地産地消優良活動表彰者の概要
 
農林水産大臣賞
【地域振興部門】  
表彰団体名 JA秋田やまもと食農実践会議
代 表 者 米森 萬寿美
所 在 地 秋田県山本郡琴丘町鹿渡
 
表彰理由
JA秋田やまもと食農実践会議は、地産地消を推進する総合的な実践母体で、 地域総ぐるみで地産地消の幅広い活動をバランスよく実施し、総合的な成果を上げている。
地産地消運動の関係者は、生産者400名(地産地消隊:全JA職員、JA女性部、 新規就農者グループ、グランママシスターズ:郷土料理達人、給食グループ等) 消費者1,000名(JAやまもとファンクラブ会員等平成16年度各種イベント参加者) その他300名(関連事業参加小中学生)と、地域総ぐるみの活動である。
地産地消運動の目的を@消費者ニーズを捉えた安全で良質な農産物の提供、 A子どもたちへの食育の推進、B伝統食の復興と郷土料理の新たな開発におき、 関係機関・団体及び関係者の提携と協力により、農産加工、郷土料理達人制、直売所、学校給食、 食農教育、消費者との交流等、幅広い活動をバランスよく展開している。
地産地消運動の基本は、安全で良質な農産物の提供にあるとして、JA部会丸ごとエコファーマー認定を推進、 16年度ソラマメ部会等3部会98名が新規に認定をとっている。
学校給食への食材の提供と農業体験は、新規就農者グループを中心に展開し、例えば、まるごと地産地消の給食日には、生産者も一緒に食卓につき子供達と語り合う。
JA女性部で構成される郷土料理の名人(伝承人)「グランママシスターズ」制度は、これまで25人が認定され、地域特産物を活用した郷土料理のレシピ発行、料理の出前講習、地産地消弁当、地産地消おせち「ごっつお」の開発等地元食材の利用拡大とコンビニ業界、観光業等との連携を図っている。
以上のようにJA秋田やまもとが総力を結集し、関係者から成る食農実践会議を核として、地産地消の幅広い活動を地域総ぐるみで実践し成果を上げていることが、高く評価される。
 
【中心として取り組んでいる活動】
1. 消費者ニーズを捉えた安全で良質な農産物の提供
安全安心を消費者に提供するために、JA生産部会を核とした部会まるごとエコファーマー の確保や生産加工グループの地元食材を利用した新しい商品の開発が進み、安全安心な食材提供者の 確保や地産地消運動を担う人材が育っている。
こうした取組により、昨年度はそら豆部会など3部会94名が新規にエコファーマーの認定を受け、今年度も2部会が認定準備をするなど、生産者の意識向上に繋がっている。
併せて、特別栽培農産物生産を推進して、消費者ニーズに応じた農産物生産に取り組むなど、消費者側に立った取り組みを展開している。
各農産物直売所での地産地消啓発運動の展開と併せ、地場農産物の販売拡大を図るため、管内各農産物直売施設が連携し、農作業体験などの消費者交流など合同イベントの開催や情報交換を行っている。
また、地産地消運動として、消費者とのふれあいをより濃密にするため、会員制度を導入し、各種イベントへの参加案内など、消費者との交流促進に努めている。
こうした活動の効果もあって、管内2直売所の売上げが1〜2億円になるなど、管内直売所の売上げは年々向上している。
   
2. 子どもたちへの食育の推進
「子どもたちに緑のシャワーを」事業を立ち上げ、若い新規就農者グループによる学校や校外での農作業体験の実施や発表会の開催、学校給食への地元産の米、野菜、手作り味噌などの供給、「オール地産地消給食週間」の設定など次代を担う子どもたちへの食と農の啓発を行っている。
こうした活動を通して、子どもたちの農業への理解や、地域の食文化への関心が高まってきている。
   
3. 伝統食の復興と新たな郷土料理の開発
郷土料理の名人(伝承人)として「グランママシスターズ」制度を立ち上げ、郷土料理実演会の開催やレシピ集の作成など、地元食材を利用した郷土料理の伝承や普及活動を行っている。
このグランママシスターズは5代目となり、継続性のある活動として評価できる。
地場農産物の更なる利用拡大と郷土料理の伝承のため、観光業者と連携し観光客を対象とした各種イベントでの料理紹介などを行っている。
その他、消費者ニーズに対応し、郷土料理を手軽に食べられる「地産地消弁当」の製造やおせち料理の販売などを行い、コンビニエンスストアと提携した販売に繋がるなどの効果がみられ、消費者からも好評を得ている。
 
活動参加者  
  生産者  400名 地産地消隊、JA女性部、新規就農者グループ、グランママシスターズ、給食グループ)
  消費者 1,000名 (平成16年度各種イベント参加者)
  その他   300名 (関連事業参加小中学生)
 
 
きりたんぽづくり
    そばうち体験