セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


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セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
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第 17 号 2007年 11月 1日
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みなさん、こんにちは。

「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。

みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?
これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。

私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。

楽しくお読みいただけたら幸いです。

連載になっておりますので、初めての方は、バックナンバー第1号からお読みいただくとわかりやすいと思います。

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第15号(10月1日発行)より、
セルフカウンセリングのプログラムである「記述・洞察」に取り組んで新たな自己発見をした方々の、体験談を紹介していきます。

「記述」とは、日常生活において、心に引っかかった、ある一場面を、ありのままに、ルールに従って書き表すことです。

相手が言ったこと、したことと、自分が言ったこと、したこと、そして、自分が思ったこと(心のセリフ)を時間順に書き表していきます。

「洞察」とは、記述文をてがかりに、その奥にある自分の思いを探究することです。

記述の一文一文に対して、意識の対象や感情、欲求を取り出していきます。

このように、記述と洞察をすることによって、距離を持って自分を見つめることができるようになり、 自分や相手に対して、様々な気づきが生まれてくるようになります。

セルフカウンセリングとは、「記述・洞察」というプログラムを通して新たな自己発見をすることなのです。



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「自分の心に出会える本」  渡辺康麿著  より抜粋
(vol 17)

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自分の心と向き合って
ー セルフカウンセリング体験記録 2・前半 ー

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タイトル 「愛されたいから、自分で自分を縛っていたんだ!」
(体験談2ー前半)

☆★どうしたら彼を忘れられるの★☆

私には、2年間つき合ってきた彼がいます。

2年前、私は入社したばかりで、緊張と不安を抱えて毎日をすごしていました。

事務職しか経験のなかった私がコンピューター会社の営業部に採用されて、どうしよう……と思っていました。

そんな私を、同じ部署のAさんは、たびたび励まし元気づけてくれました。

ときどき食事に誘われるようになり、おつき合いがはじまりました。

私の悩みや不安に、ビシッと的確で頼りになるアドバイスをしてくれるAさんは、私にとって誰より頼もしい存在でした。

私はすっかり彼に夢中になっていきました。

Aさんはすでに結婚していて、子どももいました。

彼は、よく社内の飲み会に奥さんと子どもをつれてきました。

だから、私は奥さんとも顔見知りなのです。

そうやって家族を見せびらかされるたび、私はひどく傷つきました。

そのたび、私は、〈いつまでも、こんなつき合いをつづけていてはいけない〉と自分に言い聞かせました。

今度こそ彼と別れようと決心したことは、一度や二度ではありません。

でも、彼の甘い言葉、たとえば、 「おまえは、うちの奥さんと違って、おとなしくてかわいい」という言葉一つで、彼と決別する決意がしぼんでしまうのでした。

奥さんと比べてほめられることで、ちょっとした優越感を刺激される部分もありました。

そうかと言って、私から甘えようとすると拒絶され、また傷つくことになるのです。
こんなパターンを延々とくり返しているうちに、私は疲れてきてしまいました。

もういい加減、自分をラクにしてあげたい、どうしたら彼のことを忘れて、自分の気持ちをすっきりさせられるんだろう……
そんな思いから、私は心に残った彼との場面を記述してみました。

