◆30号第3回編集委員会/7月定例 (327回) 研究会ご案内
日時:7月25日(金)定例
会場:杉並区高井戸地域区民センター第3集会室(対面)とオンライン
…李 正連(年報第30号編集長 東京大学)July 3, 2025 11:54 PM
◆7月定例 (327回) 研究会ご案内
年報30号へ原稿を寄せていただきありがとうございました。多くの方々にご協力いただき今号も充実した年報になりそうです。7月25日(金)17時から第3回編集委員会を対面(高井戸地域区民センター)とオンラインにて同時開催させていただきます。
■編集委員会終了後は、続けて第327回定例研究会が行われます。今回は、韓国の梁炳賛先生(公州大学)に「新政権の教育政策構想」(仮)についてお話いただく予定です。
ご存知のように、韓国は昨年12月3日の非常戒厳が出されてから今年の6月3日に新政権が誕生するまで非常に不安定な状況でしたが、李在明政権による迅速な業務処理と改革で、少しずつ安定を取り戻しています。梁先生には、特に李政権の教育政策案について紹介及び解説をお願いしております。定例研究会も対面とオンラインで行われますので、オンライン参加を希望される方は、事前にご連絡ください。多くの方のご参加をお待ちしております。
◯日時:2025年7月25日(金)17:00〜18:30(第3回編集委員会)
18:30:00〜21:00(第327回定例研究会)
◯内容 ・編集委員会:原稿提出状況の確認と構成の最終調整、
定例研究会:梁炳賛(公州大学教授)「新政権の教育政策構想」(仮)
◯再案内(…李 正連 2025/7/25)
編集委員会後に予定されている定例研究会も再案内させていただきます。
前回ご案内しましたように、韓国の梁炳賛先生(公州大学)に、李在明政権が提案する「8つの教育公約」について解説していただくとともに、平生教育の観点から見た課題についてお話しいただきます。
定例研究会は、18時30分から開始しますので、ご注意ください。多くのご参加をお待ちしております。
どうぞよろしくお願い致します。
◯会場:杉並区高井戸地域区民センター 第3集会室(オンライン同時開催)
*オンライン参加ご希望の方は、前日・24日(木)夜までに山口(事務局長)にご連絡ください。
別途Zoom情報をお送りいたします。→ IZK07252@nifty.com
終了後は、いつものイーストビレッジで懇親会の予定です。
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【資料】 韓国の新政権の教育政策構想 梁炳賛(公州大学))
21代大統領選挙が終わり、李在明(イ・ジェミョン)候補の当選により、4度目の民主党政権が正式に発足した。今回の大統領選は、内乱勢力はもちろん国民の誰も予期していなかった状況で、突如として実施された早期選挙だった。「国家が責任を持つ教育」をスローガンに掲げ、次の8大教育公約が提案された。
1. 幼児・初等教育の国家保障制度
2. 基礎学力向上および学習能力強化
3. 生徒の情緒・身体・デジタル健康ケア支援
4. 小・中・高校における市民教育強化
5. 国家均衡発展のための「ソウル大学10校化」推進
6. 職業教育強化および平生教育の拡充
7. 国家教育委員会の正常化を通じた国民参加型教育政策
8. 教師の政治的基本権保障など教権保護制度の定着
深刻化する児童・生徒の健康ケア問題や、「ソウル大学10校化」による高等教育再編、勤務時間外の教師の政治基本権保障宣言、学校における市民教育強化の明記などが政策の中核といえる。
しかし、実際の教育政策に対する新政権の意志については現場から疑問視されている。教育部長官を兼ねる社会副総理職を別の省庁に移管しようとする政府組織改編案の構想や、学校教育中心の問題意識に依存する教育関連市民団体、そして学生数激減により存続を心配する地方大学など、さまざまな関係者の利害状況の中で、平生教育は再び政策的に軽視されている。そのうえ、平生教育ですら、雇用労働部の職業教育政策や科学技術部のデジタル能力教育など、機能的な生涯職業能力教育が政策の中心となっているのである。
平生教育に関する5団体(韓国平生教育総連合会、韓国平生教育士協会、平生学習都市協議会、全国市道平生教育振興院協議会、韓国平生教育学会など)は、全国規模の平生教育連帯を急遽結成し、政治圏への政策アドボカシーを試みた。しかし力及ばず、組織の結束力も不十分で、突貫準備のため政治的影響力も乏しかった。連帯の形は整ったものの持続可能な構造を構築するには至らず、まるでシシフォスの岩のように、最初から再び苦しい闘い(認識・体系・予算など)をしなければならない状況となっている。
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◆6月定例・第326回研究会(じんぶんヒストリー10)ご案内
