■日時:2024年12月20日(金) 13:00〜17:00
■会場:※会社やご自宅のパソコンで視聴可能な講座です
※ お申込み時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ず、ご確認ください。
■定員:30名
■受講料:45,100円(税込、テキスト費用を含む)
※複数でのご参加を希望される場合、お申込み追加1名ごとに16,500円が加算となります
■主催:(株)AndTech
■講師:
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 極限機能材料研究部門/
上級主任研究員 博士(工学) 穂積 篤 氏
■講演主旨:
これまで、固体表面のぬれ性(撥水性や撥油性)は、静的な(見かけの)接触角の大小で評価されて
きました。しかし、静的な接触角が同じでも、表面状態によって液滴は異なった動的挙動を示します。
本セミナーでは実用上、重要となる動的なぬれ性(前進/後退接触角、ヒステリシス、滑落角)に
ついての理解と取得を目指します。また、最新の撥水・撥油、防汚処理技術について国内外の最新の
研究開発動向と、フッ素フリーで撥水・撥油性、防汚表面を得るための設計指針について演者らの
実例を挙げながら分かりやすく詳細に解説します。
■習得できる知識:
・ぬれ性に関する基礎的な知識/理論
・ぬれ性評価技術(静的/動的接触角、接触角ヒステリシス、滑落角)の正しい知識
・フッ素化合物を用いずに、それと同等の撥水性、撥油性、防汚性、難付着性を有する表面・界面を
作るための技術情報
■プログラム:
1. ぬれの基礎
1.1 Youngの式
1.2 表面張力の定義と各種測定方法
1.3 表面自由エネルギーとは?
1.4 Cassieの式(凹凸表面におけるぬれ)
1.5 Wenzelの式(複合表面におけるぬれ)
1.6 CassieとWenzelの式は本当に正しいのか?
1.7 既存理論を否定する研究事例
1.8 3相接触線の重要性
1.9 これまでのぬれ性評価法とその課題
1.10 静的接触角とぬれ性との関係
2. 動的ぬれ性
2.1 動的ぬれ性とは?
2.2 動的ぬれ性制御の重要性
2.3 動的接触角(前進/後退接触角)の定義と近年の役割
2.4 動的接触角の各種測定方法
2.5 接触角ヒステリシスの定義と発生原因
2.6 身近な高/低接触角ヒステリシス表面の事例
2.7 接触角ヒステリシス制御に関するこれまでの研究
2.8 接触角ヒステリシスを抑制するための指針
2.9 接触角ヒステリシスと滑落性の関係(Kawasaki/Furmidgeの式)
2.10 低接触角ヒステリシス表面の特長
3. 撥水/撥油処理の最新研究開発動向
3.1 バイオミメティクス(生物模倣技術)
3.2 超撥水/撥油性を得るための表面設計指針
3.3 これまでの超撥水/撥油表面の問題点と課題
3.4 耐久性を向上させるためのコンセプトと研究事例
3.5 最近の超撥水/撥油性の定義
3.6 超撥水/撥油処理の最新研究開発動向
3.7 液体含有表面:SLIPS(Slippery Liquid-Infused Porous Surfaces)の特徴・設計・課題
4. フッ素フリー撥水/撥油/難付着処理
4.1フッ素フリー撥水/撥油処理の最新研究開発動向
4.2フッ素フリー撥水/撥油性表面の開発事例
4.2.1 CVD法による単分子膜の作製方法とその特徴
4.2.2 ゾルゲル法による有機-無機ハイブリッド皮膜の作製方法とその特徴
4.2.3 オルガノゲルを利用した難付着性表面の作製方法とその特徴
5. 現状の課題と最近のトピックス
質疑応答
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