の見える風ネットをめざしてきて20年近く。難しい議論も含めて、ゆんたく、たまり場の語り合い、諸記録などなど、そちらからの「風」をお送りください。私信や風掲載を希望されない場合は、その旨を付記してください。なんでも載せてしまう習癖がありますので。
 先日の社会教育研究全国集会で、「南の風を読んでいますよ」とご挨拶いただいた方がお二人。どなたからか転送の「風」らしい。有り難いことですが、もしご連絡いただければ、直接お送りするようにします。
 南の風は、ホームページ(URL表記)と一体的に運営しています。ぶんじんのEアドレスはもちろん、TOAFAEC 関連の案内・記録・回想・写真などあれこれ。なんでも資料として収録しているHP、お暇の折りご覧ください。ご意見・コメントもすべて歓迎!
 昨夜(2日)韓国研究フォーラムは久しぶりの集い、楽しい議論でした。どなたか記録を送っていただけませんか。新しい参加の呼びかけを含めて…。

3719号【2016年9月2日】
■≪今年の夏もあくせくと≫
 東北・北海道に台風10号襲来、お見舞い申し上げます。「南の風」は比較的に北のメンバーは少ないのですが、置戸町・森田はるみさんなど、まわりに被害はありませんでしたか。そしてまた、沖縄東方には台風12号が発生、急速に勢いを増して、こんどは九州へ向かって北上するらしい。ご用心を。
 この夏は福岡油山に行く余裕もなかった身(今、外泊を控えている)、心配です。主を失って家も庭も荒れ果てているに違いない。私たちは福岡の家でゆっくりと老後?を過ごす生涯設計をもっていましたが、天は俗人のプランなど、そう簡単にはお許し給わず、今年の夏もあくせくと何かに追われるような毎日。しかし(いつぞや書いたように)緊迫気味の充実感もあり、『大都市・東京の社会教育』の1冊が世に出た記念すべき夏。天の思し召しでしょうか。
 「東アジア社会教育研究」第21号が編集・校正作業を終え、印刷に入ったとの報告。編集委員会の皆さま、とくに担当の江頭晃子さん、お疲れさまでした。全体がやや遅れ、東京本とも重なって、少し心配でしたが、見事なお手並み。充実した内容とのこと。予定の「発行日(九一八)が守れましたので、年内は自由に22号の特集案を語り合える楽しい時期」(上掲)。そして今秋には『躍動する韓国の社会教育・生涯学習』出版も予定されています。今日(9/2)は韓国研究フォーラム(第67回、風の部屋)です。お待ちしています。

3718号【2016年8月31日】
■≪メールいろいろ≫
 全国集会「この指とまれ」。沖縄を囲む報告(前号)に引き続き、「東京社会教育史を学ぶ・交流するつどい」について、お馴染み石川敬史さんより報告が寄せられました(上掲)。有り難うございました。添え文もあり、次の通り。
 「日曜日はありがとうございました。ずっしりと重みのある本,時間がある度にページをめくっています。28日「この指とまれ」の報告を整理しました。キーボードをたたきながら,乱文ではございますが,ふと気がついたら少々長くなってしまいました…。よろしくお願いいたします。」(Tue, 30 Aug 2016)
 全国集会・受付では、エイデル研究所総がかりの簡易で新刊『大都市・東京の社会教育』等販売の取り組み。売れ行きはどうだったかしら。同・山添路子さんからのメール。これも別件の添え文。「先週末の東京集会では大変お世話になり、ありがとうございました。新人の大園も全国集会の活気のある雰囲気、全国から集まる参加者のエネルギー、夜の飲み会での盛り上がりに刺激を受けたようです(笑)。」(Tue, 30 Aug 2016 12:26)
 名護市・中央図書館からメール来信。比嘉ひとみ館長より「ありがとうございました」と(Tue, 30 Aug 2016)。「…今朝、佐久川社会教育課長から『大都市・東京の社会教育』をお受けしました。早速、名護市の図書館資料として登録させていただきます。今回の全国集会も大変いい集まりだったようですね。いつも名護の事を気にかけていただき、ありがとうございます。また改めて受領証等お送りします。取り急ぎお礼まで。」