TOAFAEC2025年7月定例研究会(第327回)報告(記録:金亨善)
日付:2025年7月25日(金)18:30~20:50
場所:杉並区高井戸地域区民センター 第3集会室(オンライン同時開催)
参加者:梁炳賛(報告者)、李正連、江頭晃子、呉世蓮、金亨善、金スンボム、金ジェユン、小林文人、山口真理子(以下、オンライン)石川敬史、内田純一、祁暁航、瀬川理恵、山口香苗、渡辺内容:
7月の定例研究会のテーマは「韓国の新政権の教育政策構想」に関して公州大学(韓国)の梁炳賛先生からのご発表がありました。韓国では、昨年12月戒厳令以降、約半年間の社会的・政治的混乱を経て、6月3日の選挙を通して新しい大統領が選出されました。尹錫悦元大統領を罷免する判決が出てから、大統領選挙まで約2ヶ月しか時間がなく、短い期間の間に各政党は公約を作り、国民に説明しなければならなかったのです。その中で梁炳賛先生は李在明(イ・ジェミョン)候補の教育公約づくりに関わっておりましたので、教育に関する政策公約がどのようなものであり、特に社会教育・生涯学習の観点からはどのような議論が出ているのかを、まとめていただきました。
新政権は、「国家が責任を持つ教育」をスローガンに掲げ、次の8大教育公約を提案しております。1. 幼児・初等教育の国家保障制度、2. 基礎学力向上および学習能力強化、3. 生徒の情緒・身体・デジタル健康ケア支援、4. 小・中・高校における市民教育強化、5. 国家均衡発展のための「ソウル大学10校化」推進、6. 職業教育強化および平生教育の拡充、7. 国家教育委員会の正常化を通じた国民参加型教育政策、8. 教師の政治的基本権保障など教権保護制度の定着。その中で特に印象に残ったのは2つで、1つ目は現在の「人的資源開発基本法」と「平生教育法」を再編し、「平生学習基本法」の制定を提案していることです。死文化されている生涯学習関連法律を再検討し、すべての市民が縦割り行政の限界を超えて平生学習に参加できるよう、学習権を保障する基盤としての法律案が模索中であります。その提案のために、平生教育に関連する団体が全国平生学習連帯を組織化することで、集団的力を発揮しようとするところに特徴がみられます。さらに、2つ目は、「ソウル大学10校」づくりです。地方教育の拠点となる国立大学の復興のため、地方に住んでいる住民がその地域で質の高い高等教育と地域産業にマッチした職業教育を充実させることが政策の核心です。
一方、上記のような8大教育公約が、実際にどこまで実現できるかという問題は、学校教育中心の課題解決方式を生涯学習の観点に転換する努力がともに求められます。さらに、少子高齢化の速度が非常に早い韓国社会の現実から、教育全般の課題もめまぐるしく転換しており、韓国の平生学習における市民の理解増進が同時に推進されるべき課題も含んでおります。出来て間もない新政権が、これからの韓国社会をどう見つめ、市民が学ぶ力を励ますための基盤をどう作っていくのか、注目し続ける必要があると思います。終了後はいつものイーストビレッジで乾杯。今月の定例研究会には、韓国から若者2名(金スンボムさん、金ジェユンさん)が対面で新しく参加しました。さらに、しばらく中国に行って学業に励んでいた王操さんも久しぶりに参加しました。今年の夏は特に蒸し暑く、外に出るのが辛いときもありますが、こうして対面でビール一杯をご一緒できる環境にあることに、いつも癒やされております。
…「沖縄からの提起は続く」
江頭晃子(アンティ多摩)June 14, 2025 4:23 PM…
10回目となります「じんぶんヒストリー」は、<テーマ>沖縄です。
これまで沖縄のことは第5回「沖縄研究のあゆみ」(2021.3.26)と、第7回「三多摩テーゼと沖縄の集落公民館」(2022.4.29)がありました。
文人先生の最初の沖縄研究は、『日本近代教育百年史8』執筆(1974)で「沖縄」欠落の自己批判から始まります。「戦後沖縄社会教育研究会」(1976)が発足し、呼応するように那覇でも「おきなわ社会教育研究会」ができます。『沖縄社会教育史料』(1977-1987)を7冊刊行、1988年『民衆と社会教育』(平良研一共編著)で歴史研究は一区切りとなります。
それから約10年後の1998年に沖縄研究の第二サイクル・現代研究が始まります。八重山-石垣、与那国、竹富島へのフィールドワークは、「やまと」とは違った地域論が見えてくる…。2002年には社会教育研究全国集会(2002年)が名護で開催され、自治公民館への新たな評価も始まります。『おきなわの社会教育』(島袋正敏共編著)刊行。第二サイクルの続きか、新たな第三サイクルとも言えるようにも思いますが、2010年から「やんばる対談」(年報に毎号記録)が始まります。社会学的に現地に足を運んで毎回視点を変え、人と会い語りを引き出しながら記録していく作業が15年間続きました。やんばる研究に新たな人や視点を巻き込んでもいき、2023年には東アジア社会教育フォーラムin名護が開催されます。
