前進座五月国立劇場公演中止に伴う緊急募金のお願い

皆様の日頃のご厚情に、心より御礼申し上げます。

この度、来る5月9日より上演を予定しておりました、「前進座五月国立劇場公演」を、新型コロナウイルス感染拡大の状況に鑑み、中止させていただくこととなりました。前進座にとりましては、毎年五月の国立劇場での歌舞伎公演は、劇団の総力をあげて取り組み、前進座の現在の姿を皆様にご覧いただける、たいへん大切な公演でございます。また、大勢の皆様の温かいご尽力に支えられて続けてくることができた公演でございます。今回、この公演を中止せざるを得ない状況となり、楽しみにお待ちいただいていた皆様には大変申し訳なく、心よりお詫び申し上げる次第でございます。

そしてまた経済的には、劇団前進座の年間の収入のたいへん大きな部分を占める公演でもございました。今回中止することによって、予定していた収入がなくなり、準備のためにすでに支払い済みの経費がすべて損失として残ってしまうこととなりました。国は、感染拡大防止のための自粛によって中止となった、演劇やコンサートその他の文化芸術活動に対して、税金でその損失を補填することはないとのことでございますが、前進座といたしましては他の文化芸術団体とともに、引き続き国に対して補償を求めて参る所存でございます。

しかしながら、ただ今も劇団存続のためのあらゆる努力は続けておりますが、私どもにできる事柄の限度を超えた負債が重くのしかかることとなり、この度、何としてもこの危機を乗り越えるために、全国の前進座を支えてくださる皆様方に、緊急募金を呼びかけさせていただきたく、心よりお願い申し上げる次第でございます。新型コロナウイルスによる甚大な被害と不安が日本中を覆い、皆様におかれましてもたいへんな影響が及んでいることと存じますが、何とぞ、前進座の危機的状況にご理解を賜り、お力添えを賜りますよう、伏してお願い申し上げます。

1931(昭和6)年に創立された前進座は、皆様の温かいご支援のおかげで、明年90周年を迎えさせていただきます。その前進座創立90周年記念五月国立劇場公演では、今回ご覧いただけなかった『操り三番叟』『俊寛』『たが屋の金太』の三本立ての上演を目指し、引き続き精進を重ねて参る所存でございます。
新型コロナウイルスの感染拡大の一日も早い収束と、皆様のご健康を祈りつつ、また皆様とお会いできる日を楽しみに、劇団活動継続のため、劇団員一同、力を尽くして参ります。何とぞ、よろしくお願い申し上げます。

2020年4月18日
一般社団法人 劇団前進座

■緊急募金の問い合わせ:前進座 0422-49-2811
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