3717号【2016年8月30日】
■≪ドイツの白いビールで≫
 今年の全国集会「この指とまれ」は、「沖縄を囲む」企画と、発刊されたばかりの『大都市・東京の社会教育−歴史と現在』を祝う「東京」企画が重なりました。この時間帯には「沖縄」「韓国」がぶつかることがありましたが、どちらかと言えば沖縄を優先。しかし今年は、「東京社会教育史」編集委員会代表という立場あり報告をする必要もあって「東京」に出席。終わって東京と沖縄が合流する打ち合わせをして、三省堂下「放心亭」で一同顔合わせ。楽しい夜となりました(写真)。
 ドイツの白いビール(ヴァイチェン)で何度も乾杯しました。まず東京社会教育史の刊行祝い、これに奮闘されたエイデル研究所・山添さんへの感謝、はるばる沖縄・名護から参加したナゴンチュの歓迎、追っかけて同席した群馬グループとくに稲葉さんのお赤飯への乾杯、といった流れ。皆さん、お疲れさまでした。
 放心亭は久しぶり、ヴァイチェン・ビヤも懐かしい。これを初めて飲む人たちもいて、おおむね好評。しかし日曜日とあって閉店時間が早く、1時間あまりでお開きとなったのは残念。いつぞや提案したように、TOAFAEC 9月定例研究会(9月30日・金曜日)は、執筆者等にも広く呼びかけて、あらためての刊行記念の集いにしましょう。どんなプログラムにするか(東京都・梶野光信さんを含め数人の執筆者に話題提供をお願いする案など〜)、ご検討ください。
 南方洋上には、ふらふら漂流中の台風(10号)が大型化して北上中。名護のお二人、無事に帰着されることを祈っています。島酒・古酒を託された島袋正敏さんはじめ皆さま、有り難うございました。
全国集会「この指とまれ」 名護・群馬・東京などの皆さん、撮影・江頭晃子さん(神田・放心亭、20160828)


3716号【2016年8月28日】
■≪「三多摩テーゼ」を運んだ人≫
 本号に回想記録<山口県(旧)豊浦町・佐々木軍八(中央公民館元館長)追悼集>を抄録したのは、文中に登場する片山房一さんに再会したからです。第56回社会教育研究全国集会(初日)「全体交流会」(明治大学、27日夜)で久しぶりの握手。この人は東京「新しい公民館像をめざして」を山口に運んだ人です。三多摩テーゼを下敷きに「豊浦町・新しい公民館像をめざして」が作成され、同文書「公民館の施設・標準面積」にそって実際に中央公民館が建設されたのでした。その経過は、昨年の「拾遺・三多摩テーゼ記」I、にも記しましたから、ご記憶の方もありましょう。→■
 旧豊浦町は合併して現在は下関市。片山房一さんは学生時時代「社会教育を学ぶ全国学生連絡会(社教学連)」の初代委員長。豊浦町・教育委員会に就職し社会教育で活躍。他部局に移り・・・役所を退職後に市議会議員に当選。交流会のビールでお祝いの乾杯をしました。全体交流会では、たくさんの懐かしい顔々々。久しぶりに氏岡真弓さん(朝日新聞)にもお会いしました。
 既報『大都市・東京の社会教育−歴史と現在』(エイデル研究所・新刊)は、重すぎるほどの重量感。出来たての本を前にして、飽くことなくページをめくっています。なんとも言えぬ充足感。今晩、全国集会二日目の夜「この指とまれ」、この本をめぐって“ゆんたく”します。そのあと乾杯!となる見込み。