今回のじんぶんヒストリーでは第2サイクル以降の沖縄の現代研究でぶんじん先生は何を見つめてきたのか、そして、次は何を見据えているのか。ゆっくり伺いながら、沖縄の視点を議論し、共有します。どうぞどなたも、お気軽にご参加ください。
記
テーマ:じんぶんヒストリー10「沖縄からの提起は続く」
お話:小林文人先生(TOFAEC顧問)
日時:2025年6月27日(金) 18:30~20:50
会場:杉並高井戸地域区民センター第4集会室(対面)とオンライン
(最寄駅 井の頭線高井戸駅)
*オンライン参加希望者は、前日・26日(木)までに山口へご連絡ください。
*終了後、イーストビレッジで交流会 *連絡先:山口 IZK07252@nifty.com 090-1548-9595
記録
沖縄研究経過・やんばる対談15年―(小林ぶんじん報告 5期につてのレジメあり)
経過A 1976~1988学芸大学社会教育研究室―沖縄社会教育研究会―HP写真
・研究の集団化(ひろげる)、資料の個人所有を許さない、資料の社会的共有を、諸資料の公刊、社会教育資料の公的復権、公刊・出版の重要性
*1988年『民衆と社会教育』(エイデル)出版、書評(上沼八郎氏)
経過B 1995~2002 沖縄各地の社会教育実践・運動への関心。
・地域交流と離島調査の試み(八重山、与那国を含む)。
・社会教育研究全国集会(第42回、2002年)を沖縄で開催する発議。
・「やんばる」開催案確定後『おきなわの社会教育―自治・文化・地域おこし」』編集に取り組む。
(名護市中央公民館を拠点とする編集作業)。
・20002年7月刊行。好評で迎えられ、ただしいま絶版。
経過C 2002~2008 科研費(総合研究)
・「沖縄社会教育の地域史研究」(和光大学、2000~3)を得て、先島調査(与那国島、
竹富島フ イールドワーク)に取り組む。
1 与那国の歴史と社会教育―研究覚書(その1)―(年報第3号 1998年)
与那国の集落組織と公民館制度の定着過程 ―与那国調査覚書(その2)など (年報7 2002年)
2 竹富島憲章と竹富公民館(上勢頭・小林対談)(年報第12号 2007年)
竹富島憲章「売らない、汚さない」等=観光立地の基礎条件
この源流には木曽妻籠宿の妻籠公民頭館と町並み保存運動があるー記録■
3 論文「竹富島の集落組織と字公民館」(2008年)九州大学大学院環境学研究院
経過D「戦後沖縄青年団運動史の証言」(小林インタビュー20005~2002)、記録刊行(2018)
―沖縄青年団運動を担ってきた人たち→■ *時間の関係で説明省略
経過E 2010~2025―「やんばる対談」(毎年・名護開催)
・ 基地問題に取り組む市長を支援する立場から、毎年「ゆんたく」論議を記録。
・ 取り上げたテーマ:在来種保存、アユを取り戻す、ものづくりの取り組み、屋部「八月踊り」、
「民話」運動、「字誌」づくり、地域博物館の役割、文庫活動と図書館運動、地域の自治・共同、 祭り芸能、地域とアイデンテイ、青年集団の役割、など多彩。
・ たしかに地域は生き動いている。これからの課題、名護を離れて地域の課題をどう考えるか。
「ぶり手で地域を元気に!」
・ さらに名護から離れて・・・集落の共同、自治公民館、「地域の青年」等の課題をどう位置付け
ていくか、大都市の「地域さがし」をも視野に入れて。
◆5月定例・第325回研究会ご案内
ーTOAFAEC・この10年とこれから …江頭晃子(アンティ多摩) May 17, 2025 9:48
AM
TOAFAECは1995年に発足、丸30年になります。
初代代表は小林文人さん、二代目代表は末本誠さん、三代目は上野景三さんが務めてこられました。上野代表になってから10年が経過しました。変化の大きい10年でもあり、東アジア諸地域と一番近く、歴史的にも影響を受けてきた九州からTOAFAECの意味や役割をどう見据えてこられたのか、TOAFAEC総会開催に合わせてお話を伺います。
以下、上野さんからです。 ------------------
代表を務めて10年がたちました。この10年、思い起こしてみると、何をやってきたのだろうと忸怩たる思いにかられます。代表の役割りを果たせていないと思う一方で、研究は東京研究のみならず大都市研究はどこまで進めることができたのだろうか。沖縄研究は、新しい展開をみせたのだろうか。東アジア研究は、広がりと深まりをみせたのだろうか。文化についてどれだけ扱ってきたのだろうか、などなど。さらに組織運営についての議論は、共通認識となってきたのだろうかと、考えが巡ります。
TOAFAECは、年報をだすことに力を注いできました。この10年の歩みを振り返りながら、これからの未来について一緒に考えてみたいと思います。
テーマ:TOAFAEC・この10年とこれから
お 話:上野景三さん(西九州大学・TOFAEC代表)
日 時:5月30日(金) 18:30~19:50 *このあと「2025・TOAFAEC総会」開催予定
