※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                            セルフ・カウンセリング          ♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪             ( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                     第 441 号  2025 年 7月   15日 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※    みなさん、こんにちは。    「 セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪ 」    をお読みいただきありがとうございます。    みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を    耳にしたことがおありですか?    これは、渡辺康麿氏が創案した、    書いて読む、一人で出来る自己発見法です。    私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、    みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、    同氏の著書を連載することにいたしました。    楽しくお読みいただけたら幸いです。   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜    連載になっております。興味のある方は、    バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。       1号〜    「自分の心に出会える本」     23号〜    「自己形成学の創造」     32号〜    「セルフ・カウンセリングの方法」     62号〜    「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」    136号〜    「大人の自己発見・子どもの再発見」 176号〜    「自分を見つける心理分析」 286号〜    「避けられない苦手な人とつきあう方法」    334号〜    「わかっていてもイライラするお母さんへ」    356号〜    「小学生にわかっていてもイライラするお母さんへ」    376号〜    「反抗期とわかっていてもイライラするお母さんへ」    394号〜    「子どもの言い訳がなくなるかしこい方法」    426号〜 新連載「子どものやる気を引き出すセルフ・カウンセリング」  バックナンバーはこちら→ https://secure02.red.shared-server.net/www.self-c.net/mg/index.html   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜* ************************************** **************************************    人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、    いろいろな経験をします。        そして、その経験を通して、    「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう    その人なりのモノサシを形作っていきます。    自分の生い立ちを振り返ることによって、    無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、    そのとらわれから自由になっていく方法を    自己形成史分析といいます。    セルフ・カウンセリングという方法は、    このような、自己形成史分析という    自己探究の方法が基礎になっています。        ☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆    セルフ・カウンセリングでは、    自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。        家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。        テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、    相手がいない場面も大切な題材になります。    もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。    専門知識も必要ありません。        自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、    時間の順にそのまま書くと、リポートになります。    まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。    その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。        そして、相手の気持ちがわかります。        そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、    心を通わせてゆくための知恵が生まれます。        人間関係のすべてに共通する心のからくりを、    自分の経験を通して学ぶことができます。 ************************************** **************************************              「子どものやる気を引き出すセルフ・カウンセリング」                                     渡辺康麿著  より抜粋    ( vol . 16 ) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++     ─ 第二章 対話に導く      〜 小学校の先生の、セルフ・カウンセリングによる教育実践  ─                     ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++   ─ 第2節 セルフ・カウンセリングによる少人数教育の実践              〜 元先生の、少人数教育の実践  ─ ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++  前号からの続きですので、バックナンバー440号から      お読みいただくとわかりやすくなっています。  ☆★☆ あいちゃん(1年生)の記述 ☆★☆  ───うそつかないで。私の方が速いじゃない!  ともだちが「かけっこ、とくいなんだ」といった。  わたしは<ふん、わたしのほうが、はやいじゃない>とおもった。  わたしは「なにいってんの。うそつかないでよ。わたしのほうじゃない」といった。  ともだちは「ぜったい、まけないよ」といった。  わたしは<このまえのリレーのとき、わたし、ぜんいん、ぬかしたじゃない。  それで、1とうになったもん>とおもった。  私は、あいちゃんの記述を読んで、  「あいちゃん、とってもよく自分の気持ちが書けたねぇ。   先生、感心しちゃった。   せっかくだから、あいちゃんが、だれに、どんなことを思っていたか、   それから、お友だちは誰にどんなことを思っていたのかを、先生と一緒に考えてみようね」と話しました。  ☆★☆ 自分の気持ち、友だちの気持ち、何度でもじっくり考えてほしい ☆★☆  あいちゃんから「わかった。どうすればいいの」という質問が入ったので、  私は、黒板に次のように書きました。  < わたし(ぼく)のらんをよんで・・・ >  1.わたし(ぼく)は、だれ  2.どんなきもちをもって  3.どのようにしてほしい、どのようにしたいとおもっていたのでしょう?  < ともだちのらんをよんで・・・ >  1.ともだちは、だれに  2.どんなきもちをもって  3.どのようにしてほしい、どのようにしたいとおもっていたとおもいますか?  セルフ・カウンセリングでは、場面洞察という段階があります。  まず、記述の中の一つの文について、  この時自分の意識は何(誰)に向いていたのか、取り出します。  次に、その対象に対して、どのような感情を持っていたのかを思い巡らし、表現します。  そして、最後に、感情を手がかりに、  その対象に対して、どのような欲求を抱いていたのかを、突き止めてゆくのです。  自分の欄が終わったら、相手の欄も、相手の立場にたって、推察してゆきます。  洞察することで、自分と相手の、感情や欲求をはっきりと自覚することができるようになります。  また、そうすることで、  自分と相手の気持ちのくい違いを受けとめることができるようになってくるのです。  私は、先へ先へと急がされて生きてきた子どもたちに、立ち止まってほしいな、と思いました。  そして、自分の気持ちを実感してほしい、と思いました。  また、相手の気持ちも、考えてほしいと思いました。  そこで、今回は心のセリフを入れた後に、  場面全体を通して、大まかに、自分と相手の気持ちを洞察できるような問いを立ててみたのです。  ☆★☆ なんかこれ、おもしろいね(あいちゃん) ☆★☆  黒板の問いを読んで、あいちゃんは、用紙の下の欄に、次のように書き始めました。  < わたしのらん >  1.わたしから → ともだち  2.じまん  3.しょうぶしてみたい  < ともだちのらん >  1.ともだちから → わたし  2.じまん  3.しょうぶしてみたい  私が、  「あいちゃん、とってもよく書けたね。   あいちゃんは、自分も、友だちも、かけっこが速いことを自慢して、   両方、勝負してみたいと思っていた、と思ったんだね」と言うと、  あいちゃんは  「うん。だって、私は一等になったもんって思っているし、友だちもぜったい負けないよって言ってるから。   きっとそうだと思う。なんか、これ、おもしろいね」と、嬉しそうに話してくれました。  他の子どもたちも、私とあいちゃんのやりとりを聞きながら、記述を書き上げてゆきました。  他の子どもたちの記述もご紹介したいと思います。  ☆★☆ ゆうすけ君の記述(1年) ☆★☆  ───じまんするなよ、ムカつく  ともだちが「かけっこ、とくいなんだ」といった。  ぼくは<まったく、むかつくー。そんないいかた、しなくてもいいじゃないよ>とおもった。  ぼくは「絶対勝ってやるー」といった。  ともだちは「ぜったい、まけないよ」といった。  ぼくは<こんどのうんどうかいこそ、かってやるー>とおもった。  < ぼくのらんをよんで >  1.ぼく → ともだち  2.むかつく  3.じまんしてほしくない  < ともだちのらんをよんで >  1.ともだち → ぼく  2.じまんしてやるー  3.