ITアーキテクトのひとりごと
第78回「本命は誰だ。Suite製品との付き合い方。」

 

毎日のように公私ともどもお世話になっているOAツールはMicrosoft Office Suiteだ。標準的にはWord、Excel、PowerPointだが、これにOneNoteが付いたり、Accessが付いたりする。

Accessはウィザードだけで画面インターフェイスから帳票まで複雑なDBアプリが作れる素晴らしいアプリだ。でも、ウィザードだけで作ろうと思うとかなりの知識と工夫を駆使したうえでAccessの良いところを思い切り引き出さないといけない。巷の学習本だけで作れるようになるのはちょっと無理かも知れない。

一番使うツールはWordだが、ExcelやPowerPointオブジェクトを組み込んだ複合ドキュメントを作って、作業記録等を書き溜めていくのに好都合なイケてるツールだ。

Googleドキュメントも私の定番ツールだ。OneNoteも使っていたが、最近はGoogleドキュメントを使ってメモを整理することが多くなった。このメルマガもスマホでGoogleドキュメントを使って書いている。ちょっとしたメモをいつでもどこでも、どんなデバイスにでも継続的に書き綴っていける手軽さがGoogleドキュメントのいいところだ。でも、本当にしっかりとしたドキュメントを作るときは、パソコンでOfficeの隣にGoogleドキュメントを開いて双方向で仕事をする。

さて、一つ一つのツールが成熟してくるとOffice SuiteのようなSuite製品が登場してくる。ストレージの世界も例外ではない。

オブジェクトストレージ、重複排除、暗号化、消失訂正符号、HSM、差分伝送。。。 ストレージ業界で20年から30年くらいの間に登場した様々な技術が様々にパッケージされたSuite製品で登場している。定番になるのはどれなのか、全く見当がつかない。

アプリケーション稼働環境を簡単に展開できるコンテナを簡単に扱える製品もSDSとして登場。昔のSDSの定義と違っているような気がするが、クラウドの世界が本格化し、それに合わせて様々な技術のバリエーションが登場しているだけなので、定義はどうでもいい。便利に使えるものは、どんどん使うことにしよう。

それにしても各社のSuite製品がどうなるのか見当がつかない。ほとんどの製品が全方位戦略で機能を展開。差別化のポイントがよくわからない、となると、マーケティングの勝負だ。誰かがシェアの1番、2番で突出してきたら、そこについていくことにしよう。

じゃあ、今は誰の後に付いていったら良いのか。うぅ〜ん、わからない。
自分たちのシステムにタイトに結合してしまうようなものは避けておいた方がいいかもしれない。どんな道具も使いようだ。使う人が自分の考え方、割り切り方と創意工夫を発揮して、Suite製品のどの機能、どのような使い勝手に惚れこむかが大事なところかも知れない。

時代はシステムインフラの何もかもを、SDx化し、自動化しようとしているので、製品に求めるものは、素直で使いやすくて応用が利くような育ちの良いコンセプト、技術だ。


JDSF データ・マネジメント・ソリューション部会
株式会社エクサ 恋塚 正隆