※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                            セルフ・カウンセリング          ♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪             ( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                     第 438 号  2025 年 6月   1日 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※      みなさん、こんにちは。    「 セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪ 」    をお読みいただきありがとうございます。    みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を    耳にしたことがおありですか?    これは、渡辺康麿氏が創案した、    書いて読む、一人で出来る自己発見法です。    私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、    みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、    同氏の著書を連載することにいたしました。    楽しくお読みいただけたら幸いです。   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜    連載になっております。興味のある方は、    バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。       1号〜    「自分の心に出会える本」     23号〜    「自己形成学の創造」     32号〜    「セルフ・カウンセリングの方法」     62号〜    「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」    136号〜    「大人の自己発見・子どもの再発見」 176号〜    「自分を見つける心理分析」 286号〜    「避けられない苦手な人とつきあう方法」 334号〜    「わかっていてもイライラするお母さんへ」 356号〜    「小学生にわかっていてもイライラするお母さんへ」     376号〜    「反抗期とわかっていてもイライラするお母さんへ」 394号〜    「子どもの言い訳がなくなるかしこい方法」    426号〜 新連載「子どものやる気を引き出すセルフ・カウンセリング」  バックナンバーはこちら→https://secure02.red.shared-server.net/www.self-c.net/mg/index.html   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜* ************************************** **************************************    人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、    いろいろな経験をします。        そして、その経験を通して、    「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう    その人なりのモノサシを形作っていきます。    自分の生い立ちを振り返ることによって、    無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、    そのとらわれから自由になっていく方法を    自己形成史分析といいます。    セルフ・カウンセリングという方法は、    このような、自己形成史分析という    自己探究の方法が基礎になっています。        ☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆    セルフ・カウンセリングでは、    自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。        家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。        テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、    相手がいない場面も大切な題材になります。    もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。    専門知識も必要ありません。        自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、    時間の順にそのまま書くと、リポートになります。    まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。    その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。        そして、相手の気持ちがわかります。        そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、    心を通わせてゆくための知恵が生まれます。        人間関係のすべてに共通する心のからくりを、    自分の経験を通して学ぶことができます。 ************************************** **************************************              「子どものやる気を引き出すセルフ・カウンセリング」                             渡辺康麿著  より抜粋    ( vol .  