会 場:杉並区高井戸地域区民センター第3集会室(対面)とオンライン
(最寄り駅 井の頭線高井戸駅)
*オンライン参加希望者は、前日・29日(木)までに山口へご連絡ください。
*終了後、イーストビレッジで交流会 連絡先:山口 IZK07252@nifty.com 090-1548-9595
○「TOAFAEC・この10年とこれから」(5月定例・第325回研究会)ご報告
……上岡稀生子(東京大学博士課程) June 5, 2025 10:20 PM
参加者:(五十音順、敬称略)李正連、江頭晃子、遠藤輝喜、上岡稀生子、小林文人、
角田季美枝、,山口真理子 /オンライン:上野景三、内田純一、石川敬史、岩本陽児、祁暁航、齋藤真哉、武田拡明、包聯群、鷲尾眞由美 以上 (16人)
内 容:
今回の研究会では、今年度の総会を迎え、この10年間代表を務めてこられた上野先生から、先生ご自身の研究生活や活動とも重ね合わせながら、 TOAFAECの10年間とこれからについてお話しいただきました。10年間のまとめとして、TOAFAECの研究の枠組みがもつ意義とは、沖縄、東京、東アジアが個別の存在としてあるのではなく、互いを併せ鏡として、相対的・総体的分析がなされてきたことであると再確認されました。そして、学位の早期取得志向や
研究業績主義の中で、査読付きの学会誌への傾倒や息の長い仕事のしづらさがある研究世界となっている一方で、学会とは異なる組織論を持つTOAFAECの研究会、研究年報では、「この1年」の記述などを通して、各国の先生方の記述の積み重ねがなされてきたこと、「じんぶんヒストリー」のような、持続的なテーマでの取り組みがなされてきたことに意義があると語られました。また、座談会や研究会での報告・議論によって、個人的な記憶(問題意識)が集合的記憶になり、向き合うべきこと、大切なことがきたことが語られました。
さらに、研究方法に関わる部分としては、地域調査の性格として、さまざまな課題も含んできた研究資料の扱い方・共有化の方法への向き合い方が提起されました。東アジア職員問題に対し、会員の協力のもとで、各国の状況をマトリクス化した、研究視角の土台となる資料の作成が行われたことに触れられ、年報の、総合的・基礎的な資料提供という意味合いの再検討や、TOAFAECにおいて基盤となってきた、小林先生の研究の枠組みを改めて深め、継承・発展の可能性を探ることなどがこれからに向けて挙げられました。
後半は、社会教育研究そのもののあり方にも関わる議論となりました。社会教育の枠組みをどう捉え、守っていくのかが問われる現状において、研究の対象・時期の捉え方を拡大していくということが提起されました。これは、戦後社会教育法制を出発点として語られがちな日本の社会教育に対して、近代以前からの流れに着目するとい
うことであり、1993年に小林先生が書かれた、その地域に流れる歴史に新たな光を当てることを提唱した「社会教育の古層」というテーマ(“社会教育をめぐる全国的状況と九州”『九州の社会教育実践』創刊号、1993年8月発行)、そして、上野先生が2022年の社全協研究集会基調提案において述べられた、地表面から見えない水脈が時間の経過とともに地上に湧水のように現れる「伏流水」という捉え方と関わって、全国の社会教育関係者の営みは地上に現れた部分であり、その下にはいまだ見えていないそこに至る流れがあるという視点で捉え直すということです。その具体例として、
上野先生が公民館学会長として関わられた、2018年の佐賀フォーラムから始まる、公民館職員をはじめとした社会教育関係者のネットワーク化が行われた北九州の動きについてお話があり、財団問題を抱える場として認識が固定化されてきた一方で、そこには特有の労働者文化、戦前の社会教育者たちの動きを基盤とした営みがあり、財団職員の主事講習への必ずの参加等も通して、ネットワークにつながる職員集団が形成されてきたことが述べられました。
最後にTOAFAECのこれからを考える手掛かりとして、30年の歩みをどうまとめるか、専門人材としての〇〇士など、一つのテーマに対する各国の位置付けの違いを踏まえた、基礎的な学問資料としてのマトリクスの作成、現在の定例会や編集会議をオンラインの活用によって、より国際的なものとしていくこと等の提案がありました。
この話題提供を受け、小林先生は、現状として「問題に出会いつつも、まとめが弱い」と指摘され、1980年代の混乱やその安定化の動きを経て、1995年から2000年(代)が、東アジアにとって多くの教育改革が起こった飛躍の期間であることに触れられました。この時代に出会っている我々は、「会員それぞれにとって、この30年がどうだったのか」を国をこえて出し合いながら、「東アジアにとってこの30年がどうだったのか」に向き合い、本当に大事なことを見つけ、そこから何が見えるのかということを深く議論しなければならない時に来ているとお話しされました。
