※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                            セルフ・カウンセリング          ♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪             ( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                     第 434 号  2025 年 4月   1日 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※      みなさん、こんにちは。    「 セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪ 」    をお読みいただきありがとうございます。    みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を    耳にしたことがおありですか?    これは、渡辺康麿氏が創案した、    書いて読む、一人で出来る自己発見法です。    私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、    みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、    同氏の著書を連載することにいたしました。    楽しくお読みいただけたら幸いです。   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜    連載になっております。興味のある方は、    バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。       1号〜    「自分の心に出会える本」     23号〜    「自己形成学の創造」     32号〜    「セルフ・カウンセリングの方法」     62号〜    「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」    136号〜    「大人の自己発見・子どもの再発見」 176号〜    「自分を見つける心理分析」 286号〜    「避けられない苦手な人とつきあう方法」 334号〜    「わかっていてもイライラするお母さんへ」 356号〜    「小学生にわかっていてもイライラするお母さんへ」     376号〜    「反抗期とわかっていてもイライラするお母さんへ」 394号〜    「子どもの言い訳がなくなるかしこい方法」    426号〜 新連載「子どものやる気を引き出すセルフ・カウンセリング」  バックナンバーはこちら→https://secure02.red.shared-server.net/www.self-c.net/mg/index.html   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜* ************************************** **************************************    人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、    いろいろな経験をします。        そして、その経験を通して、    「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう    その人なりのモノサシを形作っていきます。    自分の生い立ちを振り返ることによって、    無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、    そのとらわれから自由になっていく方法を    自己形成史分析といいます。    セルフ・カウンセリングという方法は、    このような、自己形成史分析という    自己探究の方法が基礎になっています。        ☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆    セルフ・カウンセリングでは、    自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。        家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。        テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、    相手がいない場面も大切な題材になります。    もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。    専門知識も必要ありません。        自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、    時間の順にそのまま書くと、リポートになります。    まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。    その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。        そして、相手の気持ちがわかります。        そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、    心を通わせてゆくための知恵が生まれます。        人間関係のすべてに共通する心のからくりを、    自分の経験を通して学ぶことができます。 ************************************** **************************************              「子どものやる気を引き出すセルフ・カウンセリング」                             渡辺康麿著  より抜粋    ( vol .  9 ) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++      ─ 第二章 対話に導く     〜 小学校の先生の、セルフ・カウンセリングによる教育実践  ─            ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++   ─ 第2節 セルフ・カウンセリングによる少人数教育の実践              〜 元先生の、少人数教育の実践  ─ ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++  前号からの続きですので、バックナンバー433号から      お読みいただくとわかりやすくなっています。  ☆★☆ みんなは、お母さんから怒られたりしないのかな ☆★☆  私は「みんな、どうもありがとう。みんなが嫌だなぁって思ったこと、よくわかりました。  みんな、それぞれ、いろんなことを思っているんだね。でも、先生びっくりしちゃった。  先生がみんなと同じぐらいの年の時は、お母さんに怒られたり、先生から怒られたりすると、すごく嫌になったの。  だから、きっと、みんなも同じように、  お母さんや先生に怒られた時のことを、嫌だと思ったことの時に言うと思ったのよ。  でも、みんな、違うでしょ。みんなは、もしかして、怒られたりしないのかなぁ」と言いました。  すると、3人の子どもたちは、口々に「怒られるよ」「嫌だよ」と言うのです。  私は、「みんな、怒られるんだ。よかった。先生の時といっしょだね。  でも、嫌だって思ったことの時に言わなかったのは、思い出さなかったのかなぁ」と聞いてみました。  すると、「ううん。だってね、先生に怒られた時のこと言ったら、先生からお母さんにばれちゃうでしょ。だから」  と言うではありませんか。  私は、<しまった。この教室の中で話したことは、口外しないということを言うのを忘れていたんだ。  子どもたちなりに、気を使って、例を出していたなんて。悪いことしたなぁ>と思いました。  ☆★☆ お母さんにばれちゃうと思っていわなかったのね ☆★☆  そして、  「ごめんごめん。みんな、お母さんにばれちゃうと思って、言わないでおいたのね。   先生、初めに言うのを忘れちゃったけど、ここでお話ししたことは、この中だけの秘密です。   お母さんに、先生から、例えば、あいちゃんたらこんなこと言ってたんですよ、とか、   あんなこと言ってましたよ、なんていうことは言いません。   どんな気持ちも、みんなのとっても大切な気持ちだからね。   自分がお母さんに言うのは、いいよ」と言いました。  子どもたちが、ほっとしたような顔をしたように見えました。  私は<ここまで、話してくれたから、もう少し、怒られた時のことを聞いてみよう>と思いました。  ☆★☆ トイレに入って、くそばばぁって言うの ☆★☆  「みんなも怒られた時、嫌だなぁって思ってることがわかったけど、   怒られた後、お母さんやお父さんには、何か言う?」  「ううん。何か言ったら、もっと怒られるもん」  「そうそう。ぼくは、一応、ごめんなさいって言うよ」  「一応ってことは、本当は嫌だなぁ。悪くないのにって思ってるのかな」  「ほんとにね、悪いことした時もあるけど、そうじゃない時は、悪くないのにって思ってるよ」  「そう。悪くないのに謝ったら、その後どうするの」  「あのね。トイレに入って、くそばばぁとかくそじじいって言ったり思ったりしてる」  「トイレの中でかあ。そうなんだ。   みんな、嫌だなぁって思ってるけど、もっと怒られたら嫌だと思って、謝ることもあるんだね。   よく話してくれました。どうもありがとう」  ☆★☆ セルフ・カウンセリングをちょっとやってみよう! ☆★☆  子どもたちは、教室に入って来た時の頃よりも、ずっと積極的に、自分のことを表現するようになりました。  私は、<この調子なら、残りの時間を使って、  少しセルフ・カウンセリングの記述の方法を、手ほどきできるかもしれないな。    ちょっとやってみよう>と思いました。  私は、「みんな、とっても、自分のことを上手に話してくれたね。  今度はね、これから配る紙に、もし自分だったらどう思うかを、書いてもらおうと思います」と言って、  あらかじめ用意しておいた心のセリフを入れられるようになっている記述用紙を配りました。 ─────────────────────────────────── 記述用紙具体例 ───────────────────────────────────  【状況】  きょうは、お休みの日です。  わたしは、お父さんと、お母さんと、遊園地に行こうとやくそくしていました。  ところが、朝起きてみると、お母さんがかぜをひいて、まだねていました。  その時、お父さんから話しかけられました。 ─────────────────────────────────── 【記述】 〈左の欄〉相手が言ったこと、したこと  〈1〉 お父さんは「お母さん、かぜをひいたみたいなんだ。  〈2〉 きょうは、遊園地にはいけないけど、がまんしなさい」と言った。 〈右の欄〉わたし(ぼく)が言ったこと、したこと、思ったこと  〈1〉 わたしは< ───────────────────────────────────  「紙を見ると真ん中に線が引いてあるでしょう。  左には、相手が言ったこと、したことって書いてあって、  右には私が言ったこと、したこと、思ったことってなってるよね。  もし、自分以外の人が、言ったりしたりしたことがあったら、左に書くの。  例えば、さっき、ゆうすけ君は、パパにおもちゃ買ってもらってうれしかったって言ったよね。  