13 ) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++      ─ 第二章 対話に導く     〜 小学校の先生の、セルフ・カウンセリングによる教育実践  ─            ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++   ─ 第2節 セルフ・カウンセリングによる少人数教育の実践              〜 元先生の、少人数教育の実践  ─ ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++  第4回   〜 生活場面の中での自分の感情に気づいてほしい  ☆★☆ 何を選んだらいいのか、わからない! ☆★☆  4回目は、今まで、記述の書き方を手ほどきしてきたので、  いよいよ、子どもたちに、すきな場面を書いてもらおうと思いました。  私は「先週は、初めて教室に入ったときのことや、クラスの先生のことを書いてもらったよね。  みんな、初めてだったのに、とてもよく書けていました。  きょうは、最近のことで、みんなが書きたいと思った場面を書いてほしいと思っています」と言って、  用意した記述の用紙を配ろうとしました。  そのとき、あいちゃんが「どんなこと書きたいかなぁ。わかんないよ」と言いました。  私は 「今日あったことで、あいちゃんがよく覚えていることはあるかな。  嬉しかったことでも、楽しかったことでも、いやだったことでもいいよ」  「今日、なかよしの舞ちゃんと絶交して、あい、すごくいやだった」  「そうだったの。舞ちゃんと絶交して、いやだったんだ。仲良しのお友だちと絶交したら、悲しいものね」  「うん」  「あいちゃんは、そのこと書けそうかしら?」  「うぅん。わかんないけど」  しげる君も「ぼくも、たくさんあってよくわからないよ」と言いました。  私は、  <困ったな。何を書いていいのか、わからないんだ。   たしかに、初めて、自分の日常の記述を書くんだもの。   何を書いていいか、わからないのも当然だな。   でも、どうしようかしら。   一人ひとり、話を聞きながら、手ほどきしていくって言っても、4人いるし。   一人の話を聞いている間、他の子も聞いてもらうと、   そのうちあきて、自分の話を口々に言い出すかもしれないなぁ。   だとすると、子どものおしゃべり大会になっちゃうな。   どうやって、思い出して書いてもらおうかなぁ。   自分の気持ちが、大きく大きく揺れたような、印象のある場面のほうが、書きやすいし、   子どもたちが何か感じるだろうな。   発見もあるかもしれない。   あいちゃんの絶交の場面は、書くとしたらいい場面だな。   でも、まずは、気持ちの中に、感情の強さがあることを理解してもらったほうがわかりやすいかもしれない。   今日は、すぐに記述からではなくて、   自分のさまざまな思いや、その思いの強さについて考えてもらおう>と思いました。  ☆★☆ いいことにも、嫌なことにも、すごくとか、ちょっととか、いろいろあるよね ☆★☆  「そうか。みんな、いろいろなことがあって、何を書いていいのかわからないよね。   じゃあ、今日のできごとを、思い出して、みんながどんなきもちだったのか考えてみよう」  私は黒板に、横1本の線を書きました。  一番右端をさして  「今日のできごとの中で、すっごく楽しかったり、嬉しかったことをこことするよ。   いい気分って言うのかな?今日の中で1番のいい気分のところ」  それから、少し、真ん中よりの右側に移って、  「ここは、さっきのところに比べると、まあまあいいこと」  そして、真ん中に移って、  「ここは、よくも悪くもない、普通のところ」  そして、左側に移って  「こっちのほうは、反対に、いやな気分に移ります。   ここは少しいやな気分。じゃあ、はしっこは?」  恵理ちゃんが「すごーくいや!!」と答えてくれました。  「そう。すっごくいやだと思ったところ」  こういうふうに、いいことにも、いやなことにも、すごくとか、ちょっととか、いろいろあるよね。  今日、あったことを3つ思い出して、この線のどこになるのか、書いてみよう。  そうすると、どんなことを書きたいかも、わかってくるかもしれないね」と言いました。  いちばん      すこし         まあまあ    いちばん  いやなきぶん  いやなきぶん  ふつう   いいきぶん   いいきぶん          |          |     |      |       |  |          |     |      |       |  ─────────────────────────────────  子どもたちは口々に、「いいよ!」「オッケー」「わかった」と、  これなら書けそうだという顔で、返事をしてくれました。  私は、急きょ、白い紙を子どもたちに配りました。  白い紙を渡すと、子どもたちは、それぞれが書きやすい方法で、3つのできごとをすらすらと書き始めました。  ☆★☆ あいちゃんのできごと ☆★☆  ── 舞ちゃんと絶交してすごく嫌だったことしか考えられないの  あいちゃんは、  「舞ちゃんのこと、“○○ちゃん”って書いておいてもいい?」と聞きました。  私が  「うん。もちろん、いいよ」と言うと、   すごくいやだったこととして、  「きょう、○○ちゃんといっしょにあそんでたとき、ぜっこうされた。   ごめんねっていったのに、ゆるしてくれなかった」と書いて、  その上にチューリップがおこっているような絵を描きました。  次に、すごく嬉しかったこととして、  「べんきょうで、いつもいつも、あっててうれしかった」と書き、  チューリップが笑っている絵を加えました。ここまで書いて、  あいちゃんは、「せんせい、まんなかのふつうのところは、なんにもない。  なんにもないから、なんにもないって書いておいてもいい?」と聞きました。  私は  「そう。良くも、悪くもないことって、そんなに思い出せないかもしれないね。   今日は、あいちゃんは、ときに、絶交のことが、すっごくいやだったから、   そのことをずっと思っていたんじゃないかな?だったら、もっともっと思い出しにくくなるものね」  と答えました。  あいちゃんは、  「そう。