研究会終了後は、いつものようにイーストビレッジにて懇親会を行いました。引き続きTOAFAECのこれからに向けた話もさらに深めつつ、新会員の角田さんも参加され、楽しい会となりました。私自身は、TOAFAECへの関わりも1年ほどであり、30年の歴史を受け止めるのに精一杯、という心地もありますが、若輩ながら社会教育研究に携わるものとして、つながれてきたこの豊かな場から大切なことをたくさん受け取っていければ、と思います。
◆4月定例・第324回研究会ご案内
ー4月 (TOAFAEC第324回)定例研究会ご案内ー町田市の社会教育のいま
……江頭晃子(アンティ多摩) April 5, 2025
4月に入り、新年度を迎えました。遠方から見える里山の新緑や桜に、まさに「山
笑う」で、こちらも笑顔になります。新しい環境で新たなステップが始まる方もいらっしゃるかと思います。
さて今回の定例会は「町田」のお話を伺います。町田町(当時)公民館は1950年に設立(原町田公会堂を活用)。勤労青年の青年学級、家庭教育学級、婦人学級など住民にとって学ぶ場が追及されてきました。障がい者青年学級が福祉ではなく発達を保障する場として始まったのが1974年、1988年には学級生が主人公になる「若葉とそよ風のハーモニー」が催され2004年には青年学級を卒業したメンバーによる「とびたつ会」が発足、現在に続いています。
この間、公民館の商業ビル内への移転、生涯学習センター設立(まちだ中央公民館)、2012年に公民館と「市民大学HATS」が統合され学習機会が減少。2022年、行政経営改革プランに基づく「町田市生涯学習センターのあり方見直し方針」が策定、学習機会が減少させられてきています。一方で1990年から活動を継続してきた「町田に公民館を増やす会」をはじめ市民による「学ぶ権利」を求める運動も続いています。
町田市職員として、公民館や福祉関連、市民センターなどに異動しながらも、職を超えて「とびたつ会」や「まなびテラス」に関わってきた松田泰幸さんに、現在の町田の社会教育の状況を伺います。どなたもお気軽にご参加ください。
テーマ:町田市社会教育のいま
お話:松田泰幸さん(とびたつ会・町田市職員)
日 時:4月25日(金)19:00~21:00
会 場:杉並区高井戸地域区民センター第3集会室(対面)とオンライン
(井の頭線高井戸駅下車)
*オンライン参加希望者は、前日・24日(木)までに山口へご連絡ください。
*終了後、イーストビレッジ交流会 連絡先:山口 IZK07252@nifty.com 090-1548-9595
※この日の18:15~18:55は、同じ会場で、年報第30号第2回編集委員会です。
▲左端・報告者の松田泰幸さん(町田市)ー杉並区高井戸地域区民センター
○研究会(第324回)報告(記録:金亨善)
参加者: 松田泰幸(報告)小林文人、江頭晃子、李正連、小田切督剛、山口真理子、金亨善、角田季美枝
(オンライン); 石川敬史、 内田純一、森田はるみ、大橋宏子, 瀬川理恵、呉世蓮、祁暁航
(敬称略)
内容:今回の定例研究会では、松田泰幸さんをお招きし、「町田市の社会教育の今」をテーマに、松田さんが取り組んできた様々な社会教育の実践を振り返る時間となりました。松田さんは1989年に町田市役所に入り、職場の課長が元公民館館長だったご縁で公民館の仕事を担当することになりました。その後1990年秋から2001年まで公民館のお仕事を勤めた後、介護保険関連の業務を経て2012年に再び公民館に戻ることになりました。
町田市の社会教育の変遷は、公民館の生涯学習センター化や市民大学HATSの衰退など、市民向けの講座の減少とともに課題も見えてきました。特に町田の歴史や文化、福祉などのテーマを取り上げて来た市民大学の取り組みが、この約10年の間に縮小され、講座の回数も約半分程度に留まっていることや、市民に人気のあった「まちだ市民国際学」のような学びの機会も今はないことなど、町田の現状は行政の一任で多くの変化が迫られていることも知りました。国家の補助金が付かない事業は減らす方向に向かっている自治体の社会教育体制は、市民の日常的な学びの機会減少につながる課題を生み出していることを、松田さんの具体的なご経験談を聞きながら実感しました。
その中でも、障がい者青年学級の歴史と、今でも続いている「とびたつ会」の取り組みは、町田市の地道な社会教育の実践の蓄積が見えるものでした。現在日本の社会教育法には障害者の権利保障に関する規定は用意されていないが、自治体レベルでは町田のような動きが今も活発に取り組まれていることから、当事者の社会参加と居場所を求める意欲を支える基盤づくりが課題としてあげられました。「とびたつ会」は、コロナ禍の中でも活動を続けて、その歴史の中で生まれてきた成果は、研究会当日に配布された資料・歌集に縮約されていると思います。その歌詞に込められた参加者たちの思いは、とても重い意味を持っているように感じました。