こんどしょうぶしてほしい  ☆★☆ しげる君の記述(3年) ☆★☆  ───なまいきいうな、ムカつく  ともだちが「かけっこ、とくいなんだ」といった。  ぼくは、こころのなかで<なまいきいうなよ>とおもった。  ぼくは「こっちだって、はやいんだ」といった。  ともだちは「ぜったい、まけないよ」といった。  ぼくは<おれだって、ぜったいまけないぞ>とおもった。  < ぼくのらんをよんで >  1.ぼく → ともだち  2.むかつく  3.なまいきいうな  1.ぼく → ぼく  2.じまん  3.ぜったいにまけたくない  < ともだちのらんをよんで >  1.ともだち → ぼく  2.じまん  3.ぜったいにかちたい  ☆★☆ 恵理ちゃんの記述(5年) ☆★☆  ───じょうだんきついよ。絶対、私には負けるって  ともだちのA子(いつもかけっこ遅い子)は「かけっこ、とくいなんだ」といった。  わたしは<またまた、じょうだん言っちゃって>と思った。  わたしは「なにいってんの」と言った。  ともだちは「ぜったいまけないよ」といった。  わたしは<もう、じょうだんきついよ。ぜったい、A子がまけるって>と思った。  < 私の欄を読んで >  1.わたし → A子  2.おかしい  3.じょうだん言わないでほしい  < 友だちの欄を読んで >  1.A子 → わたし  2.どきどき  3.勝ちたい  ☆★☆ 一人ひとりが、かけがえのない存在なんだ ☆★☆  4人の子どもたちの記述と場面全体の洞察を読んで、  じっくりと時間をかければ、自分の気持ちをしっかりみつめ、  また、相手の気持ちも推察することができるんだ、ということがわかりました。  また、一人ひとりの心のセリフや、感情や欲求は、  似ているようで、全く違う、ということもあらためてわかりました。  小学校1年生であっても、  日常生活の中で、親や友だち、先生から、人とのかかわり方を学び、  様々な思いを抱いているのだということを知りました。  私はぜひ、子どもたちに、他の友だちが同じ場面設定で、  どのように感じたり、どのように関わってゆくのかということも、知ってほしいと思いました。  そうすれば、同じ経験をしても、  自分と友だちは、感じ方も行動の仕方も違うんだ、といことを実感できると思ったからです。  そこで、書き上がった記述を、  一人ひとり、みんなの前で発表してもらうことにして、記述を読んでもらいました。  けれども、子どもたちの様子を見ていると、  自分の発表に気を取られ、他の子の発表をじっくりと聞くということができないように思えました。  相手の様子をじっくり見たり、話をじっくり聞くということは、  よりよいコミュニケーションをしてゆく上で、とても大切なことです。  相手の話を聞き取る練習を、次回には取り入れてみようと思い、  その日の授業(グループ学習)は終わりました。                      つづく・・・  次回は    「 セルフ・カウンセリングによる道徳教育の実践  つづき 」    をお送りいたします。        どうぞ、お楽しみに!    ・・★・・ 編集後記 ・・★・・  日々、天候の変化を感じながら  蝉の声は響きはじめ  2025年、後半に入りました。  2025年の前半を振りかえり、後半に思いを馳せ  さまざまな出来事を考える機会になっています。  暑さに向かい、日常の出来事を振り返り  ありのままの気持ちを  見つめ直す大切な機会になるかもしれません。    感染症に気をつけつつ  日々の生活の中で、  季節の変化、身体の変化に目を向けつつ  記憶をたどっています。  改めて、いま一度  何を大切にしていくか、  思い巡らせて、生活したいと思います。  ちょっと立ちどまり   深呼吸してみましょう。   自分の心の変化に  気づく機会になるかもしれません。  目まぐるしく過ぎてゆく生活の中で、  息を抜く時間を大切にしたいものです。  皆さまとご一緒に考える機会となれば、  嬉しく思います。  ご一緒に考えてまいりましょう。  次回を、どうぞ、お楽しみに!    皆様のご意見ご感想をお寄せいただけたら幸いです。  self_counseling2000@yahoo.co.jp  セルフ・カウンセリングには、  通学講座、通信講座など様々な講座があります。  詳しい内容はこちらから →http://www.self-c.net/sutady/index.html              →https://www.self-c.jp/study/self-counseling/  ご興味のある方は、下記の事務局までお問い合わせください。    一般社団法人生涯学習セルフ・カウンセリング学会    〒215-0003 神奈川県川崎市麻生区高石4-23-15  URL  http://www.self-c.net  電話 044-966-0485 ファクシミリ 044-954-3516  電子メール  self_counseling2000@yahoo.co.jp      ************************************** ************************************** ◎このメルマガに返信すると発行者さんにメッセージを届けられます ※発行者さんに届く内容は、メッセージ、メールアドレスです ◎セルフカウンセリング♪自分の心に出会えるメルマガ♪ の配信停止(unsubscribe)はこちら ⇒ https://regist.mag2.com/reader/Magrddel?reg=unsubscribe_direct_footer&id=231376&e=info%40self-c.net&l=got179cddb ━━━━━━━━━━━━━━━━━