あい、舞ちゃんと絶交したことばっかり考えて、ほかのこと、あんまり考えられないよ。   だから、やっぱり、今日はこのこと書こうっと」と言いました。  ☆★☆ ゆうすけ君のできごと ☆★☆  〜 とちゅうから、遊んでいた友だち二人がケンカになっちゃったんだよ  「先生、ぼく、あんまり、思いうかばないんだけどねぇ、今日、いやだったこと思い出したよ。   あのねぇ、僕の友だちでねぇ、よしかずくんという子とね、りゅうすけくんって子がいるの。   その2人がねぇ、遊んでるときにケンカしたんだ」  「そう。ゆうすけくんと友だち2人は、どこで、どんなふうに遊んでたの?」  「あのねぇ、校庭のまるたのところで、じゃんけんして、   負けた人がまるたからおりるってやつ、やってたんだ」  「そう。じゃあ、それを今配った紙に、メモしておこうね。ほかに、なにか思い出せそう?」  「うん。そのケンカの前までは、校庭で遊んでるとき、楽しかったよ」  「じゃあ、それも、書けるね。」  「うん」  ☆★☆ しげる君のできごと ☆★☆  〜 いとうくんとケンカ、仲直りしたのに、またうらぎったんだよ    「ぼくは、もう、きまっているんだ」  「そう。」  「じゃあ、3つ思い浮かんだの?」  「うん。えっと、まず、いとうくんとケンカしたことが、1番で、   その次が、最後に仲良くしたことで、あと、いとうくんがうらぎったこと」  「しげる君、それは、どんな順番なの?」  「どんな順番かって?」  「うん。しげる君が、今日1番心に残ったものから、順番にしたのかしら?   だって、1番は、いとう君とケンカしたことでしょ。次に、仲直りしたことでしょ。   そして、最後に、また、いとう君がうらぎったことになっているね」  「そう。すごく嫌だっていうのと、良かったっていうのがあって、最後は、ふつうに近いようなやつ」  「そうか。しげる君の気持ちが、大きく動いた順番だね」  ☆★☆ 恵理ちゃんのできごと ☆★☆  ──私だって貯金したのに、前のばーさんだけが粗品もらって、いやだった  「わたしも、もうできたよ」  「早いね。私に教えて」  「いいよ。まず、すごくいやだったことは、郵便局に行って、貯金したのに、何もくれなかったこと。   前のばーさんには、たくさんあげてたのに」  「うふふ。前のおばあさんには、粗品をあげていたのに、恵理ちゃんにはくれなかったんだ。   前のばーさんってところに、恵理ちゃんの気持ちがあふれているね」  「それから、ふつうのところは、   今日暑くて、お母さんになんか飲みたいねーって、わざと自動販売機の前まで行ったら、無視された。   もう、昔のは、通用しないのかな?」  「ほんと、今日は天気がよくて暑いものね。   昔は、自動販売機の前で何か飲みたいって言うと、何かジュース買ってもらえたの?」  「うん。前ね。もう、その手に乗らないって、ばれてたのかも」  「おもしろいねえ。もうひとつは?」  「嬉しいことは、毎日、先生に出している、私の作った、だるま新聞って言うのがあるんだけど、   今日も出したら、『毎日、がんばってるねー』って言われて、少し嬉しかった」  「そう。よかったね。とっても、くわしく教えてくれて、ありがとう」  ☆★☆ 心にひっかかっている場面が見えてきた! ☆★☆  「みんな、よく思いだせたね。   せっかくだから、みんなのを、私が黒板に書いてみようと思います。   線の中で、どのあたりに、自分の出来事があるかも教えてね。   いっちばん、はしっこの、すっごく嫌だったことを思い出した人もいるだろうし、   少し嫌だったことの人もいるだろうし、きっとそれぞれ思ってる強さが違うと思うの」  「おもしろいね、やろうやろう」  こうして、4人の出来事を黒板に書いてゆくと、  子どもたちは他の人がどんな思いを持っていたのか、  それが、自分の出来事と比べて、どのように、思いの強さが違ったのかがわかったようでした。  そして、自分の1番書きたいと思われるものが、少しずつ見えてきたようでした。  「みんな、今日あったことの中で、   自分がどんな気持ちを持っていたのか、とっても、詳しく教えてくれて、ありがとう。   こうやって書くと、その中の、どれかは書けそうでしょ。   残りの時間は、今日教えてくれた出来事の中で、書きたいものがあったら、書いてみよう」と言って、  場面を書く記述の用紙を配りました。  この日、子どもたちは、メモを書いたときに私に話していくれたように、記述を書くことができました。               つづく・・・  次回は    「 セルフ・カウンセリングによる少人数教育の実践 つづき 」    をお送りいたします。        どうぞ、お楽しみに!    皆様のご意見ご感想をお寄せいただけたら幸いです。  self_counseling2000@yahoo.co.jp  セルフ・カウンセリングには、  通学講座、通信講座など様々な講座があります。  詳しい内容はこちらから →http://www.self-c.net/sutady/index.html      →https://www.self-c.jp/study/self-counseling/  ご興味のある方は、下記の事務局までお問い合わせください。    一般社団法人生涯学習セルフ・カウンセリング学会    〒215-0003 神奈川県川崎市麻生区高石4-23-15  URL  http://www.self-c.net  電話 044-966-0485 ファクシミリ 044-954-3516  電子メール  self_counseling2000@yahoo.co.jp      ************************************** ************************************** ◎このメルマガに返信すると発行者さんにメッセージを届けられます ※発行者さんに届く内容は、メッセージ、メールアドレスです ◎セルフカウンセリング♪自分の心に出会えるメルマガ♪ の配信停止(unsubscribe)はこちら ⇒ https://regist.mag2.com/reader/Magrddel?reg=unsubscribe_direct_footer&id=231376&e=info%40self-c.net&l=got179cddb ━━━━━━━━━━━━━━━━━