セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


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セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
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第 42 号 2008年 12月 1日
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みなさん、こんにちは。

「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。

みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?
これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。

私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。

楽しくお読みいただけたら幸いです。

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連載になっております。興味のある方は、バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。
   1〜22号   「自分の心に出会える本」より
   23号〜    「自己形成学の創造」より
   32号〜 新連載「セルフ・カウンセリングの方法」より

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人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、いろいろな経験をします。
そして、その経験を通して、「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいうその人なりのモノサシを形作っていきます。

自分の生い立ちを振り返ることによって、無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、 そのとらわれから自由になっていく方法を自己形成史分析といいます。

セルフ・カウンセリングという方法は、このような、自己形成史分析という自己探求の方法が基礎になっています。

☆★☆セルフ・カウンセリングとは?☆★☆

セルフ・カウンセリングでは、自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。
家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。
テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、相手がいない場面も大切な題材になります。
もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。
専門知識も必要ありません。
自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、時間の順にそのまま書くと、リポートになります。
まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。
その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。
そして、相手の気持ちがわかります。
そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、心を通わせてゆくための知恵が生まれます。
人間関係のすべてに共通する心のからくりを、自分の経験を通して学ぶことができます。

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第32号より、セルフ・カウンセリングのプログラムに取り組み、 新たな自己発見をした方々の、体験談を紹介していきます。

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「セルフ・カウンセリングの方法」 渡辺康麿著 より抜粋
(vol . 11 )

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ー セルフ・カウンセリング ケーススタディ 5 ー
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タイトル「部下の女性に仕事を頼めない」   [男性・36歳]
        ( ケーススタディ6 − 前半 )

【研究動機】

営業課長となって二か月が経過しました。
会社は、会員制リースマンションを管理運営しています。
事業の拡大に伴い、本社勤務から新支店の課長に抜擢されました。
課長ということで、人(部下)を使って仕事を進めていくことになります。
課長という役職に就いた以上は、リーダーシップも期待されるわけです。
ところが私は、人を使うと言うことが苦手なのです。
つい、人に頼むくらいなら自分でやってしまう、というパターンになってしまいます (もちろん、頼みやすい人と、頼みにくい人の区別はありますが……)。
しかし、そうやって私が自分でやってしまえる仕事量には限界があります。
任せるということをしなければ、後継者も育たないでしょう。
『なぜ、私は人にものを頼めないのか』がわかればいいのですが、それがわからないから悩んでいるわけです。
そこで、まずはどういうときに頼みにくくなるのか、状況を明らかにしたいと思いました。
最近、頼みにくかった場面を記述してみます。

【場面説明】

日時  :9月×日 午後5時頃
場所  :会社(貸しビルのワンフロア)の私のデスクのところで
登場人物:営業担当者は出払っており、フロアにいたのは
     営業部長(男性、52歳)
     私(課長、36歳)
     事務のAさん(24歳、女性)だけだった

【場面記述】

私は〈もうすぐ終業時刻になる。
活動日報を(コンピュータの端末で)打ちだして、資料を作らないと。
今日は早く帰りたいし、Aさんに頼もう〉と思った。

私はAさんのほうを見た。

Aさんは書類を素早くくりながら電話に対応していた。

私は〈彼女、忙しそうだな。ちょっと頼みづらい雰囲気だな。
彼女の手が空くまでもう少し待とう〉と思った。

Aさんは書類棚のファイルの整理を始めた。

私は〈早く頼まないと、あと10分くらいでオンラインが止まってしまう〉と思った。
「Aさん、これ打ち込んで」と部長の声がした。

Aさんはパソコンのほうに行った。

私は〈あー、しまった。部長が先に頼んでしまった。
もっと早く言っておけばよかった。
もう時間もないし、しかたない自分でしよう〉と思った。

私は端末機の前に腰かけて、キーボードを叩いた。

【場面記述を書き終わって】

この場面記述を読み返したとき、やっぱり自分というのは頼み下手なんだと思い、つくづく情けなくなりました。
この記述をセルフ・カウンセリングの講座にもっていくと、講師の先生に次のようなことを指摘されました。
「Aさんのようすを見て〈ちょっと頼みづらい雰囲気だな〉と感じていらっしゃいますよね。
この“頼みづらい雰囲気”というのを、さらに具体的に言うとどのようなことでしょうか。
それから、この〈早く頼まないと、あと10分くらいでオンラインが止まってしまう〉の後に、何か思いはなかったでしょうか」
この後、新規契約が取れたことであわただしくなり、記述を読み返すどころではなくなりました。
しかし多忙な日常に埋没しながらも、講師の先生の指摘が、ずっと気にかかっていました。
〈早く頼まないと、あと10分くらいでオンラインが止まってしまう〉の後にどんな思いがあったのか。
私の感じた“頼みづらい雰囲気”とはいったい何なのか(折にふれて自分に問いかけました)……。

*     *     *

記述を書いてから一か月経ちました。
私は改めて記述を読み返してみました。
時間を置いたせいか、そこに書かれている自分を、他人のように感じました。
というか、自分という主体を対象(客体)として、冷静に眺めている自分がいました。
〈書くことで、自分を客観的に見つめることができるというのは、このことなんだ〉と感心しました。
改めて記述を読み返して、まず気づいたことは、このときの私は焦っていたということでした。
オンライン停止の時刻が近づいているという中で、Aさんに頼んで、安心して早く帰りたかった自分がいたのです。
そこから、〈早く頼まないと、あと10分くらいでオンラインが止まってしまう〉という心のセリフが出てきたのです。
Aさんに頼みたいと思いながら、なかなか言い出せずにいる私がいます。
〈早く頼まないと、あと10分くらいでオンラインが止まってしまう〉につづく思いはというと、 〈でも、Aさんは今忙しそうにしているから、頼みにくいな〉というふうになると思います。
このことに気づいたとき、驚きました。
心の中では、頼みたいけれど頼みにくい、早くしないと、でも……とつぎつぎに思いが浮かんでいるのに、 私はAさんに何も言ってはいなかったのです。

【洞察をしてみたら】

☆★☆相手に嫌われたくない☆★☆

洞察をしたことで、今まで意識していなかった自分の感情や欲求を取り出すことができました。
〈彼女、忙しそうだな〉と言う心のセリフを洞察すると、私から彼女に対して、”伺う感じ”と言う感情が取り出せました。

以下、次号(ケーススタディ6ー後半)に つづく・・・

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