3715号【2016年8月26日】
■≪やんばる・蝶の風景≫
 近く発行される『東アジア社会教育研究』第21号の「やんばる対談」8に次のような会話があります。島袋和則「…お話の途中なんですが、いま、向かいにランタナという花がありますね。それについている蝶が沖縄最大の蝶、オオゴマダラです。」島袋正敏「日本最大の蝶と呼ばれています。・・・」
 和則さんは正敏さんの弟さん。場所は名護・底仁屋「蔓草庵」。テント張って、“ゆんたく”している私たちを歓迎するかのように、大きな蝶がヒラヒラと舞ってきてくれたのです。夜間中学を撮り続けてきた写真家・小林チヒロさんが飛び出して、オオゴマダラを活写。お願いをして、その1枚を送っていただきました。ありがとうございました。小林チヒロさんとは、21日の基礎教育保障学会の会場で再会。「基礎教育保障学会設立総会は本当に素晴らしい、思い出に残る一日でした。ご依頼がありました写真です」と。
 日本のチョウでは最大級、奄美以南の島々に生息し、翅は白地に黒い放射状の筋とマダラの斑点。ゆっくりと羽ばたきフワフワと滑空するさまは優雅そのもの。上記の対談記事に添えてオオゴマダラを載せたい。ところが私たちの年報はカラーが出ない。残念です。まずはTOAFAECホームページ(表紙)にアップ、本欄サイトにも花と蝶を添えます。
2016「やんばる対談」に遊びに来たオオゴマダラ−小林チヒロさん撮影 (名護・底仁屋「蔓草庵」庭、20160823)


3714号【2016年8月24日】
■≪『大都市・東京の社会教育』発刊≫
 綱渡りのスケジュール、脱兎の如き迫力も見せて、見事!に全国集会・前日に『大都市・東京の社会教育−歴史と現在−』(A5・上製、573ページ)発刊確定。エイデル研究所・山添路子さんからお知らせがありました(上記)。別便によれば「…出張校正の翌日はさすがに気が抜けてダウンしてしまい、週末を含めてしばらく休養しておりました」とのこと。“奮闘”とはまさにこのこと。
 また編集委員会(事務局)側も、とくにこの3ヶ月(8月8日まで)同じく奮闘、よく頑張りました。夏の暑さを感じる余裕もなかったほど。お互いの労をねぎらい、全国集会・28日夜「この指とまれ」集いのあと乾杯!しましょう。特価扱い(4500円→3500円税込、送料エイデル負担)の予約は山添さん(yamazoe@eidell.co.jp)あてに。すでに「月刊社会教育」や、「大都市社会教育研究の集い」でも、この本をとりあげる企画が始まっているようです。
 8月21日・基礎教育保障学会ご参加の方々から写真やコメントなど頂き、有り難うございました。ホームページ・前号には、全プログラム終了後の懇親会の写真を載せましたが、本号は藤田美佳さん(奈良教育大学)から届いたなかから、「この写真を撮れたことが、昨日一番のしあわせ」(上掲)の1枚をご紹介します。同じ懇親会の席、充実した1日を終えて、楽しそうです。
学会設立大会・懇親会、左より上杉孝実(会長)、小林、見城慶和(顧問)各氏−藤田美佳さん撮影(160821)


3713号【2016年8月22日】
■≪学会の誕生≫
 8月21日の基礎教育保障学会・設立大会(立川市・国立国語研究所)、エイデル研究所から送られた新刊『大都市・東京の社会教育』のチラシが届いていました。また山口真理子さんからは“四苦八苦”してまとめたTOAFAEC 年報掲載「基礎教育関係論文・資料」一覧(A4)も。小林の発言(リレートーク)時間までに会場に持ち込んでいただきました。ご面倒かけました(上掲)。
 このリストは、20年にわたって年報が収録した識字・基礎教育研究(約40点)を一覧にしたものです。小林は「学会の将来を語る」リレートークに関連して紹介予定でしたが、与えられた発言時間は5分、リストについて結局ほんの一言触れたのみ。申し訳ありません。しかし、これに目をとめた人からは「知らなかった」「これは貴重!」などの声が寄せれました。TOAFAEC は多くの人に知られていない。
 石川敬史さんから、リレートーク発言中の小林の写真。聞けばアメリカ・オハイオ州で開催された国際図書館連盟(IFLA)ポスターセッションで発表、帰ってきたばかりとのこと(上掲)。ご苦労さまでした。
 一夜明けて、22日の東京は台風9号で大荒れ。風雨のなか、飛行機は欠航し地上の交通機関も運航相次ぎ、動けませんでした。学会参加者のなかには難儀された方もあったでしょう。もし1日違えば、学会は嵐に遭遇するところでした。
学会プログラム終了後の懇親会(立川北口、160821)


