セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


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セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
(”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
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第 317 号 2020年 5月 15日
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新型コロナウィルス感染症の影響で苦しみのうちにあるすべての皆さまへ心よりお見舞い申し上げます。
またその方々のために献身的に働いておられる医療関係者の皆さまへそして社会のライフラインを維持するために働かれている皆さまへ 感謝申し上げますとともに一日も早く元の平穏な日々に戻りますことを心よりお祈りいたします。

みなさん、こんにちは。
「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。
みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?
これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。

私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。 楽しくお読みいただけたら幸いです。


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連載になっております。興味のある方は、バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。
  1号〜「自分の心に出会える本」
 23号〜「自己形成学の創造」
 32号〜「セルフ・カウンセリングの方法」
 62号〜「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」
136号〜「大人の自己発見・子どもの再発見」
176号〜「自分を見つける心理分析」
286号〜 新連載「避けられない苦手な人とつきあう方法」

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人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、いろいろな経験をします。

そして、その経験を通して、「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう その人なりのモノサシを形作っていきます。

自分の生い立ちを振り返ることによって、無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、 そのとらわれから自由になっていく方法を自己形成史分析といいます。

セルフ・カウンセリングという方法は、このような、自己形成史分析という自己探究の方法が基礎になっています。


☆★☆セルフ・カウンセリングとは?☆★☆


セルフ・カウンセリングでは、自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。

家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。

テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、相手がいない場面も大切な題材になります。

もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。
専門知識も必要ありません。

自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、時間の順にそのまま書くと、リポートになります。

まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。
その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。

して、相手の気持ちがわかります。

そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、心を通わせてゆくための知恵が生まれます。

人間関係のすべてに共通する心のからくりを、自分の経験を通して学ぶことができます。

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「避けられない苦手な人とつきあう法」
渡辺康麿著  より抜粋
( vol . 32 )
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― 第四章 ―
避けられない身内の人間関係
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ー 義弟 → 義姉 ー
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タイトル「亭主をなじる義姉の態度が許せない」(後半)

木原勇 [50代男性]

私は去年の秋に、35年勤めた会社を定年退職しました。
今まで周りの人たちに助けられ、励まされたおかげで、無事に定年を迎えることができました。
これからは、私が人の役に立ちたいと思っています。
文化センターで、セルフ・カウンセリングの講座があることを知り、人間探究を学びたいと思い、受講しました。

【研究動機】

☆★☆義姉と言い争いになるわけ☆★☆

私は、義兄(妻の兄)のことを、魅力に富み、信頼できる人だと思っています。
義兄に会うのが、いつも楽しみでした。
義姉(義兄の妻)は、さっぱりした性格で、思いやりのある人だと思いますが、時々義兄をバカにしたような言い方をします。
私は腹が立って、これまでにも何回か、義姉と口論になりました。
この日も、義姉の言い方に我慢ができなくなって、言い争いになりました。
このように義姉と言い争いになるのはなぜなのか、考えたいと思い、この場面を取り上げました。

☆★☆せっかくのひとときが☆★☆

日時  :1999年2月下旬
場所  :義兄の家の近くの焼き肉店
登場人物:私(59歳) 妻(54歳) 娘夫婦
     義兄(65歳)義姉(63歳) 姪夫婦
昨年のはじめに、妻の母が92歳で亡くなりました。
その四十九日法要が、2月下旬に営まれました。
法要の後、義兄に誘われて、焼き肉店へ行きました。

【場面記述】

私は、義兄の向かいの席で、酒を呑んでいた。

私は〈義兄弟とはいいものだ。
相変わらず、人柄の良い兄貴だなぁ。
義兄と呑むと嬉しくて、時間が経つのがいつも早いな>と思った。

義姉は、姪夫婦と一緒に店に入ってきた。

私は〈義姉の顔がひきつっているな!〉と思った。

義姉は「娘の夫が、家であんたの帰りを待っているのに、何やってんだ。
木原夫婦を誘うなら、なぜ自宅に連れてこないのだ」と言った。

私は〈なに怒っているんだろう。
久し振りに義兄と楽しく酒を呑んでいるのに、雰囲気がこわれるなぁ!
私たち家族に分からないように注意すればよいのに。
まるで義姉の顔が鬼のようだなぁ〉と思った。

