第14回環境化学討論会

更新 2005年5月19日

ナイトミーティング

ナイトミーティングも, 初めて開催された第3回環境化学討論会(大阪;大阪工大・摂南大学)から, 回を重ねるにつれて, 本学会になくてはならない情報交流の場として定着してきました。と同時に, 参加形態が, ややもすると受動的な情報収集の場となってきたきらいもあります。最新情報を提供する側と, 情報を収集する側という構図が固定化してきたので,「大阪」においては, それを少し変化させてみようと「情報提供―情報収集の第1部」と, 「自らが発言する第2部」というコンセプトで企画してみました。

まず, 第1部では, 各分野における最先端の研究者の方々にお話し頂く「一般セッション」の他に, 若手の方の自由な発想を引き出すべく, 若い人たちが中心になって討議を重ねて企画立案した「若手セッション」を準備いたします。ご期待ください。次に, 第2部では, ナイトミーティングの原点に戻り「自ら参加する」ことを, メインテーマに, 世話人が, 工夫をこらして, 各グループを盛り上げていくような形態にいたしました。志を同じくするものが集うところに, 生きた討議の和が広がると思います。

我々は, あくまで, 情報共有・参加者親睦の空間を提供し, あたたかい「大阪の味」を満喫してもらうという「ホスピタリティ」精神に徹したいと考えます。

各演者・各グループ世話人代表の豊富や意気込み,メッセージはこちらのページをご覧ください。

(A) ナイトミーティング第1部 (ナイトセッション): 18:00 〜 19:20

(1) 一般セッション: 会場;「A会場」 セミナー形式

一般セッションでは, 環境化学において極めて重要な 「有機化合物,無機化合物およびリスク評価・管理」の3つの研究分野に焦点を絞り, 今, まさに, ご活躍されている最先端の研究者の方に, 現在の研究動向, 国内外の最新情報, また将来の研究課題や展望等について, 皆様に分かり易くお話しして頂く予定です。

  1. 柴田 康行 氏 (国立環境研究所) 「POPs条約を巡る国際情勢」
  2. 中里哲也・田尾博明 氏 (産業技術総合研究所) 「土壌中重金属分析の現状と展開 ―重金属の形態を探るには?―」
  3. 関澤 純 氏 (徳島大学) 「リスクアナリシスとは何か−リスク評価とリスク管理の接点で必要なことについて考えよう」

(2) 若手セッション: 会場;「B会場」 セミナー形式

若手セッションでは, まず初めに, 長年, 有機化合物や農薬の分析研究に従事してきた, 奥村為男先生から若手研究者に対してその経験談や将来の指針, さらには, 21世紀の環境化学会を担う若手研究者への期待等に関して, 先生のいつもの「奥村節」でざっくばらんに, お話しして頂きます。引き続き, 以下の4名の研究及び分析機関の若手の方を講師に迎え, 所属機関の概要や, 今取り組んでいる自分の研究テーマの苦心談等を紹介して頂く予定です。    

  1. 奥村 為男 氏 (大阪府環境情報センター) 「環境分析30年を振り返って」
  2. 加藤 みか 氏 (横浜国立大学) 「ダイオキシン類等POPs汚染の効率的な測定・調査と対策技術」
  3. 中田 晴彦 氏 (熊本大学) 「沿岸生態系における有機フッ素化合物の生物濃縮と環境動態」
  4. 金谷 優 氏 (神鋼環境ソリューション) 「PCBの処理技術と評価」
  5. 渡邉 泉 氏 (東京農工大) 「今, 重金属・微量元素研究, そして環境化学に望むもの」

(B) 休憩: 「ぶたまん」の配布(参加券と交換)  19:20 〜 19:40

(C) ナイトミーティング第2部 (ナイトディスカション) 19:40 〜 21:30

【小グループ分類表】

 グループ  分類  対象テーマ  世話人代表
 1
 分析技術 LC/MS ・PFOS・農薬・有害化学物質  鈴木 茂
 2
 分析技術

消毒副生成物・VOC

 小野寺 祐夫
 3
 分析技術

微量元素と形態別分析・有機金属

 中原 武利
 4
 分布・動態

大気汚染(ガス・粒子, VOC, 重金属, 酸性雨, PM 2.5)

 玉置 元則
 5
 分布・動態

廃棄物関連等

 貴田 晶子
 6
 分布・動態

農薬・環境ホルモン

  奥村 為男

 佐々木裕子

 7
 分布・動態

有機臭素化合物

 渡辺 功
 8
 分布・動態

POPs・Future POPs・PFOS

 柴田 康行 
9-a
 9-b 
9-c
 分析技術・分布・動態

PCB問題・環境レベル

 野馬 幸生
 分布・動態

PCB代謝物(水酸化PCB等〜PCB問題の続き)

 先山 孝則
 生態影響評価

PCB 曝露評価−PCB生体影響とそのレベル

 堀 伸二郎
 10-a
 10-b
 分析技術

Dioxin簡易分析

 伊藤 裕康
 分布・動態

Dioxin環境レベル・分布・動態から暴露評価への応用まで

 鈴木 規之
 11
 処理技術・無害化

ニュー エンドパイプ パラダイス

 川本 克也
 12
 毒性・生体影響

有毒化学物質・毒性・生体影響

 彼谷 邦光
 13
 分析技術・影響評価

分析技術・影響評価 バイオアッセイ

 滝上 英孝
 14
 環境・健康リスク

リスク評価・管理・コミュニケーション

 関澤 純

注 1) 小グループ9-a9-bは互いに連携しながら運営する。 2) 小グループ11では, 対象テーマ以外にも環境修復(レミディエーション)等を含む。 3) 小グループ1213もまた互いに連携しながら, 小グープ12では「環境化学におけるバイオアッセイ1−総論:バイオアッセイで分かることと分からないこと−」を, 小グループ13では「環境化学におけるバイオアッセイ2 −各論:ダイオキシン類のバイオアッセイ−」を中心に,自由討論を行う。

上記のテーマ毎に, 参加者は小グループに分かれて頂き, 各グループの世話人代表及び世話人(各グループ1〜3名)の運営方針に従って, 約2時間のフリーディスカションをして頂きます。この時間は, 積極的に「自らが発言する」というスタンスに立ち, 参加者同士の親密な交流の場として頂けたら幸いです。

各グループの具体的なテーマ内容などの運営方針等はこちらのページをご覧ください。

配布する弁当やビール等以外にも, その他のアルコール・清涼飲料水, 並びに『食文化の街 大阪』の「たこ焼き」「ぶたまん」などを準備して, 大阪ならではの味を満喫して頂くつもりです。皆様のご参加をお待ちしております。ご期待ください。

 

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