私も東京に6年以上住みながらも、あまり自分の回りのことは見てこなかったので、自分の住んでいる東京の動きをもっと愛着をもって見ていこうと思う時間になりました。終了後は、いつものイーストビレッジで乾杯。久しぶりに参加される方もいましたので、いつもよりワイワイとした明るい雰囲気になりました。文人先生も松田さんとのご歓談で一層の笑顔になられていた気がします。(金亨善)
○松田泰幸さん(町田・報告者)より追伸
小林文人様 みなさま
; 昨日は、つたない話を聞いていただきまして、ありがとうございました。
2次会では、恒例の歌の時間があるものだとおもっていましたが、話に花が咲いて時間がなくなってしまったようで残念でした。
そこで、歌集のコンサートの様子を添付します。
1時間半もあるので飽きるとおもいますが、ご興味あれば、かいつまんでご覧ください。 https://youtu.be/K-Y8X95Trwg
内田さんにおほめいただいたようなことがどれほどなのか、やってる側はよくわかりませんが、引き続きぼちぼちと活動したいとおもいます。今後ともお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
益々のご発展を祈念いたします。 以下略
(まつだ 4月26日)
◆3月定例・第323回研究会ご案内
*やんばる「対談」日程のため(定例日を1日前倒し)→3月27日(木)へ変更
……山口真理子(事務局)
3月の定例研究会(第323回)では、鹿児島大学の農中至さんに、奄美について語っていただきます。
奄美は約400年前からの歴史によって今は鹿児島県になっていますが、地理的には
南西諸島に位置し、文化的にも沖縄と共通性を持っていることはご承知かと思います。
TOAFAECでは、前身である東京学芸大学の「沖縄社会教育研究会」時代に、奄美
にも調査に入り、『沖縄社会教育史料』第4集「戦後奄美の社会教育」(1982年)や『民衆と社会教育』(1988年)特論Ⅱ「占領下奄美における社会教育の展開過程」(古賀皓生、上野景三)にその結果を結実させています。
とまあ、ちょっと硬い前置きになってしまいました。現在のTOAFAECとなってからは研究会で奄美を取り上げたことは少なくとも最近はなかったし、農中さんが発表者として登場されるのも初めてではないかと思います。
農中さんは、九州大学院生時代は地域福祉活動を研究テーマにされていたようですが、鹿児島大学に奉職されてから、奄美にも目を向けられるようになりました。山城千秋さん(熊本大学)との共同執筆でアメリカ軍占領領下奄美・沖縄の青年団の祖国復帰運動をテーマに、TOAFAECの年報にも複数号に研究報告を書いてくださっています。
研究者としての奄美はもちろんのことですが、生活者として鹿児島の中の奄美にも興味を持たれたことがあるかもしれません。農中さんのお話し、いろいろ楽しみです。
●日 時:3月27日(木) 18:30~20頃:50(オンライン併用)
※)いつもの最終金曜日ではありませんので、ご注意ください!
内 容:奄美を語る
お話し:農中至(鹿児島大学)
会 場:杉並区高井戸地域区民センター 第3集会室
*鹿児島とオンラインで結ぶ
(〒168-0072杉並区高井戸東3-7-5)京王井の頭線「高井戸」駅下車、徒歩3分)
※)オンライン希望の場合は前日・26日(水)までに山口へご連絡ください。
修了後、イーストビレッジで懇親会 https://www.hotpepper.jp/strJ000962873/
連絡先:山口 IZK07252@nifty.com 090-1548-9595
●記録:金亨善(東京大学・院、4月より中央大学・助教)
参加者:農中至(報告者)、呉遵民、黄欣(上海・華東師範大学)、石川敬史、江頭晃子、金亨善、小林文人、山口真理子、鷲尾眞由美(那覇より)
ー敬称略
内容:
3月の定例研究会のテーマは「奄美を語る」。農中至(のうなかいたる、鹿児島大学)先生による奄美の歴史と社会教育の現状についてお話がありました。TOAFAEC研究会で奄美を取り上げたのは今回が初めてだそうです。私自身も沖縄の本島にしか行ったことがなく、奄美という名前もあまり聞いたことのない地域でしたので、とても興味深く、楽しみにしながら参加しました。
今回の農中さんのお話では、これまでの社会教育研究の中では、奄美が主に「沖縄の一部」として取り上げられ、奄美特有の文化や歴史が浮き彫りにされてこなかったことが指摘されました。それは、奄美と沖縄の関係、特に琉球の歴史の中で形成されてきた関係性から起因するもので、そのような固定化された奄美に対するイメージから脱皮しながら奄美の社会教育を捉えることが今回のご報告の目的だったと思います。
