■日時:2024年08月05日(月) 13:30〜17:30
■会場:※会社やご自宅のパソコンで視聴可能な講座です
※ お申込み時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ず、ご確認ください。
■定員:30名
■受講料:45,100円(税込、資料作成費用を含む)
※複数でのご参加を希望される場合、お申込み追加1名ごとに16,500円が加算となります
■主催:(株)AndTech
■講師:和田技術士事務所 代表 和田 信之 氏
■講演主旨:
積層セラミックコンデンサ (MLCC) に代表される積層セラミック電子部品は小型化、高性能化が
進んでいます。スマートフォーンなどの小型電子機器から、自動車のEV化、自動運転化、また、5G、
IoTの進展に伴い、生活のあらゆる分野で、その需要の大幅な増大が見込まれています。
積層セラミック電子部品の小型化、高性能化は用いるセラミックス材料の材料設計、製造プロセスに
負うところが大きく、また、スラリーの分散、シート成形、焼成工程などセラミックス製造プロセス
技術の高度化によるところも大きいのですが、実はノウハウの世界が多くあり、開発の中で、
躓いてしまう、教科書では学べない世界でもあります。
本セミナーではMLCC製造プロセス技術の中で、セラミックスラリー作成から内部電極ペースト、
電極印刷、剥離・積層、脱バインダー/焼成工程など、最近の技術動向を踏まえて製造プロセス上の
ポイントを学習できるようにしています。また、製造技術の中で、どのような技術課題があって、
どのような評価、対応しているかを解説します。
■習得できる知識:
@MLCCの概要
AMLCCの製造プロセスにおける重要な要素技術
BMLCCの製造プロセスでの分析・評価技術
CMLCCの今後の展望
■プログラム:
1. 積層セラミックコンデンサ(MLCC)の概要
1.1 MLCCの概要
1.2 MLCCで使用されるセラミック誘電体材料(チタン酸バリウム、BT)の概要
1.3 MLCC不具合例:破壊電圧、絶縁不良(長期信頼性)、内部欠陥、クラック、マイグレーション
2. MLCC製造プロセスの概要
2.1 MLCC製造プロセスの全体像
2.2 MLCC製造プロセスのポイント:薄層シート、面剥離、仮圧着、温水等方圧プレス
3. スラリーの分散プロセス
3.1 分散プロセス:ボールミル、回転速度、ビーズミル、ビーズ径、周速
3.2 スラリーの分散性評価:凝集、チキソ性、充填性、沈降体積
3.3 粒度分布:メディアン径、体積基準、個数基準、分散不良、
4. シート成形用スラリーの設計
4.1 シート組成:スラリー作成プロセス、バインダー/可塑剤比、バインダー強度
4.2 分散材:酸点、塩基点、 分散材添加量、 チクソ性
4.3 PVC(セラミック粉末容積比):CPVC(臨界PVC)、BT粒径、比表面積、吸着バインダー
5. シート品質
5.1 シートの乾燥:恒率乾燥、シート品質
5.2 シートの品質:表面粗さ、添加物の分散性、信頼性の影響
6. 内部電極ペーストの設計
6.1 内部電極の薄層化:Ni粉粒径、焼結性、収縮、カバレッジ
6.2 微粒Ni粉:CVD法、液相法
6.3 Niペースト組成:内部電極印刷、シートアタック、塗布形状 ネガパターン印刷
6.4 内部電極収縮:共材の効果、収縮抑制
6.5 内部電極組成と信頼性
7. 脱バインダーおよび焼成
7.1 脱バインダー:バインダーの熱分解、残留炭素
7.2 焼成での酸素分圧:エリンガム図、雰囲気制御ガス、酸素分圧
7.3 焼成プロファイル設計:アニール、酸素拡散、非平衡、高速焼成
8. 外部電極形成
8.1 バレル研磨:焼成前バレル、焼成後バレル、強度劣化
8.2 外部電極:外部電極組成:塗布方法
8.3 耐湿不良:マイグレーション
9. 長期信頼性 (BTを例に)
9.1 信頼性試験:バスタブ曲線、ワイブルプロット、初期故障、摩耗故障
9.2 信頼性評価:高温寿命、加速係数、温度加速、電圧加速、活性化エネルギー
9.3 故障解析:DPA、層間チェック、電界剥離
10. MLCCの技術展望
10.1 小型・大容量化
10.2 IoT、5Gへの対応
10.3 車載に向けた高圧、高温化
10.4 高信頼性MLCCのセラミック誘電体材料技術
【質疑応答】
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