義兄は「悪かったね」と言った。

義姉は「本当にあんたがだらしないから、私たちが迷惑するのだ」と言った。

私は〈店に迷惑をかけるので、いい加減にやめてほしい。
夫婦喧嘩は自分の家に帰ってからやればよいのに。
私たち夫婦と直接関係ないのに、困ったな〉と思った。

姪の夫は「僕が邪魔なようなので、帰ってもいいんですよ」と言った。

私は〈姪の夫も小生意気な奴だ。義姉がこれで余計興奮するぞ!〉と思った。

義姉は「私たちの迷惑もかえりみず、よく酒なんて呑んでいられるものだ。
私たちの、待っている間のバツの悪さを考えてみて」と言った。

私は〈義兄がかわいそうだ。
言いたいけど、じっと我慢しているんだ。
私にはとてもできない〉と思った。

義姉は「あんたのために、私たち皆が不愉快にさせられているのだ」と言った。

私は〈こんなのが妻でなくてよかった。義兄のこんなのを妻にして気の毒だ〉と思った。

義姉は「娘の夫にも、娘にも、申し訳ないと思わないのか」と言った。

私は〈もういい加減にしろ!〉と思った。

私は「まぁまぁいろいろあるでしょうけど、今日は私たち家族も一緒にいるので、なんとか穏便にお願いしますよ」と言った。

私は〈義姉は分かってくれる〉と思った。

義姉は「あなたには関係ないことだから、黙っていください」と言った。

私は〈ふざけたこと言うな〉と思った。

私は「関係のあるない、ではなく、今日は義母の四十九日法要なのに、こんな姿を見たら、義母がどれほど悲しむか、考えてみてください」と言った。

私は〈義姉は大人だから分かってくれるはずだ〉と思った。

義姉は「うちの家族の問題を、あんたに何だかんだ言ってもらいたくない」と言った。

私は〈何というわからずやなんだ〉と思った。

私は「どなるのもいいけど、ここでは店の人に迷惑がかかるし、家に帰ってからゆっくり話してみてください。
義母が悲しんで、泣いているのが目に見えるようだ。
私自身も聞いていて非常に不愉快だ。
世の中は、あんたを中心に回っているんじゃない。
そんな顔で、よくもっともらしいことが言えたもんだ」と言った。

私は〈顔のことを言ったのは、ちょっとまずかった〉と思った。

義姉の顔が真っ赤になった。

義姉は「偉そうなこと言うんじゃないわよ!
あんたに顔のこと、とやかく言われたくない。
いったい何様だと思っているのさ」と言った。

私は〈こうなれば、とことんやってやれ〉と思った。

娘は「ひとの家のことだから、お父さんは黙っていて」と言った。

妻は「余計なおせっかいやかないで」と言った。

私は〈これ以上言うと、私の家族も傷つけることになるかな〉と思った。

義兄は、口をひきしめ、目はうるみがちで、肩を丸めていた。

私は〈義兄は寂しさに耐えているな。
それにしても悲しそうな顔だ。
義兄は、黙っていることにより、早く騒ぎが収まるのを願っているのだ。
義兄は、義姉にこれ以上醜態を演じてもらいたくないと願っているのだ。
義兄はすべての責任を、一人で感じている〉と思った。

私は、妻に「帰るぞ」と言った。

私は〈義兄に申し訳ない〉と思った。

私は、立ち上がった。

【記述のよる発見】

☆★☆自分と相手の思いを読み取ってみると☆★☆

*自分の欄の記述から

自分欄を読み返してみると、私が義兄に対し、好感を持っていることが読み取れます。
そして、〈義兄がかわいそうだ。義兄もこんなのを妻にして気の毒だ〉の心のセリフから、 私が義兄に同情し、義兄のためにこの場をなんとかしなくては、と思っていることが分かりました。

義姉に対しては、〈義姉は分かってくれる〉〈義姉は大人だから分かってくれるはずだ〉という心のセリフが見られます。
私は、義姉に話せば分かるはずだ、と先入観をもっていたことに気づきました。

以下、次号(後半)へつづく・・・

・・★・・ 編集後記 ・・★・・

新しい年度になり、二カ月経とうとしています。
木々の緑が色濃くなって、草木の芽が伸びる頃を迎えています。
気候の変化、環境の変化、心身の変化を感じています。
深呼吸して、気持ちを新たに、自分自身の変化とともに 自分と自分の回りの変化に目を向ける機会になるかもしれません。
ちょっと立ち止まって、自分の気持ちを、出来事を通して振りかえってみてはいかがでしょうか。
目まぐるしく過ぎてゆく生活の中で、息を抜く時間を大切にしたいものです。
皆さまとご一緒に考える機会となれば、嬉しく思います。
ご一緒に考えてまいりましょう。

次回を、どうぞ、お楽しみに!


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