1.取り組みに至る背景・経緯・目的 医食同源の理念の基に、微生物が活力ある土を育み、作物に生命力を与え、それを食する私たちの体から引き出された元気が「健康」であると考え、その考えの下に地産地消を進め、市民はもとより本市を訪れる人々に対し、安全で安心な食による健康づくりをめざすものとして、平成17年度に「安心、安全、健康のまちづくり構想」を策定した。 さらに平成18年度には「安全、安心、健康のまちづくり推進会議」を設け、市内3つの関係分野(農業、環境、観光)の専門家からなる推進委員会、その委員会代表者と市役所関係部署からなる幹事会、技術顧問等による理事会を組織し、関連事業を推進するものである。
2.事業内容 平成19年度からは、推進会議でのこれまでの協議を基に、引き続き「循環型健康づくり」をめざして、安全でおいしい野菜づくりの試験栽培を中心とするモデル事業を進める。また、野菜の機能性周知とその摂取を促進し、市民の健康増進を図るとともに、それらの成果を生かすための流通調整機関の構築などを推進していく。そのための計画として、「安全、安心、健康のまちづくり基本計画」を策定した。なお、その基本計画は、推進会議での審議を経て、今後、急ぎで推進することが望まれる施策を中心に取りまとめられている。
3.事業効果 この構想が、今後大きな成果を生むためには、「伊豆の国市民 循環型健康づくり」という理念・最終目的が、関係者の間で共有され、それに向かって、関係者の日々の努力が積み重ねられることによって、はじめて成し遂げられるものである。さらに市民や訪れる人々が健康であることが、この構想の、ひいては地域の魅力につながるものであり、時代背景や社会経済の動向にも常に目を向け、いかに構想の目標を達成するかは、関係者の意識と行動に大きく期待されるものとなる。
4.工夫・苦労した点、課題、課題の克服法など この基本計画は、その理念に基づき、目的を達成するため、また構想の始動期であることも踏まえ、本市が施策・事業を推進したり、民間の活動等を誘導したりするのと同時に、産学官民の協働や、静岡県ファルマバレープロジェクト第2次戦略計画との積極的な連携ができるものとしている。 計画期間 | 年度 | 計画の基本方向 | 始動期 | 平成17年度 | 市主導により推進、推進体制の整備 | 試行期 | 平成18〜20年度 | 民間の自立的活動の誘発、市が整備したシステム等を生かし自律的発展に向けた民間能力の活用等による事業の充実・拡大、産学官ネットワークの形成、地域経済の活性化のための具体的な事業展開 | 成長期 | 平成21〜22年度 | 誘発した民間の自発的活動の促進、ネットワークの拡大、具体的な事業展開のさらなる推進 | 自律的発展期 | 平成23〜24年度 | ネットワークの自律的な拡大・強化、財政面での自立(市の関与割合の逓減)、ベンチャーの創出支援、具体的な事業展開による更なる推進 |
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