セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


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セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
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第 59 号 2009年 8月 15日
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みなさん、こんにちは。
「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。
みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?
これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。
私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。
楽しくお読みいただけたら幸いです。


連載になっております。興味のある方は、バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。
   1〜22号   「自分の心に出会える本」より
   23号〜    「自己形成学の創造」より
   32号〜 新連載「セルフ・カウンセリングの方法」より



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人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、いろいろな経験をします。
そして、その経験を通して、「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいうその人なりのモノサシを形作っていきます。

自分の生い立ちを振り返ることによって、無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、 そのとらわれから自由になっていく方法を自己形成史分析といいます。

セルフ・カウンセリングという方法は、このような、自己形成史分析という自己探求の方法が基礎になっています。

☆★☆セルフ・カウンセリングとは?☆★☆

セルフ・カウンセリングでは、自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。
家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。
テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、相手がいない場面も大切な題材になります。
もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。
専門知識も必要ありません。
自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、時間の順にそのまま書くと、リポートになります。
まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。
その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。
そして、相手の気持ちがわかります。
そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、心を通わせてゆくための知恵が生まれます。
人間関係のすべてに共通する心のからくりを、自分の経験を通して学ぶことができます。


第32号より、セルフ・カウンセリングのプログラムに取り組み、 新たな自己発見をした方々の、体験談を紹介していきます。

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「セルフ・カウンセリングの方法」 渡辺康麿著 より抜粋
(vol . 28 )


ー セルフ・カウンセリング ケーススタディ 14 ー


タイトル 「妻と母との板ばさみになって」〔男性・38歳〕

(ケーススタディ14 − 後半)

前号からの続きですので、 バックナンバー58号からお読みいただくとわかりやすくなっています。

【洞察してみて】

☆★☆妻と母との板ばさみになっていた☆★☆

私は、妻と母との間で、どちらかを立てればどちらかがだめになり、立場がむずかしいと思いました。
私が何か言えば、母と妻の両方に不機嫌な顔をされるのではないかというような恐怖感を感じているのかもしれません。
母にも妻にも、見捨てないでほしいという気持ちがあるような気がしてきました。
そこで私は、本当の気持ちを確かめるために、感情や欲求を記述から洞察してみました。
母に対しては、文句を言わないでほしい、有美子を自由にしてやってほしい、妻も妹たちと同じように扱ってほしいと思っています。
妻に対しては、母と仲よくしてほしい、一緒に食事をしてほしい、怒らないでほしいという欲求を抱いています。
私自身は、妻を休ませたい、母と孫と一緒に過ごさせたいという欲求を抱いています。
記述から読みとれる妻の欲求は、外食をしたい、妹と同じように自由にさせてほしい、ということでしょうか。
この場面で妻に何か言っても、耳には入らないと思います。
黙って聞いているほかないのではないでしょうか。
妻の気持ちが治まってから話をしたいと思いました。

☆★☆何をそんなに恐れているのだろう☆★☆

ここまで考えてきた後で、もう一度、自分が洞察した欲求を見直してみました。
すると私の心の奥底に、母に対する恐怖心が一貫して流れていることに気づきました。
私は、何かしようとするとき、母だったらこう言うのではないかとすぐ考えてしまいます。
子供が「何かしたい」と言うと、私の母は「するな」と言うほうです。
妻の母は「してみなさい」と言うほうです。
私たち二人は育った環境が違うのですから、お互いの考えを確かめあう必要があるのかもしれません。
これまで、嫁と姑との間の行き違いは何回もありました。
そういうとき、論理的に考えると、母のほうが間違っていることが多いのです。
けれども心情的には、母のことをあまり批判したくないのです。
私の目には、妻が母をいじめているように感じられるからです。
ですから私の心のなかでいつも葛藤が起こり、困ってしまいます。
記述を読むと、その心理状況がよく表現されています。
〈困ったなあ。おふくろの機嫌が悪くなるのはいやだなあ〉
〈また、おふくろの機嫌が悪くなったらどうするんだ。困ったなあ〉
〈おふくろが逆上しても困るしなあ〉
困るなあ、という気持ちの奥には、妻のことについてもおふくろには悪く思われたくないという気持ちが強く働いています。
母とのことは、改めて私が小さい頃の母との場面を書いてみようと思います。
幼い頃の恐怖心が残っているのかもしれません。

☆★☆妻は気持ちをわかってほしいのだ☆★☆

今回書いてみて、初めは、自分が優柔不断だということが改めてわかり、情けない気持ちでした。
しかし、もう一度よく読んでみると、妻は私に自分の気持ちをわかってほしいと言っているのがよくわかりました。
外食したいと言ったのは、単に自分がラクをしたいからではなく、ゆっくりと私と食事を楽しみたかったのかもしれないのです。
何よりも大切なのは、妻の気持ちを汲みとってあげることだ、と思いました。
大事なのは、妻の求めることを実行するかどうかではなく、 私が妻の気持ちを受けとめるかどうか、ということではないかと思いました。
私は母のことばかり考えていて、妻の気持ちにまで心が及んでいなかったことに気づきました。
その後、また母と妻の間で板ばさみになって、気持ちがサンドイッチのような状態に置かれたとき、 思いきって妻の気持ちをとことん聞いてみたのです。
「そうか、有美子はそうしたいんだね。わかった」と。
結論は出せないのですが、気持ちだけは聞きました。
すると妻のほうから、「言っても、あなたを悩ますだけよね」と言ったのです。
私は「悪いなあ」と言いました。
妻は「いいのよ。そんなあなたと結婚したんだから」と言いました。
その顔は、以前、「気持ちをちっともわかってくれない」と言ったときとは違っていました。
口をきかないとか、食事を拒否するようなこともありませんでした。

☆★☆妻に記述を読んでもらった☆★☆

私は、小さいときからの母親との関わりを書いてみました。
すると、母に見放されはしないかという恐怖心をもっていたことが、改めてよくわかりました。
そして次の週末に、幼い頃の私と母との関わりの場面を、思い切って妻に読んでもらいました。
その上で私は、妻に「うちのおふくろをどう思っている?」と聞いてみました。
妻は、「今だから話すけど、私は、ずーっとお母様のこと、ずいぶん心の狭い人だ、と思ってきたわ。
でも今は、お母様を気の毒な人だとも思っているわ」と言いました。
私は、〈有美子はずいぶん率直に話してくれるなあ。
有美子なりに理解してくれていたんだなあ〉と思いました。
さらに妻は、「あなた、変わったわねえ。
前だったらこんな記録は見せられなかったでしょう。
だいたい困った困ったと言うばかりで、お母さんの顔色だけをうかがっていたじゃない。
最近は、自分で決められるようになったもの」と言いました。
私は妻の言葉を聞いて、最近会社でも、後輩から「主任、最近変わりましたね。
先輩に言うのも何ですが、仕事がやりやすくなりました」と言われたことを思い出しました。
自分でも、家に帰りたくない気持ちがなくなったなあと思っています。

ケーススタディ 14 おわり

次回は、ケーススタディ15「高校生の息子との対立」を2回に渡ってお送りいたします。

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