3712号【2016年8月20日】
■≪沖縄・民話の文化≫
 年報へ収録する記録(たとえば「やんばる対談」)をつくったり、校正作業などしていると、興味深い話題やエピソードがいろいろ出てくるものです。たとえば沖縄の「伝承話」採集、名護民話の会の活動など。
 NPO法人沖縄伝承話資料センターが保管・整理している沖縄県内の民話数は約7万6千部、調査(1973〜2002年)で出会った話者(語り手)は約1万3千人とのこと。この数字に驚きました。沖縄各地で直接聞き取られたこれら民話は音声テープ(カセットテープ)とその話を一話一話書き起こしたカード(初期はノート)として資料化されているそうです。資料センターでは、現在そのデジタル化作業に撮り組んでいるとのこと。この資料をもとに出版されている「民話資料集」は約80点。
 名護市は沖縄県内でも(おそらく)民話採集がもっとも活発に取り組まれてきたところ。民話調査(1979〜1986年)による採集話数は7,283点、話者数は1,160人。沖縄全体の約1割を占めます。『名護の民話』他4冊を出版。その活動を担ってきたのが「なご民話の会」、その中心に宮城孝子さん(下掲・写真)。
 今年の「やんばる対談」(4月24〜25日)では、2日目にとくに宮城孝子さんを中心に証言を聞きました。対談の初日に折悪しくご都合がつかず、翌日にお出で願ったのです。なにげない会話のなかから多くのことを学びました。地域と人の暮らしの間で伝承されてきた民話の文化。民話の会の活動がなければ、この文化は残りませんでした。9月・日本社会教育学会に刊行される年報第21号「やんばる対談」(8,9)をお楽しみに。
対談9−名護民話の会・宮城孝子さん(右)に聞く、左は島袋正敏さん−名護博物館、160425− 比嘉久さん提供


3711号【2016年8月18日】
■≪東京本・最終作業終わる≫
 8月27日から開催される第56回社会教育研究全国集会(社全協主催、明治大学)。集会の初日に刊行予定『大都市・東京の社会教育−歴史と現在』(エイデル研究所)への期待がふくらんでいます。
 初日ぎりぎり間に合うか、綱渡りに等しい最終編集作業、ご苦労さま。その中で、編集代表・小林には確認用の最終ゲラを送っていただき(16日)恐縮しました。嬉しい悲鳴。実はTOAFAEC年報21号予定「やんばる対談8・9」の最終調整作業もまだ残っていたのです。17日昼過ぎ、両方の作業が終わったときは、やや自失状態。「今日はもうパソコンを開かない」と心に決めて、南の風・本号の配信も翌日まわし、今日の作業となりました。ご了承を。
 お気づきでしょうか、東京本「まえがき(編集委員会 小林文人)」を前号から(3回に分けて)紹介しています。本号はその2回目。どんな本づくりをしてきたか、前宣伝ですが、一読いだければ幸い。ホームページにも、このサイトを立ち上げました。本の目次一覧、「まえがき」「序章 大都市東京の社会教育―その歴史をどうみるか」など収録。→■
 年報21号については「今号も中国・韓国・台湾・沖縄、そして日本から玉稿が揃い、読みごたえのある内容になりました」とのこと(上掲・江頭メール、編集会議−校正作業ご案内)、楽しみです。編集委員・執筆者だけでなく、関心ある方々の参加も歓迎ですので、ご都合がつけば、ぜひご助力ください。→■

