※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                            セルフ・カウンセリング          ♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪             ( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                     第 439 号  2025 年 6月   15日 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※    みなさん、こんにちは。    「 セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪ 」    をお読みいただきありがとうございます。    みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を    耳にしたことがおありですか?    これは、渡辺康麿氏が創案した、    書いて読む、一人で出来る自己発見法です。    私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、    みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、    同氏の著書を連載することにいたしました。    楽しくお読みいただけたら幸いです。   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜    連載になっております。興味のある方は、    バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。       1号〜    「自分の心に出会える本」     23号〜    「自己形成学の創造」     32号〜    「セルフ・カウンセリングの方法」     62号〜    「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」    136号〜    「大人の自己発見・子どもの再発見」 176号〜    「自分を見つける心理分析」 286号〜    「避けられない苦手な人とつきあう方法」    334号〜    「わかっていてもイライラするお母さんへ」    356号〜    「小学生にわかっていてもイライラするお母さんへ」    376号〜    「反抗期とわかっていてもイライラするお母さんへ」    394号〜    「子どもの言い訳がなくなるかしこい方法」    426号〜 新連載「子どものやる気を引き出すセルフ・カウンセリング」  バックナンバーはこちら→ https://secure02.red.shared-server.net/www.self-c.net/mg/index.html   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜* ************************************** **************************************    人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、    いろいろな経験をします。        そして、その経験を通して、    「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう    その人なりのモノサシを形作っていきます。    自分の生い立ちを振り返ることによって、    無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、    そのとらわれから自由になっていく方法を    自己形成史分析といいます。    セルフ・カウンセリングという方法は、    このような、自己形成史分析という    自己探究の方法が基礎になっています。        ☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆    セルフ・カウンセリングでは、    自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。        家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。        テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、    相手がいない場面も大切な題材になります。    もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。    専門知識も必要ありません。        自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、    時間の順にそのまま書くと、リポートになります。    まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。    その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。        そして、相手の気持ちがわかります。        そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、    心を通わせてゆくための知恵が生まれます。        