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成果を出せる人は何が違うのか
(株)チームボックス グローストレーナー 芝野恭匡 ■同じように学んでも結果が変わるワケ
私は十年以上,業界や規模の違う会社でリーダー育成の現場に立ってきました。驚くのは,全く同じ教育でも,終わって数ヵ月後に活き活きしている人と,何も変わらない人がはっきり分かれることです。その分かれ道は,能力差ではなく「自分を正当化する気持ち」をどれだけ脇に置けるかでした。多くの企業で管理職は依然プレイヤーを兼ねています。「まずは自分が成果を示さなければ」と仕事に向かい続けるうち,部下を育てる時間も気力もなくなり「忙しいから仕方ない」と発言してしまう……この構造が繰り返されます。 ■プレイヤーからリーダーに変わるひと押しを
その後,Aさんは部下と週1回の1on1を始め,「最近うれしかったこと」から話を聞くことにしました。「会話が空回りしたらどうしよう」と焦る姿もありましたが,私は成果より挑戦を認めることを意識し,見守っていました。3週間目,Aさんは「部下に謝ったんです。任せると言いながら結局口を出していた」と私に報告し,恥ずかしそうな表情の裏には手応えも感じている様子でした。その後のチーム会議では部下が自分の意見を出す回数が増え,決裁スピードも上がり,Aさんが担当していた見積作業の6割を若手が担うようになっています。
(月刊 人事マネジメント 2025年8月号 HR Short Message より)
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![]() 静岡県生まれ。大学卒業後、メーカー、商社などで営業リーダーとして活躍。その後、創業間もない研修会社にて営業、プログラム開発、講師に従事。同社教育研究所にて成長力に関する調査・研究に携わり、現場で成果を出す人の成長について見識を深める。2019年より管理職やリーダーの育成にコミットする、グローストレーナーとして従事している。 *グローストレーナー:毎日の振り返りと約5ヵ月に及ぶトレーニングと1on1により、リーダーが「変化」するまで伴走し、「わかる」から「できる」までの成長支援を続けることで研修後も変化し続けられる人材を育成。 >> (株)チームボックス https://corp.teambox.co.jp ![]() ![]() |