セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


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セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
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第 299 号 2019年 8月 15日
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みなさん、こんにちは。

「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。

みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?

これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。

私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。
楽しくお読みいただけたら幸いです。

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連載になっております。興味のある方は、バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。
  1号〜「自分の心に出会える本」
 23号〜「自己形成学の創造」
 32号〜「セルフ・カウンセリングの方法」
 62号〜「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」
136号〜「大人の自己発見・子どもの再発見」
176号〜「自分を見つける心理分析」
286号〜 新連載「避けられない苦手な人とつきあう方法」

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人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、いろいろな経験をします。

そして、その経験を通して、「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう その人なりのモノサシを形作っていきます。

自分の生い立ちを振り返ることによって、無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、 そのとらわれから自由になっていく方法を自己形成史分析といいます。

セルフ・カウンセリングという方法は、このような、自己形成史分析という自己探究の方法が基礎になっています。


☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆


セルフ・カウンセリングでは、自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。

家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。

テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、相手がいない場面も大切な題材になります。

もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。
専門知識も必要ありません。

自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、時間の順にそのまま書くと、リポートになります。

まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。
その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。

して、相手の気持ちがわかります。

そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、心を通わせてゆくための知恵が生まれます。

人間関係のすべてに共通する心のからくりを、自分の経験を通して学ぶことができます。

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「避けられない苦手な人とつきあう法」
渡辺康麿著  より抜粋
( vol . 14 )
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― 第二章 ―
避けられない職場の人間関係
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ー 上司 → 部下 ー
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山崎智子 [看護師・50代女性]

【研究動機】

☆★☆もっと相手を理解したい☆★☆

私は看護師として、ずっと働いてきました。
その間に、結婚、出産、離婚、子供との別れなど、たくさんのことを経験してきました。
現在は、病棟主任という管理職について、がんばっています。
しかし、がんばればがんばるほど、患者や同僚とのかかわりが難しく感じられました。
そして、その背景には、自分の性格の欠点が見え隠れしていました。
できたら、自分自身を、もう一度見直してみたい、そして、相手のことを理解して、より良いかかわりをもちたいと思うようになりました。
この病棟主任という管理職になったことが、セルフ・カウンセリングを学ぶきっかけになりました。

☆★☆ 子供を持つ看護師とのかかわり ☆★☆

二人の看護師さんが退職することになったので、送別会を兼ねて、病棟の人たちで食事会を行いました。
その時、二人の子供を持つAさんという看護師に対して、私の気持ちが大きく揺れ動きました。
これからも、子供を持つ看護師とかかわっていく必要がありますので、Aさんとのことを記述してみることにしました。
Aさんを理解するとともに、私自身についても、何か発見できれば、と言う思いがありました。

☆★☆ 同僚の送別会で ☆★☆

Aさんは、再三、子供の病気を理由に仕事を休み、勤務に支障をきたしていました。
私は、一年間、Aさんを精一杯カバーしてきました。
しかし、これ以上できないと思い、私はAさんに「両親や、病院内にある保育室を十分利用して、 今後は勤務に支障をきたさないようにしてほしい」と伝えました。
すると、Aさんは「院内の保育室には預けたくないし、両親にもこれ以上頼めないので、休みがもらえないなら辞めます」と言って、退職を申し出ました。
そのAさんと、もう一人退職したBさんを、私は送別会に呼びました。
その時もAさんは、熱のある子供を家族の人には預けないで送別会に連れてきました。
私は、Bさんとあいさつを交わしていました。



【場面記述】

Bさんは「今日は、呼んでもらって、ありがとうございます。
だんなが子供をみてくれるので、久しぶりにゆっくりできます」と言った。

私は〈Bさん、少し痩せたな。
今日、呼んだこと心から喜んでいるなあ〉と思った。

私は「勤務中は、本当にお疲れさまでした。
今日は、ゆっくり楽しみましょうね」と言った。

私はBさんと話していた。

Aさんと二人の子供は、こちらに向かって歩いてきた。

私は〈送別会の時まで、子供を連れてきて、呆れた人だなあ〉と思った。

Aさんは「○○が、熱、38℃あったけど、連れてきた」と言った。

私は〈来るなり、また、子供のことか。
Bさんはきちんと挨拶したのに、礼儀のない人だなあ〉と思った。

Aさんは、子供に「何も食べていないから、お腹が空いたのでしょう」と言った。

私は〈子供が泣いて、機嫌が悪そうだなあ。
送別会の日くらい、Bさんみたいに預けてくればいいのに。
それに熱があるなら無理して参加しなくていいのに。
ちゃんと挨拶もしないで、常識のない人だなあ〉と思った。


【記述による発見】

☆★☆ 自分の考えを押しつけていた ☆★☆

私は、Aさんを“呆れた人”“礼儀の知らない人”“常識のない人”と考え、全く受け入れられませんでした。
そしてAさんの気持ちを分かろうという気持ちもありませんでした。
このような気持ちになった背景には、二つのことがかかわっているかもしれないと思いました。


以下、次号(後半)へつづく・・・


・・★・・ 編集後記 ・・★・・

残暑お見舞い申し上げます。

夏を名残惜しむように、蝉の声が響いています。
平和について考える時を迎えています。
自然の営みの中にあって社会の変化を感じつつさまざまな関わりのなかで 一人ひとりがありのままの気持ちを表現し改めて丁寧な関係を築いていきたいと思っています。

目まぐるしく過ぎてゆく生活の中で、息を抜く時間を大切にしたいものです。
皆さまとご一緒に考える機会となれば、嬉しく思います。
ご一緒に考えてまいりましょう。

 次回を、どうぞ、お楽しみに! 


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