セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


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セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
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第 39 号 2008年 10月 15日
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みなさん、こんにちは。

「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。

みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?
これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。

私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。

楽しくお読みいただけたら幸いです。

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連載になっております。興味のある方は、バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。
   1〜22号   「自分の心に出会える本」より
   23号〜    「自己形成学の創造」より
   32号〜 新連載「セルフ・カウンセリングの方法」より

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人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、いろいろな経験をします。
そして、その経験を通して、「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいうその人なりのモノサシを形作っていきます。

自分の生い立ちを振り返ることによって、無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、 そのとらわれから自由になっていく方法を自己形成史分析といいます。

セルフ・カウンセリングという方法は、このような、自己形成史分析という自己探求の方法が基礎になっています。

☆★☆セルフ・カウンセリングとは?☆★☆

セルフ・カウンセリングでは、自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。
家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。
テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、相手がいない場面も大切な題材になります。
もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。
専門知識も必要ありません。
自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、時間の順にそのまま書くと、リポートになります。
まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。
その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。
そして、相手の気持ちがわかります。
そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、心を通わせてゆくための知恵が生まれます。
人間関係のすべてに共通する心のからくりを、自分の経験を通して学ぶことができます。

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第32号より、セルフ・カウンセリングのプログラムに取り組み、 新たな自己発見をした方々の、体験談を紹介していきます。

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「セルフ・カウンセリングの方法」 渡辺康麿著 より抜粋
(vol . 8 )

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ー セルフ・カウンセリング ケーススタディ 4 ー
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タイトル「何で私のことをいじめるの」   [女性・22歳]
        ( ケーススタディ4 − 後半 )

前号からの続きですので、 バックナンバー38号からお読みいただくとわかりやすくなっています。

【研究動機A】

頭では白木さんは意地悪でないとわかっているのですが、その後も、白木さんを恐れる気持ちがつづいていました。
その恐れる気持ちがどこからくるのか、原因を知りたいと思い、もう一度記述してみることにしました。

【状況説明】

毎朝、自分たちの部屋の机をふくのは、私たち新人の役割になっていました。今週は、私の当番でした。

【場面記述A】

私は〈今日は、ちょっと遅くなってしまったなぁ。
まだ白木さん、来てないといいなぁ。
机ふきが終わってから来てくれるといいんだけど。
もし来てたら、きっと新人のくせに自分とほとんど変わらない時間に来て、だめなコって思うだろう。
この前も私が来たときには、もう白木さんが先に席に座っててすごく怖い顔をしてた。
おはようも言ってくれなかったっけ。
嫌だな〉と思った。

私は部屋に入った。
机の上に白木さんの荷物が置いてあった。

私は〈やっぱり荷物がある。
あの猫の写真の袋はまさしくそうだ。
猫の話をするときは、スッと顔がやわらぐんだよな。
あのバッグがあるってことはもう白木さん来てるんだ。
どこに行ったんだろう。
ジュースでも買いに行ってるのかな。
今のうちに机ふいてしまわなきゃ。
戻ってくる頃、机をふき終わってるといいな〉と思った。

私は机をふき始めた。

白木さんがジュースをもって入ってきた。

私は〈あっ、白木さんが来た。
まだ白木さんの机ふいてないな。
座ったら、まだふいてなくて嫌な顔するかもしれない。
その後ふこうとしたら、よけい機嫌悪くなるかなぁ。
嫌だなぁ。とりあえず挨拶しよう〉と思った。

私は「おはようございます」と言った。

白木さんは私のほうを見た。

白木さんは「おはようございます」と言った。

私は〈白木さん、顔をそらすように挨拶したな。
声も低いし、機嫌悪いのかな。
嫌だな〉と思った。

白木さんはジュースと財布を机に置いた。

私は〈そんなにバシッと物を置かなくてもいいのに。
あたってるのかな。
まだ机ふき終わってないからかな。
私のことで機嫌悪くなったのかな。
とにかく早く机をふいてしまおう〉と思った。