奄美群島に大学がないことから、奄美の若者たちは高校卒業後の進路として奄美を離れる傾向が強く、社会教育行政に関しては学校が社会教育を主導するような印象もあるようです。それから「子どもの学校外教育」が社会教育の実践と重なる部分が多く、大人を対象とした成人学習プログラムは弱いという課題も出ました。自治体の数は12市町村で少なくないため、高校進学以降の地域や若者の活動における活性化や、まだ見えてない奄美の社会教育の実践も多く残されているため、その発掘が今後の課題としてあげられました。
趣味教養講座だけではなく、奄美のまちづくりや若者のニーズにマッチングする社会教育の活動が求められる中で、農中さんが参加されている高校での「探求の時間」の事例も紹介されました。そのような若者を対象とした新しい地域学のような学びが、奄美というアイデンティティーをより明確にする一つの方法になりえるか、とても興味深く、今後も奄美のことをより知りたいと思うようになりました。
終了後はいつものイーストビレッジで乾杯。特に、今月の定例研究会には、息子さんの卒業式に出席のため来日された呉遵民・黄欣ご夫妻(上海・華東師範大学)も参加されましたので、さらに明るくワイワイした雰囲気となりました。文人先生も思わぬ遠方からの再会に嬉しそうな笑顔で、いつも温かい雰囲気に私も癒やされています。4月から新生活になりますが、これからも対面での出会いを大事にしながら参加したいと思っております。
◆2月定例・第322回研究会(年報30号・第1回編集委員会)ご案内
……李 正連(編集委員長、東京大学) February 2, 2025
11:22 PM
今年は昭和100年と終戦80年(韓国や台湾では光復80周年)の年であり、日韓国交正常化60周年となる年でもあります。そして、何と言ってもTOAFAEC年報が30号を迎える記念すべき年です。小さな研究会で30年も年報を出し続けることができたのは、小林先生はじめ研究会メンバーの熱意と努力、そして本研究会を応援してくださる数多くの方々のおかげだと思います。この記念すべき30号をどのようにつくっていくのか、第1回編集委員会で議論していただきたく思います。
昨年12月20〜22日には中国の杭州で東アジア生涯学習研究フォーラムが開催されましたので、その振り返りとまとめを年報にどのように盛り込むのかについても検討できれば幸いです。皆様のご参加をお待ちしております。 編集委員会の詳細は以下のとおりです。
◯日時:2025年2月28日(金)18:30〜21:00
◯会場:杉並区高井戸地域区民センター 第3集会室(オンライン同時開催)
*オンライン参加ご希望の方は、前日・27日(木)夜までに山口(事務局長)にご連絡ください。別途Zoom情報をお送りいたします。→ IZK07252@nifty.com 終了後は、いつものイーストビレッジで懇親会の予定です。
▼イーストビレッジにてー右端・マスター
→30号編集会議・詳細記録・写真も →■
◆1月定例(第321回)研究会ご案内
―「東アジア生涯学習研究フォーラム(「中日韓生涯教育シンポジウム」)報告会
……山口真理子(事務局)
2024年度も「東アジア生涯学習研究フォーラム」が、昨年12月21・22日に中国杭州市で「中日韓生涯教育シンポジウム」として開催されました。中国、日本、韓国、 台湾から研究者が集い、報告、討議がされました。日本からは第1セッション「生涯教育研究の新たな進展」に石井山竜平さん『日本の生涯学習政策のこれまでとこれから』、第2セッション「生涯教育施設の変化と直面する課題」に内田光俊さん『ESDを柱とした岡山市の公民館活動の到達と課題』、第3セッション「生涯教育従事者の発展状況と動向」に上田孝典さん『日本の社会教育主事制度改革~汎用性と専門性をめぐって~』、第4セッション「会議のまとめ」に末本誠さんが発表者として登壇。第2セッションでは新保敦子さんが司会をされました(『TOAFAEC通信』第102号参照)。 中国杭州シンポジウム概要→■
1月の定例(第321回)研究会では、実際にフォーラムに参加された皆様から報告や感想、各地の新しい動きや視点、課題などをお話いただきます。オンライン併用しますので、遠方の方を含め、多くのご参加をお待ちしています。
◆定例(第321回)研究会ご案内(再)
―「東アジア生涯学習研究フォーラム(「中日韓生涯教育シンポジウム」)報告会(石井山竜平)
明後日は定例研究会。昨年12月21・22日に中国杭州市で開催された「中日韓生涯教育シンポジウム」の報告会です。『TOAFAEC通信』第102号に、参加者が分担して記録を執筆をしておりますが、当日はそのメンバーができる限り集い、補足説明や感想、各地の新しい動きや視点、課題などをお話いただきます。
また、本フォーラムでは、この間の研究協議の蓄積を踏まえて、国を越えて共同で本を発刊しようということでまとまりました。その内容をどうするかをめぐっても協議ができればと思います。
オンライン併用しますので、遠方の方を含め、多くのご参加をお待ちしています。
◆日時:2025年1月31日(金)18:30~20:50頃(オンライン併用)
