総論 超臨界流体技術の現状と工業化進展への課題
1.はじめに
2.超臨界流体とグリーンプロセス
2.1.地球のエネルギー循環
2.2.地球の歴史と超臨界状態
2.3.グリーンプロセス技術
3.超臨界流体の機能とその発現
3.1.凝集力と拡散力
3.2.物質の状態
3.3.溶解度の調整
3.4.反応場としての超臨界流体
4.超臨界流体技術の可能性
4.1.分散型生産への応用
 
4.2.家庭用機器への応用
5.超臨界流体技術の現状
5.1.超臨界水の利用技術
5.2.超臨界の利用技術
5.3.超臨界水酸化技術
5.4.ドライクリーニング
5.5.溶媒効果から見た超臨界流体研究の現状
5.6.高温・高圧操作の消費エネルギー
6.まとめ
6.1.超臨界インキュベーション・コンソーシアム
6.2.実用化への課題
 
 
第1編 超臨界流体とグリーンケミストリー

 超臨界を活用した有機合成反応の新展開
1.はじめに
2.グリーンケミストリー
2.1.グリーンケミストリーの定義
2.2.超臨界とグリーンケミストリー
3.超臨界の反応媒体としての特徴
4.超臨界中における高効率反応
4.1.カルボニル化反応
4.2.超臨界の水素化
4.3.水溶性ルテニウム触媒の利用
5.超臨界を含む多相系反応
5.1.両親媒性ポリマー担持ルテニウム触媒
5.2.超臨界と液状基質の二相系反応
 
6.超臨界を利用したの化学固定
6.1.NMR装置を使った超臨界中の
アミンの挙動観測
6.2.カルバミン酸の付加反応によるウレタン合成
6.3.プロパルギルアミンの反応による
環状ウレタンの合成
6.4.とアジリジンの反応
6.5.超臨界を用いるアジリジンからの
環状ウレタンの合成
6.6.超臨界中における共重合
7.おわりに
 

 超臨界水を用いた環境調和型合成プロセスの開発
1.はじめに
2.超臨界水の性質
2.1.水のイオン積
2.2.ラマン分光法による
超臨界水中の水素結合の解析
2.3.臨界点付近の水素結合
2.4.水素結合ネットワークの影響
3.ラクタムの合成
3.1.ラクタム合成の工業的意義
3.2.バッチ法によるラクタム合成
3.3.水熱条件下の加水分解
3.4.超臨界水マイクロリアクションシステムによる
ラクタム合成
 
3.5.マイクロリアクションシステムの問題点
3.6.ラクタムの収率と水のイオン積
3.7.超臨界水中のプロトンの活性
3.8.ナイロン6のケミカルリサイクルプロセス
4.不均化反応
4.1.超臨界水を用いた不均化反応
4.2.超臨界水の酸触媒および
アルカリ触媒としての機能
5.Heck Coupling反応
5.1.超臨界水を用いた
無触媒Heck Coupling反応
5.2.塩基の影響
6.まとめ
 

 超臨界流体中での分子認識と酵素反応
1.はじめに
2.分子認識の観測法
2.1.水晶発振子のしくみ
2.2.水晶発振子の耐水化と高感度化
2.3.微量天秤としての水晶発振子
3.核酸塩基間の分子認識
3.1.核酸塩基間水素結合
3.2.気相中および液相中の分子認識
3.3.超臨界流体中の分子認識
3.4.気相、液体、超臨界流体中の溶媒和
4.有機溶媒中の酵素反応
 
4.1.酵素を有機溶媒に可溶化させる工夫
4.2.脂質修飾酵素を用いた糖化合物の合成
4.3.有機溶媒の効果
5.超臨界流体中の酵素反応
5.1.超臨界および超臨界CHF3中の配糖化反応
5.2.超臨界CHF3中の酵素反応における
圧力効果と温度効果
5.3.超臨界流体中の反応のメカニズム
5.4.超臨界CHF3中のトリグリセリド合成と
不斉選択エステル化
6.まとめ
 

