※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                            セルフ・カウンセリング          ♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪             ( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                     第 430 号  2025 年 2月   1日 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※      みなさん、こんにちは。    「 セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪ 」    をお読みいただきありがとうございます。    みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を    耳にしたことがおありですか?    これは、渡辺康麿氏が創案した、    書いて読む、一人で出来る自己発見法です。    私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、    みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、    同氏の著書を連載することにいたしました。    楽しくお読みいただけたら幸いです。   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜    連載になっております。興味のある方は、    バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。       1号〜    「自分の心に出会える本」     23号〜    「自己形成学の創造」     32号〜    「セルフ・カウンセリングの方法」     62号〜    「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」    136号〜    「大人の自己発見・子どもの再発見」 176号〜    「自分を見つける心理分析」 286号〜    「避けられない苦手な人とつきあう方法」 334号〜    「わかっていてもイライラするお母さんへ」 356号〜    「小学生にわかっていてもイライラするお母さんへ」     376号〜    「反抗期とわかっていてもイライラするお母さんへ」 394号〜    「子どもの言い訳がなくなるかしこい方法」    426号〜 新連載「子どものやる気を引き出すセルフ・カウンセリング」  バックナンバーはこちら→https://secure02.red.shared-server.net/www.self-c.net/mg/index.html   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜* ************************************** **************************************    人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、    いろいろな経験をします。        そして、その経験を通して、    「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう    その人なりのモノサシを形作っていきます。    自分の生い立ちを振り返ることによって、    無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、    そのとらわれから自由になっていく方法を    自己形成史分析といいます。    セルフ・カウンセリングという方法は、    このような、自己形成史分析という    自己探究の方法が基礎になっています。        ☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆    セルフ・カウンセリングでは、    自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。        家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。        テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、    相手がいない場面も大切な題材になります。    もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。    専門知識も必要ありません。        自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、    時間の順にそのまま書くと、リポートになります。    まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。    その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。        そして、相手の気持ちがわかります。        そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、    心を通わせてゆくための知恵が生まれます。        人間関係のすべてに共通する心のからくりを、    自分の経験を通して学ぶことができます。 ************************************** **************************************              「子どものやる気を引き出すセルフ・カウンセリング」                             渡辺康麿著  より抜粋    ( vol .  5 ) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++      ─ 第二章 対話に導く     〜 小学校の先生の、セルフ・カウンセリングによる教育実践  ─            ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++  私が樫村先生と初めて出会ったのは、樫村先生が学生のときでした。  私が覚えていることは、樫村先生がどういうわけか、  30才をすぎて再び学生になった私に対して、さかんに皮肉をとばしていたことです。  私ははじめのうちは黙って聞き流していたのですが、  樫村さんの心の奥に何か隠されているように思われ、樫村さんの話を聞くことにつとめました。  そして、ある日、二人きりになったとき、  私は、私にとって問題だと思われることを思いきって指摘しました。  そのことがきっかけとなって、  私は樫村先生が自己形成史分析(注1)をするお手伝いをすることになりました。  その当時の樫村さんは、自分の生きる意味を模索していました。  