セルフカウンセリングの方法は、前の会社の社内研修で学んでいました。


【場面状況】

この年の秋に、本社と関東内の支社を集めて、大運動会が行われることになりました。

私とAさんは、同じチームの応援団に選ばれました。

応援の企画をたてるため、応援団のメンバーは日曜日に会社に集まることになりました。

ほかの人は、休日出勤にブーブーと口々に文句を言っていました。

私も口では、みんなに合わせて文句を言っていました。

けれど、内心ではうわべとまったく逆の気持ちをもっていました。

私とAさんは、つき合っているとは言っても平日の仕事帰りに人目を避けて会うだけで、休日に会うことは一度もありませんでした。

週が明けると彼は課内のまわりの人たちに、土日に家族でどこに行った、という話をして盛りあがっていました。

私としては不満がないわけではありませんが、 ワガママを言ってはいけない、邪魔になったら嫌われる、そして見捨てられてしまう…という思いから、我慢していました。

そこへ、運動会の準備という口実がふってきて、休みの日に会える運びとなったのです。

彼に会える嬉しさとともに、奥さんに勝ったゾという気持ちもありました。

私は、その日を心ひそかに楽しみにしていました。

その日、私は朝早めに出勤し、集合場所である会議室に向かって歩いていました。


【場面記述】

Aさんが中からドアを開けるのが見えた。

私は〈あっ。私のことを気づいてくれたんだ。
嬉しいな。どうして、わかったの?
まるでテレパシーが通じたみたい。
気持ちが通じ合っているからだよね〉と思った。

Aさんは、アーとか、オーとか声をあげた。

Aさんは「来た」と言った。
私は「おはようございまーす」と言った。

私は〈あー、やっと会えたね。嬉しい。
早く行きたい。
Aさんの近くに行きたい〉と思った。

私は小走りでドアのところに向かった。
Aさんはドアを押さえていた。
私はドアをとおり抜けた。
私は部屋(会議室内)に入った。
奥さんがドアのすぐ横にたっていた。
私は〈えっ! どうして?〉と思った。

奥さんは私のほうを見て、「おはようございまーす」とニコニコしながら言った。

私は〈しまった。
奥さんに私の気持ちがバレないようにしなくては。
ふつうに挨拶しよう〉と思った。

私は「おはようございます」と言った。

私は〈またかー。
どうして会社にまでつれてくるの?
楽しみにしていたのに。
私、すごく動揺している。
どうしよう、どうやって自分をたて直したらいいの。
態度に出ちゃったらどうしよう。
泣かないようにしなくっちゃ。
ふつうにしていなくっちゃ。
バレないようにしなくっちゃ!〉と思った。

私は「テーブルはこのままの形で使うんですかねー」とつぶやきながらテーブルのほうに歩いた。


☆★彼はドアを閉めたんだ!★☆

書き終えて、私は何か実感と離れているなー、と感じました。

そこで、じっくりと記述を読み返してみました。

何度か読み返すうちに心の奥の扉が開いて、このときのリアルな記憶がグーッと底から突きあげてきました。

あのとき、自分が見たこと、聞いたことの一つひとつが、あらためて鮮明によみがえってきたのです。

記述の中に「Aさんはドアを押さえていた」という文があります。

私は、Aさんは私のためにドアが閉じないように押さえていたんだと思い込んで、このように書いてしまいました。

でも、実は、このとき、Aさんはドアを押さえていたのではなくて、閉めていたのです。

私がすぐそこまで走りよってきているのを見ているのに、Aさんは私の鼻の先でドアをバタンと閉めたのです。

わたしは事実を記述したつもりでした。

けれど、よくよく考えたら、現実を自分の都合のいいように、ねじ曲げて書いていたのです。

思いもよらないことでした。

私はたいへん驚きました。

なぜAさんはドアを押さえていたと解釈したのだろう――
私は自分の心に問いかけました。

すると、私に冷たくしたAさんなど認めたくなかったんだ、 Aさんから好かれていると思いたかったんだ、そのために私は記憶を変形したんだ――という答えが聞こえてきました。

このようにわかったとき、私は思いました。

私が現実を現実として認めない限り、本当の結論は出ないんだと。

だから、自分にとって、どんなに認めがたいと感じることであっても、しっかりと現実を心にとめて、あらたに記述してみよう――そう思いました。


☆★彼に嫌われたら、生きてはいけない!★☆

【書きあらためた場面記述】

Aさんが中からドアを開けるのが見えた。

私は〈あっ。私のことを気づいてくれたんだ。
嬉しいな。どうして、わかったの?
まるでテレパシーが通じたみたい。
Aさんも私に会えて嬉しいでしょ?
私たち、気持ちが通じ合っているからだよね。
私は、みんなのあこがれの的のAさんから愛されているんだよね。
Aさん、Aさんに、とっても会いたかったよ。
昨日は、私、ひとりぼっちで、さみしかったよ。
今日は私にさみしい思いをさせないでね〉と思った。