3710号【2016年8月15日】
■≪昨日の朝日新聞・書評≫
 TOAFAEC の定例研究会は、毎年8月は全国集会のためお休みです。定例研究会は、TOAFAEC 創設(1995年)とともにスタート、7月の定例会で230 回を数えました。8月をお休みとし、毎年11回前後開いてきて20年余りの歳月。飽きもせず、よく続いてきたものです。ホームページにすべての研究会の記録(初期は案内だけ)を収録しています。沖縄・東アジアを含めて独自のテーマを取り上げ、毎回ゲストやレポーターを配し、留学生を含め、たくさんの人々が参加し、通り過ぎていきました。思い出に残るエピソードも数々あり。→■https://secure02.red.shared-server.net/www.bunjin-k.net/00kenkyukaikiroku.htm
 6月の定例研究会ゲスト、わざわざ九州から上京してきた農中茂徳さんの新著『三池炭鉱 宮原社宅の少年』(石風社)が、昨日(8月14日)朝日新聞「読書」欄に大きく取り上げられました。いい書評です。その終わりの部分のみ。「 … のどかな自分史に見えた本書に、じつは深い意味が込められていたことを、私たちは終盤近くで知るのである。」「…三池炭鉱宮原坑跡は昨年、ユネスコ世界文化遺産のひとつに登録された。そのすぐ側にあった暮らしがいまはない。クラッとするような感覚に襲われる。」(評者・斉藤美奈子)
 来月9月の定例研究会は、最終金曜日の定例日(9月30日)に、東京社会教育史研究フォーラムの労作・新刊『大都市・東京の社会教育−歴史と現在−』(エイデル研究所)を取り上げ、出版祝い(乾杯!)の会を予定しています。
著者・農中茂徳さん(福岡油山・新年会、20020102)


3709号【2016年8月13日】
■≪少年Bのあの日≫
 8月11日(木)は「山の日」。知りませんでした。しかし祝賀感の乏しい祝日は、永田町かいわいでは「2級」祝日と呼ぶらしい(天声人語・11日)。
 私にとって8月11日は、終生忘れることができない「空襲の日」です。故郷・久留米が1945年・終戦の4日前に、米空軍B29の猛爆を受けた日。8月11日から数年、戦時下から戦後への少年Bの苦しい歳月がありました。ずいぶん前に本欄で「久留米大空襲」のことを書いて、ホームぺージのどこかにも格納しています。少年Bの家はその前年に軍需工場周辺の強制疎開で引き倒されました。日本陸軍(久留米師団)によって自分の家が壊されるという異常な体験。小さな家に移転していました。
 空襲では奇跡的に焼け残り、すぐ近くの分家や親戚など「焼け出され」が転がりこんで、空襲の夜から狭い家に20人前後が寝起きして終戦を迎えたのでした。懐かしの小学校区はほとんどすべてが焼失、幼な友たちは散り散りバラバラに。当時は大変な食糧難。生涯のなかで最も衣食住に困窮した数年でした。苦しい時代は、写真も記録もなにも残っていない。記憶だけが鮮明に蘇って、こうして書きたくなるのです。
 本号は久しぶりに韓国、東京、沖縄の各研究フォーラム、そしてTOAFAEC 年報編集、各メンバーからの便り(添付2点)が並びました。南の風が「ひろば」となる嬉しいひととき。

3708号【2016年8月10日】
■≪あと一息だ!≫

 暑い夏、その暑さを感じる余裕もないほどの(私的にも)緊迫気味の毎日。7月から8月、早や中旬へ。今年で5年目に入った東京社会教育史・現代史の本づくりが終盤となりました。予定よりも1年遅れ、しかし、よくぞここまでたどりついた!実感。編集委員会は14人構成、執筆者は総勢40人の取り組み。A5判 570頁の大作です。全国集会初日(8月27日)に誕生する運びとなりまた。集会2日夜「この指とまれ」に「東京社会教育史を語る−刊行記念」を企画したこと、すでにご案内の通り(風・前号)。
 いま奮闘中は山添路子さん(エイデル研究所)。毎日のメール、嵐のように吹いてきます。細かなことを含んでいますから、なかなか風に載せきれない。なんとか風の記録にしておきたいと、目次一覧の確定(1週間前)と表紙デザイン案(昨日)について、メールを上掲しました。文字通りあと一息だ!
 併行して、ご存知「やんべる対談」を最終仕上げにしなければなりません。4月に名護まで参加くださった見城・関本両氏など夜間中学についての対談記録と、もちろん名護の皆さんからテープ起こし原稿修正が戻ってきました。期日を守っていただき有り難うございました。これらに年報21号に向けての小林「解題」を書き加えて、原稿確定をしなければなりません。今年は「対談」が2本になりますが、年報のスペースは大丈夫かしら?
 比嘉久さん(名護市博物館長)からは「名護民話の会」宮城孝子さんの写真も送っていただきました。そのなかの1枚、子どもたちが紙芝居で昔話を聞いている写真を(年報収録の前に)ご紹介しましょう。
名護民話の会による紙芝居(昔話を聞く子どもたち、100222)  比嘉久さん(名護博物館長)提供