もし、この紙に書くとしたら、パパは「これ買ってもいいよ」と言った。って左に書くの。  そして、言ったことを書く時は、「 」のマークをつけるんだよ。  それから右側には自分が言ったこと、したこと、思ったことを書くの。  たとえば、ゆうすけ君は、パパが買ってもいいよって言った時、どう思ったっけ。  うれしいって思ったんだよね。だとしたら、“ぼくは<うれしいな>と思った。”って書くんだよ。  まずは、みんなで一緒にやってみよう」と言いました。  ☆★☆ お父さんから、我慢しなさい、って言われたら、どう思う? ☆★☆  私は用意した、心のセリフを書き入れられるようになった用紙には、以下のような場面の設定を書いておきました。  きょうは、おやすみのひです。  わたしは(ぼく)は、きのうから、かぞくでゆうえんちにいくとやくそくしていました。  ところが、あさおきてみると、おかあさんがかぜをひいて、おふとんでねていました。  おとうさんは、「おかあさんがかぜをひいたみたいなんだ。きょうは、ゆうえんちはがまんしなさい」といった。  わたしは(ぼくは)<   >とおもった。  わたしは(ぼくは)「   」といった。  私は、子どもたちに、問いかけながら、書き方の手ほどきをしてゆくことにしました。  「ここにも書いてあるけれど、こんな時、どんなことを思うかを考えてもらいたいの。   昨日から、お父さんと、お母さんと、遊園地に行こうって約束してたのね。   ところが、朝起きてみるとお母さんが風邪ひいて寝ていたの。   それで、お父さんから、我慢しなさいって言われたの。あいちゃんは、どう思う?」  ☆★☆ あいちゃんの答え ☆★☆  「いいよって思う」  「そう。いいよって思う前に、行きたかったなぁとかは思わない?」  「うん。だって、風邪ひいちゃったんだもん。それに、あい、何回も遊園地行ったことあるから、いいの」  「そうか。風邪ひいちゃったんだし、前にも行ったことあるからいいや。って思ったんだね。   そしたら、“私は<おかあさん、かぜひいちゃったんだ。いいよ>と思った。”って書くんだよ。   それから、あいちゃんは、お父さんになんて言うかな」  「いいよって言う」  「そう。だとしたら、“私は「いいよ」といった。”って書くんだよ。  しげる君は、どうかな。『我慢しなさい』って言われたら、どう思う」  ☆★☆ しげるくんの答え ☆★☆  「お母さんが行かないんなら、ぼくも行かないって思う」  「そう。お母さんが行かないんなら、行かないって思うんだね。   しげる君は、お母さんと行きたいって思うんだね」  「うん」  「じゃあ、“ぼくは<お母さんが行かないんなら、ぼくも行かない>と思った。”って書くんだよ。  その後、お父さんには何て言う?」  「いいよって言う」  「そう。じゃあ、“ぼくは「いいよ」と言った。”って書くんだよ」  「うんわかった」  「ゆうすけ君は、どう?」  ☆★☆ ゆうすけくんの答え ☆★☆  「ぼくはねえ、行きたかったけど、お母さんが風邪だからいいよって思う」  「ゆうすけ君は、行きたかったなぁ。でも、お母さん、風邪ひいたから、しかたないって思うんだね」  「うん」  「じゃあ、思ったとおりに、書いてみてね。その後、ゆうすけ君は、お父さんに何て言うかな」  「うん、いいよって言うと思う」  「そう。じゃあ、“ぼくは「うん。いいよ」と言った。”って書くんだよ。   みんな、とってもよく出来たね。もし、書けるようだったら、今いったことを書いてみて」  子どもたちは、私が問いかけて話したことを、用紙に書き始めました。  こうして、初日が終わりました。  3人の子どもたちは、自分のことをいきいきと、自分の言葉で話してくれました。  私は、セルフ・カウンセリングの方法と同じように、  できるかぎり時間順に、具体的になるように、問いかけてゆけば、  1年生であっても、自分がさまざまな思いを抱いていたことに気づき、それを表現できるのだ、と思いました。  また、私が想像もつかないようなことを、それぞれの子どもたちが思っているんだなぁ、と思いました。  初日を終えて、これからも、子どもたちとの関わりを楽しみながら、  子どもたちの気持ちに耳を傾けてゆきたいなと思いました。               つづく・・・  次回は    「 セルフ・カウンセリングによる少人数教育の実践 つづき 」    をお送りいたします。        どうぞ、お楽しみに!    皆様のご意見ご感想をお寄せいただけたら幸いです。  self_counseling2000@yahoo.co.jp  セルフ・カウンセリングには、  通学講座、通信講座など様々な講座があります。  詳しい内容はこちらから →http://www.self-c.net/sutady/index.html      →https://www.self-c.jp/study/self-counseling/  ご興味のある方は、下記の事務局までお問い合わせください。    一般社団法人生涯学習セルフ・カウンセリング学会    〒215-0003 神奈川県川崎市麻生区高石4-23-15  URL  http://www.self-c.net  電話 044-966-0485 ファクシミリ 044-954-3516  電子メール  self_counseling2000@yahoo.co.jp      ************************************** ************************************** ◎このメルマガに返信すると発行者さんにメッセージを届けられます ※発行者さんに届く内容は、メッセージ、メールアドレスです ◎セルフカウンセリング♪自分の心に出会えるメルマガ♪ の配信停止(unsubscribe)はこちら ⇒ https://regist.mag2.com/reader/Magrddel?reg=unsubscribe_direct_footer&id=231376&e=info%40self-c.net&l=got179cddb