 超臨界水中での水熱合成反応によるナノ粒子製造プロセス
1.はじめに
2.超臨界流体を用いた微粒子製造法
3.超臨界水を用いた水熱合成法の原理と特性
3.1.超臨界水の物性と水熱合成
3.2.連続式水熱合成反応装置
3.3.生成物の粒子形状とメカニズム
4.超臨界水熱合成法による粒子のサイズ制御
4.1.粒子サイズ決定因子
4.2.脱塩効果
 
4.3.予熱効果
4.4.混合効果
5.超臨界水熱合成法による粒子の形状制御
5.1.化学平衡シフトを利用した形状制御
5.2.超臨界水熱合成法の特性のまとめ
6.超臨界水熱合成法による微粒子合成例
6.1.チタン酸バリウムナノ粒子
6.2.チタン酸カリウムナノワイヤー
7.おわりに
 
 
第2編 超臨界流体と環境保全・リサイクル技術

 超臨界流体を利用したバイオマス再資源化技術
1.はじめに
2.超臨界流体の特徴
3.超臨界流体利用技術の動向
4.バイオマス再資源化の現状と動向
5.超臨界流体を利用したバイオマスの再資源化
5.1.超臨界流体を利用した再資源化技術の現状
5.2.セルロースの分子構造と
化学物質製造原料への変換
 
5.3.亜・超臨界水中でのセルロースの反応
5.4.セルロースq型の生成
5.5.セルロースの反応機構
5.6.糖類の反応機構
6.まとめ
 

 超臨界流体によるPCB・ダイオキシン処理
1.はじめに
2.残留性有機汚染物質
2.1.PCB
2.2.ダイオキシン
2.3.POPsの問題点
3.PCB処理
3.1.PCB処理の現状と問題点
3.2.PCBの処理方法
4.超臨界水を利用した有害物の分解・無害化技術
4.1.超臨界水利用技術の概要
4.2.超臨界水分解の研究報告例
 
4.3.超臨界水酸化の研究報告例
5.超臨界水酸化によるPCB処理
5.1.超臨界水酸化の問題点
5.2.反応器材料のスクリーニングと腐食実験
5.3.チタンとタンタルを用いた
圧力バランス式リアクタ
6.新しい研究の動向
6.1.複合型超臨界プロセス
6.2.直接型超臨界プロセス
7.まとめ
 
 
第3編 超臨界流体と製造・加工技術

 超臨界を溶媒とした高分子重合
1.はじめに
2.超臨界の特徴
2.1.粘度
2.2.誘電率
2.3.溶解度
2.4.フッ素化化合物の溶解性
2.5.ガラス転移点
3.重合溶媒としての超臨界
 
3.1.重合溶媒としての利点と欠点
3.2.超臨界に適した重合形式
4.超臨界を用いた重合システム
4.1.溶液重合
4.2.超臨界重合システムの問題点
4.3.界面活性剤使用系
4.4.界面活性剤非使用系
5.まとめ
 

 超臨界流体による高分子の精密高次構造制御
1.はじめに
2.構造形成過程のin―situ観察法
2.1.超臨界顕微鏡システム
2.2.超臨界光散乱測定システム
2.3.超臨界誘電緩和測定装置
3.超臨界を利用した多孔化
3.1.連結多孔構造
3.2.スピノーダル分解
3.3.相挙動と凍結
3.4.多孔構造と光反射性
3.5.不融高分子の多孔化
ポリプロピレン結晶の多孔化
アラミドの多孔化
 
3.6.ナノコンポジットの微細多孔化
4.結晶高次構造の制御
4.1.超臨界流体による溶融状態の制御
4.2.ガス雰囲気下における
ポリプロピレンの結晶化
4.3.超臨界による
ポリプロピレンの高次構造制御
4.4.ポリプロピレンコンポジットの
繊維状フィブリル構造
4.5.不融難溶ポリマーのウィスカー状結晶
4.6.結晶の成長機構
5.ポリマーブレンド
6.おわりに
 