3707号【2016年8月8日】
■≪ブラジルの柔道「チバナ」選手≫
 岩本陽児さん「川崎・富川交流」記録、5日間にわたる(計6回)長い報告。ご苦労さまでした。本号でようやく最終「完」を頂きましたが、お父上の訃報が添えられていました(上掲)。驚きました。韓国から帰ってすぐ?九州へと、大変だったことでしょう。ご逝去を悼み、ご冥福をお祈りいたします。
 リオ・オリンピックが始まりました。ブラジルは多民族国家、日本からも多数の移民が渡った国。とくに沖縄から海を越えたウチナンチュの半数(20万人近く)はブラジルへ。そのなかで、読谷村出身の柔道一家「チバナ」家は親戚40〜50人が6階建てのビルに一緒に住み、「まるで昔の沖縄の集落を思わせるような生活」とか。沖縄3世で、父親に3歳から柔道を習い始めたチャールズ・チバナ選手(26)、柔道男子66キロ級ブラジル代表として出場しメダル有力候補とのこと。チバナ選手は祖母が作るゴーヤーチャンプルーが大好物だそうです。(上掲・おきなわ短信1156号)。
 今日8日未明、チバナ選手は初戦で日本代表にあたり、いい試合でしたが惜しくも敗退。時を忘れて両方に声援を送りましたが、残念でした。
 実はぶんじんの父は柔道家、旧制中学では黒帯4段、「背負い投げ」が得意技でした。教師になっても柔道を続け、家は接骨院のような夜もありました。普段あまりスポーツ番組は見ないのですが、父の思い出もあり(相撲と)柔道は思わず見入ってしまいます。

3706号【2016年8月6日】
■≪この指とまれ−沖縄と東京≫
 5日夕、名護市教委・社会教育課の島袋一平さん(係長)から、やんばる対談の原稿チェックが届きました。「お世話になっております。名護市の島袋です。名護市社会教育課職員・島袋正敏分をチェックしたデータを添付しています。ご確認ください」と。確かに拝受。有り難うございました。
 今年の社会教育研究全国集会(第56回、東京・明治大学)には、名護から社会教育課長・佐久川純さん(初参加)と社会教育主事・大城重浩さんが出席されるそうです。私たちTOAFAEC では、稲嶺進さん(名護市長)が社会教育主事時代、初めて全国集会に参加された年(1982年、富士見集会)以降、集会2日目夜の自由交流「この指とまれ」で、「沖縄を語る」「沖縄を囲む」集いを企画してきました。今年も名護からのお2人(他にも沖縄から参加がある?)歓迎の「この指とまれ」、呼びかけ(山口真理子・事務局長)を上掲。
 しかし同じ時間帯で、小林は「東京・社会教育史を学ぶ・交流するつどい―『大都市・東京の社会教育』刊行記念特別企画―」に編集代表として出なければなりません(この案内は次号に掲載しましょう)。二つの集いが終わったあと(20:00〜以降)、どこかで合流しましょうか。近くの神田三省堂地下・ドイツビヤ「放心亭」など如何でしょうか。
 なお、新刊『大都市・東京の社会教育−歴史と現在−』(B5版、570頁)の予約特価(全国集会特価)は「定価4,500円(税別)、特価3,500円(税込)」だそうです(エイデル・山添路子さん)。

