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大気圧プラズマの基礎と低炭素技術への応用【LIVE配信】

■開催日時:2024年12月06日(金) 10:30〜16:30

■会場:【WEB限定セミナー】※在宅、会社にいながらセミナーを受けられます 

■定員:30名

■受講料:55,000円(税込、資料付き/1人)
※最新のセミナー情報を「配信可」にすると割引適用(登録無料)
会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で55,000円(税込)から
 ・1名で申込の場合、49,500円(税込)へ割引になります。
 ・2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計55,000円(2人目無料)です。

■備考:
資料付き
【LIVE配信セミナーとは?】

■主催:(株)R&D支援センター

■講師:東京工業大学工学院機械系 教授 博士(工学) 野崎 智洋 氏

【専門】
プラズマ工学,反応工学,エネルギー工学,材料科学

【略歴】
'93-'95 豊橋技術科学大学 工学研究科 エネルギー工学専攻
'95-'96 石川島播磨重工業(株)電力事業部(現・IHI)
'96-'99 岐阜大学 工学部 機械工学科 助手
'99-'08 東京工業大学 機械制御システム専攻 助教
'03-'04 文部科学省在外研究員 ミネソタ大学 機械工学専攻
'11-'12 東京工業大学 機械制御システム専攻 特任准教授
'12-   東京工業大学 工学院機械系 教授
'21-'22 北海道大学 触媒科学研究所 客員教授
<国内活動>
 代議員:静電気学会 (2016−現在)
 編集委員:機関紙「静電気学会誌」 (2014−現在)
 代議員:応用物理学会 (2013−2015)
 副幹事長:応用物理学会 プラズマエレクトロニクス分科会 (2012−2014)
<国外活動>
 Editorial Board: Int. J. Plasma Environ Sci Tech (IESJ) (2022-)
 International Advisory Board: Plasma Processes and Polymers (Wiley) (2015-)
 Board of Director: International Plasma Chemistry Society (2015-).
 Editorial Board: Plasma Chemistry and Plasm Processing (Springer) (2010-)

■受講対象・レベル:
・プラズマ化学を学び始めた大学院生(修士,博士)
・企業,研究所等で大気圧プラズマを取り扱っている研究者,技術者
・大気圧プラズマを取り扱ったことはないが使ってみたい,興味がある研究者,技術者,など
・CO2削減など低炭素技術にプラズマを応用したい

■必要な予備知識:
特に予備知識は必要ありません。基礎から解説いたします。

■習得できる知識:
・プラズマ反応器の構成,設計の基礎を習得できる。
・高電圧電源の選定(仕様,コスト)の概要を習得できる。
・電圧電流波形の計測,電力の見積もり方法を習得できる。
・ガス処理に応用する際の適切なパラメータの設定を習得できる。
・基礎から応用まで文献情報を入手できる。
・電力の計測,分光計測など実例を紹介する。
・反応速度の求め方,アレニウスプロットの作成方法を習得できる。
・難易度はやや高くなりますがオープンソフトの使い方を習得できる。

■趣旨:
 大気圧プラズマを使って,温室効果ガス(CH4,CO2)を水素,合成ガス,カーボンナノチューブなど
有用物質に変換する反応を対象に,大気圧プラズマ技術の基礎と応用を講義します。本講義で取り扱う
誘電体バリア放電(DBD)は,オゾン合成,CO2レーザー,表面処理など低温で動作させる非平衡プロ
セスを実現する方法として多くの産業で実績を有している信頼性の高い技術です。近年は,DBDと触媒を
組み合わせた反応システムが注目を集め,電気エネルギーで駆動する非熱的な物質変換への応用が検討
されています。その中でも,大気圧プラズマは再生可能エネルギーとの接続性が高く,低コストで脱炭
素を実現する新しいGX技術として期待されています。
 本講義では,エネルギー・環境問題におけるプラズマ技術の役割を紹介します。さらに,プラズマの
発生方法,反応システムの組み立て方,プラズマやガスの計測方法,エネルギー効率の求め方や注意点,
異なるプラズマプロセスの比較方法などをわかりやすく講義します。プラズマによるガス処理を対象に
していますが,プラズマ発生技術や計測,データ解析方法などの基礎は,表面処理,殺菌・バイオ応用
など様々な応用分野に適用できます。

■プログラム:
基礎 ---------------------------------------

1.はじめに
 1.1 大気圧プラズマの分類
  (1) DBD,コロナ放電,グライディングアーク放電など
 1.2 応用事例の紹介:大気圧プラズマでできること
  (1) 表面処理と成膜
  (2) 微粒子の合成
  (3) プラズマジェットの応用など

2.誘電体バリア放電(DBD)
 2.1 誘電体バリア放電の基本特性(無触媒)
  (1) 気体の絶縁破壊
  (2) 相似則(パッシェンの法則)
 2.2 電圧と電流の計測(実時間,時間平均)
 2.3 リサージュ図形を使ったDBDの解析
  (1) 放電電力,放電維持電圧,平均電流
  (2) 比投入エネルギーとエネルギー効率
 2.4 誘電体バリア放電のエネルギー収支
 2.5 DBDの本質はリサージュで理解できるか? :ミクロとマクロをつなぐ

3.触媒充填層のなかでDBDをつくる
 3.1 充填層のなかで形成されるDBDの特徴
 3.2 ストリーマは細孔の中で形成されるか?:デバイ長とパッシェン則
 3.3 発光分光分析の基礎
  (1) 空間分解,時間分解,波長分解
  (2) 事例紹介(1) ガス温度計測
  (3) 事例紹介(2) 化学反応のパルス応答解析

4.オープンソースの活用(簡単に)
 4.1 換算電界強度とは
 4.2 電子と分子の衝突断面積データ
 4.3 ボルツマン方程式ソルバー

応用 ---------------------------------------

5.大気圧プラズマと低炭素技術
 5.1 Power-to-Xとプロセス電化
 5.2 プラズマによる低炭素技術とは
 5.3 プラズマ技術の事例紹介

6.メタンドライ改質の応用(CO2+CH4=2CO+2H2)
 6.1 充填層型DBD反応器の構成
 6.2 ステップ応答を利用した反応解析
 6.3 平均反応速度の求め方(プラグフロー・モデル)
 6.4 アレニウスプロットと活性化エネルギー
  (1) 熱反応とプラズマ反応の分離
 6.5 流動層型DBD反応器
  (1) 熱物質輸送の促進
 6.6 エネルギー効率(吸熱反応)
 6.7 オープンソースによる衝突パラメーターの推定

7.逆水性シフト反応(CO2+H2=CO+H2O)
 7.1 流動層型DBD反応器の構成
 7.2 活性化エネルギー
 7.3 FTIRによる表面反応解析
  (1) 計測方法の注意点

8.メタネーション反応(CO2+4H2=CH4+2H2O)
 8.1 DBDによる熱とラジカルの併給効果
 8.2 オートサーマル・メタネーション反応
 8.3 外熱を必要としない自立したメタネーション反応
 8.4 エネルギー効率(発熱反応)

9.ターコイズ水素とカーボンブラック(CH4=C+2H2)
 9.1 C-H-O相図(平衡計算による反応予測)
 9.2 流動層DBDによるカーボンブラックの大量合成
 9.3 二次電池電極材料への応用

10.質疑応答

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