※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                            セルフ・カウンセリング          ♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪             ( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                     第 440 号  2025 年 7月   1日 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※      みなさん、こんにちは。    「 セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪ 」    をお読みいただきありがとうございます。    みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を    耳にしたことがおありですか?    これは、渡辺康麿氏が創案した、    書いて読む、一人で出来る自己発見法です。    私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、    みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、    同氏の著書を連載することにいたしました。    楽しくお読みいただけたら幸いです。   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜    連載になっております。興味のある方は、    バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。       1号〜    「自分の心に出会える本」     23号〜    「自己形成学の創造」     32号〜    「セルフ・カウンセリングの方法」     62号〜    「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」    136号〜    「大人の自己発見・子どもの再発見」 176号〜    「自分を見つける心理分析」 286号〜    「避けられない苦手な人とつきあう方法」 334号〜    「わかっていてもイライラするお母さんへ」 356号〜    「小学生にわかっていてもイライラするお母さんへ」     376号〜    「反抗期とわかっていてもイライラするお母さんへ」 394号〜    「子どもの言い訳がなくなるかしこい方法」    426号〜 新連載「子どものやる気を引き出すセルフ・カウンセリング」  バックナンバーはこちら→https://secure02.red.shared-server.net/www.self-c.net/mg/index.html   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜* ************************************** **************************************    人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、    いろいろな経験をします。        そして、その経験を通して、    「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう    その人なりのモノサシを形作っていきます。    自分の生い立ちを振り返ることによって、    無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、    そのとらわれから自由になっていく方法を    自己形成史分析といいます。    セルフ・カウンセリングという方法は、    このような、自己形成史分析という    自己探究の方法が基礎になっています。        ☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆    セルフ・カウンセリングでは、    自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。        家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。        テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、    相手がいない場面も大切な題材になります。    もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。    専門知識も必要ありません。        自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、    時間の順にそのまま書くと、リポートになります。    まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。    その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。        そして、相手の気持ちがわかります。        そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、    心を通わせてゆくための知恵が生まれます。        人間関係のすべてに共通する心のからくりを、    自分の経験を通して学ぶことができます。 ************************************** **************************************              「子どものやる気を引き出すセルフ・カウンセリング」                             渡辺康麿著  より抜粋    ( vol .  15 ) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++      ─ 第二章 対話に導く     〜 小学校の先生の、セルフ・カウンセリングによる教育実践  ─            ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++   ─ 第2節 セルフ・カウンセリングによる少人数教育の実践              〜 元先生の、少人数教育の実践  ─ ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++  第6回   〜 他の子の話をじっくり聞くことができないんだ  ☆★☆ 子どもたちの心のセリフを、もっともっと引き出すためには? ☆★☆  前回、子どもたちは、自分の気持ちをじっくり味わう機会が少ない、ということがわかりました。  子どもたちが、自然なかたちで、自分の気持ちをじっくり味わえるように、  何か手立てを考えなくてはならない、と思いました。  子どもたちが自分の気持ちを、心のセリフとして表現できるような教材は、  どんな教材だろうと思い巡らせてみました。  そして、2つの方法を考えました。  1つめは、それぞれの子どもたちに、ちょっと心に引っかかった日常の場面を、話してもらい、   私が聞いて心のセリフの形に直してゆくという方法です。   つまり、子どもたちの話に基づいて、私が見本をしめす方法です。  2つめは、共通の教材を使って、子どもたちに心のセリフを書いてもらう方法です。   あらかじめ場面を設定して、心のセリフだけは、その子が実際に感じた通りに書いてもらい、   心のセリフを詳しく書く練習をするわけです。  どちらの方法の教材を用意するか、両方の教材について、もう少し考えてみることにしました。  1つめは、子どもたちが実際に体験した日常生活に基づいて、自分の思いを言葉で表現してもらう方法です。  この方法なら、書くことができなくても、  自分の気持ちを言葉で表現することで、自分の思いを振りかえり、  味わうことも出来るのではないか、と考えました。  子どもたちの表現を、私が黒板に書くことで、  子どもたちは自分の気持ちを、文字で再度味わうことも出来ます。  けれども、一緒に勉強する時間は週一回しかない、  しかも、学年の違う友だちの前で、どれくらい、自分の気持ちを表現できるのだろう?という問いが、  私の頭の中に浮かんできました。  この方法を試みるのであれば、子どもたちの抵抗感を考えた上で進めてゆかなくてはならないと思いました。  2つめは、子どもたちの日常生活に起こりそうな場面を、あらかじめ、私が設定して、  心のセリフを引き出してゆく方法でした。  架空の設定でやるわけですから、子どもたちの抵抗感は、こちらの方が少ないと思われます。  けれども、以前、テレビのチャンネル争いという場面設定で、  子どもたちの日常生活と合わず、実感とかけ離れてしまったことがありました。  もし、この方法を使うのであれば、場面設定を熟慮しなければならない、と思いました。  ☆★☆ 子どもたちと一緒に、授業(グループ学習)を創ってゆけばいいんだ! ☆★☆  2つの方法について、考えているうちに、  私は<結局、私が頭の中で考えて、教材を選択しても、子どもたちが、どのように反応するかわからないな。  だとしたら、その時の子どもたちの様子を見ながら、  どちらの方法にするのか決めるしかないのではないかしら>と思いました。  そして、<授業(グループ学習)というのは、何も私一人でやるものではない。  子どもたちと一緒に作ってゆけばいいんだ>と思いました。  そこで、  “自分の気持ちを振りかえり、心のセリフとして、自分の実感に合った、ありのままの思いを表現する”  というねらいだけははっきり定めておいて、  そのための具体的な方法については、子どもたちの様子によって決めることにしました。  2つめの方法の場面設定については、近くの小学校で、運動会の練習をしている光景を目にしたので、  そのことをテーマにした教材を用意して、講座に臨みました。  ☆★☆ かけっこ、速いんだよ! ☆★☆  その日、セルフ・カウンセリングの講座が始まる時刻の5分くらい前に、ゆうすけ君がやって来ました。  ゆうすけ君は「はぁ。今日は疲れちゃったよ。運動会の練習ばっかりしてたんだもん」と言いながら、  席につき、テーブルにうつぶせになりました。  私は「そう。運動会の練習で、疲れちゃったんだね。みんなが来るまで、もう少し待っててね。     その間、少しやすんでいいよ」と言いました。  数分後、恵理ちゃん、しげる君、あいちゃんが次々と入ってきました。  私は、ゆうすけ君の言葉を借りて、  「ゆうすけ君ね、今日、運動会の練習で疲れてるんだって。みんなどう」と問いかけてみました。  すると、「んー。ちょっとねー」とか  「練習はしてるよ、今日も体育の時間、練習だった」とか  「僕は、リレーの選手になるかもしれないんだ」と、それぞれが、話してくれました。  私は、<このぶんだと、場面設定の運動会の練習のことは、全員に共通する場面のようだな。  子どもたちが、今日、特別書くことを用意していなければ、共通場面でもいいかもしれない。  もう少し、子どもたちの学校の様子や、運動会の練習のことを聞いてみよう>と思いました。  「みんな、運動会の練習してるよね。   私の小さな頃は、運動会では、踊りがあったり、かけっこがあったり、綱引があったりしたよ。   