3705号【2016年8月4日】
■≪雷と火事と≫
 風・前号の本欄で、カイロ大学ア―デル氏の消息を報じた渡部幹雄さん(和歌山大学)。3日夜はまた、なんとも残念なニュースを。「渡部です。私が心血注いだ日本最大の木造瓦葺図書館の長崎県森山町立図書館が落雷による火災で無残な姿に。言葉がありません」(Wed, 3 Aug 2016 22:12)。驚きました。2日夕刻のことらしい。こわいものは「地震、雷、火事、親父」というけれど、雷に打たれ、火事にやられた二重禍。こんなことがあるもんかね。
 彼が故郷・大分県緒方町で仕事をしていた頃、招かれて故郷を離れ、森山町図書館づくりに奔走し、出来上がった「木造瓦葺」の大図書館。農中茂徳の車で見に行ったこともありました。その後、さらに滋賀県愛知川町の図書館づくりに招かれ、あたかも中小自治体の意欲的な図書館づくり請負人のごとく評価を高めてきました。同町教育長を経て今は大学図書館の改造へ。図書館づくりの最初の、記念すべき図書館が、「雷・火事」の災害にあうことになろうとは、さぞ無念な思いでしょう。
 森山町図書館に関連して思い出すこと。雲仙岳が大噴火して、山はまだ立ち入り禁止のころ、社会教育研究全国集会(たぶん第34回)が雲仙で開かれました(1994年、ぶんじんは社全協委員長)。帰途、みんなで雲仙の中腹から溶岩流の山を見て、渡部案内で森山町図書館を訪ねたのでした。図書館前で撮った22年前の写真1枚、下に掲げておきます。
 みな若々しい。沖縄からの−敬称略−島袋正敏・宮城満・玉那覇正幸、仙台の荒井邦昭、福島の酒匂一雄、神戸の末本誠ほか各氏。TOAFAEC は山口真理子、内田純一と小林。中央に渡部幹雄館長。
左6人目が渡部幹雄さん(森山町、19940829)


3704号【2016年8月2日】
■≪雷ゴロゴロ≫
 あらためて8月・暑中のお見舞いを申し上げます。今年は台風はまだ来ないけれど、気候不順の夏ですね。1日の東京、午前中から夕立のような驟雨あり、ときどきゴロゴロと鳴って、また晴れてと、落ち着かない空模様。大地震は誤報。
 そのなか皆さんからのメール相次いで舞い込み、有り難うございます。載せきれないので、いくつも次号まわしに。やや私信的なもの、本欄ですこしご紹介します。はるか西のかなたから新保敦子さん(早稲田大学)。「・・・昨年、飯舘村を訪問しました。映画を見たい所ですが、現在、ロンドンにおりますため、後日、機会があればと思っております。いつも、貴重な情報提供、ありがとうございます!」(Sun, 31 Jul 2016)
 久しぶりに渡部幹雄さん(和歌山大学)。「・・・アーデルの消息が分かりました。海外の日本文化研究者の研修プログラムを大阪の関西国際センターが主催しています。その受講者が和歌山大学の図書館に来館しました。メンバーにカイロ大学のアーデルの教え子がいました。彼女は別の大学で研究活動しているのですが、彼女によればアーデルは偉くなっているそうです。彼女に皆が心配しているので、連絡をするように、とアーデルへの伝言をお願いした次第です。生きていて良かった」と思っています。」(Wed, 27 Jul)
 東京社会教育史の本づくり、上掲・井口メールのように「都知事選結果に目もくれず」、頑張っています。8月末の社会教育研究全国集会に間に合わせようと、文字通り奮闘中。今日も最終ゲラもって、今からエイデル研究所へ。

3703号【2016年7月31日】
■≪7月の終わり、汗を流して≫
 早いもので7月最終日。刊行が迫っている『大都市・東京の社会教育−歴史と現在』の文字通り最終校正作業、エイデル研究所に出かけます。担当の山添路子さんにご苦労をかけていますが、執筆が済んでゲラをみる立場としては何となく気楽な気分。文字通りあと一歩の詰めをすればいいだけのこと、あとは待望の完成「乾杯!」が待っている、そんな気楽な1日、暑さも気にならない。
 他方、汗が出るのは年報『東アジア社会教育研究』第21号の編集。遅れていた「やんばる対談」原稿化、ようやく昨日、関係者に原稿案をお送りしました。それぞれ発言箇所の加除訂正をお願いし、1週間で戻していただきたいと書きました。厚かましいのは重々承知の上。今年は「名護民話の会」宮城孝子さんとの、味のある“対談”を別に1本にして2本構成。この対談いつも字数が多いのに、さらに多い原稿となり、やむなく細かな発言はほとんど割愛。しかし、また一歩を刻む対談となった感じ。皆様の原稿戻しをお待ちしています。どうぞよろしく。
 堀尾正靱先生から2週間前「七夕」写真。富美のいい表情がとれたからと送っていただきました。HP「いろいろ集い」サイトに追加、ご覧ください。→■