Aさんは、アーとか、オーとか声をあげた。

Aさんは「来た」と言った。

私は〈私に言ってくれたのかな。
それとも、部屋の中にいるみんなに言ったのかしら?
私に言ってくれているなら、もっと笑って言ってくれればいいのにー。
私に優しく声をかけてよ〉と思った。

私は「おはよう……」と言った。

Aさんはドアを閉めた。

私は〈開けておいてくれてもいいのに。
なんかそっけないなぁ。
早くAさんの近くに行きたい。
いつもの優しい目で愛してると言って! 
Aさん、私のこと嫌いになったんじゃないよ、ね!〉と思った。

私は小走りでドアのところに駆けよりながら、〈このドアの向こうにAさんがいる。
お願いだから、ずっと一緒にいて!
優しくして!〉と思った。

私はドアを開けながら、〈ここを開ければ、私のことを愛してくれるAさんがいるんだ〉と思った。

私は部屋(会議室内)に入った。

私は〈嬉しい。離れていた長い長い時間のさみしかった分、Aさんに思いきり甘えたい〉と思った。
奥さんがドアのすぐ横にたっていた。
私は〈えっ! どうして?
どうして奥さんがここにいるの?〉と思った。
奥さんは私のほうを見て、「おはようございまーす」とニコニコしながら言った。
私は〈しまった。
私が派手に嬉しそうな顔をしたら奥さんに私の気持ちがバレちゃう。
奥さんからアヤしまれるようになったら、Aさんも奥さんに疑惑の目で見られることになる。
そうしたら私がAさんに迷惑がられちゃう。
私、喜んだりしてバカみたい。
カッコ悪くなりたくない。
何とかこの場をごまかさなくっちゃ!〉と思った。
私は「おはようございます」と言った。
私は〈またかー。どうして会社にまでつれてくるの?
楽しみにしていたのに。
ひどいよ。
Aさんは、私のこと好きだって、手放したくないって、ほかの男の人と遊ばないでねって、言ってたじゃないの!
あの言葉は何だったの?
あーゆーこといえば女はコロッとくると思ったの?
さんざん喜ばせておいて、何よ!
いったい、どれだけ傷つけるつもりなの!
Aさんに会えるのを楽しみにしていたのに。
Aさんは、私と会いたい、一緒にいたいとは思っていなかったなんて、バカみたい、私。
今までに何度、同じ思いをしてきたんだろう。
ミジメだなー。
奥さんも奥さんだよ。
いちいち会社までついてこないでよ。
私も私だ。
奥さんがいるかもしれない、と予想できなかったなんて。
有頂天になって、何も考えないで走ってきてしまったなんて。
私がもっと用心していればよかったんだ。
そうすれば、こんな思いをしなくてすんだはずだ。
受付で、今日くる人の名簿を調べてくればよかった。
もう、今すぐうちに帰って思いっきり泣きたいよ。
ここで態度に出ちゃったら、奥さんやまわりの人にバレちゃう。
バレたら、私、もうこの職場にはいられなくなっちゃう。
それに、Aさんには、「ウチの奥さんとモメごと起こさないようにしてね」って言われているしー。
私がうまいことやってAさんに迷惑がかからないようにしなくちゃ。
迷惑かけたら、私、Aさんに嫌われてしまう。
Aさんから嫌われたら、私、ひとりぼっちになっちゃう。
泣かないようにしなくっちゃ。
ふつうにしていなくっちゃ。
バレないようにしなくっちゃ!
うまくやって嫌われないようにしなくっちゃ。
Aさんに嫌われたら生きていけない!〉と思った。
私は「テーブルはこのままの形で使うんですかねー」とつぶやきながらテーブルのほうに歩いた。

☆★ミジメな自分を見たくなかった☆★

以下、次号(体験談2ー後半)に つづく・・・

次回は、体験記録2「愛されたいから、自分で自分を縛っていたんだ!」の後半をお送りいたします。

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