内容:「東アジア生涯学習研究フォーラム(「中日韓生涯教育シンポジウム」)
報告発表・話題提供:石井山竜平(東北大学)、上野景三(西九州大学)、フォーラム参加者の皆さん
場所:東京都杉並区高井戸地域区民センター・第3集会室
(〒168-0072杉並区高井戸東3-7-5)京王井の頭線「高井戸」駅下車、徒歩3分)
※)オンライン希望の場合は前日・30日(木)までに山口へご連絡ください。
修了後、イーストビレッジで懇親会 連絡先:山口 IZK07252@nifty.com 090-1548-9595
▼杭州フォ-ラム・日本語資料
記録 ・・・孫冬梅
・参加者ー(敬称略) 小林文人、上野景三、山口真理子、江頭晃子
オンライン: 内田光俊、新保敦子、包聯群、石井山竜平、祁曉航、孫冬梅
2025年1月定例会(第321回)TOAFAEC研究会が開催され、生涯学習に関する各種フォーラムの報告と活発な議論が行われました。
1. 杭州フォーラム報告
(1)基調講演報告(祁曉航)
「国際社会における生涯学習の発展動向」と題し、ユネスコでの政策展開やSDGs(持続可能な開発目標)に関連する生涯学習の重要性について報告がありました。特に、伝統的な教育モデルから自己主導型学習への移行、さらにAI技術と共存する新しい学習パラダイムへの転換の必要性が強調されました。また、学習者の主体性を支援するために不可欠なメタ認知的スキルの重要性にも言及されました。
(2)各国の生涯学習政策報告(上野景三)
日中韓台4か国の生涯学習政策に関する報告が行われました。日本:過去30年間の政策の変遷、特に臨教審以降の展開とその社会的影響について分析。韓国::「学習管理装置」という新概念を紹介し、学習環境の変化に伴う自己管理能力の重要性を強調。中国・台湾: 学習都市の形成、高齢者教育の充実、地域社会との連携強化に関する取り組みが報告されました。
(3)生涯教育推進体制と実践(新保敦子)
各国の生涯教育推進体制および実践事例についての発表がありました。韓国: 生涯教育法改正の動向 日本:・公民館活動の現状と課題 台湾:・地域教育施設の発展、中国:・社会教育施設の実態と課題、特に、少子高齢化への対応、都市と農村間の教育資源の不均衡、地域社会における学習機会の格差が主要な課題として指摘されました。
(4)生涯教育従事者の育成と課題(内田光俊氏)
生涯教育従事者の育成と課題について、中国、日本、韓国の事例が報告されました。中国: 専門能力ガイドラインの策定と職員の専門性向上への取り組みが紹介されました。日本: 社会教育士制度の現状と課題、キャリア形成および専門職としての認知度向上が課題として指摘されました。韓国: 生涯教育士の育成体制および配置状況、体系的な研修プログラムと資格制度の強化が進められていることが共有されました。
(5)施設見学および全体討議の内容(孫冬梅) 施設見学: 地域社会に根ざした学習施設の運営状況、若年層および高齢者向けの学習プログラム事例が紹介されました。
全体討議: 各国の生涯学習に対する熱意、制度の違い、日本の国際的な動向への積極的な参加の重要性について意見交換が行われました。また、地域社会と連携した生涯学習の推進に向けた課題と展望について活発な議論が展開されました。
(6)杭州フォーラム初日夜の会議報告(石井山竜平氏)
フォーラム初日夜に開催された次年度以降の計画に関する会議内容について報告されました。フォーラム開催に尽力した関係者への謝意、特に汪国新氏の支援(通訳ブースや留学生旅費等)への深い感謝が表明されました。
次年度フォーラム: 韓国で11月頃に開催予定、テーマはホスト国である韓国が設定。
共同研究および出版計画: 来年度末を目標に各国言語での共同研究成果の出版を決定。次年度フォーラムでは論考の検討を主要議題としました。
出版計画の推進: ヤン、チェ、韓民、石井山、李、上田の各氏で構成される検討チームが年始にオンライン会議を開催し、章立てを協議する予定です。また、翌朝のヤン氏との意見交換では、本プロジェクトを石井山科研の一環として位置付ける提案があり、本書の枠組み案を基にフォーラムのテーマも決定する方針が確認されました。
2.総括的な議論
小林文人氏よりフォーラムの目標は、各国における生涯学習の実態を把握することにあり、現場での具体的課題を政策に反映するためには、実態に基づいた継続的な分析と評価が不可欠であることを強調しました。この取り組みにより、生涯学習の質向上と地域社会への貢献がさらに促進されることが期待されます。
今回の定例会は、生涯学習に関する国際的な動向や課題、各国の取り組みの違いについて理解を深める貴重な機会となりました。今後の生涯学習の発展に向けた具体的な課題と方策が明確化され、各国間の協働による新たな展開が期待されます。
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