みんなは、どんな出し物に出るのかな?」  子どもたちは、  「僕、かけっこ、はやいんだ」  「私も、幼稚園の頃から、いっつも一等だよ」  「僕は、一等じゃないけど、ビリにはなったことないよ」などと言いました。  子どもたちの話題は、かけっこに絞られています。  私が「そう。みんな、かけっこ速いんだねぇ。  私なんて、いっつも、ビリか、ビリから2番目で、かけっこは好きじゃなかったよ」と言うと、  子どもたちは  「そうなの。私、かけっこ大好きだよ」  「僕も」と得意気です。  子どもたちは、全員、かけっこが大好きのようでした。  また、足が速いということで、私から「すごいねぇ」と誉めてもらいたいような様子でした。  私は、自分の作ってきた教材が、運動会の練習で、しかも、かけっこの場面だったので、  この場面なら、心のセリフが引き出せそうだ、と思いました。  そこで、子どもたちから他の場面を書きたいという強い意思表示が出ないかぎりは、  共通の場面で、授業(グループ学習)を進めたいと思いました。  ☆★☆ えー、書く事なんて思い浮かばないよー ☆★☆  私は、子どもたちに、  「本当。羨ましいなぁ。みんな、かけっこが大好きだったら、運動会の練習も楽しいでしょう。   運動会の練習のことや、学校のことで、今日、書いてみようと思っていたことがあるかな」  と問いかけてみました。  すると、子どもたちは  「えぇー。あんまりないよー」  「思い浮かばないよ」と口々に言いました。  私は、子どもたちが、始めから自分の場面を思い出してゆくよりも、  用意した教材のほうが、今日は取り組みやすそうだと思いました。  そして、「そう。じゃあ、今日、用意してきたものがあるから、一緒にやってみよう」と、  用意した場面を子どもたちに配りました。  私が、用意してきた場面は以下のような場面です。  < 自分の気持ち、友だちの気持ちを考えてみよう >  いつ この前の金曜日  どこで 学校の校庭で  だれがいたか ともだち わたし  もうすぐ運動会です。その練習で、体育の時間、かけっこをしたときのこと  【場面記述】  ともだちの△△が「かけっこ、とくいなんだ」と言った。  わたし(ぼく)は< >と思った。  わたし(ぼく)は「 」と言った。  ともだちの△△は「ぜったい、まけないよ」と言った。  わたし(ぼく)は< >と思った。  < かいたことをよくよんで>  わたし(ぼく)は、だれに、どんなことをおもっていたとおもいますか。  ともだちは、だれに、どんなことをおもっていたとおもいますか。  私は、用紙を配って、子どもたちに、もう少し、詳しく場面を説明することにしました。  ☆★☆ 友だちが「かけっことくいなんだ」って言ったらどう思う? ☆★☆  運動会を目前に控えて、子どもたちは、かけっこの話に夢中になりました。  私は、用意してきた教材に、心のセリフを書いてもらおうと、教材の説明を始めました。  「みんな、さっき、かけっこの話をしていたよね。   運動会の練習で、体育の時間にかけっこの練習をしたりすると思うんだけど、   そのときに、お友だちから『かけっこ、とくいなんだ』って言われたら。どう思うかしら?」  私が話し終わるか終わらないうちに、子どもたちは口々に  「えーっ。私の方が一番に決まってる」  「ボクの方が速いよ」と言い始めました。  私は「みんな、自分の方が速いから、えーって思うよね。  心の中で、叫んだり、悔しい気持ちを言ってるでしょ。  それから、お友だちに、何か言い始めるんじゃないかな。  今日は、この用紙に、それを詳しく書いてゆくんだよ。  “ともだちが、「かけっこ、とくいなんだ」と言った。”っていうのが左側に書いてあるでしょう。  そのあと、自分がどう思うのか、心の中で叫んだままに、< >の中に書いてみてね。  さっき、私に話してくれたように、でいいんだよ。  そのあとに、友だちに何て言うかを考えて、  “わたし(僕)は「 」と言った。”というところに、書いてみてね。さあ、始めよう」  子どもたちは、さっそく用紙に向かい、熱心な様子で書き始めました。               つづく・・・  次回は    「 セルフ・カウンセリングによる少人数教育の実践 つづき 」    をお送りいたします。        どうぞ、お楽しみに!    皆様のご意見ご感想をお寄せいただけたら幸いです。  self_counseling2000@yahoo.co.jp  セルフ・カウンセリングには、  通学講座、通信講座など様々な講座があります。  詳しい内容はこちらから →http://www.self-c.net/sutady/index.html      →https://www.self-c.jp/study/self-counseling/  ご興味のある方は、下記の事務局までお問い合わせください。    一般社団法人生涯学習セルフ・カウンセリング学会    〒215-0003 神奈川県川崎市麻生区高石4-23-15  URL  http://www.self-c.net  電話 044-966-0485 ファクシミリ 044-954-3516  電子メール  self_counseling2000@yahoo.co.jp      ************************************** ************************************** ◎このメルマガに返信すると発行者さんにメッセージを届けられます ※発行者さんに届く内容は、メッセージ、メールアドレスです ◎セルフカウンセリング♪自分の心に出会えるメルマガ♪ の配信停止(unsubscribe)はこちら ⇒ https://regist.mag2.com/reader/Magrddel?reg=unsubscribe_direct_footer&id=231376&e=info%40self-c.net&l=got179cddb ━━━━━━━━━━━━━━━━━