人間関係のすべてに共通する心のからくりを、    自分の経験を通して学ぶことができます。 ************************************** **************************************              「子どものやる気を引き出すセルフ・カウンセリング」                                     渡辺康麿著  より抜粋    ( vol . 14 ) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++     ─ 第二章 対話に導く      〜 小学校の先生の、セルフ・カウンセリングによる教育実践  ─                     ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++   ─ 第2節 セルフ・カウンセリングによる少人数教育の実践              〜 元先生の、少人数教育の実践  ─ ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++  第5回   〜 子どもたちは自分の気持ちを味わうことをして来なかったんだ!  ☆★☆ かたちは整ってきたけれど、何かものたりないな ☆★☆  授業(グループ学習)の中で、記述を書いてゆくうちに、  子どもたちは、記述の基本的なルールを覚えたように見えました。  けれども、私は、子どもたちの記述を読んで、<なにかものたりないな>と感じました。  たとえば、1年生のゆうすけ君は、お父さんにミニ四駆を買ってもらったことを、次のように書きました。  ぼくは、パパとおもちゃうりばにいった。  パパは「これかってあげよか」といった。  ぼくは「うん」といった。  ぼくは、うれしかった。  この記述を読んで、私は、2つのことをゆうすけ君に伝えたいと思いました。  ひとつめは、なるべく相手と自分を分けて、具体的に書いてほしいということです。  “ぼくはパパとおもちゃうりばにいった。”というところは、  ゆうすけ君は、どのようにして、おもちゃ売場に行ったのか、  自分と相手のそれぞれを、もっと具体的に書けるはずです。  2つめは、“ぼくはうれしかった”というところを、  ゆうすけ君の言葉で(その時、心の中で思った通りに)、心のセリフにしてほしい、ということです。  “うれしい”と一言にしてしまうのではなく、リアルな心のつぶやきを、引きだしたいと思いました。  ゆうすけ君以外の子どもたちの記述も、  具体的に自分や相手の行動を書くということと、  自分の思いを心のセリフとして詳しく書くということが、まだできていないように思いました。  これが、私が、何かものたりないと、感じる原因だったのです。  ☆★☆ 自分と相手を分けて、詳しくしてみようね ☆★☆  私は、さっそく、ゆうすけ君に、問いかけをすることにしました。  「ゆうすけ君、ミニ四駆を買ってもらって、嬉しかったことを書いたんだね。   もう少し、先生に、このときのこと、詳しく教えてね」  とゆうすけ君の隣にかがみながら言うと、  ゆうすけ君は「うん」と答えました。  私は、ゆうすけ君の記述を指で示しながら、  「ここに、“ぼくは、パパとおもちゃうりばへいった。”って書いてあるね。   この時、ゆうすけ君は、パパと、どうやって行ったのかな。   たとえば、手をつないで、一緒に歩いて行ったのかな。   それとも、パパと横に並んで行ったのかな」と問いかけました。  ゆうすけ君は、少しのあいだ首をかしげていましたが、その時のことを思い出したのでしょう、  「ぼくがおもちゃ売り場の方に、走って行ったの。   欲しいのがあったから。   パパは、僕の後からきたんだよ」と答えました。  私は、  「そう。じゃあ、まず、ゆうすけ君が走って行ったことを右側に書くの。   その後に、パパのことを、左側に書くんだよ。   この時のことだったら、まず、右側に『ぼくは、おもちゃ売り場の方に走った』って書くでしょう。   それから、次の行の左側に、『パパは僕の方に歩いてきた。』って書くんだよ」と説明しました。  ゆうすけ君は「わかった」とうなずきました。  ☆★☆ 詳しく書くのは、次のときでいいよー ☆★☆  「それから、もうひとつ。   ゆうすけ君は、パパが買ってあげようかって言ってくれた時に『僕は嬉しかった』って、書いてあるよね。   ゆうすけ君が嬉しいなぁって思った時、どんな感じだったんだろう。   たとえば、やったぁ。ミニ四駆を買ってもらえるぞ、って思ったかな。   それとも、パパは優しいなぁ。嬉しい、って思ったのかな。それを、< >のマークで書くんだよ」  ゆうすけ君は、以前、私が心のセリフをどのように書くかを、説明したのを思い出したのでしょう。  「あっ、そうか。」と言って、うなずきました。  私は、この分なら、もう一度書き直せるかもしれないと思い、  「じゃあ、もう一回詳しく書いてみようか」とゆうすけ君に言いました。  ところが、ゆうすけ君は「えぇ。次の時にする」と、書き直すことに抵抗を示したのです。  私は、無理に書き直しを勧めることで、  せっかく楽しく記述を始めた子どもたちのやる気が失われては、もったいないと思い、  今回は、ゆうすけ君の思いを大事にすることにしました。  ☆★☆ なぜ、読み返し書き直すことに抵抗するんだろう? ☆★☆  ところが、読み返し、書き直すことに抵抗を示すのは、ゆうすけ君だけではありませんでした。  しげる君に、ゆうすけ君の時と同じように、問いかけをした時のことです。  私が、  「この時、しげる君はどんなふうに思っていたのかなぁ。   すごいなぁって思った?それとも、危ないよ!って思ったのかな」と言うと、  しげる君は  「よくわかんない。もう、これは書いたから、これでいいよ。次のを書きたい」と言うのです。  