日韓環境化学シンポジウム開催のご案内
第18回環境化学討論会実行委員長 柴田康行
今年6月に茨城県つくば市で開催予定の第18回環境化学討論会にあわせて、本学会と韓国環境分析学会との合同で日韓環境化学シンポジウムを開催する運びとなりました。
日韓両国の環境化学研究者の交流の場としては本格的な初めての試みであり、会員各位にもこの機会を利用して韓国側研究者との交流、意見交換、共同研究に向けての協議など、
ぜひ積極的におすすめいただきたく、ご案内いたします。
詳しくは以後のプログラム等に記載されているとおりですが、6月9日、10日の2日間にわたり、1会場を合同シンポジウム開催にあてて、日韓の関連研究報告を行います。
あわせて、日韓両学会の学会長に今後の両国並びに東アジアにおける環境化学の課題について基調講演をお願いしています。さらに、ナイトセッションに日韓交流広場を設けて、
互いの意見交換等の場として広く両学会会員に活用して頂けるようにする予定です。
合同シンポジウムの発表については、日韓両学会会員の中で日本語と韓国語の双方に通じている方にご協力いただき、それぞれの発表時には相手側の言語に事前に翻訳した文章を
横に投影して内容を理解できるようにするほか、各講演後の意見交換も通訳していただき、双方の理解と交流を深めたいと考えています。また韓国側の発表の中で日本語、或いは
英語での発表が可能なものについてはプログラム中のそれぞれ該当するセッションの中で報告を御願いし、それ以外はポスター会場で交流を図る予定にしています。
両学会の交流の場の設置については昨年3月に韓国側から提案があり、本学会幹事会にて議論を行って、本討論会での合同シンポジウム開催案を一案として韓国側に提示しまし
た。その後両学会幹事の意見交換等を踏まえて開催のアウトラインを定める作業を進めておりました。しかしながら昨年後半以降の世界的な経済情勢悪化に伴い一時開催を断念し
かけた時期もあり、こうした諸事情により皆様にご案内が遅れ、講演申し込み時点でこの開催を明示することができませんでした。この点について、お詫び申し上げます。特に韓
国側においては経済情勢悪化に伴う海外渡航自粛のよびかけや為替レート変動による日本滞在費の高騰など様々な困難が生じている中で、本合同シンポジウムを韓国環境分析学会
の年2回の年会の一つに位置づけて韓国側会員に参加を要請するなど非常な努力をされました。その結果、70件前後の発表申込みがなされ、ほぼ同数の研究者が来日の予定です。
今回の開催をきっかけとして日韓両国の環境化学研究者の交流が深まり、新たな共同研究等へと発展していくことを願っています。