そして、樫村さんにとって、価値があると思われる活動ができることに、  たとえば、学生運動とか、社会福祉活動とか、児童文化活動とか、ができることに、  自分の存在価値の根拠を求めていました。  しかし、そのことによって自分の存在価値を確認することはできず、  樫村さんは自己評価不安に陥っていたのでした。  その時、私は樫村さんに、たとえ樫村さんが何も価値ある働きができないとしても、  また、誰も樫村さんの価値を認めなかったとしても、  誰かと比べてはかることのできない価値が、すでに与えられているのだということを語りました。  樫村さんは大学を卒業し、小学校の教師になりました。  教師になりはじめたころ、樫村さんは、いかに教えるべきかという問題で苦慮していました。  そして、あれこれと教育書を読みあさっていました。  その樫村さんを見て、  私はいかに教えるべきかということを考えないでも、  ありのままの子どもたちの姿を見つめ、ありのままのこどもたちの言葉に聴きいれば、  いかに教えたら良いかという智恵は、ひとりでに、樫村さんの内がわから出てくるのだから、  それを待ったらどうか、とすすめました。  それから樫村さんは、私に会いにくるたびに、子どもたちに対する、実に細やかな観察を話すようになりました。  その樫村さんの細やかな観察のうちに、  私は、子どもたちに対する樫村さんの深い愛情を感じることができました。  樫村さんの話をきくと、子どもたちのその時のようすが、  まるでその場に居合わせているかのように、生き生きと浮かびあがってくるのです。  私にとって樫村さんの話を聞くことは、大きな楽しみになってゆきました。  それとともに、樫村さんから、教師としての自分のチカラ不足についての嘆きをも聞くようになりました。  しかし、その深い嘆きの言葉の内に、  私は、少しでも子どもたちに学ぶ喜びを感じさせたいという、  樫村さんの深い願いを感じないわけにはゆきませんでした。  その後、樫村さんは、教員生活15年目を迎えて、  荒れた6年生のクラスを思い切って引き受けることにしました。  そのクラスは、その先生ももてあましてしまうような、問題のクラスでした。  誰も、そのクラスを受け持とうとしませんでした。  当初、樫村さんは、  この子たちに「悪い子」というレッテルをはったまま卒業させるようなことはあってはならない、  と意気ごみます。  何とかして、このクラスをよいクラスに変えようと、試みます。  しかし、子どもたちのあまりのシラケぶりに、  だんだんに、自分の教師としての指導力に自信を失ってしまいます。  学校に行って子どもたちの顔を見るのが憂鬱になり、  ついには、子どもたちを避けるようにまでなってしまいました。  何をやっても子どもたちがついてきません。  だからといって、ここで逃げてしまったら、敗北感が残ります。  さもなければ、子どもってそういうもんだと自分に言い聞かせて、終わることになります。  彼は、子どもたちをどうこうしようという思いをひとまず棚に上げて、  自分自身の内面を振り返ってみました。  <よいクラスに変えたい>と思っていた自分の心の奥に、  <良い教師として評価されたい>という思いがあったということに気づきます。  さらに、  <よい教師として評価されたい>という思いの奥には、  <よい教師であることによって、自分でも自分のネウチを確かめたい>  という自己評価への欲求があることに気づきます。  このときの転機になったことを、樫村さんは次のように書いています。  「渡辺先生の話を聞いていたときのことである。   私は身にしみて、やっと“あること”が分かった。   それは、<よいクラスに変えたい>という自分の欲求自体が問題なのだ、ということだった。   私自身の人間としての存在価値は、今このままで十分に認められているのだから、   私は教師としてのネウチを保つために教育成果をあげようとしてはならないのだ」と・・・。  よいクラスに変えたいという思いの奥に、  自分の教師としてのネウチをまわりの人に認めてもらいたいとか、  あるいは、まわりの人に示したいとかいう自己評価モチーフがあったということに、  ここで樫村さんは、しっかり気づくことができたのです。  樫村さんは、  「そうだ!私は何もできなくてもよいのだ。   この何もできないとうことを徹底的に受けとめて、その感謝から、その自由から、   自分のなすべきことを見つけてゆこう」と決意します。  樫村さんが自己評価欲求から解放されたときに、子どもたちも変わってくることになります。  まず、彼の子どもたちへの関わり方が、変わってゆきました。  彼は、子どもたちがシラケていようが、いまいが、晴れ晴れとした気持ちで接します。  すると、それに呼応するかのように、子どもたちの反応も、驚くほど変わっていったのです。  シラケきっていた子どもたちに、笑顔が戻ってきたのです。  この樫村さんの報告を聞いて、  私は、自己形成史分析をしたことが樫村さんの学級経営に生かされたことを、とても嬉しく思いました。  それから、20年後、再び、樫村さんから、報告を受けました。  それは、セルフ・カウンセリングの方法を、  今度は、子どもたちに対して手ほどきしたら、子どもたちが自分で自分の問題に気づくようになった、  自分と相手の気持ちの食い違いを受けとめることができるようになった、という報告でした。  この樫村さんの実践記録を、以下、ご紹介しましょう。  注1.自己形成史分析とは、     生まれてから現在までに心に残っている場面を     セルフ・カウンセリングのルールにしたがって分析してゆきます。 その場面を、時期別、領域別に行動場面一覧表にまとめ、 自分自身の自己形成過程を体系的に振り返る方法です。                 つづく・・・  次回は    「 セルフ・カウンセリングによる道徳教育の実践 」    をお送りいたします。        どうぞ、お楽しみに!    皆様のご意見ご感想をお寄せいただけたら幸いです。  self_counseling2000@yahoo.co.jp  セルフ・カウンセリングには、  通学講座、通信講座など様々な講座があります。  詳しい内容はこちらから →http://www.self-c.net/sutady/index.html      →https://www.self-c.jp/study/self-counseling/  ご興味のある方は、下記の事務局までお問い合わせください。    一般社団法人生涯学習セルフ・カウンセリング学会    〒215-0003 神奈川県川崎市麻生区高石4-23-15  URL  http://www.self-c.net  電話 044-966-0485 ファクシミリ 044-954-3516  電子メール  self_counseling2000@yahoo.co.jp      ************************************** ************************************** ◎このメルマガに返信すると発行者さんにメッセージを届けられます ※発行者さんに届く内容は、メッセージ、メールアドレスです ◎セルフカウンセリング♪自分の心に出会えるメルマガ♪ の配信停止(unsubscribe)はこちら ⇒ https://regist.mag2.com/reader/Magrddel?reg=unsubscribe_direct_footer&id=231376&e=info%40self-c.net&l=got179cddb