私は違う先輩の机に移り、ふいた。

白木さんが「部長の机はふいたの?」と言った。

私は〈何か怒ってるみたいだな。
でも部長、朝ごはん食べてるのに悪いよな。
ふかないほうがいいと思ってふいてないのだから、それは言おう〉と思った。

私は「いえ。
朝ごはん食べてらっしゃるから悪いかと思って」と言った。

白木さんは「部長の机、先にふくのが当たり前でしょ?
聞いたの?」と言った。

私は〈そんな厳しい口調で言わなくてもいいのに。
どうしてそんなに怒るんだろう。
私、そんなに悪いことしたかな。
そんなにだめな新人かな。
嫌だな〉と思った。

私は「いいえ」と言った。

白木さんは「机をおふきしましょうかって聞いて、先にふいて」と言った。

私は「はい」と言った。

私は〈そんなに怒ることないのに。
同じこと言うにも言い方でずいぶん違うのに。
どうしてあんなに怒るんだろう。
私はやっぱり嫌われてるのかなぁ。
他の同期の新人の子にはやさしく気さくに話してるのに。
私だって、白木さんにいい子って思われたいのに。
だってペアなんだから、他の人たちより仲よくなるはずなのに。
嫌だな。
私のやること、みんな白木さんの気に入らないみたい。
あー気がめいる。
早く帰りたい。
こんな思いをするなら、白木さんの見えないところに行きたい。
帰ればびくびくしなくてすむ。
会社以外の人はわかってくれてるし。
早く会社を離れたい。
今までは学校の人とも他の人とも、うまくやってこれたし、楽しかったのに。
みんなから好かれてると思ってたのに。
どうして白木さんとはうまくいかないんだろう〉と思った。

☆★☆自分の欄を読んで気づいたこと☆★☆

より具体的に心のセリフをつけ加えることで、自分がそのときどう考え、どう感じたのかがわかるようになりました。
私は、白木さんの機嫌が悪くなることを大変恐れているのがわかりました。
それは、今でも、そのときの白木さんの顔が大変リアルに思い出されるくらいですから、かなりショックだったんだなぁと思います。
白木さんは、普段から感情がそのまま顔に出るほうでしたが、怒っている顔に対し、私は必要以上にこだわっていたのかもしれないと思いました。
私は、部屋に入るときから、自分が少し遅れてきたことで、すでに不安を感じていたようです。
つまり、白木さんに会う前から、自分の中に自分を責めるような思いがあったのです。
そのため、恐れる気持ちで白木さんを見たので、怒った表情にとても敏感になっていたのでしょう。
とすると、白木さんは、必ずしも私に対してムッとしていたとは限らないのかもしれないと思えてきました。
何かイライラすることが別にあってそうなるときもあっただろうに、この頃の私は、いつも白木さんは私に対して怖い顔をしていると 思っていたのではないでしょうか。
機嫌が悪いのは自分のせいだと決めつけていたので。
自分はだめだという思いにとらわれ、落ち着きを失っていたのではないかと気づきました。
落ち着いて白木さんのようすを思い出してみると、白木さんは仕事以外のときは機嫌がよいのです。
それで私以外の仕事に直接関係のない新人には、気さくに接していたのだと思います。
私は、自分以外の後輩にはやさしく接する、つまり私だけが嫌われていると思い込んでいたのです。
それで自分に自信がなくなり、いつも落ち着きがなく、おどおどしていたような気がします。
心の奥では、白木さんに認められたい、ペアなんだから他の同期よりもっと認めてほしいと思っていたんだなあと、改めて気づきました。
そして、認められていない自分を認めたくないために、早く会社から離れて安心したいと思って、 『早く帰りたい』という気持ちになったんだなあと気づきました。

☆★☆相手の欄を読んで気づいたこと☆★☆

リーダーになり、自分が後輩の指導をする立場になったため、白木さんもかなり自分を追い込んでいたのかなぁ?
(これはあくまでも私の推測でしかないけれど)と思いました。
部長の机を先にふくということは、組織の中には上下関係があるということに無頓着だった私に、それを気づかせる当たり前の指導だったのでしょう。
部長に声もかけず、安易に他の人の机をふいていた私に対し、指導者として部長の目も気になり、つい口調が厳しくなったのかもしれないと思いました。

初めは、書くのさえ気が重かったのですが、自分の思いを自由に書いてよいのだと教えられ、思いきってグチグチと思っている気持ちを書き表してみました。
すると書き終わった後、大変気持ちが軽くなったのです。
そこから自分のいろいろな欲求が見えてきて、本当にスッキリしました。
今では、白木さんとは、一緒に飲みに行ったりできるようになりました。
新人なんだから、アレコレ言われて当たり前と思えるようになったら、白木さんと気楽に話せるようになったのです。

ケーススタディ 4 おわり

次回は、ケーススタディ5「仲間はずれになるのが怖い」を2回に渡ってお送りいたします。

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