 超臨界を用いた高分子加工技術─発泡・変性・アロイ・含浸─
1.はじめに
2.超臨界流体の利用技術
2.1.物質循環・環境調和型溶媒
2.2.ポリマー成形加工から見た超臨界
2.3.超臨界流体利用技術の傾向
3.超臨界を用いた発泡技術
3.1.発泡剤としての超臨界の特徴
3.2.超臨界発泡プロセスの応用例
3.3.超臨界の発泡剤としての問題点
 
3.4.超臨界による高発泡化技術
3.5.超臨界発泡の現状
4.超臨界を用いた高分子加工技術
4.1.押出機内反応
4.2.ポリマーアロイ
4.3.徐放剤
4.4.物質導入
5.超臨界技術の開発発展の意義
 

 超臨界流体を用いた繊維の染色と加工
1.染色産業の特徴
2.超臨界を媒体とした染色
2.1.超臨界染色が行なわれるようになった背景
2.2.超臨界への染料の溶解
2.3.超臨界中でのポリマーの膨潤
ポリプロピレン
未延伸ポリエステル
各種高分子の中での膨潤
2.4.超臨界中での染色の速度と吸着等温線
2.5.超臨界中の染料の拡散係数
2.6.超臨界染色のメカニズム
3.超臨界を用いた繊維の機能加工
 
3.1.従来の加工法
3.2.ポリエチレングリコールの注入による親水加工
3.3.さまざまなポリマーの注入による機能加工
4.超臨界を使用した
無電解メッキの前処理技術
4.1.廃液処理のいらないメッキ法
4.2.白金錯体注入によるメッキ
4.3.パラジウム錯体および
ニッケル錯体注入によるメッキ
4.4.テフロンとポリイミドのメッキ
5.まとめ
 

 超臨界流体を用いたコーティング技術とマイクロカプセルの製造
1.はじめに
2.超臨界流体を用いたさまざまな製造・加工技術
2.1.機能性微粒子の製造法
2.2.超臨界流体中での高分子重合
2.3.高付加価値製品の開発
2.4.超臨界を用いた染色技術
2.5.超臨界を用いた抽出技術
2.6.超臨界水を用いた分解技術
3.超臨界を用いた塗装用微粒子の開発
 
3.1.超臨界を用いる利点
3.2.を用いた塗装装置
3.3.RESS―N法による微粒子の製造
4.超臨界を用いたマイクロカプセルの製造
4.1.RESS―N法を利用したコーティング技術
4.2.マイクロカプセルの解析
4.3.マイクロカプセルの生産条件
4.4.徐放性マイクロカプセル
5.おわりに
 

 超臨界流体を用いた複合化粉体の調製と工業化
1.はじめに
2.既存の粉体複合化技術
2.1.複合化の目的
2.2.複合化粉体とその応用例
2.3.既存のコーティング法の特徴と課題
2.4.化粧品粉体の種類と機能
2.5.既存の化粧品用複合化粉体
3.超臨界流体を利用した粉体の複合化
3.1.ポリマーと無機物の複合化物
 
3.2.複合化媒体としての超臨界流体の特徴
3.3.フッ素系およびシリコン系ポリマーの
超臨界に対する溶解度
3.4.超臨界流体を用いた複合化技術の種類
3.5.RESS法と低速膨張法
3.6.低速膨張法による複合化粉体の製造法
3.7.複合化による光学特性の制御
4.複合化粉体製造設備
5.まとめ
 

 極微細パターン形成のための超臨界乾燥法
1.はじめに
2.微細パターン形成における問題点
3.超臨界乾燥―密集ライン―
3.1.パターン倒れの原因
シリコンパターン
レジストパターン
3.2.超臨界を使用した乾燥工程
3.3.超臨界によるシリコンパターンの乾燥
3.4.超臨界によるレジストパターンの乾燥
水分の影響によるパターン崩れ
水分を制御した超臨界乾燥法
 
4.超臨界乾燥―孤立ライン―
4.1.パターン倒れの原因
4.2.超臨界流体の拡散力を利用した乾燥法
5.水でリンスしたレジストの乾燥
5.1.間接超臨界乾燥法
5.2.直接超臨界乾燥法
6.超臨界流体を利用した現像(超臨界現像)
7.一環プロセス
8.超臨界乾燥装置
9.まとめ
 
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