ゆうすけ君に続いて、しげる君も、読み返し、書き直すことに、抵抗感を示したのです。  私は、しげる君が言った思いを、もう少し深く聞いてみることにしました。  「しげる君は、次に書きたいものがあるんだね。   私は、もっともっと、しげる君の気持ちを詳しく聞きたいなと思ったんだけど、   しげる君は、1回書くと、もう、その時のことを思い出したり、書き直したりするの、いやになっちゃうの?」  と問いかけてみました。  しげる君は、  「早くたくさん書いた方がいいもん。もう1回書くと、早くできないし」と答えてくれました。  私は、  「そうか。しげる君は早く書かなくちゃって、思っていたんだね。   ここでは、急いで書かなくてもいいんだよ。   ゆっくり、自分がどんなきもちだったかなって、思い出して、少しずつ書いていいんだよ」と言いました。  すると、しげる君は「でも、早く書いた方がいいよ。すぐに終わった方が、いいもん」と言いました。  ☆★☆ いつも先へ先へ急がされて来たんだ! ☆★☆  私は、子どもたちの、読み返し、書き直すことへの抵抗感はどこから来ているのか、整理してみました。  大人でも子どもでも、嫌な気持ちを思い出したくないという理由で、  書くことや、読み返すことへの抵抗が起こることがあります。  けれど、子どもたちが、取り上げる場面は、  ほとんどが、嬉しかったり、楽しかったり、プラスの感情の場面でした。  だとすると、書いて、自分の気持ちを思い出すことそのものに、抵抗があるということは、少ないはずです。  だとすると、子どもたちは、何に抵抗しているのでしょうか。  日頃の子どもたちの様子や、しげる君の言葉を考えてみました。  子どもたちが記述を書いている時に、よく「早く書かなくちゃ」という言葉が出てきます。  また、ある子が「もうすぐ、でき上がる」と言うと、  ほかの子どもたちも、焦ったように、一生けんめい書き始めます。  このことから、子どもたちは、  “記述を早く書きあげること”を、大事にしているということに、あらためて気づきました。  だとすると、私が求めている、  “自分の気持ちを、じっくり味わう”ということとは、食い違います。  私は、子どもたちの日常はどんななのだろうと考えました。  子どもたちの様子から、  子どもたちは、日ごろ、親や先生たちから  「早くしなさい」とよく言われているのかもしれない、と思いました。  だとすると、じっくりと、自分の思いを味わったり、物ごとに取り組むということは、  子どもたちの日常の中で、難しいことなのかもしれません。  もし、そうだとしたら、  「ここでは、ゆっくり、じっくり」と私が言っても、  子どもたちは、きっと、とまどってしまうでしょう。  子どもたちが、抵抗なく、自分の気持ちをじっくり味わえるように、  何か手だてを考えなくてはいけない、と私は思いました。  その日、私は、子どもたちに書き直すことを勧めるのをやめて、問いかけだけをして、  授業(グループ学習)を終えました。                      つづく・・・  次回は    「 セルフ・カウンセリングによる道徳教育の実践  つづき 」    をお送りいたします。        どうぞ、お楽しみに!    ・・★・・ 編集後記 ・・★・・  梅雨の頃を迎えています。  梅の実の色が色づきを増しています。  菖蒲、紫陽花など、花々が彩り  目を楽しませてくれます。  季節の変化とともに  心身の変化を感じながら  ちょうと立ち止まって、  自分と自分の周りの変化を  振り返る機会になるかもしれません。  感染症に気をつけつつ  日々の生活の中で、  季節の変化、身体の変化に目を向けつつ  記憶をたどっています。  改めて、いま一度  何を大切にしていくか、  思い巡らせて、生活したいと思います。  ちょっと立ちどまり   深呼吸してみましょう。   自分の心の変化に  気づく機会になるかもしれません。  目まぐるしく過ぎてゆく生活の中で、  息を抜く時間を大切にしたいものです。  皆さまとご一緒に考える機会となれば、  嬉しく思います。  ご一緒に考えてまいりましょう。  次回を、どうぞ、お楽しみに!     皆様のご意見ご感想をお寄せいただけたら幸いです。  self_counseling2000@yahoo.co.jp  セルフ・カウンセリングには、  通学講座、通信講座など様々な講座があります。  詳しい内容はこちらから →http://www.self-c.net/sutady/index.html              →https://www.self-c.jp/study/self-counseling/  ご興味のある方は、下記の事務局までお問い合わせください。    一般社団法人生涯学習セルフ・カウンセリング学会    〒215-0003 神奈川県川崎市麻生区高石4-23-15  URL  http://www.self-c.net  電話 044-966-0485 ファクシミリ 044-954-3516  電子メール  self_counseling2000@yahoo.co.jp      ************************************** ************************************** ◎このメルマガに返信すると発行者さんにメッセージを届けられます ※発行者さんに届く内容は、メッセージ、メールアドレスです ◎セルフカウンセリング♪自分の心に出会えるメルマガ♪ の配信停止(unsubscribe)はこちら ⇒ https://regist.mag2.com/reader/Magrddel?reg=unsubscribe_direct_footer&id=231376&e=info%40self-c.net&l=got179cddb ━━━━━━━━━━━━━━━━━