3702号【2016年7月28日】
■≪「沖縄の風」≫
 先の参院選では、沖縄選挙区は現職閣僚に10万票差をつけて圧勝、初当選した伊波洋一さん(元宜野湾市長)について、沖縄タイムス・コラム[大弦小弦](7月26日)が「伊波さんの決意に切実な期待」と激励の一文(上掲・おきなわ短信1153)。また同日の琉球新報(電子版)では、「伊波氏、糸数氏が新会派“沖縄の風”結成」を報じています。同じ「風」なのでそのまま紹介します。
 「【東京】10日投開票の参院選で当選した伊波洋一参院議員と糸数慶子参院議員は26日、新会派「沖縄の風」を結成し、参院議員会館で記者会見を開いた。会派は名護市辺野古新基地建設、米軍北部訓練場の部分返還に伴うヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設計画、先島への自衛隊配備計画などに反対する立場を政策の核として国会で活動する。記者会見で会派代表を務める糸数氏は「沖縄の声を国政に届けるために、沖縄の未来と、県民の命と尊厳、日本の民主主義を守るために、沖縄の民意を日米両政府に訴えることを目的として2人で活動していきたい」と。
 「南の風」は、もともと「沖縄」の風の意でした。しかし、沖縄の友人たちは、島袋正敏さん(名護)や玉那覇正幸さん(宜野湾)それに鷲尾真由美さん(那覇)などを別にして、平良研一さんも名城ふじ子さんなど皆さん、ほとんどWebでの対話はあまりお好みではない。この機会にあらためて(参議院だけでなく)私たち「沖縄の風」も勢いよく吹き合いたいもの。連帯をめざして。

3701号【2016年7月26日】
■≪暑さに負けず≫
 この7月の緊迫感。本号はそんな雰囲気。まず一つは『大都市・東京の社会教育−歴史と現在』の最終(再校・協議)作業。そして、私たちの年報『東アジア社会教育研究』第21号はラストスパート。加えて韓国生涯学習研究フォーラムによる韓国『躍動する』平生教育の本づくりも仕上げの段階。これから東京も暑くなる?・・・負けずに頑張りましょう。
 昨日(24日・午後)は年報21号編集会議(=TOAFAEC 第230回 研究会)でした(報告・上掲)。編集長・内田純一さんは高知から、代表・上野景三さんは佐賀からの参加、ご苦労さまでした。朝に東京に来て夜にトンボ返りのスケジュール。大学もいま夏休みどころではないらしい。いつも会議終了後は楽しく飲むところ・・・ですが、当方も追いつめられているところあり、ゆっくり語らう余裕もありません。しかしこの緊迫感を、またとない本づくりにしっかり活かしたいもの。きっといい本(年報)に結実することでしょう。
 本号には、8月に正式に誕生する「基礎教育保障学会」設立大会の基調講演の予告ご案内が届きました。“かなルビ”付きの学会設立「ちらし」は画期的と言うべき取り組みでしょう(添付)。HPも、新しいページでスタートする3701号、これら新しい動きを収録できて、嬉しいことです。「川崎・富川図書館交流」の続きレポートも届いていますが、長くなりますから、次号へ。
 16日・七夕の会の写真が数枚、カメラから出てきました(忘れていた)。ここに載せておきます。
堀尾先生や、富美を介護して江頭さんなど退出したあと、残った火たち。
ぶんじんはすでにかなり酔っていいる。
 前列右・2人目に風3699号の記録を書いた勝治(飯沢)美樹さん (西永福・蘭、20160716)




*南の風3651号〜3700号→■

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