■日時:2024年12月17日(火) 10:30〜16:30
■会場:※会社やご自宅のパソコンで視聴可能な講座です
※ お申込み時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ず、ご確認ください。
■定員:30名
■受講料:49,500円(税込、資料作成費用を含む)
※複数でのご参加を希望される場合、お申込み追加1名ごとに16,500円が加算となります
※受講料の振り込みは、開催翌月の月末までで問題ありません
■主催:(株)AndTech
■講師:公益財団法人 応用科学研究所 松浦研究室 松浦 裕 氏
■講演主旨:
永久磁石は、自動車用モータや家庭用電子機器用モータの高効率化の要となる材料として注目
されています。特に電気自動車やハイブリッド自動車の駆動モータや自動車用補機モータおよび
エアコン用小プレッサーモータには多くの磁石が使われており、今後もこれら磁石材料の重要性が
増していくと考えられています。
本講座では、これら多くの用途に使われている磁石材料の種類と特徴およびその製造プロセスや
磁石特性について詳しく説明します。また、これら磁石材料の使用する上での注意点およびトラブル
対策について詳しく説明します。
■習得できる知識:
@磁石用途の市場動向
A磁石に関する資源問題
B磁石材料基礎知識
C磁石設計の基礎知識と使用上の注意点
■プログラム:
1.永久磁石の市場動向と特性
1.1 世界の電力事情と磁石の役割
1.2 永久磁石の市場動向
・Eco-Car(HEV,PHEV,EV、電動パワーステアリング(EPS),
・コンプレッサーモーター
・その他の永久磁石の応用事例
1.3 磁石基本特性
1.4 磁石特性の見方と動作点について
1.5 永久磁石に使われる元素(希土類と遷移金属)の物性
・希土類、遷移金属の磁化および異方性磁界
1.6 良い磁石とは
2.各種永久磁石の磁気特性とその特徴について
2.1 ネオジム(Nd-Fe-B焼結)磁石
1) Nd-Fe-B焼結磁石の製造プロセス
2) Nd-Fe-B磁石の磁石特性
3) 希土類資源の現状と今後の展望
4) Nd-Fe-B焼結磁石の保磁力について
・Nd-Fe-B焼結磁石の微細組織と磁石特性
・結晶配向度と残留磁束密度および配向度と保磁力の関係について
・Nd-Fe-B磁石の高保磁力化の方法(従来と最近の方法)
・Nd-Fe-B焼結磁石のBr、HcJ、異方性磁界のDy量依存性
・R2Fe14B 化合物の飽和磁化と異方性
・Nd-Fe-B磁石の保磁力メカニズム
・重希土類拡散材の概念と方法
5) 重希土類(Dy, Tb)拡散技術と保磁力傾斜磁石
・Nd-Fe-B焼結磁石の製造プロセスについて
・重希土類拡散工程の概要
・重希土類拡散による高保磁力化
・重希土類拡散材の磁石特性
・重希土類拡散による傾斜保磁力磁石
・重希土類拡散磁石の保磁力分布
・重希土類拡散による傾斜磁石の減磁特性
・重希土類拡散磁石を使ったモータ減磁解析
6) Nd-Fe-B焼結磁石の各種表面処理と寿命推定方法
・表面処理とその特徴
・表面処理の特性
2.2 フェライト磁石
1) フェライト磁石の結晶構造と磁気モーメント
2) フェライト磁石の特長
3) フェライト磁石の製造プロセスについて
・フェライトの磁気特性
・フェライト磁石高性能化のポイント
・フェライト磁石の従来材料および新規材料の磁気特性
・従来フェライト磁石のミクロ構造の改質による磁気特性改良
・新規組成によるフェライト磁気特性の向上
・フェライトの残留磁束密度およびの磁力の温度特性
・フェライト磁石を用いたDCモータ設計比較
2.3 鋳造磁石(アルニコ磁石、Fe-Cr-Co磁石)
1) 鋳造磁石製造プロセス
2) アルニコ磁石の特徴(長所・短所・用途)
3) アルニコ磁石の微細組織(スピノーダル分解)、組織写真
4) Fe-Cr-Co磁石の特徴(長所・短所・用途)
5) Fe-Cr-Co系磁石の組織(状態図と熱処理条件)
2.4 新規磁石材料研究開発の動向
・ポスト・ネオジム磁石の開発の動向
2.5 Nd-Fe-B焼結磁石,フェライト磁石の保磁力のメカニズム
1) これまでの保磁力のメカニズム(磁化の一斉回転と磁壁移動)
2) Nd-Fe-B焼結磁石、フェライト磁石の保磁力の配向依存性
3) 保磁力の配向度依存性から考えられる保磁力メカニズム
4) Nd-Fe-B焼結磁石の保磁力の配向度依存性と保磁力の角度依存性
5) マイクロマグネティクス解析
2.6 その他の磁石
1) 各種軟磁性材料の特性概要
3.永久磁石の物理特性および磁気的性質を利用する上での注意点
3.1 ネオジム(Nd-Fe-B焼結)磁石の熱膨張と応力について
1) 接着材使用上の注意
2) Nd-Fe-B焼結磁石とフェライト磁石の熱膨張の違いと応力
ラジアルリングについて
3.2 設計する上での着目すべき磁気的性質と注意点
1) ヒステリシス曲線と減磁曲線の見方
2) 磁石単体の動作点(パーミアンス)の考え方
3) パーミアンス係数と反磁界係数の関係
4) 磁気回路の動作点(パーミアンス)の考え方
5)パーミアンス係数と反磁界係数について
6) アンペールの法則、ガウスの法則から得られる情報
7) 磁石動作点(パーミアンス係数)決定因子は何か
8) 最大エネルギー積はなぜ重要か
9) 永久磁石の安定性について
10) 磁気回路設計上の注意点
3.3 減磁への対応方法・注意点
1) 自己減磁界と外部(コイル)からの減磁界(電機子反作用)
2) フェライト磁石、Nd-Fe-B焼結磁石使用上の注意点
フェライト磁石の低温減磁とNd-Fe-B磁石の高温減磁について
3) 経時変化(可逆減磁、不可逆減磁)について
4) 錆による減磁
3.4 各種磁石の磁石特性測定方法および着磁方法に関する注意点
1) 磁石特性測定方法と着磁の具体的方法
2) 着磁に必要な磁界の目安
3) 各種磁石の着磁特性
4) 着磁パターンと着磁ヨークについて
【質疑応答】
※当日以外のアーカイブ視聴をご希望の方は、お申込みの備考欄に『当日以外のアーカイブ視聴希望』
をご記入ください
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